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人を「イラッ」とさせない敬語の使い方

2017年04月13日 公開

井上明美(ビジネスマナー・敬語講師)

知らずに間違えている? 尊敬語・謙譲語の使い分け

 話し方で損をしないためには、敬語に気をつけることが極めて重要だ。相手への敬意を表現しようとして、間違って正反対の表現をしてしまうようなことがあれば、相手は「イラッ」として聞く耳を持たなくなるかもしれない。敬語講師の井上明美氏に、失敗しやすいポイントを聞いた。

 

俗語を多用していると仕事でも口に出てしまう

 使う言葉は、その人の印象を大きく左右します。話の内容が素晴らしくても、言葉使いの間違いがたびたびあると、聞き手は失望していくもの。部下や後輩の手本となるべき中堅以上のビジネスマンの方々には、ぜひ正しい言葉使いを身につけていただきたいところです。とくに敬語は、使い方を間違えると、相手への印象を大きく損ないます。

 いざというときに正しい言葉使いができるかどうかには、普段使っている言葉が大きく影響します。俗語を日常的に多用していると、肝心なときに、うっかりそれが出てしまうことがあるからです。

 たとえば、普段から「~とか」をよく使っていると、「来週は空いている日とかありますか?」と言ってしまいます。「~とか」は、2つ以上のものを並列するときや「確か○○とか」のように不確かであることを表わすときに使う言葉ですから、これは間違いです。「空いている日はおありですか?」「ご予定はいかがですか?」と聞くのが正しい。

「ぶっちゃけ」が口グセになっている人もよくいます。友人同士で使うなら問題ありませんが、ビジネスシーンでは「実を申しますと」などと言い換えられるように意識しましょう。

 敬語で最も間違いやすいのが、尊敬語と謙譲語の使い分けです。

「知っていますか?」を尊敬語で聞こうとして「存じあげていますか?」と言ってしまうのがその典型例。「存じあげる」は自分を低く表現するときに使う謙譲語です。尊敬語では「ご存じですか?」となります。

「ご協力していただけますか」もよくある誤りです。正しい尊敬語は「ご協力いただけますか」。「して」があるかないかで意味が大きく変わるので注意が必要です。「お・ご~する」の形は謙譲語の代表的な形ですから、「ご協力する」は謙譲語です。

 尊敬語と謙譲語を取り違えると、相手を低めたり、自分を高めたりしてしまい、相手に「イラッ」とされかねません。よく使う動詞については、まとめて暗記してしまうのがいいでしょう。尊敬語は「お・ご~になる」、謙譲語は「お・ご~する」といったルールを覚えておくのもいいでしょう。

 

同じ表現でも場面が違えば不適切に >

iyashi

著者紹介

井上明美(いのうえ・あけみ)

ビジネスマナー・敬語講師

国語学者・金田一春彦氏の秘書を経て、敬語講師となる。企業・学校などの教育研修の場で、言葉の使い方について講義・研修を多数行なう。AllAboutでは「手紙の書き方」のガイドを務める。『敬語使いこなしパーフェクトマニュアル』(小学館)、『一生使える「敬語の基本」が身につく本』(大和出版)など著書多数。

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