<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<rss version="2.0"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:admin="http://webns.net/mvcb/"
	xmlns:media="http://search.yahoo.com/mrss/"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#">

	<channel>
		<title>PHPオンライン</title>
		<link>https://shuchi.php.co.jp/</link>
		<description>PHP研究所が運営する「悩み、不安、心理」がテーマのWEBメディア。著名人のインタビューや専門家のアドバイスなどから、「無理なく生きる」ヒントを紹介。</description>
		<dc:language>ja</dc:language>
				<copyright>Copyright PHP研究所　All rights reserved.</copyright>
		
				<pubDate>Fri, 22 May 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
						
				<item>
			<title>友人関係の上限は150人?　研究結果から考える「本当の友達」の正体  荻上チキ（評論家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14254</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014254</guid>
			<description><![CDATA[本当の友達とはどんな存在なのか。荻上チキさんが研究結果をもとにして友達とはどんな存在をさすのかを語ってくれた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="荻上チキ　孤独" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_friends.jpg" width="1200" /></p>

<p>さびしさ、悲しさ、不安感、無力感――。孤独は多くの負の感情をもたらします。荻上チキさんの著書『孤独をほぐす』は、孤独とはなにかを丁寧に解きほぐしながら、この社会がいかなる孤独を生み出しているのかをエッセイ形式で読み解いた一冊です。</p>

<p>「本当の友達がいない」と感じ、孤独を覚える人は少なくないでしょう。そもそも、本当の友達とは何なのでしょうか。同書より、友人関係について語られた一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、荻上チキ著『孤独をほぐす』(PHP新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「本当の友達」よりも「それなりのつながり」を</h2>

<p>自分には「本当の友達」がいない。そう感じたことはありませんか？　私は長い間、そんな気持ちに振り回されてきました。</p>

<p>では、本当の友達とはなんでしょうか。私は若いころは、「二人きりで徹夜でカラオケしても、一秒も気まずくならない人」と設定していました。なかなかにハードルが高いですよね。</p>

<p>他方でそれ以外の友人は、「冠付きの友達」だと区別していました。ゲーム友達、音楽友達、勉強友達、クラスの友達、部活の友達、習い事の友達。こうした「○○友達」は、部分的な一致でつながっているけれど、「本当の友達」ではない。自分には、冠付きの友達はいるけど、本当の友達はいないのだ。</p>

<p>ある程度の年齢ともなれば、さすがにこの考えは偏っていると思うようになりました。特定の人だけに関係を集中させること、理想の関係のみを求めることには、脆弱性もあります。親友との仲違い、恋人との別れ、家族との死別などによって、一挙に孤独感が高まり、そのさびしさに耳を傾けてくれる人が浮かばないという状況を想像してください。一点集中の関係だけを作るのでなく、関係を分散しながらも温めること。精神的健康にも、いざというときの支えとしても、大事な考えです。</p>

<p>あるべき友人のハードルを上げてしまうと、個別の関係の満足度は下がり、幸福度も下がってしまう。「それなりのつながり」を否定的に位置付けてしまうことで、つながりを太くしたり、経験を増やすという機会を逸してしまうことにもなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>友人関係の上限は150人？</h2>

<p>友人関係についての研究の中で、非常に広く知られていてかつユニークなのが、「ダンバー数」という考えです。これは、イギリスの人類学者であるロビン・ダンバーが発見したもので、いろいろな部族や集団を研究した結果、人が築く友人関係の数の上限は150人前後で一致していた、というものです。ダンバーの研究は、訳書『なぜ私たちは友だちをつくるのか』（吉嶺英美訳、青土社、2021）にもまとまっています。</p>

<p>人類が進化・生存する過程では、徒党や集団を組むことが必要でした。しかし人類全員の顔を覚えることは到底できません。安定的に関係を保てる、信頼し合える相手。その数は、文化や時代が違えど大きくは変わらず、150人程度なのであるというのが、ダンバーの指摘です。</p>

<p>ダンバーは「友達」を、頼み事ができ、躊躇なく助けたいと思い、共に過ごす時間を積極的に作りたい相手だと言います。具体的には、クリスマスカードを贈ったり、結婚式に招待したり、「午前3時に香港空港の出発ロビーで偶然出くわしても、ためらうことなく声をかけ、一緒のテーブルで話せる相手」だと。</p>

<p>自分にはそんな友達は150人もいない、と思う人も少なくないでしょう。私もそう思います。しかしダンバーは、いや、一般的にはいるのだと豪語します（本当かよ）。フェイスブックの友達やＸ（旧ツイッター）の相互フォロー、LINEや電話帳の登録数など、「それなりのつながり」もカウントすれば、それくらいはいくのかもしれません。また、ダンバーの「友達」の定義には、家族や親族も含まれます。良好な関係の家族や親類がいると、友人の総数が減るというデータもあります。</p>

<p>ダンバーは、友人関係にはグラデーションがあるとも言います。150人の「ただの友達」、50人の「良好な友達」、そこからさらに、15人、5人、1.5人という数字を持ち出します。</p>

<p>15人はシンパシー・グループと名付けられ、親しい友達のことを指します。日常的に共に過ごしたり、一緒に出かけたりする層です。5人はサポート・クリークと名付けられ、「泣きたいときに肩を貸してくれる」ような親友たちを指します。</p>

<p>1.5人は、恋人や永遠の大親友です。統計上は、男性には1人、女性には2人、特別な友人がいることが多く、それをならした数字が1.5となります。築ける関係性に上限があるのは、脳のキャパシティーと他人のために使える時間が、いずれも有限であるためだと言います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>友人の数と質</h2>

<p>ダンバー数という考えは、人々の思索を刺激してきました。150が上限というわけではないと疑義を唱える研究もありますが、とにかく覚えやすいこともあって、あちこちのビジネス記事で見る数字になりました。</p>

<p>たとえば会社や部署の規模は150までがいいとか、関係性には上限があるので意識的に「断捨離」したほうがいいとか。また、自分にとっての150人を考えるワークなどもあるようです。極端なものや飛躍した解釈もありますが、それだけ幅広い層に刺さったのでしょう。</p>

<p>具体的な数字については、宿命論的に捉えないほうがいいでしょう。ダンバー以外の研究では、人が築く人間関係は150よりも多く、デジタルメディアによってマネジメントの形が変わっているとの指摘もされています。また、アメリカの哲学者、エリザベス・ブレイクは、恋愛相手は仕事や友情よりも優先されるべきという「恋愛伴侶規範」が、友人ネットワークの切断につながると警鐘を鳴らしています。</p>

<p>あくまで友人の数の話を続けましたが、もちろん質の話はまた別です。家族や恋人を含む友人は、疎遠になることも、破綻することもあります。逆に、似たような境遇になったり、偶然再会したり、共通の趣味があることがわかったりして距離が縮まり、関係が濃くなることもあります。</p>

<p>とはいえ、です。進学、交際、婚姻、失業、離婚、引っ越し、新たなサークルへの参加。いろんなタイミングで人とのつながりは変化します。そうした「継ぎ目」に当たる時期には、ふと親密なコミュニケーションが不足する。また、身近に有害な人がいたり、多忙や疲労で余裕がないと、満足に人と関われないという場面にも直面する。</p>

<p>そんなとき、果たして自分にとっての、「頭数に入る友人」はどんな人達なのか。ダンバー数をヒントに、振り返ってみるのもいいかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_friends.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[荻上チキ（評論家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>かつての&quot;おバカ&quot;キャラは演出？ 本気？ スザンヌさんが高校に再入学した本当の理由【中編】  スザンヌ（タレント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14304</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014304</guid>
			<description><![CDATA[タレント・スザンヌさんが、コロナ禍をきっかけに高校へ再入学し、日本経済大学へ進学した日々を語る。20歳下の同級生から受けた刺激、卒業論文「地域創生と旅館再生」、息子と同じ年に迎えた卒業式の感動。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260515suzanne02.jpg" width="1200" /></p>

<p>シングルマザーとして子育てに全力を注いできたタレント・スザンヌさん。子どもの成長とともに芽生えた「自分の人生」への思いは、コロナ禍をきっかけに大きく動き出します。息子の一言で始まった高校への再入学、1年半での卒業、そして日本経済大学経営学部への進学。20歳下の同級生たちと机を並べた4年間で、スザンヌさんは何を学び、何を得たのでしょうか。卒業論文のテーマ「地域創生と旅館再生」につながる学び直しの日々を聞きました。（取材・文／吉澤恵理、写真／スザンヌさんInstagramより）</p>


<p>&nbsp;</p>

<h2>「ママも一緒に勉強すればいいじゃん」息子の一言が、高校再入学のきっかけに</h2>

<p>子育てに全力を注いできたスザンヌさんが、再び学ぶことを決意したきっかけは、コロナ禍でした。</p>

<p>当時、息子さんは小学1年生。コロナ禍の自宅待機が続き、自宅で勉強をする時間が増えていました。</p>

<p>「『お母さんがお子さんに勉強を教えてください』みたいな感じになったんです。</p>

<p>でも、私は勉強をちゃんとしてきていなかったので、どうやって教えたらいいんだろうって戸惑いました」</p>

<p>そんな時、息子さんから思いがけない一言があったといいます。</p>

<p>「『ママも一緒に勉強すればいいじゃん』って言われたんです。あ、そっかって思って、それが、高校への再入学につながりました」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>17歳で通った高校に再入学。1年半で卒業し、大学進学を決断</h2>

