ホーム » THE21 » インタビュー » 「地方創生」で活気づくU・Iターン

「地方創生」で活気づくU・Iターン

2017年03月14日 公開

冨山和彦(経営共創基盤[IGPI]代表取締役CEO)

 

人生の幸福モデルが変わろうとしている

 30代や40代なら、地方の会社に転職しても、収入はそれほど下がらないことが多い。都市部の大手企業でも、この世代の賃金は上がっていないことに加え、前述のとおり、地方の企業に転職すると役職が上がることも多いためだ。

「それに地方は生活コストが低い。だから東京に住んでいた頃より収入が多少下がっても、生活レベルは変わらないか、むしろ良くなる人もいるはずです。物価も住居費も高い東京では、自分の稼ぎだけで子供を育てるのが難しい人も増えている。だったら地方で暮らすほうが家計に余裕が生まれ、幸せな子育てができるかもしれません。

 これまで日本人は、『地方から東京、東京から世界』を目指すことが唯一の幸福モデルだと信じてきました。地方出身者が東京の大学に進み、東京の大手企業に入り、やがてグローバルで成功して故郷に錦を飾る。これが幸せな人生だと考えている人はいまだに多いはずです。

 しかし、その均質的な価値観から解放されれば、地方で暮らしながら楽しく豊かな人生を送れるかもしれないのです。人口減少による人手不足というパラダイムシフトが起こっている今、その選択肢を考えてみる価値は大いにあると思います」

《取材・構成:塚田有香、写真撮影:永井 浩》
《『THE21』2017年3月号より 》

iyashi

著者紹介

冨山和彦(とやま かずひこ)

経営共創基盤CEO

1960年生まれ。ボストン コンサルティング グループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年産業再生機構設立時にCOOに就任。解散後、経営共創基盤(IGPI)を設立。現在、オムロン社外取締役、ぴあ社外取締役、みちのりホールディングス取締役、 経済同友会副代表幹事、財務省・財政投融資に関する基本問題検討会委員、内閣府・税制調査会特別委員、文部科学省・国立大学法人評価委員会「官民イノベーションプログラム部会」委員、経済産業省・「稼ぐ力」創出研究会委員などを務める。
著書に、『ビッグチャンス』『なぜローカル経済から日本は甦るのか――GとLの経済成長戦略』 『IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ』(以上、PHP研究所)、『稼ぐ力を取り戻せ!――日本のモノづくり復活の処方箋』(日本経済新聞出版社)などがある。

関連記事

編集部のおすすめ

40代からの地方移住&転職の心得

多田洋祐(ビズリーチ取締役)

転職で成功する人vs.失敗する人

城繁幸(人事コンサルタント)

ローカル企業の常識を疑え!「地方経済に未来はない」という俗説

冨山和彦・経営共創基盤


アクセスランキング

  • Facebookでシェアする
  • Twitterでシェアする
iyashi

話題のビジネス・スキルをやさしく解説するとともに、第一線で活躍しているビジネスパーソンの
プロのノウハウを紹介するなど、「いますぐ使える仕事術」が満載されています。