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【歴史街道脇本陣】あなたの好きな「幕末維新」の人物ランキング

2014年06月02日 公開
2022年11月14日 更新

『歴史街道』編集部

 

 今回のお題は、「あなたの好きな『幕末維新』の人物は?」です。

 倒幕派・佐幕派を問わず魅力的な人物が多いだけに、1人に絞るのはなかなか難しかったのかもしれませんが、上位を占めた人物は倒幕派と佐幕派がほぼ半数ずつで拮抗しました。いずれも、混迷する先の見えない時代を、強い信念を抱いて生きた男たち。映画やドラマ、小説などで描かれる颯爽とした姿が、目に浮かんできました。

 では、ランキング結果をご紹介します。

 

『歴史街道』特集で取り上げてほしい戦国合戦は?

第1位 坂本龍馬 32.8

第2位 西郷隆盛 9.0

第3位 土方歳三 8.5

第4位 高杉晋作 6.8

第5位 勝海舟 6.6

第6位 沖田総司 2.9

第6位 吉田松陰 2.9

第8位 近藤勇 2.0

第9位 桂小五郎(木戸孝允) 1.6

第10位 斎藤一 1.5%

第10位 松平容保 1.5%

 

龍馬が断トツ。西郷、土方の魅力も納得

 第1位は、海援隊を創設し薩長同盟に奔走した坂本龍馬。第2位に3倍以上の差をつける断トツの得票でした。まさに、日本史を代表するヒーローの面目躍如といったところですね。

 司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』とともに、2010年の大河ドラマ『龍馬伝』の影響も大きかったようです。

 「進歩的で数十年先を見据えていたように思う」(40代、女性)、「維新後も生きていれば、もっと違う世の中になったのでは?」(20代、女性)というように先見力を魅力として挙げるご意見が多く、「独創的な発想で変革を目指し、全力で駆け抜けた姿勢に共感する」(60代、男性)と、自由闊達な発想と行動力が評価されました。現代においても龍馬の生き方は「憧れ」であることを、つくづく感じました。

 第2位は、龍馬の盟友であり、薩摩藩を牽引した西郷隆盛。「敬天愛人」や「児孫のために美田を買わず」といった西郷の名言に共感される方が多く、「どっしりとして信頼感があり、情に厚い」(60代、男性)など、頼りがいのある篤実な人柄が支持されました。鹿児島県にゆかりのある方の票が多いかと思いきや、95%は他府県の方からのもので、西郷どんは日本人から広く愛されていることを実感しました。

 第3位は、新選組の副長として活躍した土方歳三です。「最後まで誠の旗を掲げて武士らしくあろうと戦い抜いた生き方がカッコいい」(20代、女性)、「男の中の男」(60代、男性)とのご意見には納得の一言。8割以上が女性票で、司馬遼太郎作品や大河ドラマなどで魅せられた方が多いようです。

幕府を支えた人物も大健闘

 第4位は、奇兵隊を組織した長州藩の高杉晋作。「型破りで決断力、行動力を発揮した」(30代、男性)という生き方は、まさに痛快! 短い生涯を「おもしろく」生きた快男児と言えるでしょう。

 第5位には、幕臣で坂本龍馬の師である勝海舟が入りました。「幕府の中にいながら、視野が広い」(40代、男性)、「江戸無血開城をやり遂げたことに尊敬する」(20代、男性)と、日本全体を考えての決断が評価されました。

 第6位から10位までの顔ぶれには、新選組隊士から沖田総司と斎藤一がランクイン。

 そして彼らを率いた局長の近藤勇は、「男らしいリーダーシップ」(40代、男性)が評価されました。

 長州藩の吉田松陰は松下村塾での教育に加え、「自ら実践したところ」(50代、女性)、桂小五郎(木戸孝允)は「優れたバランス感覚」(30代、女性)などが支持を集め、会津藩主の松平容保は、大河ドラマで描かれたように、「愚直に忠誠を貫いた生き方に好感」(50代、男性)というご意見が圧倒的でした。

 ちなみに、惜しくも次点となったのは、薩摩藩の大久保利通と最後の将軍・徳川慶喜です。

 

外にも魅力的な人物が

 ベスト10以外にも魅力的な人物が目白押しでしたので、その一部をご紹介しましょう。

◆ジョン万次郎「世界に目を向け、希望を抱いた。エピソードにわくわくする」(40代、男性)
◆伊庭八郎「隻腕ながら遊撃隊を率いて箱館戦争を戦い抜いた生き様が壮烈」(20代、女性)
◆河井継之助「小藩ながら最新の兵器で新政府軍と戦った政治力と度胸がいい」(20代、女性) 
◆山川大蔵(浩)「会津人として苦労しながらも活躍したところは、もっと評価されていい」(30代、男性) 
◆小栗忠順(上野介)「幕臣ながら、近代化の先駆けとなった先見力が素晴らしい」(60代男性)

 今回もたくさんのご回答をいただき、誠にありがとうございました! 幕末の特集の際は、是非こうした魅力溢れる人物を取り上げていきます。

 

さて、以上、第10回の結果発表でした。いかがですか。

意外、想像通り、私なら……。ぜひ、あなたもご参加ください。
現在募集中のお題・WEBでの投稿は  こちら  から。

第11回 あなたの好きな歴史漫画は? のランキング結果は、『歴史街道』2014年7月号(6月6日発売)誌上で発表しています。
定番か、波乱か? こちらもぜひご覧ください。

 

<掲載誌紹介>

2014年6月号

<読みどころ>「眠れる獅子」と呼ばれたアジアの大国・清に対し、日本は明治27年(1894)、乾坤一擲の戦いに踏み切りました。日清戦争です。日本にとって初めての対外近代戦争である日清戦争を、「侵略の始まり」とする見方もありますが、事実はどうなのでしょうか。
実はこの時の日本人の決断は、明治維新以来の欧米列強のアジア侵略に対する強烈な危機感と、それに対抗するために日本が近代化、及び清国、朝鮮との提携を望んでいたことを知らなければ、決して理解できません。列強の侵略に背を向け、旧態依然とした政治体制を墨守する清国に、近代化の意味を知らせるべく日本は起ったのです。120年目の今、日清戦争の真実に迫ります。
第二特集は大河ドラマに登場中の武将「荒木村重の謎」です。 

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