ホーム » PHPマネジメント衆知 » マネジメントスキル » 定年後こそ挑戦!「シニア起業」は「ゆる起業」でいこう

定年後こそ挑戦!「シニア起業」は「ゆる起業」でいこう

2019年09月18日 公開

片桐実央(銀座セカンドライフ株式会社代表取締役)

答えは自分の中にある――起業アイデアの探し方

「ゆる起業」というくらいですから、それを実現するには背伸びせず、まずは「難易度の低いビジネスからスタートする」ことが重要です。具体的にいうと、「自分でサービスを提供する能力があるか」、あるいは「見込み客を持っているか」――どちらかを満たしていれば、起業は可能だと私は考えています。自分で何かできて、さらに売り先もちゃんと決まっていないと起業できないのでは……なんて心配する必要はありません。

私の経験から申し上げると、最初から両方そろって起業する人は全体の5パーセントほど。自分にできもしないサービスを、売れるアテもなく始めるのではさすがに無謀すぎますが、ほとんどのシニア起業家は何かしら欠けた状態からスタートしています。そうとわかれば、背中を押されてポジティブに一歩を踏み出せるのではないでしょうか。

一方で、「自分には何もない」とおっしゃる方が少なくないのもまた事実です。「起業はしたいけれど、自分に何ができるのかわからない」と。そういう場合は、起業アイデアを発掘するヒントとして、“三つの円”を使って考えてみるといいでしょう。

簡単に説明すると、まず、これまでの人生を振り返り、自分の「得意なこと、強みだと思えること」と「やりたいこと、好きなこと」を洗い出してください。そして、その中に「お金になること、市場性があること」がないか、探すわけです。一見単純ですが、この三つの円が重なり合ったところで起業を進めると、成功する確率はぐんとアップします。自分自身を顧みること、よく知ることが起業の第一歩ですからね。

また、アイデアはあるけれど、具体的な事業内容にまで落とし込めていない、どういう商品やサービスに結びつけてビジネスにすればよいかわからないという場合には、企業で経営戦略を立案する際によく使われる、「SWOT分析」という分析手法が役に立ちます。私自身、祖母の介護をきっかけに、シニアのセカンドライフを支援したいという漠然としたアイデアに目覚めたわけですが、セカンドライフ支援といっても、実際に何をすればいいかわからず、随分悩みました。そこを最終的に解決できたのは、こうした自己分析ツールのおかげ。当社の起業相談やセミナーでもおおいに活用しています。

たまにですが、相談に来られたお客様に「今流行りの儲かる起業アイデアを教えてくれ」と言われることがあります。でも、考えてみてください。長いサラリーマン生活を振り返れば、企業の論理で「儲かること」を優先するあまり、自分を抑えて、犠牲にすることも多々あったのではないでしょうか。また流行りのビジネスで起業するより、自分にできることで起業したほうが成功する確率は高まります。だからこそ、あくまでも自分を起点に、自分のペースや自分のアイデアを大切にしていただきたいのです。



経営・マネジメント誌「衆知」

「戦力最大化マネジメント」特集号

「戦力最大化マネジメント」特集号

発売日:2019年10月27日
価格(税込):1,100円

関連記事

編集部のおすすめ

「スマート・エイジング 」で高齢者の消費変化に対応する~シニアビジネス成功の鍵とは?

村田裕之(東北大学特任教授・村田アソシエイツ代表)

「人は変われる。」を独自のメソッドで証明する~瀬戸健・RIZAPグループ創業者

マネジメント誌「衆知」

「生活に役立つチカラ」を技術革新で広げたい~ホンダのパワープロダクツ事業

マネジメント誌「衆知」
東京・京都で開催! 大杉日香理先生トークセミナー 3年先の未来を創る2020年の過ごし方

アクセスランキング

  • Twitterでシェアする
東京・京都で開催! 大杉日香理先生トークセミナー 3年先の未来を創る2020年の過ごし方

構想力、実現力、人材育成力、人間力……。松下幸之助の哲学を学びつつ、現代に活躍する一流執筆陣の
実体験に裏付けられたメッセージから成功原則を読み解く経営・マネジメント誌