松下幸之助が創刊した雑誌が、いま、職場で読まれている理由

『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
2017年06月12日 公開
坂本城跡(滋賀県大津市)
天正10年6月13日(1582年7月2日)、明智光秀が山崎の合戦で羽柴秀吉に敗れ、その夜、坂本城を目指す途中で落武者狩りに討たれました。しかし、その前後には多くの不明な点があることで知られます。 今回は、明智光秀の生存伝説について紹介してみましょう。俗説に過ぎないと切って捨てることははなはだ簡単ですが、なぜそんな伝説が語られたのかを考えることも意味があるかもしれません。
山崎の合戦で敗れ、坂本城へと逃走途中、光秀が落武者狩りに襲われて死んだことは通説となっています。しかし、光秀は死んではいなかったという生存説は、その後、根強く囁かれ続けました。源義経や真田幸村などは、庶民から愛されたヒーローということで、生存説が取りざたされるのもわからなくはありません。しかし、光秀は庶民から愛されたヒーローでしょうか。むしろ主君信長を討った「主殺し」の印象が一般的なはずです。
光秀の伝えられる最期の様子も、妙な節があります。小栗栖村(現在の京都市伏見区)の竹林の中を縦列になって馬を進めていると、突然繰り出された竹槍に光秀は脇腹を刺され、落馬。致命傷と悟った光秀は、自刃したといわれます。
不思議なのは、家臣たちも多少討たれたという話は全く無く、光秀のみピンポイントで討たれている点です。また、鎧の上から竹槍で突かれ、果たして致命傷を負うのかどうか。家臣たちは農民の襲撃を全く察知できなかったのか。
さらに家臣の溝尾茂朝が介錯し、光秀の首を深田に埋めて去り、羽柴秀吉は掘り出してきた光秀の首を梟首して、6月16日に明智一族討滅を宣言しました。しかし、主君の首を置いて、家臣が立ち去るものでしょうか(なお茂朝が首を小栗栖でなく、別の場所に埋めた話は諸説あります)。
一説に秀吉は、光秀の首を見物人がよく確認できないほど高い位置に晒したともいいます。当然、こうなると、秀吉が梟首にした光秀の首は、本当に光秀であったのかと疑惑が生まれても仕方がないでしょう。
実は小栗栖で死んだのは光秀ではなく、荒木山城守という家臣で、光秀はこれを自分の身代わりとして首を埋め、そのまま落ち延びたという話もあります。ただ光秀の家族思いの性格からすると、坂本城に家族たちを残して自分だけ生きながらえようとしただろうかという疑問も湧きます。
よく知られる話に、光秀は実は南光坊天海として徳川家康のブレーンとなったというものがあります。重臣・斎藤利三の娘がお福こと春日局であったことも、セットで語られることが多いようです。さらに突飛な話になると、徳川家光は実は家康と春日局の子で、だからこそ家光は、信長の血を引く弟・忠長を死に追いやったという話もあります。家光の光は光秀、忠長の長は信長にあやかったもの、ともいわれます。
挙げ始めるときりがないのですが、さまざまな話があるのも、ちょっと不思議な感じがします。もちろんイマジネーションの産物であろうとは思いますが、これだけ話が膨らんだのは、なぜでしょうか。あるいは江戸の人々の幕府に対する何らかの感情が投影されていたのかもしれません。しかし光秀伝説は、江戸でだけ語られていたものでもありません。皆さんはどう考えるでしょうか。
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