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「今こそ真実に目覚めるとき」――ケント・ギルバートが日本人に熱いエール

2017年08月24日 公開
2023年02月01日 更新

ケント・ギルバート(米カリフォルニア州弁護士)



 

日本を弱体化させる“無責任な空論”

皆さんは、「WGIP」(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)という言葉をご存知でしょうか? 「初めて聞いた」という人も多いと思いますが、第二次世界大戦に敗れた日本が、アメリカやソ連、中国に二度と逆らわないように“洗脳”したGHQ(連合国軍総司令部)の占領政策のことです。

このマインド・コントロール(他人の心理状態や態度を支配すること)とも言うべき占領プログラムには、日本を侵略国家として一方的に断罪するほか、「日本人が平和憲法を自ら求めてつくった」などの真っ赤なウソも含まれています。

そしてGHQが去った今でも、日本の弱体化を望む中国や韓国、日本国内の“反日勢力”にひそかに利用され続けているのです。

なぜこのような話をするのかというと、私は日本にトータルで40年近く住んでいますが、日本は最高に住みやすい国だと思います。さまざまな国で暮らした経験を持つ友人がたくさんいますが、誰もが「日本は最高だ」と言います。

長くいるほどに日本人の皆さんが羨ましくなり、「日本人として生まれた人はなんとラッキーなのだろうか」と考える人は世界中で多いはず。私も、今この国で暮らせている幸運に感謝しています。つまり皆さんは、世界で「最も幸せな国」に住んでいるのです。

けれども、日本人はまた同時に、世界で「最も不幸な国民」であるとも思うのです。それは皆さんが第二次世界大戦の敗北以来、冒頭で述べたWGIPの“洗脳”がもたらした精神的な影響によって、70年以上も「愛国心」を持つことに罪悪感を抱かされてきたという事実があるからです。

このことは、日本人がずっと大切にしてきた武士道や滅私奉公の精神、皇室への誇り、そして、それらに支えられた道徳心を徹底的に破壊するとともに、本来、誇り高い日本人の心を大きく歪めてしまった気がします。

日本は、ひたすら侵略を繰り返してきた「悪い国」だと教わりませんでしたか? そしてアメリカに敗れたのちは、すべての武力を放棄し、「平和憲法」を自ら定めて「よい国」に生まれ変わったのだと、教わりませんでしたか?

これらは「真っ赤なウソ」です。

にわかには信じられない方が多いかもしれません。それこそが、GHQによるWGIPがうまくいったことの証拠です。もしかしたら、あなたが学校で学んだ歴史観は、根本から間違っているかもしれないのです。

最近も、その影響を実感する出来事がありました。ある新聞社の幹部とお会いしたのですが、彼は日本のメディアの偏向報道に憤りつつも、WGIPのことは詳しく知らなかったというのです。これには少し驚きました。

北朝鮮が核ミサイルを日本やアメリカに突きつけようとするなか、日本のメディア(そして左翼的な野党)が「右翼の安倍政権こそ諸悪の元凶だ」という的外れの報道姿勢をとる理由とは何なのか?

やはりWGIPによって、大新聞や通信社、NHK、民放テレビ局をはじめとする大半のマスメディアの報道姿勢が歪められてしまったからです。

しかし、当のメディアに携わる人々がそれに無自覚だとすれば、日本の国民1人ひとりが真実に目覚め、勇気をもって発信していくしかありません。そのときに初めて、GHQの洗脳は解け、日本の戦後は終わるでしょう。

著者紹介

ケント・ギルバート(Kent Sidney Gilbert)

米カリフォルニア州弁護士

1952年、米アイダホ州生まれ、ユタ州育ち。71年に初来日。80年、国際法律事務所に就職して東京に赴任。83年、TV番組『世界まるごとHOWマッチ』に出演し、 一躍人気タレントへ。『夕刊フジ』金曜日連載「ニッポンの新常識」、まぐまぐメルマガ「ケント・ギルバートの『引用・転載・拡散禁止!』」などで論陣を張る。著書に、『まだGHQの洗脳に縛られている日本人』『やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人』『いよいよ歴史戦のカラクリを発信する日本人』 『ついに「愛国心」のタブーから解き放たれる日本人』(いずれもPHP研究所)などがある。 『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社+α新書)は発行46万部余りの大ベストセラー。 

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