<p>再入学したのは、自身が17歳の頃に通っていた高校でした。</p>

<p>「ちょうどコロナ禍で、週に1回行かなきゃいけない授業も、リモートで受けられるタイミングだったんです。それなら私もできるかなって思いました。</p>

<p>当時取っていた単位を半分くらい残してくれていたので、足りない単位を取っていく形で、1年半で卒業できたんです」</p>

<p>家族のサポートもあり、無事に高校卒業。多くの人は「ここで一区切り」と考えるかもしれません。</p>

<p>ですが、スザンヌさんは、さらに大学進学という大きな挑戦を決断します。</p>

<p>「高校で頑張って勉強したおかげで、推薦をいただけたんです。</p>

<p>大学に行くかは、本当にすごく悩みました。でも、せっかく勉強できるチャンスが来てるし、このタイミングを逃したくないなって思ったんです」</p>

<p>コロナ禍を機に多くの大学でリモート授業が導入されたことも幸いしました。</p>

<p>「全部対面だったら難しかったと思うんです。でも、リモートで取れる授業もあったので、それなら挑戦したいって思いました」</p>

<p>日本経済大学 経営学部に見事合格。嬉しさの反面、大学生活が始まった当初は、不安もありました。</p>

<p>「年齢もみんな20歳くらい違うし、芸能活動もしていたので、浮いちゃうかなとか、どう思われるかなって不安はありました」</p>


<p>&nbsp;</p>

<h2>スザンヌが大学生活で気づいた&ldquo;学び直し&rdquo;の意味</h2>

<p>ですが、実際に通い始めると、周囲の学生たちは一人の学生として接してくれたそうです。</p>

<p>「最初は『あ、スザンヌさんだ！』みたいなのはありましたけど、だんだん普通に『おはようー』って感じになって。学食も普通に行っていましたし、みんな自然に接してくれました」</p>

<p>そんな大学生活について話していると、話題はかつてのおバカキャラへ。</p>

<p>『クイズ！ヘキサゴンII』時代は、おバカタレントブームの中心的存在として活躍していました。当時を知る世代からすると、「あれは演出もあったのでは？」と思う人も少なくありません。</p>

<p>するとスザンヌさんは、笑いながらこう答えました。</p>

<p>「みなさんに『あれは演出ですよね？』って言われるんですけど、あれは本当に普通にわからなかったんです（笑）。ナチュラルおバカでした」</p>

<p>そう笑いながらも、続けてこんな本音も明かします。</p>

<p>「でも、やっぱり私は勉強してこなかったんだなっていうのは、高校、大学に行ってすごく思いました」</p>

<p>だからこそ、学び直しへの思いは強かったといいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AIビジネス、フリースクール&hellip;20歳下の同級生たちから受けた刺激</h2>

<p>ゼミも、大学生活の大きな学びのひとつでした。</p>

<p>「特に印象に残っているのが、起業ゼミで、起業したい人向けに、会社の作り方とか、どうやって始めるかとか、本当に一から教えてくれるゼミだったんです。</p>

<p>同級生たちの存在も刺激になりました。AIビジネスをやりたい子とか、カメラマンのフリースクールを作りたい子とか、本当にみんなしっかりした夢を持っていて」</p>

<p>新鮮な驚きの連続だったといいます。</p>

<p>「普段、仕事以外で20歳くらい下の子たちと接することってほとんどないじゃないですか。でも、本当にしっかりしているんです。</p>

<p>Z世代とか、ゆとり世代とか言われることもあるけど、自分たちがそう言われていることもちゃんと知っていて、それを逆手に取って新しいビジネスをしたいって考えている子もいて。刺激をたくさんもらいました」</p>

<p>一方で、大学生活は想像以上に厳しいものでした。</p>

<p>「高校では、ここからここまで勉強してくださいって決まっていますが、大学は、自分で学びたいことを選んで、自分で授業を組んでいくので、全部自分次第なんですよね」</p>

<p>また、同級生と同じ感覚で時間割を組んでしまったことで、かなり苦労したといいます。</p>

<p>「みんなは3〜4年生で就活するから、1〜2年生で授業をたくさん入れていたんですよね。</p>

<p>私も同じように授業をとってしまって&hellip;もう少し余裕をもったスケジュールにもできたのかもと後になって思いました」</p>


<p>&nbsp;</p>

<h2>「なんで大学行くって言っちゃったんだろう」息子と同じ年に卒業式を迎えて</h2>

<p>仕事のスケジュール、子どもの体調不良、レポート提出――すべてが重なった時期もあり、弱音を吐いたことも。</p>

<p>「子どもが熱を出して、仕事も忙しくて、レポートも締切で。なんで大学行くって言っちゃったんだろうって本気で思いました（笑）」</p>

<p>それでも、やり抜いて4年間で卒業、卒論も書きました。</p>

<p>「卒業論文では、自身が実際に取り組んでいた『地域創生と旅館再生』についてまとめました。</p>

<p>卒論では、今やっている旅館再生ビジネスについて書かせてもらいました。起業して1年目、2年目でどう変化したかとか、地域との関わりとか、自分が実際に経験していることを書けたので、すごく意味のある卒論になりました」</p>

<p>息子さんの小学校卒業と大学卒業が同じ年に重なったことも、スザンヌさんにとって忘れられない出来事だったといいます。</p>

<p>「息子に『卒業おめでとう、頑張ったね』って伝えていたら、『ママも卒業したんでしょう、おめでとう』って言ってくれて」</p>

<p>その言葉に、これまでの努力が報われたような気持ちになったそうです。</p>

<p>「ちゃんと見てくれていたんだなって思って、すごく嬉しかったですね。</p>

<p>子どもの成長を支えるために始めた学び直しでしたが、まさか自分が、子どもと同じタイミングで卒業式を迎えるなんて思っていなかったので、不思議な気持ちでした。でも、本当に挑戦して良かったなって思います」</p>

<p>後編では、起業と旅館再生への挑戦に続きます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260515suzanne02.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[スザンヌ（タレント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>感情の「解像度」を上げると何が変わるのか　ストレスに強くなる“言葉のラベリング”  黒田悠介（コミュニティ研究家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14251</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014251</guid>
			<description><![CDATA[「うまく言葉にできない」もどかしさの正体は語彙の解像度不足にあります。ウィトゲンシュタインの哲学や最新の脳科学から、感情を細分化することの重要性を説き、心を守り豊かにする言葉の力をひも解きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="黒田悠介氏は、語彙を増やし、感情粒度を高めることの重要性を説きます" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_man_outside.jpg" width="1200" /></p>

<p>素晴らしい映画を観た後や、心が揺れ動いた瞬間、「すごかった」「ヤバい」といったありきたりな言葉しか出てこず、もどかしい思いをしたことはないでしょうか？私たちが持つ語彙の量は、自分の本音を映し出す「カメラの画素数」のようなもの。語彙が乏しければ、自分の本当の願いや苦しさを正しく見極めることができなくなってしまいます。本記事では、ディスカッションパートナーとして3000人以上のビジネスパーソンと向き合い、クライアントの「本音」を引き出してきた黒田悠介氏が、人生の質を高めるため、語彙力を磨き、感情の「解像度」を高めることの重要性を語ります。</p>

<p>※本稿は、黒田悠介著『自分の本音を言葉にできる。モヤモヤを「伝わる」に整える、言葉のレッスン』（インプレス）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の中にある語彙が解像度を決めている</h2>

<p>素晴らしい映画を観た後、その感動を誰かに伝えようとしても、言葉に詰まってしまう。「とにかく、すごかったんだよ」「めっちゃ、感動した」――そんなありきたりな表現しか出てこなくて、もどかしい思いをした経験、誰にでもあるのではないでしょうか。</p>

<p>実は、この「うまく言葉にできない」という現象には、理由があります。それは、私たちが持っている語彙の量と質が、そのまま思考や感情、そして本音の「解像度」を決めているということです。解像度が低いままだと、自分の本音を自分自身で細かく見分けることができず、当然ながら、本音を育てたり相手に伝えたりすることもできません。私たちは自分の本音を、ぼんやりとしたシルエットのまま抱えているにすぎないのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>写真の画素数と言葉の関係</h2>

<p>デジタルカメラで撮った写真を思い浮かべてみてください。100万画素のカメラで撮った写真と、5000万画素のカメラで撮った写真。遠くから見れば、どちらも同じような風景に見えるかもしれません。でも、拡大してみると違いは歴然です。低画素の写真はすぐにモザイク状になってしまいますが、高画素の写真は細部まで鮮明に映し出されています。</p>

<p>私たちの語彙も、まさにこの「画素数」のようなものだと考えることができます。語彙が少ないということは、低画素のカメラで世界を撮影しているようなもの。大まかな輪郭は捉えられても、微細な部分は見えないし、表現することもできません。</p>

<p>たとえば、「疲れた」という言葉一つとっても、実はその中には無数のバリエーションが隠れています。「くたびれた」「へとへとだ」「消耗した」「燃え尽きた」「気力が萎えた」「やる気が枯渇した」。それぞれ微妙にニュアンスが違いますよね。体が疲れているのか、心が疲れているのか、それとも両方なのか。一時的なものか、慢性的なものか。語彙という「画素」が増えれば増えるほど、自分の状態をより精密に捉え、本音を表現することができるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ウィトゲンシュタインが見抜いた言葉の限界</h2>

<p>20世紀の哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは、「私の言語の限界が私の世界の限界を意味する」という言葉を残しました。これは、一体どういう意味でしょうか。</p>

<p>彼は、私たちが物事を考えたり、世界を認識したりする時、必ず「言葉」という道具を使っていると考えました。つまり、私たちが持っている言葉の範囲が、そのまま私たちが思考したり、認識したりできる世界の範囲になる、ということです。</p>

<p>たとえば、ある複雑な感情を抱いていても、その感情を表現する言葉を知らなければ、その感情は「なんだかよくわからないモヤモヤしたもの」としてしか認識できません。しかし、たとえば「アンビバレンス（相反する感情を同時に抱くこと）」という言葉を知れば、その瞬間に「モヤモヤ」の正体が明らかになるかもしれません。</p>

<p>言葉は、私たちの内なる世界に輪郭を与える道具です。使える言葉が多ければ多いほど、私たちは自分の世界をより細かく、より深く理解できるようになります。逆に言えば、語彙が乏しければ、私たちの世界もまた、大雑把でぼんやりとしたものになってしまうのです。</p>

<p>このウィトゲンシュタインの考えは、生物学者ヤーコプ・フォン・ユクスキュルが提唱した「環世界（かんせかい）」という概念と接続すると、さらに深く理解できます。</p>

