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「龍」ってどんな生き物?~台湾No.1女性占い師に聞いてみた 

龍羽ワタナベ(実業家/占い師)

2018年11月11日 公開 2024年01月05日 更新

 

龍は風水的にも重要な存在

龍穴
「龍の通り道」である「龍脈」にあたる場所に建物を建てる際、氣の流れを通すために、わざわざ穴をあけたマンション。香港や上海などで見られる。

風水は、氣(エネルギー)の流れを利用して、運気を上げるものです。その風水にも、龍は大きく関係しています。

「龍脈」や「龍穴」という風水用語を耳にしたことはありませんか? 「龍脈」とは、よい氣の通り道のこと。「龍穴」は、よい氣が集まっているところのことです。

龍穴はいわゆるパワースポットで、そこに住むと繁栄すると言われます。中華圏で風水を整える作業は、まずは専門の風水師による龍脈や龍穴探しからはじまります。

龍脈や龍穴は、その意味からすると「氣脈」「氣穴」と呼ぶほうが正しいはずですが、なぜか「龍」がついています。

つまり、よい氣とは龍のことであり、「氣の通り道=龍の通り道」、「氣の集まる場所=龍のいる場所」ということから、これらの名がついたとも考えられます。

香港や上海などでは、中心にぽっかりと穴があいている、奇妙な構造の建物を見かけることがあります。これは、龍脈にあたる場所に建物を建てる際、氣の流れを通すためにわざわざ穴をあけているのです。

その様子は、まさに「龍の通り道」そのものです。風水とは氣の流れ、つまり龍に乗ってやってくる、よい運を呼び込むことであると言うこともできるのです。

 

龍と水の深い関係

龍はまた、水を制御する力を持っているとも言われます。

水は、人類の生命を維持する上で、なくてはならないものです。不足すれば干ばつにより作物は育たず、多すぎてもまた、川の氾濫が起きて作物に被害を与え、人や家が流される災害にもつながります。

少なすぎても、多すぎても困る水。治水の技術が発達した現代においても、私たちは水の脅威にさらされ、その甚大なパワーを前に無力感を覚えることが多々あります。

大昔の人々であればなおのこと、自然の災害に対しては、祈る以外になすすべはありませんでした。

最も頻繁に起こる自然災害である「水」の災いに対して、最も力があると信じられ、かつ敬愛されていた「龍」に人々が祈るようになったのは、ごく自然な成り行きと言えるでしょう。

脅威でもあり、恵みでもある水を支配している尊い存在、それが龍です。水を制御できるほどの力を持つ龍にとっては、私たち人間を成功や幸せに導くことなど朝飯前なのかもしれません。

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龍の役目

著者紹介

龍羽ワタナベ(りゅうは・わたなべ)

実業家・占い師

台湾在住の実業家兼占い師。横浜市出身、青山学院大学卒業。中国・暨南大学への留学を経て、1997年に台湾で起業。台湾で初の「占いの館」や、クラブ、バーの店舗経営、フリーペーパーの出版のほか、現在では台湾進出企業のコンサルタントなども行なっている。
台湾でもっとも占いが盛んな台北において、「占いの館」の主幹として数十人の占い師を束ねるその実力は、“台湾No.1 女性占い師”として名高い。台湾元総統李登輝氏の手相鑑定をはじめ、自らの経験をいかした経営者視点のアドバイスは、台湾政財界の重鎮、日系企業の台湾支社長、プロスポーツ選手、芸能人までに広く支持されている。

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