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細かい仕分けは一切不要! カバンの中の整理術

2016年11月12日 公開
2023年05月16日 更新

納富廉邦(フリーライター)

ポイントは「立てて入れる」こと

 カバンからモノを取り出そうとしてもなかなか見つからず、ゴソゴソとあさってしまう。そんな人は多いが、みっともないし、仕事の効率も悪い。そこでカバンの整理が必要になるわけだが、よく言われる「それぞれのモノを入れる場所を決める」という方法はもう時代遅れだと、ビジネスマンのグッズに精通する納富廉邦氏は指摘する。今の時代に合ったカバンの整理術とは?

 

定位置を決める整理法は手間がかかって面倒

「カバンの整理」というと、バッグ・イン・バッグを使ったり、仕切りで細かく区切られたカバンを使ったりして、「どこに何をしまうべきか」と考える人が多いかもしれません。けれども、そんなことを考える必要が本当にあるでしょうか。

 カバンの中でモノの「定位置」を決めて整理するのも、本当に几帳面な人や、整理すること自体が楽しい人にはいいでしょう。でも、定位置を決めるということは、カバンから出して使ったら、また定位置に戻さなくてはいけないということ。実際にバッグ・イン・バッグを使っている方はわかると思いますが、定位置に戻すのには、けっこうな手間がかかります。もうちょっとフレキシブルにカバンを使う方法を考えたほうがいいでしょう。

 私がお勧めするのは、まず、「荷物が多いとき用」と「荷物が少ないとき用」の2つのカバンを持っておくことです。

 ここ数年で、ビジネスマンの持ち物は大きく変わってきました。全体として、通勤のときに持つ荷物の量がものすごく減っています。たいていのことがスマホとタブレットですむようになりましたし、セキュリティの意識が高まって、ノートパソコンや書類の社外持ち出しを制限する会社が増えたからです。ですから、普段、通勤に使うカバンは、以前よりも小さくてすむようになっています。

 その一方で、かつてのように決まった仕事をしていればいい時代ではなく、一人でさまざまな業務を兼任しなければいけなくなっていますから、日によっては商品サンプルやカメラなど、ものすごく荷物が多くなることもあるでしょう。そんなときのために、「荷物が多いとき用」のカバンも持っておくのです。

 

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著者紹介

納富廉邦(のうとみ・やすくに)

フリーライター

1963年、佐賀県生まれ。フリーライターとして、モノ系、江戸系、IT系、飲食系、娯楽系、アート系など幅広いジャンルで、新聞、雑誌、Webなどに執筆。連載、著書多数。近著に『大人のカバンの中身講座』(玄光社)がある。AllAbout「男のこだわりグッズ」ガイドも務める。その他、雑誌編集、グッズの企画、講演、店舗や製品のプロデュースなども行なう。

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