<p>ユクスキュルは、すべての生物が客観的に同じ世界を生きているのではなく、それぞれの生物が持つ知覚の仕組みによって、独自の世界を生きていると考えました。これが「環世界」です。</p>

<p>有名なのが、マダニの例です。ユクスキュルによれば、マダニの環世界は、1.哺乳類の皮膚から発せられる酪酸の匂い、2.哺乳類の体温、3.哺乳類の毛という、たった3つの要素で構成されています。彼らにとって、美しい花の色も、鳥のさえずりも、私たちが認識している世界のほとんどは存在しません。彼らは彼ら専用の世界（環世界）を生きているのです。</p>

<p>私たち人間にこの考えを当てはめてみましょう。人間は生物としては同じ知覚器官を持っています。しかし、私たちにはもう一つの強力な「環世界」の構成要素があります。それが「言葉」です。</p>

<p>同じ景色を見ていても、「エモい」という言葉しか知らなければ、その世界の解像度は低いままでしょう。しかし、「郷愁を誘う」「哀愁が漂う」「荘厳だ」「絢爛だ」といった言葉を知っていれば、同じ景色から何倍も豊かな意味や感情を汲み取ることができるでしょう。</p>

<p>つまり、語彙の豊かさは、私たち人間にとっての「知覚器官の豊かさ」に等しい。ウィトゲンシュタインの言う「言語の限界」とは、人間にとっての「環世界の限界」と言えるでしょう。新しい言葉を一つ学ぶことは、自分の環世界を広げるようなものです。それによって、今まで見えていなかった世界の側面が見えるようになるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感情粒度という視点</h2>

<p>神経科学者・心理学者のリサ・フェルドマン・バレットは「感情粒度（emotional granularity）」という概念を提唱しています。これは、自分の感情をどれだけ細かく区別して認識できるかという能力のことです。</p>

<p>バレットによれば、私たちの心は感情を体験するさいに、それぞれ異なる「粒度」を持っています。</p>

<p>感情粒度が粗い（低い）人は、様々な感情を大きな塊として捉えます。ネガティブな感情が湧き上がってきた時、そのすべてを「嫌な感じ」「ムカつく」「最悪」といった、ごく少数の言葉でまとめてしまいます。</p>

<p>一方で感情粒度が細かい（高い）人は、同じネガティブな状況でも、その感情の機微を豊かに識別できます。「上司に企画を否定されて、自分の努力を軽視されたように感じて失望した」「友人の成功を素直に喜べず、嫉妬している自分が情けない」「期待していた役割を与えられず、キャリアの先行きが不安だ」といった具合に、感情のグラデーションを的確な言葉で捉えることができます。</p>

<p>そして、ここからが非常に興味深い点です。数々の研究によって、感情粒度が高い人ほど、ストレスへの対処がうまく、衝動的な行動に走ることが少なく、精神的にも肉体的にも健康であることが示されています。なぜでしょうか。</p>

<p>感情粒度が高いというのは、自分の感情をより正確に捉え、整理し、「これは怒りというよりも疲労感に近い苛立ちだ」「これは寂しさと悔しさが混ざった感情だ」といった具合に、細かく名前をつけられている状態を指します。心理学では、このように感情に名前を与えることを「ラベリング（感情の言語化）」と呼びます。自分の感情に対してこのラベリングを精度高く行えることが、私たちに2つの大きな力をもたらしてくれるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ラベリングの力その１　感情の「見える化」</h2>

<p>第1に、感情の「見える化」による自己理解の深化です。問題の正体を正確に把握できれば、適切な対処法も見つけやすくなります。「なんかムカつく」という漠然とした不快感のままでは、どう対処していいかわからず、ただ感情に振り回されてしまいます。しかし、その正体が「プライドを傷つけられて悔しい」だとわかれば、「どうすればこのプライドを健全な形で回復できるだろう？」と、次の一手を具体的に考えることができます。「期待を裏切られて失望した」のであれば、「そもそも自分の期待値は適切だっただろうか？」と、状況を客観的に見直すきっかけになるかもしれません。</p>

<p>感情の輪郭がはっきりすることで、私たちは感情に振り回される状態から抜け出し、それを冷静にどう扱うかを考えられるようになるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ラベリングの力その２　感情の「沈静化」</h2>

<p>第2に、感情の「鎮静化」による心のコントロールです。言葉にすることで感情の波に飲み込まれるのではなく、その波を乗りこなすことができるというわけです。<br />
私たちの脳には、危険を察知すると警報を鳴らす「扁桃体（へんとうたい）」という部分があります。これは、いわば「感情の火災報知器」です。一方、理性や思考を司る「前頭前野（ぜんとうぜんや）」は、その警報が本当に火事なのか、それとも誤作動しただけなのかを冷静に判断する「司令塔」の役割を果たします。</p>

<p>カッとしたり、不安に襲われたりした時、私たちの脳内ではまず「火災報知器（扁桃体）」がけたたましく鳴り響きます。この時、私たちは感情の渦に飲み込まれ、冷静な判断が難しくなります。</p>

<p>しかし、ここで「私は今、〇〇と感じている」と自分の感情に具体的な名前をつける（ラベリングする）と、脳の活動の主役が「火災報知器」から「司令塔（前頭前野）」へと移るそうです。言葉を探し、特定するという知的作業が、脳の感情的な反応を抑え、理性的な分析を促すスイッチの役割を果たすのです。</p>

<p>たとえば、誰かの心ない一言に傷ついたとします。言葉にしないままだと、「ムカつく！」という火災報知器の音だけが頭に鳴り響き、衝動的に反論したり、一日中そのことばかり考えてしまったりするかもしれません。しかし、一度立ち止まって「あの言葉で、私は見下されたように感じて、とても悔しいんだな」と自分の感情を言語化できたならどうでしょう。司令塔が働き始め、「悔しいのは当然だ。でも、相手に悪意はなかったのかもしれない。今は冷静になろう」と、感情の勢いを弱め、冷静に考える余力が生まれるのです。</p>

<p>語彙が増え、感情粒度が高まるということは、単に表現が豊かになるだけではありません。それは、自分の心の動きをより深く理解し、より賢く付き合っていくためのスキルなのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_man_outside.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[黒田悠介（コミュニティ研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>プロが教える「相手に好かれる聴き方」　会話が止まりそうになったらどうする？  山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14070</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014070</guid>
			<description><![CDATA[相手の言葉をそのまま繰り返す「ミミッキング」や、姿勢・声のトーンを合わせる「ミラーリング」など、今日から使える会話をつなぐ実践テクニックを紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="会話" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaiwa.jpg" width="1200" /></p>

<p>何を返せばいいか迷って、会話がぎこちなくなってしまう...そんな場面で、じつはとてもシンプルな解決策があります。特別な話術も、気の利いたひと言も必要ありません。相手の言葉や仕草をそっとマネするだけで、会話は自然につながっていきます。その方法について、書籍『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』より解説します。</p>

<p>※本稿は、山根洋士著『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>マネするだけで会話がつながる</h2>

<p>次の何の変哲もない会話、あなたならどう返すでしょうか。</p>

<p>「最近、メガネを変えたんだよね」</p>

<p>「 」</p>

<p>回答は無数にあります。「気づいてたよ! いいよね」と返す人もいれば、「そういえば! どこで買ったの?」と聞く人もいるでしょう。</p>

<p>ふつうに会話が続くのなら問題ないですが、困るのは、どう返そうかパッと出てこないとき。そんなときは「ミミッキング」を使いましょう。気の利いた返しを考えたり、必死に話題を広げたりしなくても、会話をつなげるテクニックです。しかも、相手があなたに好感さえ覚えてくれる、一石二鳥の返しです。例えばこうなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>「最近、メガネを変えたんだよね」<br />
「そうなんだ、メガネ変えたんだ」<br />
「ちょっと老眼が始まっちゃってさ......」</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>「昨日、田舎の母から電話があったんですよ」<br />
「そうなんですね。お母さんから電話ですか」<br />
「うちの母は週末になると、よく電話をかけてくるんですけど......」</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>ミミッキングはミミック（模倣）するということ。話し手が使った言葉をそのまま拾って使うことで、相手はあなたが「自分の話を聴いてくれている」と安心して、話を続けることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>話が止まりそうなら5W1Hでつなぐ</h2>

<p>相手があまり積極的に話さないタイプの場合は、「ミミッキング」＋「5W1H」で会話をつなぎましょう。</p>

<p>「最近、メガネを変えたんだよね」<br />
「そうなんだ、メガネ変えたんだ。どうして変えたの？」</p>

<p>ポイントは相手に話してもらうこと。ここで話を盛り上げようと「私も変えようと思っててさ」などと自分の話をするケースもあると思いますが、安心して相手に話してもらうには「ミミッキング」＋「5W1H」が向いています。</p>

<p>それと1つ注意点。相手の話がひと区切りつくタイミングで使うこと。話の続きがあるのに、いちいちミミッキングされると、かえって話しにくくなってしまいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ミラーリング」&nbsp;相手に好かれる聴き方</h2>

<p>・相手の姿勢や仕草をマネする</p>

<p>相手に安心感を与える方法としては、「ミラーリング効果」を利用する方法もあります。</p>

<p>ミラーリング効果とは、自分と相手が同じような表情や動作をするときに、好意や信頼感がアップする効果です。会話しているときに簡単にできるのは、表情や仕草、姿勢を見たままマネること。</p>

<p>例えばこんなことです。</p>

<p>相手がお茶を飲んだら自分も飲む。相手が前かがみで話していたら、自分も前かがみになって聴く。相手が両手をテーブルの上に置いていたら、自分も両手をテーブルの上に置く。相手が首をかしげたら、自分も首をかしげる......。</p>

<p>相手の姿勢や仕草を、そのままマネするだけで、相手に安心感を与えられます。</p>

<p>人の話を聴くときは笑顔でという話もありますが、表情をつくるのはなかなか難しいものです。それよりは、姿勢や仕草を合わせるほうがはるかに簡単です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>・声のトーンや話のリズムを合わせる</p>

