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直営店中心だからできる機動力重視の経営~遠藤結蔵・ゲオホールディングス社長

2017年12月08日 公開

マネジメント誌「衆知」

遠藤結蔵・ゲオホールディングス社長

遠藤結蔵(ゲオホールディングス社長)
えんどう・ゆうぞう*1978年愛知県生まれ。2000年早稲田大学政治経済学部卒業。同年4月日本マクドナルド入社後、11月ゲオ(現ゲオホールディングス)に入社し、2004年取締役。2011年ゲオホールディングス代表取締役社長に就任し、現在に至る。

 

「リアル店舗」で勝ち残るこだわりの戦略

ビデオレンタルの一号店出店から31年。ネット販売が拡大する時代に、ゲオホールディングスは「リアル店舗」にこだわり続ける。「直営店」中心の店舗展開で、意思決定や人材育成のスピードなどを加速させ、お客様の嗜好に合わせて即座に変化していくことがその狙いだ。次代を生き抜く小売店舗の戦略を遠藤社長に語っていただいた。

取材・構成:加賀谷貢樹
写真撮影:白岩貞昭

 

店長候補を最短1年で育成

スピード経営を実践していく上で問題になるのは、企業の成長のスピードに人材育成のスピードが追いつくかということです。そこで、当社では既存の直営店に人員を厚めに配置し、OJTを中心にして店長候補や店舗運営スタッフを短期間で育て、新規店舗に送り出しています。

まず法令知識や業務関連のマニュアルについて座学で学んだあと、店長のもとで実際に業務を見て覚え、自分で動きながら「さじ加減」を覚えていくのです。リユース店舗の場合、商品の仕入れにあたる買取から売上、人件費をはじめとする稼働経費に加え、営業利益の管理までが店長の責任範囲です。それらの業務を一通りこなせるようになるのはもちろん、一店舗あたり数十名のアルバイトやパートスタッフに業務を教えてうまく動いてもらい、自分の「分身」をつくれるようになるのが店長候補のミッションです。加えて、お客様が店舗に持ち込んでくださった商品の「目利き」も重要です。粗利の責任は店舗にありますから、商品の状態や相場の動向をみて、いくらで商品をお引き取りするのか(原価の決定)、それをいくらで販売するのか(値入れ)といった裁量ができるスキルも身につけなければいけません。

それらを踏まえ、店長の代わりを務めることができるようになるのが合格ラインです。早い人では1年以内、少なくとも2年でリユース店舗の店長候補になることを目標に教育を進めており、アルバイトスタッフから社員に登用され、店長になるケースも数多くあります。

私自身、若手には「早く店長になれるように頑張れ」といつも声をかけていますが、それは店長になるために学び、店長として積み重ねた経験が、今後どの部署に行っても必要とされるからです。店舗運営の大変さや店長の苦労がわからなければ、正しい意思決定を迅速に行なうどころか、「スタッフ運営意見」で本社に随時報告されてくる店舗の問題すら理解できません。

その意味で、店舗のことをわかっている人材をどれだけ早く育てることができるかが、勝負だと思っています。

経営・マネジメント誌「衆知」

特集「感動を生み出す」

特集「感動を生み出す」

発売日:2017年10月27日
価格(税込):1,080円

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