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「才能の掛け合わせ」が 稼ぐ力を強くする

2017年09月25日 公開

本田 健(作家)

40代の「お金とのつきあい方」とは?

40代は、お金とどう向き合うべきなのか──。「お金のバイブル」として知られ、ついに100万部を突破した『ユダヤ人大富豪の教え』の著者である本田健氏はまず「自分の生き方と向き合うこと」を提唱する。お金面でも仕事面でも厳しい時期である40代に贈る「お金の哲学」とは。

 

40代が選ぶべき「3つの道」とは

 そろそろ人生に閉塞感を感じることも増えてくる40代。だが、本田氏は「40代にも明るい未来はある」と言う。

「ある統計によると、40代は人生の中でもっとも幸福を感じづらい年代だそうです。お金の不安に加え、仕事でも家庭でもストレスを抱え『こんなはずではなかった』と思っている人も多いでしょう。

 ただ、40代は『物事を成す最後のチャンス』でもあるのです。確かに期限は迫ってきていますが、まだ、新たなチャレンジも可能な時期。だからこそ40代がお金について考えるときは、単なる蓄財テクニックではなく、今後の生き方の問題として捉えてほしいと思います。

 大きく分けるとしたら、リスクを取ってお金持ちを目指すか、安全でそこそこの暮らしを得るか──。『攻めか守りか』を選ぶことになるでしょう。

 攻めの代表とも言えるのが、『独立起業』です。億単位の収入を得るチャンスが広がりますが、失敗して一文無しになる可能性もあります。

 一方、守りに関しては、今の会社で出世を目指すというコースもあります。役員まで上り詰めれば相応の年収も得られるでしょうし、それが叶わなくても、雇用は守られるという意味では大きなダメージはありません。安定志向ならば、この道を選ぶのが常道です。

 また、今よりも高いポジションや収入増を見込んで転職する。あるいは、投資を通じて小金を稼ぐなど、現在の収入に+αする方法も考えられます」

 どの道を選ぶかにより、お金とのつきあい方が変わってくる。

「独立や転職を考えているなら、スキルや知識の強化など、自分への投資を惜しむべきではありません。迷ったときに指針を示してくれるメンターを見つけ、関係を深めることにもお金をかけましょう。また、投資を考えているのなら、その勉強も欠かせません。

 一方、社内での出世を目指すなら、社内人脈の強化や資格取得にお金をかけてみましょう」

 だが、実際には「自分はどの道を行きたいのか」明確ではない人も多いはずだ。とくに、リスクのある道を今から選ぶのはなかなか難しい。

「判断の基準は『怖さより、情熱や好奇心が勝っているかどうか』。ワクワクする気持ちが強いようなら、思い切ってその道に進んでいいと思います。

 どの道が良く、どの道が悪いというわけではありません。自分の進みたい道を明確にすることが、今後のお金の稼ぎ方・使い方のベースとなるのです」

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著者紹介

本田 健(ほんだ・けん)

作家

神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタート。「お金と幸せ」をテーマにした1000人規模の講演会やセミナーを全国で開催。インターネットラジオ「本田健の人生相談」は2,700万ダウンロードを記録。代表作に『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房刊)など、これまでに著書は110冊以上、累計発行部数は700万部を突破。

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