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穢土の聖者~日本を美しくする会・鍵山秀三郎相談役



2016年04月07日 公開

櫛原吉男(マネジメント誌「衆知」編集主幹)

 

「鍵山秀三郎」という生き方

ムダな努力はない

鍵山相談役から「凡事徹底」の大切さを教えられ、人生指針となっているが、「ムダな努力はない」ことも教えられた。

「人生、ムダな努力は何ひとつありません。努力の結果、自分の望んだ成果は得られないかもしれませんが、その努力は形を変えて必ず報われます」

人は多かれ少なかれ努力はする。しかし、努力して報われないと努力を諦めてしまう。大切なことは報われなくとも努力し続けることなのだ。

松下幸之助もこう言っている。

「平易なことを間違いなくやり通すことは難しいことである。難しいことだから根気がいる。それを指導する方はもっと根気がいる」

また、京セラ・稲盛和夫名誉会長も同様のことを言っておられる。

「一歩一歩の積み重ねは相乗効果を引き起こしていくのです。つまり、日々の地味な努力が生む小さな成果はさらなる努力と成果を呼び、その連鎖はいつのまにか信じられないような高みにまで自らを運んでくれるのです」

「日本公園の父」と称され、巨万の富を築いた本多静六は「人生即努力 努力即幸福」をモットーにしていた。これは、すごい言葉だと思う。

 

目は笑っていない

鍵山相談役は、お会いするときはいつも笑っておられる。

「社内でもいつもそうなのですか」と不思議に思って社員の方に聞いた。社員の方がびっくりした。

「鍵山が笑うことがあるのでしょうか」と真顔で答えられて、こっちの方がびっくりした。でも、どんなに笑っても、目は笑っていない。

 

真の教育とは

たった一人の部下さえ、手を焼く昨今。一方で、多くの者の人生を変える人もいる。その一人が鍵山相談役である。

ある日、鍵山相談役にお会いしてこんな質問をした。

「真の教育とは、感動が必要ですね。何かコツはありませんか」

鍵山相談役は笑顔を浮かべてこう言われた。

「櫛原さん、私ほど教育の虚しさを知っている者はいませんよ」

このひと言で、私は白旗を揚げた。

「人間には3通りの人がいる。流れる川に文字を書く人。砂に文字を描く人。岩に文字を刻む人」(聖書の言葉)

「教育とは、流れる川に文字を書く時にも、岩に文字を刻むほどの魂魄の気迫を込めることです」(「国民教育の父」といわれた森信三先生の言葉)

鍵山相談役は、きっとこう言いたかったのかもしれない。

「いつも言っている通りですよ。『最大の労力をもって、最小の成果』 を求めることが大切です。教育も同じことですよ」

いつも「最小のコストで、最大の成果」求める人間にとっては、厳しい言葉だった。

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