<p>姿勢や仕草をマネるよりは少し難しいですが、声のトーンや話すスピード、リズムを合わせることも効果的です。相手が物静かなトーンで話しているなら、自分も静かに話す。</p>

<p>相手がゆっくり話しているなら、自分も同じくらいのスピードで話す。要するに、呼吸を合わせるといった具合です。聴く技術が身についていないと、どうしても頭が「どう話そう」「何を話そう」でいっぱいになってしまいます。そうすると相手を観察する余裕もなくなり、話をちゃんと聴けないし、自分のペースやトーンで話してしまいがちです。</p>

<p>営業で商品を売らなければならないときなど、要注意です。資料に書いてあることを懸命に話しているのに、何となく相手が退屈そうなとき、不安になりますよね。余計に焦ってしまうかもしれませんが、一度相手の話し方に目と耳を傾けてみてください。ちょっと話すスピードを落としたり、トーンを落としたりするだけで、ガラリと空気が変わることがあります。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaiwa.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>他人の評価で揺らがない「自分にとっての幸せの基準」の持ち方  ジョン・キム（作家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12229</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012229</guid>
			<description><![CDATA[幸せに生きるためのヒントを、作家のジョン・キム氏さんが語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="幸せの基準" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/pixta_greenLI.jpg" width="1200" /></p>

<p>頑張って生きているのに、なんだか心が満たされない。それは、もしかしたら自然体でいられていないからかもしれません。この記事では、内面と外面が一致した穏やかな生き方、そして自分だけの幸せの基準を見つけるヒントを書籍『媚びない人生』より紹介します。</p>

<p>※本稿は、ジョン・キム著『媚びない人生』（PHP文庫）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自然体とは、内面と外面が一致している状態</h2>

<p>自然体で生きていく境地とはどのようなものか。一言でいえば、穏やかである。静かな海のようなイメージが広がり、何が起きても揺るがない。いつでも平常心でいられる。あらゆるものを受け入れ、包み込める包容力を手に入れられる。たとえ驚くようなことが起きても、起きたものをきちんと見て、それに対してどう対処すればよいのかがわかる。</p>

<p>乱れない、ぶれない感情を手に入れることができる。縛られない、とらわれない、こだわらない。素直な気持ちで人に接することができる。他者の評判ではなく、自分の直感で相手を評価できる。</p>

<p>感情的な乱れは、基本的にはなくなる。瞬間的にあったとしても、元に戻す修正能力が発達する。だから、すべての瞬間に幸せを感じられる。</p>

<p>実際、私は自然体の大切さに気づいた小学校時代から、自分が幸せではないと感じた瞬間は一度もない。もちろん本当の意味で悩み、苦しんだことも間違いなくたくさんあったが、一切覚えていない。そういうことは、忘れてしまうのである。</p>

<p>成人して以降は、あらゆる場面で幸せを感じるようになった。今、どれほど自分が幸運で、恵まれていて、幸せなのか、常に感じながら生きてきた。本当である。</p>

<p>実はもともとの自然体の自分と、今の自分との間にギャップがあることに、高校時代や大学時代に気づく若者たちもいる。そして彼らは、そのギャップを社会に出てからますます強く感じることになる。社会では、学校以上にありのままに過ごすことは許されないからだ。</p>

<p>社会では、相手がいる。会社や所属する組織がある。査定があって、給料がある。ここで家族ができたりすれば、もはや自然体の自分など意識していられなくなる。ますます演じる自分に慣れてしまう。不自然さが当たり前になっていく。</p>

<p>しかし、実のところ、不自然でいることは、社会の中では自然なことでもある。多くの人が不自然を当たり前に受け入れているので、ギャップを感じながらも、なんとなく生きてしまうことになる。内面と外面が一致しないまま過ごせてしまうのだ。</p>

<p>逆にいえば、自然体でいること、内面と外面を一致させるためには、たいへんな努力が必要になるということである。社会で生きながら自然体でいることは、本当はすごく難しいこと、意識的に努力しなければならないことなのだ。</p>

<p>だからこそ、そのためにはどうすればいいか、を考える必要がある。私がたどり着いた最終的な結論は、強さがなければいけない、ということだった。内面的な強さ、すなわち感情、思考、言葉、行動の4つの力である。そしてこの強さを身につけていくためにも、大切な認識がある。忍耐が求められるということだ。</p>

<p>それを理解しながら、時間をかけて内面的な成熟、強さを培っていくことである。自分に力がないうちは、自然体とは違う反応をしてしまう。本当はそうは思っていないことに相づちを打ってしまったり、上司に媚びた言葉を使ってしまったりする。</p>

<p>しかし、内面的な強さが生まれれば、そういう行動はなくなっていく。相手を包み込むような行動ができるようになるし、未来に怯えることもなくなる。ペルソナのかりそめの人生の持つニセモノの穏やかさではない、本当の穏やかさを手に入れることができる。</p>

<p>まず今、やるべきことは、実は内面と外面が離れていること、ギャップがあることを認識することである。そして、それを一致させるために、もっといえば、子どものとき、生まれたときの自然体としての自分に戻すために、自分は何をすべきかを考え、その取り組みを進めることである。</p>

<p>自然体になるのは、簡単ではない。時間がかかるかもしれない。しかし、それを成し遂げられたなら、そこから本当の自分の人生を始められる。社会によって乱された自分を、本当の自分に戻すのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>幸せの絶対的な基準を持つ</h2>

<p>なぜ、自然体で生きていくことが必要なのか。もちろん、穏やかで、幸せな人生を手に入れることができるから、であるが、ではなぜそんなことが可能になるのか。自分の世界に向かえば向かうほど、純度の高い自分の人生を生きていくことができるからである。</p>

<p>世の中に貢献し、生きがいを見つけたい、と語る人は少なくない。しかしその前に、自分に与えられた人生というものについて、しっかり自分と向き合い、いかに成熟したものにできるか、という問いかけが先に来ると私は考えている。そうでなければ、社会に何かを提供することなど、果たしてできるだろうか。</p>

<p>相手への喜びや社会への貢献はもちろん大切である。私自身、自分が接する人たちすべてにポジティブなエネルギーを与えたいと思っているし、金銭的な価値に左右されないやりがいを今の仕事には感じている。</p>

<p>しかし、前提条件としてなければならないのは、自分自身が幸せをしっかり享受できていなければいけない、ということだ。そうでなければ、自分が提供するものに対して、必ず対価を求めてしまうようになる。自分自身が、圧倒的な幸せを感じていれば、そんなことはなくなる。</p>

<p>だからこそ重要なのが、自分自身で幸せの絶対的な基準を確立させることだ。若い人の中には、たくさんの資産を持つことが幸せだと考えている人も少なくない。</p>

<p>では1億円の資産を持つ人と、100億円の資産を持つ人では、どちらが幸せだろうか。人気企業に勤める人と、超人気企業に勤める人では、どちらが幸せだろうか。</p>

<p>1億円の資産の人は、ある人から見れば幸せに見える。しかし、彼は100億円の資産の人を前にすれば、果たしてどうだろう。一流企業も同じだ。実は、きりがないのである。金銭やモノによる価値基準は、極めて相対的なものなのだ。</p>

<p>実際、巨額の資産を持ちながら幸せを感じられない人は少なくない。しかも、社会的な基準はどんどん変化していくのだ。こうしたものを幸せの基準として持ってしまうと、常に社会に振り回され、自分で完結できない。</p>

<p>それこそ、家族が一緒にいて、ご飯を食べることだけでも十分幸せだと思う人は、もしかすると、１億円の資産を持つ人よりも、人気企業に勤める人よりも幸せかもしれない。余計な欲を持つこと、誰かが設定した基準を意識してしまうことだけで、幸せは遠ざかっていくことも多いのだ。幸せの基準を自分で設定できる人こそ、自分で幸せをコントロールできる人なのである。</p>

<p>だが、それは基準を下げれば幸せになれる、ということではない。生まれてから経済成長を経験していない今の若い人たちには、自己防衛として幸福のスタンダードを下げていくことを得意としている人もいるが、それは自分の将来の可能性に対して失礼なことである。</p>

<p>むしろ、幸せの基準は上げるべきだ。それは難しいことではない。幸せの基準の再設定は自分の中で完結できるのだから。それこそ、純度の高い自分の人生を生きていく、人生を成熟させていく、ということだ。問われるのは、自分自身、なのである。</p>

<p>実のところ、生きていく上での最大の喜びは、自分自身の成長実感に他ならない。これは多くの社会人が納得するところだと思う。そしてこれは、社会の中での成功とか、お金持ちとか、そういう次元を超えたものだ。このことに早く気づけた人は強い。そして自分をより成熟した状態に持っていくことこそが、すなわち大きな幸福感を生むのだ。</p>

<p>だからこそ、まずは自分の未熟さを理解しないといけない。その未熟な自分が、成熟に向かうことを実感できたとき、大きな喜びを感じることができるのだ。</p>

<p>人間として自分を深め、知識や教養を得、人生の意味について深く理解をし、自分自身について知ろうとし、他者についてより深く理解する感性を得、思考力や行動力を手に入れていく。こうした実感こそ、大きな幸せなのである。</p>

<p>必要なことは、何より自身の成長を意識することだ。未熟から成長に向かうプロセスこそ、生きる意味だと気づくことである。これを懸命に続けられた人生こそ、素晴らしい人生だと私は思っている。本当の幸せは、この過程にこそ潜んでいる。</p>

<p>実は薄っぺらな物欲の満足や、基準が社会にある自己顕示欲の充足、さらには本来の自分が願ってもいなかった自己実現に、幸せが潜んでいるわけではないのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/pixta_greenLI.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ジョン・キム（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>87歳・田村セツコさんのひとり暮らし　「さびしくて悲しい気持ちになったら...」  田村セツコ（イラストレーター）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/11978</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011978</guid>
			<description><![CDATA[イラストレーターの田村セツコさんは長年ひとり暮らしをしています。田村さんが実践する「今」を心から楽しむひとり暮らしを紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="孤独" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Clover.jpg" width="1200" /></p>

