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結果を出す上司は「残業が悪」だと知っている

佐々木常夫(東レ経営研究所特別顧問)

2013年07月24日 公開 2022年07月14日 更新

結果を出す上司は「残業が悪」だと知っている


(写真:長谷川博一)

著書が次々とベストセラーとなり、多くのビジネスパーソンからの熱い支持を集める佐々木常夫氏。特にそのリーダーシップに対する考え方は共感を集めている。

そんな佐々木氏が強く主張してるのが「残業は悪」。佐々木氏の著書『[図解]人を動かすリーダーに大切な40の習慣』では、残業が生まれる原因とチームの残業を削減するためのメソッドを示している。ここではその一節を紹介する。》

※本稿は佐々木常夫著『[図解]人を動かすリーダーに大切な40の習慣』より一部抜粋・編集したものです。

 

残業時間が多いのは常識や想像力が欠如しているから

私は長時間労働は、「悪」以外の何ものでもないと思っている。長時間労働をする人にも、または部下に長時間労働を強いる人にも、

(1)「常識の欠如」
(2)「バランス感覚の欠如」「プロ意識の欠如」
(3)「想像力の欠如」
(4)「責任意識の欠如」

を感じるからだ。

労働基準法によって、労働時間には、上限が決められている。もし上司がこの時間を超えて部下を働かせているとしたら、法を守るという常識が欠如しているとしかいえない。

また仕事は、コスト(時間やお金の投資)と成果(売上や利益)のバランスが求められる。成果に比べて多くのコストを費やしているとしたら、バランス感覚が欠如している。プロとは、限られた時間で成果を出せる人のこと。だからプロ意識も欠如している。

また部下に残業を続けさせることは、部下の健康を損なったり、家族との時間を奪うことにつながる。そうしたリスクに思いが行き届かないのは想像力の欠如である。

さらに長時間労働が常態化している部下を目の前にしながら放置している上司は、責任意識が欠如している。

もし同じチームのなかに、残業が多い人とほとんどない人がいるとしたら、仕事の配分を間違っているわけで、マネジメント能力も欠如しているといえる。

 

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「残業は悪」という意識を部下にも植えつける

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