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子どもが問題行動をピタリとやめる「ひと言の質問」

2019年12月30日 公開

工藤勇一 (千代田区立麹町中学校長)

 

問題行動を起こす子どもへのひとつの「質問」

私が長年、子どもと向き合うなかで、わかったことがあります。

問題行動を起こす子どもに対して、どなったりおどしたりなど恐怖を感じさせる方法では、子どもの行動をけっして変えることはできないということです。

たとえ変わったように見えたとしても、子どもが自律している状態とは言えないはずです。

子どものタイプやどのような問題行動を起こしたかによって、どんな方法がその子にとって有効かは変わりますが、長年私がおこなってきた方法の一つに、「タイムマシン・クエスチョン」があります。

これは私が教員生活のなかで大いに参考にしてきた『〈森・黒沢のワークショップで学ぶ〉解決思考ブリーフセラピー』(ほんの森出版)にも掲載されている方法で、偶然にもこの本に出合う前から私は同じようなことを、子どもたちに使っていました。

簡単ではないかもしれませんが、ご家庭でも取り入れられますので、ぜひ試してみてください。

たとえばここに問題行動を起こす、中学2年生の男の子がいるとします。その子に未来を想像させるのです。

「20歳になった君は、どんなことをしていると思う?」

「大学生になっている」「彼女がいる」「バイトをしている」……、彼は自由に想像し、答えます。ここからがキモです。

私「じゃあ、大学生になった君は、今みたいな行動をすると思う?」
生徒「もちろんしてないよ」
私「なぜ?」
生徒「格好悪いから」
私「そうか、そりゃそうだよね。じゃあ、いつ頃(何歳頃に)、君はその行動をやめてるの?」

ここで子どもたちは、「大人に叱られてその行為をやめるのではないんだ」と気付きます。

将来、自分の意思で問題行動をやめている自分がいることを自覚するのです。

信じられないかもしれませんが、ときにはその瞬間から、問題行動を起こさなくなる子もいます。

犯罪行為や、命を危険にさらす行為を見過ごすことはできませんが、それでもそれをいつまで続けるか選ぶのは子どもたちです。

道を示したり、子どもに強制したりすることは、あまり意味はないのかもしれません。自分で考え、自分で決める、そんな子どもを育てるためには、本人に「選ばせる」ことが大切です。

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