佐々木俊尚 ヴァーチャルの進化が企業にもたらす変革とは

「VR」は我々の仕事や生活にどんな影響を与えうるのか。テクノロジーについて豊富な知見を持つ作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏にうかがった。
2020年03月06日 公開
優先すべきは「発信力」よりも「受信力」。言語学でも、良質で大量の「インプット」こそが、言語獲得の最善の方法だと考えられています。
運良く幼児期に英語教育をスタートできるなら、英語圏に生まれた赤ちゃんが周囲の英語を耳にしながら英語を身につけていくような、あるいは留学生が英語漬けになることで英語を身につけるような、そんな環境を日本に居ながらにして人工的に作ってあげることが有効です。
そのためにもっとも効率的なのが、英語の音声を家庭内でBGMとしてかけ流す方法です(ちなみに、これは幼児期から小学校の低学年に適した方法で、中学年以降には向いていません)。
意味を教えたり、発音を無理に真似させてはいけません。意識した勉強では無く無意識の獲得を促すのです。意味を教えたり、発音を無理に真似させる必要はありません。まず大切なのは、ネイティブな英語の音声を自然にかけて生活の一部にし、それを「聞き流すこと」なのです。
集中して聞くのも悪くはありませんが、幼児期の母語言語獲得になぞらえると、赤ん坊は常に集中して周囲の会話を聞いているのではありません。彼らは、周囲の音声を意識せずに聞き流しているのです。
かけ流しの時間は、核家族に生まれた第一子が耳にする母語の音声量が大まかに言って1日90分相当の量なので、1日トータルで90分ほどでいいでしょう。ボリュームは控えめで、耳を傾ければ内容が聞こえるが、賑やかだと少し聞きにくい、そんな程度で十分です。
では、かけ流す音声の内容はどのようなものが良いのでしょうか。
やはりこれも赤ちゃんが育つ家庭環境から考えて、母親や父親と子どもが生活の中で自然に会話しているような「家庭内の英会話」の音声教材が最適です。
さまざまな英語教材がありますが、たとえば、インターネットなどで「Sesame street(セサミストリート)」などのアニメを検索し、音声だけかけ流すというのもいいでしょう。このアニメは家庭内会話がふんだんなので、かけ流しに適しています。
子どもは繰り返し見聞きするのが大好きですから、一定期間は繰り返しの入力がいいでしょう。しかし、一定期間を過ぎて脳が情報を吸収すると飽きてしまい、関心を示さなくなります。
子どもの脳はつねに新しい情報に関心を示すので、一定期間を過ぎると情報としてはマスターしてしまって関心を示さなくなりますし子どもは新しいものにも興味を示すので、1か月程度を目安に、新しい教材に入れかえるパターンを家庭内に作り出すといいでしょう。
「家庭内英会話」と並んで、英語の入力として必要なものが「歌」の存在です。特に「マザーグース」には幼児期の英語教育には欠かすことのできない要素である「押韻(ライミング)」がふんだんに含まれているのでオススメです。
さらに、幼児の言語獲得期になくてはならないものが「絵本」。色、形、数、さらには文字、曜日、月、季節、天候などなど、生活に必要かつ日常会話に密着したさまざまな概念の入力には絵本がピッタリです。
同じく幼児から小学生まで情報の入力に威力を発揮するのが、「フラッシュカード」による単語の入力です。このフラッシュカードは、「語彙」をダイレクトに入力できるのがメリットです。
基本の「家庭内英会話」を中心に、押韻の「歌」、基礎概念の「絵本」、仮語彙の「単語」、以上の4つの要素をまんべんなく入力できるように環境を整えましょう。
ここで注意したいのは、音声教材を基本とすることです。
アニメなどの視覚情報は、音声のみの教材に比べてなかなか聞き流すことができません。
楽しむ分にはまったく問題はありませんが、映像には、繰り返すと飽きてしまいがちなこと、映像で伝わるので音声の情報が少なくなること、さらにはビジュアルでわかるために言語情報自体が断片的になるというデメリットがあります。
あくまでもインプットは音声教材を中心に進めましょう。
かけ流しに最適な音声教材や、小学校の低学年、小学校の中高学年、中学生以降と、それぞれの年齢に適した入力の方法などは拙著『10万組の親子が学んだ 子どもの英語「超効率」勉強法』にもまとめていますので、ご参考にしていただければと思います。
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