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東大卒の作家が考える「大切なことは学業から学べない、は本当か?」

2018年04月19日 公開

田丸雅智(ショートショート作家)

境界線のない空想世界に夢中になった工学部学生・田丸雅智

科学の世界にはまだまだ謎が残っている。

よく、そんなことが言われます。ところが、いざ理系の道に足を踏み入れて中を覗くと、まったく想像していたことと違う世界が待っていました。

たしかに謎は、まだまだたくさん残っていて、解決されるべき問題も山のようにありました。

が、その謎や問題のレベルの高さ、あまりの異次元さに呆然としたのです。日常のあまたのことはすでに科学の法則で記述でき、科学者の挑む真の「謎」や「問題」というのは、自分がちょっと学んで解明や解決に貢献できるようなところにはなく、遥か先、複雑に入り組んだ彼方のほうにあるのだということに初めて気がついたのです。

その途方もなさに、驚くと同時に感嘆しました。人間は、あまねく科学の法則の下に生かされているのだと、心の底から感じもしました。

科学の世界は凄すぎる。

ただ、そう思う一方で、この道を行くのは自分には無理だと、あきらめにも似た感情が湧き起こったことをいまでも覚えています。

こんな思いも湧いてきました。何をしたって、どうあがこうとも、人は宇宙を支配する法則から逃れることなどできやしないのだ、と。

そんなことを思ううちに、ぼくは科学と向き合うことに次第に息苦しさを感じるようになっていきました。大学時代、物語をつくること、空想をすることに夢中になった背景には、そういったことも深く関係していたのだと思います。

空想の世界には、絶対的な法則などは存在しません。

すべてを決めるのは、どこまで行っても自分です。やってダメなこともなければ、これをやれば正解という答えもない。それこそ、既存の境界線も存在しません。

ぼくは物語にとりつかれ、空想することに夢中になっていきました。

そしてショートショートの世界に改めて惹かれるようになっていき、どんどんのめりこんでいきました。

学業には、人生のヒントも創作のヒントも満ちている >


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