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脳のストレスを「溜めない」 8つの方法

2016年06月29日 公開
2022年11月14日 更新

有田秀穂(東邦大学医学部名誉教授)

一流のビジネスマンは、朝の過ごし方が違う

朝起きてから出勤までの間に、ほんの少しでいいので運動する習慣をつけよう。5~30分が目安で、できれば通勤時のウォーキングなどとは別に時間を設けたい。具体的には、公園や水辺など自然の中でのウォーキングやジョギングがお勧め。ストレスにさらされる前にセロトニンを分泌させておくことで、朝から意欲的に仕事に取り組めるのだ。

その1 太陽光を浴びる

人は、網膜に一定以上の光を取り入れると、セロトニンが分泌される。目安は夏なら15分、冬は30分の日光浴。必ずしも外に出る必要はなく、室内でも十分。朝起きたらカーテンを開けることを習慣にしよう。そのためにも、今より早く起きる習慣をつけよう。くもりや雨の日は、「高照度」の照明器具の光を浴びても同じ効果がある。

その2 ウォーキング

朝のウォーキングは、セロトニンを分泌させる「太陽光」と「リズム運動」を兼ね備えたお勧めの方法。通勤時に歩くという人もいると思うが、それとは別に「歩く」ことに集中する時間を設けたい。集中するといっても、音楽を聴きながらはOK。リズミカルな曲や運動の調子にあったミドルテンポの曲ならば、かえって脳がリズムに集中し始め、セロトニン分泌の効果が高まるのだ。

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著者紹介

有田秀穂(ありた・ひでほ)

医学博士

1948年、東京生まれ。セロトニンDojo代表。東京大学医学部卒業、医師免許取得。東海大学病院、米国ニューヨーク州立大学留学などを経て、東邦大学医学部統合生理学にて、坐禅とセロトニン神経・前頭前野について研究。同大学にて教授を務めたのち、名誉教授に。『脳からストレスを消す技術』 (サンマーク出版)ほか著書多数。

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