<p>イラストレーターとして活躍を続ける田村セツコさん。長年ひとり暮らしの田村さんは、親しい人が亡くなる悲しみや、ひとりの不安をやわらげる方法があると語ります。（取材・文：鈴木裕子、写真：関暁）</p>

<p>※本稿は、月刊誌『PHP』2024年3月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>みんな「さびしさ」を持っている</h2>

<p>父と母と子供四人の六人家族。いつもにぎやかで笑い声が絶えない、まさに絵に描いたような温かな家庭で育ちました。でも、人間って勝手なものですね。私は幸せいっぱい、胸いっぱいな毎日を満喫していながら、「屋根裏部屋で暮らす絵描きさん」にあこがれていました。絵を描くことが好きだったので、パリの貧しい画学生のイメージですね（笑）。生意気にも、ひとりぼっちで貧乏暮らしをしてみたかったんです。</p>

<p>高校卒業後、親元を離れて都内のアパートで生活を始めたのですが、すぐに「孤独というのは、なるほどこういうことか」と気がつきました。夕食時になると、窓の外からにぎやかな食器の音や人の声がして、スープのいい香りがただよってくるのに、私は「おいしいね」と言葉を交わす相手もなく、ひとりぼっちでごはんを食べている。さびしさが本当に身にしみました。</p>

<p>でも、大好きなフランスの雑誌のページをめくっていると、そこに登場する著名な人たちが「人生のテーマは何ですか?」という質問に対して、「孤独です」と答えていたんです。それらを読んで、孤独を感じている自分は哀れでもなんでもない、ごく「まとも」なんだと安心したんです。</p>

<p>考えてみたら、子供のころに読んだ物語の主人公のほとんどは、ひとりぼっち。『赤毛のアン』も『家なき子』も孤児なんです。でも、彼女たちは日々空想し、冒険しながらだんだん幸せになっていく。それを考えると、孤独は悪いことでもみじめなことでもなく、むしろ人間を強く、豊かにしてくれるものなんだと気づきました。</p>

<p>もちろん、孤独はさびしい。でも、私たちはこの世に生まれたとき、すでに広い世間にひとりで放り出されたんです。だから、心細くて「ふんぎゃ、ふんぎゃ」と泣いたんですよね。ですから、さびしいとか孤独感を持つのは当たり前のこと、生きている証拠だと私は思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>亡くなった人は自分の応援団</h2>

<p>私は両親やきょうだい、友人など亡くなった人たちの名前を紙に書いてキッチンに貼り、朝起きたときに「おはようございます」と順番にあいさつします。「お父さん、お母さん、おはようございます」というように一人ずつ、小さな声で。名前を呼んだときにその人の顔が浮かぶので、にっこり。それだけで楽しい気分になります。</p>

<p>実はそのとなりにVIP席というのもあって（笑）、尊敬するサン＝テグジュペリなどのお名前も。私は勝手に、みなさんを自分の「応援団」だと思い、「今日は講演会。行ってきまーす」「がんばって!」なんて会話をします。すると、元気がわいてくるんですよ。孤独を感じている方は、だまされたと思ってやってみてください。本当に励まされ、勇気が出ますよ。</p>

<p>もう一つ、私には毎朝やっていることがあります。それは、ラッキーだと思うことを発見し、確認すること。「今日も目が覚めた、目が見える、耳が聞こえる、立って歩ける......わあ、ラッキー!」って。そんなのラッキーでもなんでもなくて当たり前のこと、と思われるかもしれませんね。</p>

<p>でも、たとえば触って熱い、冷たいと感じるといったことは、何億円かけて研究しても、ロボットで完全に再現するのはむずかしいのだそうです。それほど私たちの体は高機能、高性能なんですね。そのことを改めて発見、確認して、感謝する。すると、毎日新鮮なことの連続で、「さびしい」なんて嘆いている暇もなくなります。</p>

<p>発見と言えば先日、鏡台の引き出しの中に昔使っていたメントール系の軟膏を見つけました。それをおでことこめかみにちょこっと塗ったら、スースーして気持ちがいい。以来、これも朝のルーティンに。名づけて「スースー健康法」。気持ちがちょっと沈んだときにも効果的ですよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「今」を心から楽しむひとり暮らし</h2>

<p>それでも、さびしくて悲しい気持ちになることはありますよね。私は猫のいない生活をしたことがなかったんです。ところが先日、一緒に暮らしていた猫が家出をしてしまったので、現在は正真正銘のひとり暮らし。「あら私、ひとりぼっちだわ」と感じることもあります。そういうとき、つい家に閉じこもってしまいがちですけど、私はあえて外出するようにしているんです。</p>

<p>ある日の夕暮れ、六本木の高層ビルに行って最上階から下を見ると、星の数ほど家があって灯りがともり、キラキラ輝いていました。こんなにたくさんの人がいて、いろいろな思いで暮らしているんだなと思ったら、胸がいっぱいになってしまって。</p>

<p>そして、この中にはきっと、ひとりぼっちでお茶を飲んでいたりして、今の私と同じようにさびしい気持ちでいる人がいるはず。バスや電車に乗ったりしても、いろいろな人がいますよね。</p>

<p>外に出れば、そんなふうに世の中を俯瞰できて、「ひとりなのは自分だけじゃない」「みんな孤独を味わっている」と気づきます。そういえば、「ひとりでいてもひとりじゃない。一緒にいても一緒じゃない」という言葉を聞いたことがあります。人間の心って、実に不思議な面があるんですね。</p>

<p>人生も後半に入ると、将来に不安を感じて、より孤独感がつのるかもしれません。でも、先のことを考えたところで、思う通りになるとは限りません。だったら、孤独とうまくつき合い、毎日発見、感謝して「今」を楽しんでみてはいかがでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Clover.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 21 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[田村セツコ（イラストレーター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>自律神経と「腸」の意外な関係 朝1杯の水と腸もみが“美肌”に効く？  小林弘幸（順天堂大学医学部特任教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14222</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014222</guid>
			<description><![CDATA[自律神経と深く関わる「腸」を整える習慣を提案。朝の1杯の水や「腸もみ」などのケアから、ヨーグルトやチョコなど美肌におすすめの食べ物を解説。腸内環境の改善がQOL向上と心身の若返りへ影響することを紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="自律神経と腸、美肌の関係とは？" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_mirorlady.jpg" width="1200" /></p>

<p>年齢を重ねるごとに感じる、疲れやすさや肌の衰え。そんな心身のアラームを解決する鍵は、私たちの生命活動を支える「自律神経」にありました。だからこそ着目したいのが、自律神経のシステムに深く関与する「腸」の存在です。朝起きてすぐに飲むコップ1杯の水や、1日3分の「腸もみ」など、誰でも今日から始められるシンプルな習慣が、あなたの肌と体を劇的に変えるかもしれません。その驚きの秘密を探ります。</p>

<p>※本稿は、小林弘幸著『科学的に証明された 自律神経を整える習慣』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>腸内環境が整うと自律神経も整う？</h2>

<p>自律神経を整えられれば、多くの症状が緩和され、生き生きと楽しく、しかも若々しく生きていける。<br />
では、何をすれば自律神経が効率よく整うのか、気になりますよね。<br />
私が強くおすすめしたいのは、「腸を整える」生活習慣です。<br />
腸が整えば、自律神経も整うといっていいくらいです。</p>

<p>腸と脳は位置的にもけっこう離れているのに、なぜ？ と思われる方もいらっしゃるかもしれません。<br />
ところが、じつは「脳」と「腸」は強く連携しているネットワークです。<br />
自律神経によって腸の動きがコントロールされているという意味でもそうなのですが、自律神経のシステム自体が整うかどうかに、腸の動きが深く関連しているからです。</p>

<p>私はよく自律神経を整える第一歩として、「朝起きたら、食事の前にまずコップ1杯の水を飲む」ことをおすすめしています。<br />
わかりやすい効果は、便秘の解消です。便秘は女性だけでなく、男性高齢者にも悩んでいる方が少なくありません。朝の水は、腸を刺激して「蠕動（ぜんどう）運動」を促してくれます。</p>

<p>1杯の水は、便秘解消以外の作用ももたらします。腸は副交感神経の支配下にあるため、腸を刺激することは副交感神経を刺激することにもなるからです。</p>

<p>腸の動きが鈍るのは副交感神経が低下しているからなので、朝に水を1杯飲むことは、腸を刺激して動きを活発にするだけでなく、起床後の交感神経が高まるタイミングで副交感神経が低下しすぎないようにする効果も期待できます。</p>

<p>冷水が苦手なら白湯や常温水でもOK。朝だけでなく、1日を通じて合計1.5リットル程度の水を毎日飲むように心がけるといいでしょう。</p>

<p>1週間も続ければ、多くの方が効果を実感できると思います。そして、改善するのは便通だけではないことにも気づくでしょう。頭痛が和らいだ、疲れがとれた、体が冷えにくくなった......などなど。そう、すべて自律神経が整ったための効果です。</p>

<p>そして、便秘の改善は腸の動きをさらに活発にしてくれます。<br />
自律神経と血流には強い関係がありますが、よい血液を送り出すために働いているのは腸です。<br />
腸がよければ全身の状態もよくなると考えてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>便秘による不調が生活の質を低下させる</h2>

<p>アメリカの研究データによると、慢性便秘症に悩む患者は、そうではない人よりもQOL（生活の質）が相対的に低く、日常活動性の障害率や労働生産性の低下率も格段に高くなっています。<br />
毎日不快な症状を抱えていることで自律神経も乱れてしまい、人生のパフォーマンスそのものが低下してしまっていると考えられます。</p>

