1. PHPオンライン
  2. くらし
  3. バービーさんも驚いた「日本人のがん発症率」...今すぐ始められる対策とは?

くらし

バービーさんも驚いた「日本人のがん発症率」...今すぐ始められる対策とは?

バービー(お笑い芸人)、島本裕彰(武蔵野赤十字病院特殊歯科・口腔外科部長)

2023年06月09日 公開 2023年06月09日 更新

 

日本人が生涯でがんになる確率は...

――バービーさん、沢山の質問にお答えいただきありがとうございました!ということで後半は、今回のテーマ「女性のヘルスケア」の話題に移りまして、 島本先生にお話を伺っていきたいと思います。

【島本】まずはみなさん、 日本人のどのくらいの人が一生の内にがんになるかご存知ですか?

【バービー】10人に1人とかですか?

【島本】実は最新のデータだと、日本人の2人に1人ががんになる。 男女比でいくと、男性の3人に2人、女性は2人に1人ががんを発症するんです。

今日会場で隣り合って座っているどちらかの人ががんになる。こう考えると全く特別な病気じゃないことをわかっていただけますよね。バービーさんはがん検診、受けてらっしゃいますか?

【バービー】私は人間ドックのついでなどに結構受けていますね。

また、YouTube上で検診台は怖くないよ、大丈夫だよって子宮がん検診の模様を動画に収めて発信しています。(https://youtu.be/le6LZFs3fRs

――検診台の上で、機械に脚を開かれている様子も写っていたのが面白かったです...(笑)

【バービー】検診台が怖くて、なかなか婦人科に行けない人も多いらしいですからね。

【島本】それは素晴らしい共感になると思います。では、話を戻しまして、日本人の何割ががん検診を受診していると思われますか?

【バービー】うーん、3、4割くらい...?

【島本】ほぼ正解です。データでは、日本人のがん検診受診率は5割未満です。

今年度定められたがん対策推進基本計画では、検診の受診率を6割を目標とされているのですが、コロナ禍でさらに下がっているという分析もあります。

――がん検診受診率が低いとのことですが、 わたしたちの健康生活にどのような影響があるんでしょうか?

がんの早期発見につながりますね。がんにはステージⅠ期~Ⅳ期から定められています。I期であれば治る確率は大きくアップして、がんの種類などにもよりますが約90%は治ると言われています。

やはりステージⅣ期の段階に到達すると、ぐっと治る確率が下がってしまいます。

つまり、がん検診受診率とがんに罹患した方の生存率は大きく影響しています。 がんを小さい時に発見して、治療したほうが体にも負担が少ないですし、治療期間も短くなることが多いです。

【バービー】元気がある人でも、無自覚のままがんは進行している可能性があるということですよね。

【島本】仰る通りですね。症状が出始めて、ようやく検診を受けるとステージが進んでいるということもありますので、検診はやはり大切なんです。

――女性特有のがんもあるんですよね?

【島本】50歳を過ぎると全体的にがんのリスクが高まるんですが、実は50歳未満では男性より女性の方ががんにかかる人が多いんです。特に若い女性の方でも発症しやすい子宮頸がんは20代後半から、乳がんは30代くらいから罹ってしまう確率が上がります。

【バービー】その辺りは忙しかったりとかで、一番検診に行かない年齢ですよね。

――国の指針として決まってるがん検診があるとのことですが、それについて教えていただけますか。

【島本】胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんはの5つです。厚生労働省が検診を推奨していますので、各市町村が公費で大部分を負担しててくれます。ここ荒川区でも無料で受けられます。

【バービー】タダですって、タダ!これは皆さん受けてほしいですね。

――島本先生のお話を聞いて、がんは早期で見つかることが大事だということがよくわかりました。 「早期がんは症状に乏しい」ということですが、 早期がんの期間は短いのでしょうか?

【島本】がんは一つの細胞から始まって、1個が2個に、2個が4個になってという増え方をします。そのがん細胞が、1cmになるまでは10年~30年とかかります。ただ、早期がんとよばれる2cmになるには、たった1、2年なんです。

――ということは検診を1、2年ごとに受けるのが良いってことでしょうか。

【島本】仮に検診の間が5年とか空いてしまうと、どんどんがんが大きくなってしまう可能性がありますので、1、2年に1回は受けていただくのが良いですね。

【バービー】毎年手帳に書き込んでおくのが良いかもしれないですね!

――そうですね。自分自身の身体ですから、自分で決めていかないといけないですよね。そして、「自分の生き方は自分で決める」ことが書かれている本が...

【バービー】ありがとうございます! 今日、発売になったんですよ。PHP研究所から。『私は私で生きていく』というタイトルなんですけど。幸せについてとか、どうやったらラクに生きられるだろうとか、いろんなことが書かれています。自己啓発的な要素があるんですけど、私の願いとしては、読んだ後にぶん投げてほしいです(笑)

――本の中でも、人の話は聞かなくていいって書かれてましたもんね(笑)

では最後に、島本先生とバービーさんから荒川区の方へメッセージをお願いしたいと思います。

【島本】がんの予防に関しては、検診と日常生活が大切になります。また、子宮頸がんに関してはワクチン等も提供されていますので、そちらもぜひ活用を検討されてみてください。本日はありがとうございました。

【バービー】本日は集まっていただいてありがとうございました!皆さんと一期一会のエネルギー交換できた気がして、とても楽しかったです。ありがとうございましたー!

――それでは、本日の皆様との出会いが 皆様自身の健康へ繋がりますよう、 また、明日への活力につながりますよう願いを込めて。最後はバービーさんにフォーリンラブさんのあの名台詞で締めていただきたいのですが...バービーさん良いですか?

【バービー】あれですよね? 島本先生と今日はコンビでやりたいんですが...良いですか?

【島本】いいですよ。

【バービー】ではいきますよ...せーのっ!

【バービー・島本】イエス、フォーリンラブ! ありがとうございましたー!

 

関連記事

×