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業界別・あなたの仕事と働き方はこう変わる!

2016年04月18日 公開
2023年05月16日 更新

中原圭介(経済アナリスト),渡邉正裕(ジャーナリスト/MyNewsJapan社長兼編集長)

不動産・住宅メーカー

今後の雲行きには注意が必要

市場は現在過熱中。大都市は不動産価格が上昇しているが、地方は下降の一途。都心の地価を上げているのは一部の外国人投資家だが、オリンピック前に、投資家の買いが一服するためピークアウトし始めると予想される。宴の後は要注意(中原)。

国内でも安心だが​、海外進出も狙い目

今は人手不足でも、東京オリンピック後は未知数。ただし、不動産市場は規制で守られていて外資参入がしにくく、外国人に職を奪われることはない。また、日本の住宅造りの技術は海外から見ても高いため、職人の技術を持つ人は海外へ飛び立つチャンスも(渡邉)。

 

農業

「海外に売れる」かは正直未知数

「日本の農産物は品質が良い=海外富裕層に売れる」という発想は短絡的。新興国での富裕層のパイを考えれば、十分な利益がとれる市場と言えるかは疑問である。世界の需給を見極めた展開が今後の鍵(中原)。

攻めの農業ができる人にはチャンス

TPPの影響で国内市場はジリ貧に。とはいえ、生鮮食品の輸出も難しい。アジアなどへ進出し、日本の技術を駆使した農産物を現地で生産するというのならば活路がある。40代であっても、海外へ出る気概を持つ農家ならば生き残る(渡邉)。

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著者紹介

中原圭介(なかはら・けいすけ)

経済アナリスト

1970年生まれ。慶應義塾大学文学部卒。経営・金融のコンサルタント会社、アセットベストパートナーズ㈱の経営アドバイザー。企業・金融機関への提言、執筆・セミナーで経営教育・経済教育の普及に従事。幅広い視点から経済や消費の動向を分析し、その予測の正確さには定評がある。『中原圭介の経済はこう動く 2016年版』(東洋経済新報社)など著書多数。

渡邉正裕(わたなべ・まさひろ)

ジャーナリスト/MyNewsJapan社長兼編集長

1972年生まれ。慶應義塾大学卒業後、日本経済新聞社に入社。2004年にMyNewsJapanを設立。同社代表取締役社長・編集長。綿密な取材で、日本の雇用・労働に関する問題に切り込む。代表作は『トヨタの闇』(ビジネス社、共著)、『10年後に食える仕事、食えない仕事』(東洋経済新報社)など著書多数。

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