<p>便は毎日出るのが理想ですが、2〜3日に1回でも大丈夫です。ただし、3日以上出ない状況が続くなら便秘です。</p>

<p>私の所属している順天堂大学医学部附属順天堂医院では、日本で初めての「便秘外来」を開設しています。便秘に悩む患者さんは非常に多く、受診までには年単位でお待ちいただかなければならない状況が続いています。患者さんの中心層は、女性は20〜30代、男性は50代以上です。</p>

<p>そこで、ここでは私たちが多くの患者さんに共通してアドバイスしている内容を3点、簡単にまとめてみました。<br />
まずは自分に合っていそうなもの、やりやすそうなものから始めてみるといいでしょう。</p>

<p>まずは、「腸もみ」です。<br />
便秘は便が腸に滞留してしまっている症状ですから、体の上から直接刺激して、腸の機能を上げてみましょう。</p>

<p>腸もみは1回3分、朝晩の2回だけで結構です。食事の直後を避け、腸の四隅を刺激します。<br />
次に、併せて行ないたいのが「腸活ストレッチ」です。本来なら排泄機能が高まるはずの朝の時間帯に、ひねりを入れた運動や腰を回すといった、腸に刺激を与えるストレッチをします。<br />
なお、これらの運動は、呼吸法と一緒に効能に行なうとさらに効果的です。</p>

<p>そして、最後は便を出しやすくする食品をとること。効果的なのは、オリーブオイルなどのオイル類です。毎朝起きたあと、スプーン1杯程度をめどにとってみましょう。オイル単体でとるのが苦手な方は、サラダにかければ食物繊維も一緒にとれて一石二鳥です。</p>

<p>また、私のおすすめは「はちみつとオリーブオイルをかけた焼きりんご」。<br />
りんごは水溶性食物繊維のペクチンが豊富ですし、加熱することで、りんごの皮に含まれるペクチンの量と吸収率がさらにアップします。<br />
気になる方は、ぜひレシピを検索してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>美容におすすめはヨーグルトとチョコレート</h2>

<p>自律神経が乱れると起こる症状のひとつに、「肌荒れ」があります。年齢を重ねて副交感神経が低下してくると、肌のターンオーバーが遅れてシミが目立つようになってしまうだけでなく、髪のパサつきも進んでしまいます。</p>

<p>そこで自律神経を整えれば、おのずと肌も整い「美肌」への変化が期待できるわけですが、腸を整えることこそ、その最大の近道だといってもいいでしょう。</p>

<p>腸内に腸内細菌がいるように、肌にも菌が常時存在し（常在菌）、肌の状態に影響を与えているという研究があります。その数、250種以上ともいわれています。</p>

<p>また、腸内に善玉菌と悪玉菌が存在するように、肌にある菌にも、「美肌菌」とでも呼ぶべき善玉菌と、悪玉菌に相当するものがあると考えられています。善玉菌には悪玉菌を抑える「表皮ブドウ球菌」や、乾燥から肌を守ってくれる「サーモフィルス菌」が、悪玉菌には炎症やかゆみのもとにもなる「黄色ブドウ球菌」などが存在するほか、日和見菌もあります。</p>

<p>肌もやはり、善玉菌が悪玉菌よりも優勢であればよい影響があります。腸内に腸内フローラがあるように、肌にもいわば「肌フローラ」があるわけです。<br />
腸内フローラが改善されれば直接的に肌フローラもよくなるのかどうかについては、まだわからないことが多く、今後の研究課題となっています。</p>

<p>ただし、腸が健康であれば、少なくともよい血液が体中に行きわたるようになります。美肌のためには血の巡りが欠かせませんから、その意味では直結しているわけです。</p>

<p>肌の乾燥を防いでくれるサーモフィルス菌は乳酸菌の一種で、ヨーグルトなどにも含まれている菌です。つまり、腸内環境を整えるためにヨーグルトを食べることは、肌の改善にも貢献してくれるということです。</p>

<p>ヨーグルトと同様、自分に合う質のいいサプリメントを見つけることもいいでしょう。私は栄養素の補給にサプリメントを使いすぎることには否定的ですが、乳酸菌は例外です。そして、もちろん食物繊維も同時にとるようにしましょう。</p>

<p>さらにおすすめの食べ物は、チョコレートです。カカオポリフェノールの抗酸化作用がシミの予防に効き、またカカオプロテインが肌のターンオーバーを促進すると考えられています。<br />
チョコレートはナッツと並ぶ「完全栄養食」です。<br />
食べすぎは禁物ですが、自律神経を整える成分が豊富なので、カカオ含有量の高いチョコレートを間食に取り入れるのもおすすめです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_mirorlady.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 21 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林弘幸（順天堂大学医学部特任教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「ネットサーフィンがやめられない」原因は前頭前野が疲れかも　スマホ依存を防ぐ5つのコツ  名郷根修（株式会社ハイパフォーマンス代表取締役）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14194</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014194</guid>
			<description><![CDATA[なぜ人はネットサーフィンをやめられないのか――ついついスマホを触ってしまう脳の特性やスマホとの向き合い方を名郷根修さんが解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="名郷根修著『瞬動力』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" width="1200" /></p>

<p>生活する上でなくてはならない物になっているスマホ。「SNSを見ていたら数時間経っていた...」という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。</p>

<p>ついついスマホを触ってしまうのは、その人の意志が弱いからではなく、脳の特性であると語る株式会社ハイパフォーマンス代表取締役の名郷根修さん。本稿では、名郷根さんにスマホと上手く付き合うコツについて紹介していただきます。</p>

<p>※本稿は、名郷根修著『瞬動力』(大和出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ネットサーフィンにはまらない仕組みづくり</h2>

<p>まずは、現代人の多くが手放せないインターネットとのつき合い方について。仕事でもプライベートでも、今やネットなしの生活というのは考えられない時代です。そんな中で陥りがちなのがネットサーフィン。SNSやネットニュース、動画サービスなどを利用しているうちに、気づけば何時間も経っていた、という経験は、誰でも身に覚えがあることでしょう。</p>

<p>一度ネットサーフィンをはじめるとなかなかやめられないのは、脳の特性が大きく影響しています。ひとつずつ解説していきましょう。</p>

<p>【次の1回がやめられないドーパミン回路】</p>

<p>SNSやニュースサイト、動画サービスは、スクロールするたびに「おもしろい投稿」「つまらない投稿」「気になるタイトル」「たまに『おっ』と思う情報」など、「当たりハズレのある報酬」が流れていきます。</p>

<p>脳は、この「たまに当たる」仕組みにとても弱く、報酬系の伝達物質であるドーパミンが出やすくなります。特に「次こそ、もっとおもしろいものが見つかるかも」という予測が、ドーパミンを強く出させます。</p>

<p>その結果、「あと1回だけスクロール」「もう1本だけ動画を見る」が止まらなくなります。これはギャンブルで覚える興奮と同じで、一度習慣になってしまった人にとってはなかなかやめられないものです。</p>

<p>【スマホが「やめる力」を奮っていく】</p>

<p>理性や判断をつかさどる脳の前頭前野は、「そろそろやめよう」「本来やるべきことに戻ろう」とブレーキをかける役割を持っています。ところが、スマホで次々と新しい情報をチェックしていると、「続けるか、区切るか」という小さな判断と、「目の前の情報を読むか、スキップするか」という選択を、無意識のうちに何度もくり返すことになります。</p>

<p>すると前頭前野が疲れてしまい、「やめる判断」より「流される選択」が強くなるのです。それが「やめないといけないのにやめられない」という状況を生み出しています。</p>

<p>【新しい情報への本能的な弱さ】</p>

<p>人間の脳は、もともと危険やチャンスをいち早く察知するために新しい情報に強く反応するようにできています。これは、生存のために備わった大切な機能です。「最新」「トレンド」「いま話題」といったワードや、SNSの赤い通知バッジや新着マーク、リアルタイム更新の表示などは、まさにこの本能を刺激します。</p>

<p>感情と警戒反応をつかさどる扁桃体が反応し、「見逃したら損をするかもしれない」という無意識の不安が生まれ、その不安を消すために、ついタップしてしまう。これも、ネットサーフィンをやめづらい大きな理由です。</p>

<p>【終わりがない設計が脳をハマらせる】</p>

<p>区切りがない設計もネットサービスの特徴です。SNSも動画サービスも、スクロール、自動再生、次のおすすめ表示などの機能が備わっており、コンテンツが途切れることなく流れていきます。つまり、「ここで終わり」という明確な区切りがありません。</p>

<p>脳は本来、区切りがある行動は終わらせやすく、区切りが曖昧な行動は続けやすいという性質を持っています。その結果、少しだけのつもりが、気づけば想定より長い時間が過ぎている――そんなことが起こります。</p>

<p>このように、ついネットサーフィンにはまってしまうのは、あなたの意志が弱いからではありません。脳の仕組みとサービス側の設計がピタリとかみ合い、離れづらい状態がつくられているのです。このため、本稿では「我慢してやめる」のではなく、「そもそも、はまりにくい状態をつくる」アプローチを実践していきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スマホとのつき合いを見直す5つのバリア</h2>

<p>スマホをつい触ってしまうのは、あなたの意志が弱いからではありません。スマホが「脳が楽しいと感じる回路」と「注意のクセ」を刺激するように設計されています。つまり、ひきつけられてしまうのは、ある意味で自然なことです。であれば、対策も「我慢する」という意志に頼るのではなく、仕組みで行うのが正解です。</p>

<p>①物理的に届かない場所に置く(距離バリア)</p>

<p>スマホを見ないもっとも有効な方法が、これです。</p>

<p>実は、スマホは目の前にあるだけで脳に影響を与えます。視界に入るだけで扁桃体が反応し、前頭前野にも負荷がかかり、無意識のうちに「少し触れて気分転換しよう」という選択肢が浮かびやすくなるのです。机の上やポケットの中など、手を伸ばせば届く範囲にあるだけで、その誘惑はぐっと強まります。</p>

<p>行動科学の研究でも「物理的な距離を離すだけで衝動的な行動は大きく減る」と報告されています。おすすめとして、作業中にスマホは「手の届かない場所」に置きましょう。</p>

