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100年生きる時代に必要な「人生の基本公式」

2017年09月22日 公開
2023年03月23日 更新

山崎元(経済評論家)

投資していい商品vs.絶対にやめるべき商品

 貯蓄したお金は、取れる範囲でリスクを取って運用していい。投資の経験がない人にとって、投資の世界は複雑怪奇に見えるが、山崎氏は、3つのシンプルな鉄則さえ守れば心配ないと指摘する。

「1つ目は、運用する金額に対して、手数料を0.5%以上支払わないこと。たとえば100万円を1年間運用する手数料が5,000円以上かかる金融商品は、明らかに払いすぎです。

 2つ目は『プロの運用を信用しない』こと。プロなら成功率が上がると考えがちですが、実際にはプロが運用するアクティブファンドの成績は、平均株価などに連動するインデックスファンドを常に下回っています。にもかかわらず手数料が高いのですから、検討に値しません。

 そして3つ目は、お金の使い道で運用方法や商品を変えないことです。具体的には、老後の生活費として毎月お金が受け取れるタイプの個人年金や、子供の学費を積み立てる学資保険など。使い道がどうあれ、必要な資産を安全かつ効率的に作ればいいだけの話ですから、手数料の高いこうした商品に手を出す必要はまったくありません」

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投資に値する商品は、「たった3つ」だけ >

著者紹介

山崎 元(やまざき・はじめ)

経済評論家/〔株〕マイベンチマーク代表取締役

1958年、北海道生まれ。81年、東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。野村投信、住友生命保険、メリルリンチ証券など、12回の転職を経て、[株]マイベンチマーク代表取締役。楽天証券経済研究所客員研究員。『信じていいのか銀行員』(講談社現代新書)、『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』(文響社)、『一生、同じ会社で働きますか?』(文響社)など著書多数。

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