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好きだった歴史テレビドラマは?ランキング(NHK大河をのぞく)

2015年11月08日 公開
2022年07月27日 更新

歴史街道脇本陣

「歴史街道」2015年11月号掲載

今年も残すところ4分の1。終戦70周年を始めとして、なにかと周年の目白押しの2015年でしたが、年末にもエルトゥールル号事件を描いた「海難1890」や、「杉原千畝 スギハラチウネ」など、弊誌でも取り上げたことのあるテーマを扱った歴史映画が、次々封切られます。最後まで目が離せない年になりそうですね。

 

圧倒的な支持を集めたのは「JIN-仁-」

1位 JIN-仁- 20.0%

2位 天皇の料理番 11.7%

3位 花子とアン 5.0%

4位 マッサン 4.6%

5位 水戸黄門 3.6%

6位 信長協奏曲 3.3%

7位 坂の上の雲 2.0%

8位 大奥 1.6%

9位 暴れん坊将軍 1.4%

10位 真田太平記 1.1%

 

リアリティある時代背景

 圧倒的な支持を集めたのは「JIN-仁【じん】-」。タイムスリップしてしまった外科医が、幕末を舞台に医療の新時代を切り拓く物語です。「登場人物がみんな一途。今の世の中にない純粋さに心洗われ、癒されていました」(30代、女性)。

 現代から江戸時代へ、という基本設定はファンタジーなのに、幕末シーンの作りこみが緻密で、歴史ファンの心もつかみました。「時代背景にリアリティがあり、江戸時代と現代が一続きであることが、ものすごく実感できるドラマでした」(30代、男性)、「ペニシリンを作るシーンは今でもはっきり覚えています。当時の醤油メーカーの協力、オープニングで映るお屋敷など、臨場感がありました」(50代、女性)。

 そして、これを機に歴史が好きになったという方や、主役以外に着目する方も。「次の回が気になり、歴史にも興味を持てた」(30代、男性)、「歴史のドラマは苦手なのですが、これは夢中になって見ていました」(20代、女性)、「坂本龍馬を演じられた、内野聖陽さんの土佐弁は高知県人が聞いても完璧でした」(30代、女性)。

 

時代を超えて共感をよんだテレビドラマの数々

 2位は、大正・昭和に宮内省の料理番を務めた秋山徳蔵の奮闘を描いた「天皇の料理番」。これまで3度もドラマ化されています。「料理番というこれまで着目されたことのない視点から歴史を見ることができて面白かった」(30代、女性)、「時代背景が丁寧に描かれていて好感が持てました」(40代、女性)。ちなみに「JIN-仁-」も「天皇の料理番」も、弊誌先月号に登場いただいた山田順子先生が時代考証を担当されています。

 また、主人公が決して何でもできる男ではなかったところも共感を呼びました。「苦難の中を努力する物語は自分に力を与えてくれる」(60代、男性)、「失敗しても、いつからでもスタートできるのだと学んだドラマでした」(40代、女性)、「家族、同僚に支えられ、経験と信念を貫【つらぬ】く姿に、日本の精神を見たように思えます」(40代、女性)。

3位は、赤毛のアンの翻訳で名高い文学者・村岡花子の半生を描いた連続テレビ小説「花子とアン」。逆境に負けず頑張る主人公に自分を重ね合わせたという声が多数です。「生まれた環境や時代に左右されず、翻訳者、職業人として未知の分野に挑戦した姿が素晴らしいと思った」(40代、女性)、「激動の時代の中、たくましく生きる主人公に励まされました」(30代、女性)、「まだ残っている伊藤伝右衛門邸を実際に訪ねてみたくて、お金を貯めています」(30代、女性)。

 

バイブルのようなテレビドラマ

4位以下にも、「忘れられない」あの作品がたくさんランクインしています。

▼マッサン
「日本初のウィスキーを作るための苦労話だけでなく、夫婦愛、家族愛、人種差別とそれを打ち消す愛が描かれていて面白かった」(50代、女性)

▼水戸黄門
「子どもの頃、祖父母と一緒に見ていたのが忘れられない」(40代、男性) 

▼信長協奏曲
「ストーリーが巧妙で、見ながらインターネットで歴史を調べていました」(20代、女性) 

▼坂の上の雲
「テレビ放送に合わせて原作をすべて読みました」(30代、女性) 

▼真田太平記
「役者のよさ、原作のよさ。もはや説明もいらないでしょう」 

▼おしん
「現代に失われているものがそこにある」(50代、女性) 

▼カーネーション
「洋服から見える時代背景が良かった」(10代、女性) 

▼ごちそうさん
「戦争の話がでてくるドラマは苦手だったが、この作品は、頑張ろうという気持ちが持てた」(20代、女性) 

▼関ヶ原
「人間関係、ものの考え方を教えてくれたバイブルです」(50代、男性) 

▼信長のシェフ
「及川光博さんが演じる織田信長がハマリ役。毎回マントを翻して外連味たっぷりだった」(50代、女性) 

▼タイムスクープハンター
「歴史の教科書に載っているような有名な出来事の裏で、町の人間や百姓たちが何を感じ、何をしたのか、観ることができる」(20代、男性) 

▼白虎隊
「ビデオテープが擦り切れる程繰り返し見ました」(40代、女性) 

▼燃えよ剣
「幕末の日本と現在が何か重なって感じる」(60代、男性)

 やはり歴史ドラマは、年表的な史実だけでなく、その時代を生きた人々の生身の喜怒哀楽が描かれてこそ。歴史を知る楽しみのひとつも、そこにあるかもしれません。我々もそれを忘れない誌面作りに努めていきたいものです。

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