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冨山和彦-結果を出す人の「やる気」の出し方

2013年01月07日 公開

冨山和彦 (経営共創基盤〈IGPI〉代表取締役CEO)

『THE21』2013年1月号より》
<取材・構成:杉山直隆/写真撮影:永井浩>

自分の客観的な価値を知ることから始めよ

  産業再生機構でカネボウやダイエーをはじめとした大企業の再生を手がけ、現在も経営共創基盤のトップとして数々の企業の経営を支援する冨山和彦氏。その活躍ぶりから高いモチベーションを保ち続けてきた印象を受けるが、「モチベーションが下がった時期は何度もあった」という。ご自身の経験を踏まえたモチベーションの高め方について、お話をうかがった。

 

3つの条件が揃うときモチベーションは高まる

  「仕事に対するモチベーションの高低は、『やりたいこと』『できること』『やるべきこと』の3つで決まる、と私は考えています。『できること』は自分の能力で遂行できる仕事、『やるべきこと』は会社や取引先から与えられた仕事と言い換えてもよいでしょう。

 仕事のモチベーションを高めるベストな方法は、この3つが重なり合った共通集合の仕事をすること。しかし、現実にはなかなかそうはいきません。『こんな仕事がしたい!』と思っていても、その希望どおりに仕事が降りてくることは稀ですからね。

 そこで、自分のなかで折り合いをつけることが必要になります。『できること』と『やりたいこと』は自分でコントロールできること。モチベーションを高めるためには、この2つが『やるべきこと』と重なるよう、意識を変えることが大切です」

 では、どのように意識を変えればよいのか。冨山氏は、「やりたいこと」にしても、「できること」にしても、一度、現実を直視したほうが、モチベーションを高めやすくなるという。

 「『いまの仕事はやりたいことではない』と自分探しの旅をする人がいますが、やりたい仕事とは、出合った仕事に一生懸命取り組んで、初めて出てくるもの。社外で自分探しをしても見つかりません。まして30代後半~40代の人が、そんなことをすべきではない。『できること』になりにくいし、『やるべきこと』としてオファーを受けられる可能性も低いでしょう。

 そうやって現実を考えると、『自分の人生、このまま終わるのか……』と絶望的な思いにかられる、俗にいう『ミッドライフクライシス』になる人は多くいます。ただ、30代後半や40代にもなれば、選択肢が狭まることは当たり前。それをうじうじと考えていても、時間が過ぎていくだけです。

 転職という手もありますが、他者からのオファーを考えれば、『やりたいこと』『できること』は、これまでの自分が手がけてきた仕事から見つけ出すのが現実的です。これまでの仕事のなかから、『やり甲斐を感じる仕事』『自分に向いていて、さらに才能が伸ばせそうな仕事』を考え、その2つが重なり合った仕事を見つけましょう。

 その仕事に集中的に取り組んでいれば、さらに得意になるので、いい仕事ができ、周囲からのオファーもますます舞い込むようになる。そうすれば、モチベーションも上がるはずです」

 1つ注意したいのは、「できること」を正確に評価しているかどうか。過大評価していたり、過小に見積もっていたりする人は意外と多い、と冨山氏は指摘する。

 「その評価の誤りが、モチベーション低下につながっているケースは少なくありません。

 たとえば、過大評価していれば、『俺はもっと難しい仕事ができるのに、なぜこの程度の仕事しか与えられないのか?』という考えをもってしまいます。すると、腐ってしまい、目の前の仕事に身が入らなくなる。あるいは、自分の能力をはるかに超える仕事を引き受けて失敗します。すると、自分自身がショックを受けるだけでなく、周囲にも迷惑をかけることになるでしょう。

 一方、『自分はこの程度の仕事しかできない』と過小評価をしていると、冒険することなく、簡単にできる仕事しかしなくなります。だから成長している実感が得られず、モチベーションが上がらないわけです。このいずれかに当てはまる人は、多いのではないでしょうか。

 このような状況に陥らないためには、自分自身の実力を客観的にみる視点をもつことが重要です。ただ、自分の姿を客観的にみることほど難しいことはありません。正確に見極めるためには、周囲の同僚や知人に意見を求めたほうがよいでしょう。

 ただし、冷静な視点だけだと、冒険をしなくなりますから、『この仕事をやりたい!』という主観的な意志をもつことも必要です。その2つのバランスを取ることは、モチベーションコントロールの重要な鍵といえるでしょう」

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