生き方

一新

月刊『PHP』裏表紙の言葉

2016年12月28日 公開 2022年06月09日 更新

一新

現在、日本は刻々と深刻化する問題をいくつも抱え、確実に危機が迫りつつある。この先、どうなるのか。国民の多くが不安を感じながら、あえて目をそむけたり、何とかなるだろうと楽観して、日々の生活にかかずらっている。

だが、人間の身体には自然治癒力が働いても、国にそれは期待できない。ほうっておけば状況は悪くなるばかり。一日でも早く対処しないと手遅れになってしまう。

政治家に任せておいたらいいというものではない。必要なのは、社会を構成している一人ひとりが政治への関心を強めること。そして自分が日本の国のために何ができるかを考え、動き出すこと。国がよくならなければ、その中で生活している者がよくなるはずはないのである。

ささやかでもいい。まずは家族や身近にいる人たちが幸せに、穏やかに暮らせるよう、何かできることから始めたい。一人ひとりのそんな行いが波紋となって、やがて大きな波を起こすのである。

新たな年を迎えるのを機縁に、お互いの考えと行動も一新しよう。われわれに残された時間はもうそれほど多くない。

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