<p>②スマホを誘惑の少ないモードにする(通知バリア)</p>

<p>通知は、脳の「新しい情報に反応する本能」を強く刺激します。画面に表示が出るだけで、「今すぐ確認したほうが良いかもしれない」という感覚が生まれ、注意がそちらへ引き寄せられます。</p>

<p>だからこそ対策は、とてもシンプルです。「目に入らない状態をつくる」ことです。アプリの通知やロック画面の表示は、原則オフにする。仕事に直接関係のないアプリはフォルダにまとめるか、ホーム画面から外して視界に入らないようにします。</p>

<p>さらに、メールやメッセージは1日のうちチェックする時間を決めます。通知が減るだけで、脳は余計な判断をしなくて済むようになります。その結果、集中力は自然と回復します。</p>

<p>③アプリを開きにくい状態にする(アクセスバリア)</p>

<p>行動は「簡単さ」に大きく左右されます。ワンタップで開ける環境にある限り、無意識のうちに手が伸びてしまうのは自然なことです。このため、アクセスにひと手間を加えます。</p>

<p>・SNSやニュースアプリは2ページ目以降に配置する。</p>

<p>・スマホからSNS、YouTubeなどのアプリをアンインストール。パソコンでしか閲覧できないようにする。</p>

<p>・パスコードを少し複雑にする。</p>

<p>④代わりの行動を最初に決めておく(置き換えバリア)</p>

<p>禁煙のために煙草の代わりにガムを噛む、休肝日をつくるためビールの代わりに炭酸水を飲む、といった具合に、行動科学では、やめたい行動をなくすために「別の行動に置き換える」ことが効果的だとされています。</p>

<p>同じ考え方をスマホにも活用します。スマホに手が伸びそうになったら、あらかじめ決めておいた行動を行うのです。たとえば、</p>

<p>・5秒ルールを取り入れる。</p>

<p>・深呼吸を1回する。</p>

<p>・姿勢を正す、肩を回す。</p>

<p>・タイマーで5分だけ作業する。</p>

<p>こうした置き換え行動をひとつ決めておくだけで衝動が弱まります。</p>

<p>⑤ネットを見る時間を「枠」で決める(行動バリア)</p>

<p>私は、情報収集が必要な仕事柄、ネットを見る時間はゼロにはできません。大切なのは、「見るか・見ないか」ではなく、「どう管理するか」です。そこで意識しているのは、枠で時間を管理することです。たとえば、</p>

<p>・情報収集は「1日合計◯分まで」と上限を決める。</p>

<p>・ニュースチェックは朝と夕方の決まった時間帯に行う。</p>

<p>・15分後を知らせるように、スマホのタイマー機能をかけておく。</p>

<p>このように、使う時間を先に決めてしまいます。枠があるだけで、脳は自然にここまでと区切りをつけやすくなります。その結果、ダラダラと続く時間が減り、情報収集も目的ある行動へと変わっていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「未来の自分にプラスになるか？」という視点を持つ</h2>

<p>ネット上には膨大な情報があふれています。それ自体が悪いわけではありません。問題は、「すべてを拾おう」としてしまうことです。これが脳を最も疲れさせます。</p>

<p>そこで私は、情報に触れるときにひとつの問いを持つようにしています。「これは、未来の自分にプラスになるだろうか？」この問いを挟むだけで、情報との距離が自然と整います。たとえば、</p>

<p>・ブックマークは「具体的な行動につながりそうなもの」を選ぶ。</p>

<p>・SNSのフォローは「見たあとに前向きな気持ちになる人」にする。</p>

<p>・スクロールを始める前に、「何を探しているのか？」を一度確認する。</p>

<p>情報をすべて遠ざける必要はありません。選ぶ意識を持つだけです。この基準があるだけで、ダラダラと流される時間は大きく減ります。不要なノイズが減ると脳のメモリに余白が生まれ、本当に必要な情報が入りやすくなります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 21 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[名郷根修（株式会社ハイパフォーマンス代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title> スザンヌさんはなぜ熊本に？ 「東京にいる未来が想像できなかった」シングルマザーの決断【前編】  スザンヌ（タレント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14303</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014303</guid>
			<description><![CDATA[タレント・スザンヌさんが、シングルマザーとして歩んだ子育ての日々を語る。東京を離れ熊本に戻った決断、初めての育児の戸惑い、毎朝泣いていた息子との時間。子どもの成長とともに芽生えた、新たな挑戦への思いとは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="スザンヌさん" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260515suzanne01.jpg" width="1200" /></p>

<p>2007年、フジテレビ系『クイズ！ヘキサゴンII』で&ldquo;天然キャラ&rdquo;として大ブレイクし、お茶の間の人気者となったスザンヌさん。その後、結婚、出産、離婚を経て、現在は熊本を拠点にタレント活動を続けながらアパレル事業や旅館経営にも挑戦しています。今年、息子さんは中学校に入学しました。決して順風満帆ではなかったシングルマザーとしての子育ての日々、そして子離れとともに芽生えた新たな挑戦への思いを聞きました。（取材・文／吉澤恵理、写真／スザンヌさんInstagramより）</p>


<p>&nbsp;</p>

<h2>24歳で母に。「結婚や出産がなくても、どこかで違う道に進んでいた」</h2>

<p>大ブレイク後、芸能活動が多忙を極めるなかでの結婚と出産。当時について聞くと、「結婚や出産への不安はなかった」と振り返ります。</p>

<p>「24歳くらいだったと思うんですけど、結婚して子どもを持つことが夢でもあったので、このタイミングが自分にとってはベストなんじゃないかなって思っていました」</p>

<p>近年はSNSなどでも、「キャリアか、出産か」という議論が話題になりますが、迷いはなかったと当時を振り返ります。</p>

<p>「当時は、ずっと同じ働き方を続ける未来は想像していなかったですね。</p>

<p>体力的にも精神的にも、ずっとあの忙しい状態を続けていくのは難しかったと思うんです。</p>

<p>結婚や出産がなかったとしても、どこかで違う道に進んでいた気がします」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「赤ちゃんって、もっと寝てくれるイメージだったんですよ」初めての育児で気づいたこと</h2>

<p>しかし、結婚して母になってみると、実際の子育ては想像以上に大変でした。</p>

<p>「赤ちゃんって、もっと寝てくれるイメージだったんですよ。でも本当に全然寝なくて。置いたら泣くし、ずっと抱っこで。『聞いてたのと違う！』って思いました（笑）」</p>

<p>夜中もほとんど眠れない日々。ちょうど北京オリンピックの年で、赤ちゃんを抱っこしながら夜通しテレビを見ていたといいます。</p>

<p>「本当に夜中もずっと起きていたので、あんなにオリンピックを見た年はなかったですね」</p>

<p>初めての育児。眠れない日々。慣れない子育てへの不安。支えになったのが、お母さんでした。</p>

<p>「母が夜まで仕事をしていたんですけど、疲れてるはずなのに、帰ってきてから私の話を聞いてくれました。話すだけでもすごく気持ちが楽になったんです。</p>

<p>今振り返ると、母は本当に大変だったと思います。でも、その時に母が自分の小さい頃の話をしてくれたり、一緒にご飯を食べたり、そういう時間にすごく救われていました」</p>


<p>&nbsp;</p>

<h2>離婚を経て選んだ「熊本で子育てする」という決断</h2>

<p>その後、離婚。シングルマザーとして息子さんを育てていくことになります。</p>

<p>東京に残るのか、それとも熊本に戻るのか――。</p>

<p>周囲からは、「仕事を考えたら東京の方がいい」という声も少なくなかったそうです。</p>

<p>ですが、スザンヌさんの中には、強い思いがありました。</p>

<p>「子どもと二人で東京で生活している未来が、どうしても想像できなかったんです」</p>

<p>東京で暮らせば、仕事は続けやすいかもしれない。でも、その分、子どもを預ける時間も長くなる。</p>

<p>「やっぱり、親や兄弟、友人達がいる熊本で育てたいなって思いました。何かあった時に頼れる人が近くにいる安心感って、本当に大きいと思ったんです。</p>

<p>事務所に『熊本に住みながら、仕事の時に東京へ通う形でもいいですか』と相談すると、『それでもいいよ』と言ってもらえて、熊本に帰る決断ができました」</p>

<p>さらに、自身が育った環境も、大きな理由のひとつでした。</p>

<p>「私は熊本の公立の小学校、中学校で育ったので、子どもにも受験よりも、もっと自然の中でのびのび育ってほしいなって思ったんです」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>毎朝泣いていた息子。教室まで送る日々を支えた友達の言葉</h2>

<p>実際、息子さんは熊本でのびのび成長していきました。ですが、小学校低学年の頃は、毎朝学校へ行くのを嫌がった時期も。</p>

<p>「本当に毎朝泣いてました。理由は、『ママと一緒にいたい』という（笑）。玄関まで送ると帰ってきちゃうので、教室まで一緒に行っていました。</p>

<p>当時は、『このままで大丈夫なのかな』と不安になりましたね。</p>

<p>でも、教室に行くと、女の子のお友達が、『わかるよ、ママがいいよね。でも頑張ろう』って手を引いてくれて。本当に助けられていました」</p>

<p>それでも、子どもは少しずつ成長していきます。</p>

<p>高学年になる頃には、ランドセルを玄関に置いた瞬間に遊びに飛び出していくほど元気になったそうです。</p>

<p>「今度は逆に、『いつ帰ってくるんだろう』っていう感じでした（笑）」</p>

<p>その姿を見て、嬉しさと同時に、少し寂しさも感じるようになりました。</p>

<p>「ずっと二人で生活してきたので、子どもが友達の世界を広げていくと、嬉しいんだけど、ちょっと寂しい気持ちもあって」</p>


<p>&nbsp;</p>

<h2>「このエネルギーをどこに向けたらいいんだろう」子離れと、自分の人生</h2>

<p>子ども中心で走り続けた日々ですが、子どもが成長するにつれ、自分自身の人生についても考えるようになっていきました。</p>

<p>「子どもはどんどん友達の世界が広がっていく。でも私は、ずっと子育てに全力を注いできたので、このエネルギーをどこに向けたらいいんだろうって思うようになったんです」</p>

