佐々木俊尚 ヴァーチャルの進化が企業にもたらす変革とは

「VR」は我々の仕事や生活にどんな影響を与えうるのか。テクノロジーについて豊富な知見を持つ作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏にうかがった。
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2019年08月02日 公開
「結果にコミットする」のキャッチフレーズでおなじみのパーソナルトレーニングジム「RIZAP(ライザップ)」。その独自のメソッドで劇的な効果を発揮しているのは、個人のボディメイクだけではない。企業や自治体の健康づくりに向けたプログラムでも、多くの人々に体力年齢の驚異的な若返りをもたらしている。「人は変われる。」を証明することを理念に掲げるRIZAPグループの瀬戸健社長が、「自己実現」の事業分野に描く経営戦略とは。
取材・文:平林謙治
写真撮影:山口結子
日本のヘルスケア市場は、2016年の25兆円から、2025年には33兆円にまで成長すると予測され、その中核を担うシニア世代は今や人口で最も大きな割合を占める。しかし、ライザップ事業の次の一手として、瀬戸社長がシニア世代へのサポートに注目するのは、マーケットの大きさだけが理由ではない。
「日本は世界に冠たる長寿国ですが、それはいわゆる健康寿命(介護を受けたり寝たきりになったりせず自立して日常生活を送れる期間)の長さを、必ずしも意味しません。国の医療費はすでに40兆円を超え、その半分以上がシニア世代という状況ですからね。シニアにこそ健康になっていただかないと、大げさではなく、わが国はもうもたないかもしれない。『健康寿命の延伸』と『医療費の最適化』という社会的課題の解決に向けて、ライザップだからできることは少なくないと考えています」
特にシニアの場合は、筋力や身体機能の低下が要介護状態に直結しかねない。また、肥満がもとで糖尿病などの生活習慣病にかかると、薬や食事制限、人工透析から一生逃れられなくなる。人生の楽しみやQOL(quality of life:生活の質)が損なわれ、大切な家族に迷惑をかけるリスクも増大するのだ。現に、ライザップでは今、そうしたリスクへの対処を目的として、シニア向けの健康プログラムに取り組む利用者が急増している。「実は、私の親もライザップに通っているんですよ」と、瀬戸社長は声を弾ませた。
「70代後半ですが、実家ではまだ、現役でパン屋をやっています。104歳で天寿を全うした祖母も、95歳まで元気に自営業を続けていました。私の知るかぎり、そうした生きがいや働きがいがある人は年齢を重ねても元気ですし、逆に心身が健康でなければ、生きがいとなる仕事や趣味を続けることもできません」
瀬戸社長の祖母は生前、実家の2階の自室で起居していたという。「いくら元気でも、高齢者に毎日階段を昇り降りさせるのはかわいそう」との見方もあるだろう。しかし、健康寿命の観点から言えば、それは違うと瀬戸社長は言い切る。
「自分で動ける人を、動かないで済むような環境に置くのは愛情とはいえないでしょう。厳しい言い方ですが、甘やかしだと思います。日本ではシニアに対してそうした風潮が強い。愛情とはき違えて相手を甘やかし、元気な人まで結果的に弱くしてしまうのです。ライザップでは、シニア向けのプログラムでも、決してゲストをさぼらせるようなことはありません。それがライザップの本気の愛情。お客様を喜ばせたいと思うからこそ、筋トレも生活習慣の改善も、とことんやり切らせるわけです」
トレーナーが徹底して寄り添うライザップのトレーニングをシニアの健康づくりに活用することは、安全性の確保という点でも、メリットが大きい。シニアにとって、自己流のトレーニングを独りで行なうことは極めて危険であり、もしも運動中に脳卒中や心筋梗塞などの異変が起こったら、とりかえしがつかないからである。
ライザップでは、ゲストが万全のコンディションでプログラムに取り組めるよう、医療機関との提携にも力を入れてきた。各個人の体質や病気・怪我の既往歴、治療状況などに応じて、全国すべての店舗で地域の病院・医院と連絡を取り合う体制を拡充。安全を最優先にしながら、徹底した効果の追求を目指している。
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