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高校の先生のことが好きで、忘れられません……恋愛相談室

2015年04月01日 公開

井上香織

「やっぱり先生のことがまだ好きなんだ」

相談内容

私は高校の頃、1人の教師の方が好きになりました。周りには3年間隠しとおし、それでもそのまま卒業するのは嫌だったので、卒業近く に告白しました。その時彼は「何て言えばいいかわからない」といいました。

それからもう2年経ちます。その間に他の方に恋をした時もありましたが、付き合うとかそういう行動に進む事はなく、現在に至ります。それでも、先生の事は私の中で「イイ思い出」になったものだと思い、気にしなかったのですが、

先日、用事があって高校に行くと、まだ彼がその学校にいて、会って話をしている時に 、「やっぱりこの人の事がまだ好きなんだ」と感じてしまいました。

それからはもうボロボロです。会いたいけどそんなに会いにはいけないし、1度告白した相手にまたアタックなんてして嫌われてしまうのは怖いし。とてもツライです。友人は皆「新しい彼氏作れば忘れるよ」というのですが、こんな状態で彼氏なんて無理です。

これから私はどうしたらいいのでしょうか? 長くなってしまいましたが、応えていただけたら嬉しいです。 宜しくお願いいたします。

(20歳、大学生) 

 

玉砕覚悟でトライしてみますか?

アドバイス

あなたのお便りを読んでいるうちに、私は数年前、あるひとりの男子生徒に想いを告白されたときのことを思い出してしまいました。

今現在は教壇から離れていますが、大学を卒業してからずっと私は高校の英語教師をしていました。そのとき…のことです。つまり、あなたとはまったく男女が入れ代わったシチュエーションです。

彼は見た目は無骨だけれど、性格はやさしく、あたたかな雰囲気を持つ男の子でした。女の子たちの間でも、隠れファンがいたりする彼が、なぜ、私に…?というのは、未だに疑問が残りますが、そのとき私は「ありがとう。でも、ごめんね」としか、言うことができませんでした。今、思うと、彼にとってはとても残酷な言葉だったのかもしれません。

以前に「魔女の条件」という、松嶋菜々子演ずる教師と、ジャニーズ事務所の旗手“たっきー”との禁断の恋をモチーフにしたドラマがヒットしましたよね。また、複雑な家庭環境の女子高生と高校の先生のピュアな恋愛を描いた「高校教師」というドラマも注目を浴びました。

あのようなことは、どこか絵空事のようであり、また、一方で、現実には絶対にあり得ないと言い切れない一面を持っています。

教師といえど、ひとりの人間だからです。私にしても、心やさしい男子生徒に告白されたとき。たとえば、もしも、その頃つきあっていた彼に手酷い裏切りをされたり、あるいは哀しい別れをした直後で精神状態が不安定だったりしたら、私を好きだと言ってくれる、その言葉にすがりたくなってしまっていたかもしれません。

しかし“教師”という職業を“聖職”として、まっとうしようとしている先生としては、仮に恋心を抱いてしまった相手が自分の生徒だったと仮定しても、どんなに心の中に葛藤や逡巡が渦巻いていようが、ドラマの中のヒーロー、ヒロインのように、教え子と恋に落ちるなんて、倫理的、道徳的に決してあってはならないことだと気持ちをセーブする理性が働くものです。

あなたの敬愛する先生は、あなたの告白に対し、「なんて言えばいいか、わからない」と答えたのですよね。それは、彼にしてみると、精一杯の答えだったと思います。つまり、教師としての立場をわきまえた上での答え、ということです。

あなたが、彼のもとを離れ、2年の月日を経た今でも、彼に対する思いを引きずっているのならば、今、もう一度、告白するべきです。そのときは、こんなふうに言ってみてください。「卒業した今、私はもう、あなたの“生徒”ではありません。ひとりの女の子として私のことを考えられませんか?」

それでもダメなら…彼にはきちんとした彼女がいるのかもしれないし、あるいは。あなたがいくら魅力的な女の子だったとしても、生徒は生徒として、永遠に“女”として見ることができない人なのかもしれません。

けれど。高校時代から今まで…5年間も、心の中で思い続けていた人です。一度、自分の中で、なんらかの決着をつけないと、あなたは次のステップへ踏み出せないと思います。ちょっと乱暴なアドバイスかもしれませんが、“玉砕”覚悟で、トライしてみたらいかがでしょうか?

iyashi

著者紹介

井上香織(いのうえかおり)

青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代にはシンガーソングライターとして、アルバム『めざめの刻に』他を発表。また、ラジオのDJ、作詞、詩集『サイレント・レター』(サンリオ)も。大学卒業後は私立高校で英語教師として勤務するかたわら著作活動を続ける。著書は『25歳の辞表』(徳間書店)、『オードリー・ヘプバーンの恋愛講義』(河出書房新社)、『MON CHERI』(KKベストセラーズ)、『放課後』『恋愛歌』『“あなた”からの卒業』(講談社)、『それでもあなたに逢いたくて』『それでもあなたが好きだから』『淋しいのはあなただけじゃない』(大和書房)、『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)他多数。

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