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「なんとなくだるい」を改善する!

2017年09月24日 公開
2023年03月23日 更新

西脇俊二(精神科医)

 

老廃物を排出するコツは「動く」こと

 では、そもそも「だるさ」とは、どのように引き起こされるものなのでしょうか。

 だるさを感じる原因は、主に2つあります。

 1つ目は、老廃物が排出されず、身体の中に蓄積されてしまうことです。

 老廃物が溜まると、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。たとえば、乳酸が体内に溜まれば筋肉痛になりますし、尿酸が溜まれば通風や結石などの原因になります。老廃物のスムーズな排出は、健康を保つために大変重要です。

 ところが、老廃物を運ぶリンパ管には、ポンプ機能がありません。血管には心臓というポンプがあるので、寝ている間も全身に血液が巡ります。しかしリンパ管には、リンパ液を送り出す装置がついていないのです。

 では、どうすればリンパ液が流れ、老廃物が溜まらないのかというと、全身運動で筋肉を動かすことです。

 しかし、多くの人は、仕事で疲れたからといって、休日は身体を動かさずにゴロゴロして過ごします。それではますますリンパ液の流れが滞り、「休んだはずなのに、だるさが取れない」ということになります。つまり、「だるいから運動しない」というのは、逆効果なのです。

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運動不足が「消化力」を低下させる >

著者紹介

西脇俊二(にしわき・しゅんじ)

精神科医/ハタイクリニック院長

弘前大学医学部卒業。1991年、国立国際医療センター勤務、国立秩父学園医務課医長などを経て、2009年にハタイクリニックを開業。専門は、がん、代替医療、精神療法。テレビドラマ医事監修として、『相棒』『ATARU 』などを担当。メディア出演や雑誌への寄稿も多数。著書に、『免疫力UP 自律神経を整える 基礎代謝が高まる! 消化力』(ワニブックス)など。

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