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生き方

別れた彼とよりを戻したけれど、出会った頃のようにはいきません……恋愛相談室

井上香織

2015年03月03日 公開 2022年07月14日 更新

別れた彼とよりを戻したけれど、出会った頃のようにはいきません……恋愛相談室

 

出逢った頃のふたりには、もう戻れないの?

相談内容

最近3ヶ月ほど前に別れた彼とよりがもどりました。別れたきっかけは彼の方にほかに好きな人ができたからでした。そして仕方なく別れたのですが、別れた後も私たちは仲良くたまに会ったり電話をしたりしていました。彼は別れのきっかけとなった子とは付き合わず、自分のやりたいことをしてとても生き生きとしていました。

私も彼と別れたのは痛かったけれども、自分のやるべきことにがんばっていました。しばらくこんな感じでたまに会って、お互い楽しく過ごしていました。なんとなく付き合っていたころに戻ったような錯覚をおこすこともしばしばでした。しかし彼の方は一向に戻ろうと言ってくれる気配もなくただ、たまに会うのがたのしみといった感じでした。

しかしこの中途半端な状況に耐え切れなくなった私は、彼に「戻る気がないならもう会いたくない。はっきりして」と言ったところ、彼は私と一緒にいたいといってくれたのです。それで結局もとに戻ったのですが、やはり一度別れたからか電話もそっけなく、なんとなく戻ったという実感があまりありません。「付き合っていたころ、毎日のように一緒にいたのはあんまり良くないね」と、あまりべたべたした付き合いにならないように……なんてお互い言いながらよりをもどしたのですが、いざ現実になると電話もしたいし、でもかけるとそっけなかったり。

やはり戻るべきではなかったのではないだろうかと思うことがあります。彼の方もそんなことを思っているのではないかと不安です。この状況どう思われますか? 戻れたのだから我慢してしばらく様子を見たほうがいいのでしょうか? 彼は私のひとつ上で学生です。

(20歳、学生) 

 

傷つき、不安な想いを抱えているあなたへ

アドバイス

私と彼は今つきあっているはずなのに、なぜか心はすれ違いのくり返し。彼は本当に私と一緒にいたいと思ってくれているのだろうか。胸を過るのは不安と淋しさばかりという状況は、とてもやるせないものです。それは、ひとりで過ごす、むなしさや淋しさとは違って、ふたり分の感情をあなたがひとりで背負ってしまっているからです。

ちょっときつい見方かもしれませんが、あなたのお便りを読む限りにおいて、彼は今、自分のやりたいことに夢中で、あなたの気持ちをないがしろにしているような気がしてなりません。自分の心変わりのせいで傷つけたあなたのもとに戻ってきたのですから、本来なら、もう少し、あなたを思いやる気持ちがあってもいいのではないかと、私は思うのですが。

嫌なことを思い出させるようで、心苦しいのですが、3ヶ月前にあなたたちが別れるきっかけになった女の子と彼は、今、どうなっているのでしょうか?結局、お付き合いをしなかったということは、その女の子も彼も、お互いにそれほど深い想いを抱いてはいなかった、ということなのかしら?もしも、そうならば、なぜ、あなたたちは別れる必要があったの?あなたはたとえ、一時の迷いであったとしても、他の女の子に気持ちを動かした彼を心から許せているのでしょうか?

なんだか、質問だらけになってしまいましたが……。

以前の親密だったときと今をくらぺて、自分に対してちょっと上の空な彼に不安を禁じ得ないあなたの気持ちはよくわかります。

もちろん、以前と同じ失敗をくり返さないためにも、今度はこうしよう、こういうことに気をつけようと努力するのは大切なことです。けれど、あなたたちのように逢おうと思えばいつでも逢える状況だったら、逢いたい気持ち、一緒にいたい気持ちを無理してまで押さえることはないのではないかしらと私は思います。

もしかしたらあなたの中に、再び彼に背中を向けられたくないという恐怖心があって、彼に自分を必死であわせようとしているような気がしてしまうのですが。

傷つき、不安な想いを抱えているあなたに、ちょっと厳しいことばかり言ってしまって、ごめんなさい。

一度、今の気持ちを彼にぶつけてみたらどうですか?彼にしても「やり直そう」と思い、あなたのもとへ戻ってきたのです。きちんと話しあえば、また新しい「ふたりの形」がみつかるかもしれません。

著者紹介

井上香織(いのうえかおり)

青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代にはシンガーソングライターとして、アルバム『めざめの刻に』他を発表。また、ラジオのDJ、作詞、詩集『サイレント・レター』(サンリオ)も。大学卒業後は私立高校で英語教師として勤務するかたわら著作活動を続ける。著書は『25歳の辞表』(徳間書店)、『オードリー・ヘプバーンの恋愛講義』(河出書房新社)、『MON CHERI』(KKベストセラーズ)、『放課後』『恋愛歌』『“あなた”からの卒業』(講談社)、『それでもあなたに逢いたくて』『それでもあなたが好きだから』『淋しいのはあなただけじゃない』(大和書房)、『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)他多数。

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