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生き方

「好きなこと」だけして生きていくには

心屋仁之助(心理カウンセラー)

2014年12月18日 公開 2022年09月08日 更新

 

豊かさを受け取ると、“ウンコ”もやってくる

好きなことをすると、批判や非難や不安定さもやってきます。

もし、嫌なことがやってきたら、好きなことをする豊かさを受け取るための代償だと思えばいい。

僕たちは人から嫌われないように、批判されないように、なるべく自分を閉じて生きています。

窓を閉じれば、虫は入ってきません。でもさわやかな風も入ってこない。

さわやかな風に当たるためには、窓を開けて、虫が入ってくるのも覚悟しないといけないのです。この虫が何かといえば、「好きなことばかりしやがって」という批判や非難です。

お金持ちが人の妬みや批判を覚悟しないと、お金持ちでいられないのと同じで、好きなことをして生きていこうと思ったら、「嫌な虫も来い!」という覚悟と勇気が必要です。

逆に言えば、そうやって覚悟を決めて、自分という窓をオープンにしたからこそ、いいものもいっぱい入ってくるわけです。いいものも入ってくるけれど、悪いものも入ってくる。開いた分だけ、いろいろなものがいっぱい入ってくるというわけです。

汚いたとえですが、ちょうど"ウンコ"だと思えばいい。おいしいフランス料理をたくさん食べたら、"ウンコ"がたくさん出ます。"ウンコ"がしたくなかったら、おいしいフランス料理を食べなければいい。それだけの話です。

いっぱいたたかれたということは、いっぱい好きなことをして、いっぱい豊かさを受け取ったという証拠。"ウンコ"はなくてはならないものなのです。

だからといって、"ウンコ"を床の間に飾っておけ、と言っているわけではありませんよ。"ウンコ"は"ウンコ"の置き場所に置いて、蓋をしておけばいい。そしてときどきのぞいて確認すればいいのです。

好きなことをして生きていくためには、臭い"ウンコ"も来い! という勇気と覚悟を持ってください。

でも大丈夫! "ウンコ"は臭いけれど、それがあったからといって死にはしません。臭いな、と思ったら、横によけて蓋をしておけばいいんです。そのうち、"肥やし"になります。

 

心屋仁之助 
(こころや・じんのすけ)

心理カウンセラー

大手企業の管理職として働いていたが、家族に起こった事件がきっかけとなり、心理療法を学び始める。それが原点となり、「自分の性格を変えることで問題を解決する」という「性格リフォームの匠」として活動。現在は京都を拠点として、全国各地でセミナー活動やカウンセリングスクールを運営。独自開発のその心理手法は、「本当に心が楽になる」と大評判。開業後わずか2年で毎月の予約がとりにくいほど大盛況となり、テレビ出演でも話題となる。

著書に、『性格は捨てられる』『人間関係が「しんどい!」と思ったら読む本』(以上、中経出版)、『心屋仁之助のあなたは「このため」に生まれてきた』(三笠書房)などベストセラーが多数ある。

 

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