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2017年の年頭にあたって

2017年01月01日 公開

歴史街道編集部

 

新年明けましておめでとうございます。

昨年は月刊「歴史街道」及びWEB歴史街道、歴史街道Facebookをご愛顧賜り、誠にありがとうございました。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年も色々なことがありました。日本では地震や台風などの自然災害が多く発生しましたが、個人的に特に強く記憶に残っているのが、多くの犠牲者が出た熊本地震と、熊本城の建造物の損傷です。

名城熊本城の現存していた櫓が倒壊した姿には、胸が痛みました。完全な修復には20年近くを要するといいますが、復旧へ一歩一歩進むことを期待したいと思います。

歴史に関する話題では、やはり大河ドラマ「真田丸」が好評で、真田丸に関する資料の新発見もあるなど、大いに盛り上がりました。弊誌「歴史街道」でも、連動した特集を数回組むことができ、大河ドラマが好調な年は、歴史に関するコンテンツが追い風を受けることを改めて実感しました。

一方、出版業界に目を向けると、雑誌を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。

出版科学研究所による2016年の雑誌推定販売額は、約7200億円(前年比92.3%)。ついに書籍の約7300億円を下回ることになりました。雑誌の販売部数減は広告費にも影響し、電通が2月に発表した「2015年 日本の広告費」によると、雑誌広告費が2443億円(前年比97.7%)、一方、インターネット広告媒体費は9194億円(同111.5%)となっています。

情報はネットから取るのがもはや当然のこととなり、しかも昨年10月には、インターネット利用はモバイルがデスクトップを追い抜きました。つまりネット利用も机上のパソコンからではなく、スマホをはじめとするモバイルが主流になってきているわけです。特に若い世代ほど、この傾向は顕著なようです。

時代が変わったといえばそれまでかもしれません。しかし、だからといって紙の雑誌の役割が終わったと考えるのは早計だと私は思っています。雑誌には、ネットの記事にはない強みもあるからです。

つい最近もネットにおけるアメリカ大統領選挙のねつ造ニュース問題や、医療情報サイトで裏付けを取っていない不確かな記事が流布する問題がありました。本来あってはならないことですが、ネット情報が玉石混交で、すべてを全面的に信頼するわけにはいかないものであることはご承知の通りです。誰が責任を持って記事をあげているか、わからない場合が多いのです。

その点、雑誌記事は、編集者が企画し、目を通し、校正・校閲も経た上で、商品として内容を世に問うているものですから、ネットの出所不明の記事とは信頼性が全く異なります(もちろんネットでも記名記事は存在しますので、すべてがそうだというわけではありません。そもそも本記事もネットに上げているわけですから)。この信頼性こそが、雑誌記事の持つ強みであると私は思います。

今後、雑誌という媒体のかたちがどのようなものになっていくか、おそらく変化は余儀なくされるであろうと思いますが、紙が全くなくなるとも思えません。いずれにせよ、求められるのは信頼のおける内容であり、また単なる情報の垂れ流しではなく、情報に付加価値をどう加え、料理するかです。鍵を握るのは編集者の企画力であろうと考えています。

さて、今年は明治維新の1年前、激動の慶応3年(1867)から150年となります。また太平洋戦争の分岐点となった昭和17年(1942)から75年です。果たして今年は激動の年になるのでしょうか。

また大河ドラマ「おんな城主 直虎」、昨年の「真田丸」とはテイストは異なるようですが、どんなドラマになるのでしょうか。今年の秋には「関ヶ原」の映画も控えています。

今年も、歴史を楽しみながら、そこから役に立つ考え方を提供できるよう、編集部一同、総力をあげて取り組んで参ります。本年も月刊「歴史街道」を何卒よろしくお願い申し上げます。

今年が皆さまにとって、良い一年になることをお祈り申し上げます(辰)

 

iyashi

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