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【角田陽一郎】明石家さんま、西野亮廣…運がツキまくっている人の共通点

角田陽一郎(バラエティプロデューサー)

2018年10月17日 公開

自分の中に「メタ視点」をもてば、失敗が楽しくなる

――角田さんが独立を決めたきっかけは何でしたか。

僕は『「好きなことだけやって生きていく」という提案』(アスコム)という本を書いているんですが、タイトルで自分の意思を表明してしまった。だからかそれ以降、本当に好きなことしかしたくなくなって(笑)。TBSは大好きな職場でしたが、独立するしかないなと。こんなふうに踏ん切りがついたのは、「メタ視点」のおかげなんです。

――「メタ視点」というのは?

「メタ視点」は自分を俯瞰して客観的に見る視点のこと。バラエティ番組って、VTRを鑑賞中の芸能人が、画面の端の小窓に表示されていますよね。で、おもしろ映像を見ている関根勤さんが笑っている姿を視聴者が観て笑っているという(笑)。

この画面をリアクションワイプというんですが、要は、観客が「メタ視点」というもう一つの客観的な視点をもちながら番組を観ていることになるんです。

この「メタ視点」を自分の人生でも発揮すると、失敗が楽しくなるから不思議。たとえば好きな人にフラれてしまったら、かなり落ち込みますよね。お先真っ暗と思うかもしれない。

じゃあ、そんな自分の人生をワイプで観て、ドキュメンタリー番組ととらえるとどうか。すると一度失敗したくらいで浮上してこない人生なんて、つまらないですよね。もっと色んな失敗をしでかしたほうが、視聴者側からすると断然面白い。

だからフリーのプロデューサーになって、成功したらもちろんラッキー。でも、失敗して食えなくなっても、「46歳で独立して失敗づくしの男性バラエティプロデューサー」みたいな自伝を書けばいいだろうと(笑)。

「メタ視点」があれば、「もっと失敗しないと面白いネタ書けないな」と、何でも挑戦できてしまう。1つや2つの失敗くらいで「落ち込みすぎて立ち直れない……」ということはなくなります。

――それは究極のリカバリー法ですね。

ビジネスパーソンも色んな壁にぶつかるかと思いますが、このリカバリー方法はおすすめです。マイナスはいくらでもプラスに反転させられると気づけます。

 

「やりたい」と「やらずにはいられない」は別物

角田陽一郎(かくたよういちろう)

――角田さんは、テレビというメディアにこだわらず、「バラエティプロデューサー」という新たな境地を切り開いてきました。仕事を受けるかどうかの判断基準はありますか。

基準にしているのは、自分にとって「やらずにはいられないことかどうか」。「やりたい」と「やらずにはいられない」って、似ているようでだいぶ違うんですよ。
後者には、「もう何が何でもやる!」という気概がにじみ出ていますから。やりたいことが見つからないという人は、「やらずにはいられないことは何か」と自分自身に問いかけてみてほしいですね。

僕がバラエティに富んだものを色々つくり続けているのは、視聴者を笑わせたいからじゃなくて、自分が本気で笑いたいから。映画「げんげ」の監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、インターネット放送局の「占いTV」、作家にスポットを当てるサッカソンのプロデュース……。今までやってきたのは、自分が心から面白いと思えるもの。

「儲かるからやる」じゃなくて、面白いことをとことん追求していたら、「いつの間にか儲かっていた」。今後もそんなスキームをつくり続けたいと思います。

著者紹介

フライヤー(flier)

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