<p>その思いが、高校への再入学、大学進学、そして起業へとつながっていきます。</p>

<p>「子どもの成長を応援したい。でも、自分も子離れしていかなきゃいけない。だから私も、新しいことを学んで、やりがいを見つけたいと思いました」</p>

<p>母として必死に駆け抜けてきた時間は、終わりではありませんでした。子どもの成長とともに、スザンヌさん自身もまた、新しい人生を歩み始めることになります。</p>

<p>中編では、高校への再入学、大学進学、そして卒業論文「地域創生と旅館再生」へと続く学び直しの日々について聞きました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260515suzanne01.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[スザンヌ（タレント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>第72回江戸川乱歩賞は『天使の負託―エンジェル・バレット―』が受賞！ 箕輪尊文さんが喜び語る  PHPオンライン編集部</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14323</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014323</guid>
			<description><![CDATA[第72回江戸川乱歩賞の受賞作が箕輪尊文氏の『天使の負託――エンジェル・バレット――』に決定。5月20日講談社にて行われた受賞作発表会見の様子をレポートします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="貫井徳郎さん、箕輪尊文さん" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260520ranpo01.jpg" width="1200" /><br />
左から、貫井徳郎さん、箕輪尊文さん</p>

<p>日本推理作家協会主催の「第72回江戸川乱歩賞」選考会が5月18日（月）に開催され、応募総数465編の中から、箕輪尊文（みのわ・たかふみ）氏の『天使の負託――エンジェル・バレット――』が受賞作に選ばれました。</p>

<p>これを受け、5月20日（水）、受賞作の発表会見が行われました。昭和32年度の仁木悦子氏『猫は知っていた』から、昨年度の野宮有氏『殺し屋の営業術』まで、数多くの大型新人と傑作を世に送り出してきた本賞。新たな歴史を刻む受賞作の概要と、会見の模様を速報でお届けします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>激戦を制した受賞作</h2>

<p>今年で72回目を迎える江戸川乱歩賞は、書き下ろし長編ミステリー小説を公募するもので、今回は465編の作品が寄せられました。</p>

<p>厳正な予備選考を経て最終候補に残ったのは、卯上笹生氏の『贖罪に手を汚す』、桑原なつみ氏の『家族毒』、平野尚紀氏の『Monju』、そして箕輪尊文氏の『天使の負託――エンジェル・バレット――』の4作品。18日の選考会での熱議の末、箕輪氏の作品が栄冠を手にしました。</p>

<p>選考委員を務めた日本推理作家協会代表理事の貫井徳郎氏は、「選考委員5人の評価は当初ばらついたものの、議論を重ねる中で受賞作は『天使の負託――エンジェル・バレット――』と意見が一致した」と選考の経緯を語りました。</p>

<p>特に高く評価されたのは、描写のリアリティです。貫井氏は「自衛官はまず洗濯やアイロンがけを徹底的に仕込まれるなど、自衛官の知らない世界が非常に面白く描かれていた」と述べ、「本当に自衛隊に入って書いたのではないかと思ったほど」と絶賛しました。箕輪氏の過去作と比べても「格段に腕が上がっている」と力強く評価しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>10年越しの受賞</h2>

<p><img alt="箕輪尊文さん" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260520ranpo02.jpg" width="1200" /></p>

<p>1993年生まれ、東京都出身の箕輪氏は会社員。東京工業大学大学院修了後も執筆活動を続けてきました。</p>

<p>江戸川乱歩賞への初応募は第63回。第65回・第67回で候補入りを果たしながらも受賞には届かず、今回の第72回でついに悲願を成し遂げました。</p>

<p>会見で箕輪氏は、「約10年間、江戸川乱歩賞学校で&quot;小説とは何か&quot;、&quot;ミステリーとは何か&quot;を考えてきた感覚だった」と、長い年月を振り返りました。</p>

<p>落選を重ねながらも書き続けた理由については、「悔しさというより、書くこと、考えること自体が楽しかった」と語ります。「毎年落選してがっくりもしたけれど、それでも&quot;何か書けることはないか&quot;と考え続けることが楽しかった」と、創作への真摯な姿勢をのぞかせました。</p>

<p>作品の着想源として箕輪氏が挙げたのは、2017年の南スーダンにおける自衛隊のPKO活動です。派遣の実態を調べるなかで、自衛官たちが懸命に任務に取り組んでいる姿とともに、「単純にはいかない部分」もあると感じたといいます。</p>

<p>今後の作家活動への抱負については、「これからが試練だと、身が引き締まる思いです」と決意をにじませました。</p>

<p>受賞作は9月頃に講談社より刊行予定です。選考経過と講評は、6月22日発売の『小説現代』7月号に掲載されます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「天使の負託――エンジェル・バレット――」あらすじ</h2>

<p>平和維持活動（PKO）で起きたある出来事から逃れるように、ピザ配達員をしている元自衛官・本庄恵梨香。彼女がピザを届けた女子高生が、胸を撃ち抜かれた死体として発見される。その手に握られていたのは、恵梨香が東エリトリアに PKO で派遣された時に受章した「国連メダル」だった。殺人事件の重要参考人となってしまった恵梨香は、自分の力で事件の真相を探り始める。</p>

<p>一方、恵梨香の元同僚であり、同じく過去の悪夢に苛まれる、もう一人の元自衛官・野島武。彼の元には姉をホストクラブ「エンジェル・バレット」に奪われたという地下アイドル・南川杏子が現れる。杏子から、「人を殺せるクスリ」の調達を強要される野島。戸惑いながらも杏子との交流を深めていくが――。</p>

<p>何かから逃げるように生きてきた恵梨香と野島。謎めいた女子高生殺人事件は、二人が隠蔽した過去と繋がっていた。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260520ranpo01.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 15:48:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[PHPオンライン編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>仕事でミスをしてしまった...失敗で落ち込んだ心の立て直し方  ジョン・キム（作家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12228</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012228</guid>
			<description><![CDATA[仕事でミスをしてしまったり、努力が報われなかったり...そんな状況に陥ったときに心がけたいことを、作家のジョン・キムさんが語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="就職活動" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_woman_looftop.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事でミスをしてしまったり、努力が報われなかったり...ネガティブ思考に陥ってしまったときに、思い出したい考え方とは?&nbsp;書籍『媚びない人生』より紹介します。</p>

<p>※本稿は、ジョン・キム著『媚びない人生』（PHP文庫）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>起きてしまったミスは、肯定的に捉える</h2>

<p>会社に入って早々、遅刻をしてしまった。先輩に言われていたことを、失念してしまった。取引先に対しておかしな対応をしてしまった......。社会人になって、自分のしでかしたミスにショックを受けた人も少なくないかもしれない。</p>

<p>しかし、ミスは誰でも起こす可能性があるもの、と考えるべきだ。もちろん起きてほしくはないが、起きてしまうミスもある。むしろ大事なことは、ミスを起こした後の対応である。</p>

<p>例えば、遅刻をしてしまった。理由は様々にあるかもしれないが、起きてしまったことや、それに対して上司や先輩が持った感情を変えることはできない。それは、コントロールできないのである。</p>

<p>だからこそ、自分がコントロールできる部分について、さてこれから何ができるか、と切り替えられるようにならないといけない。そうでなければ自分自身だけでなく、周りにもさらに迷惑をかけてしまうのだ。もちろんミスは反省するが、問われるのは、そこからの未来志向のアクションなのである。</p>

<p>私であれば、こう考える。ミスしなければ、学べないことがある、と捉えるのだ。ミスをして叱られたり、周りから白い目で見られたりすると、人間というのはとても危機感が高まるものである。感覚も鋭くなり、ミスをした自分をそこで改めて確認できる。</p>

<p>ある意味では、逆にミスをして恥ずかしい思いをして、叱られてよかったと思う自分にしていくには、どうすればいいのか、と発想を切り替えるのである。そういう意識を持つと、ミスをしても、ある意味喜べてしまう。それを次につなげられる人間になれるからである。</p>

<p>ミスを悔やんだり、くよくよしていても仕方がない。問われるのは、それを自己成長にどう生かしていくか、なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>すぐに結果が出ることなど、大した挑戦ではない</h2>

<p>じわじわと時間をかけてネガティブな感情に襲われることもある。しかも、それがなかなか晴れてくれない。例えば、一生懸命、努力しているのに、なかなか結果が出ないようなときがそうである。</p>

<p>若いときには、そういうことも多いが、行動と結果にはタイムラグが必ず存在する、ということを思い出してほしい。とりわけ大きな挑戦にこそ、タイムラグはある。実のところ、今日努力して明日結果が出る、などという挑戦は、大した挑戦ではないのだ。</p>

<p>実は後から考えてみると、懸命な努力が結果を出す、まさに目の前に来ていたときでも、挑んでいる最中は、永遠に真っ暗なトンネルが続いている気がしているものである。これは、多くの偉人たちが、やはり自伝で語っていることでもある。</p>

<p>もし、一生懸命に努力しているのに結果が出ないと感じたときは、今こそ踏ん張るときだと思うことだ。もうギリギリのところまで来ているということを、自分に言い聞かせながらやっていくことである。</p>

<p>そして、努力してもなかなか結果が出ないときほど、努力すればするほど、最終的に得る結果は大きくなると信じることである。それがわかれば、努力し続けることで結果が出ないことは、喜ぶべきものであり、不安になったり、挫折感を覚えたりするものではないことにも気づけるのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>決意に基づいた選択は、常に正しい</h2>

<p>何かの選択を迫られたとき、大いなる悩みを持つのは若い時代である。経験も少ない。知識も少ない。そんな中で、自ら選択をしなければならない。</p>

<p>こういうとき、誰かの知見にすがる、という考え方の人もいる。しかし、私はそれは勧めないし、自分自身もしてこなかった。大切な選択は自分で決めることである。たとえ、それがネガティブな結果に終わっても、である。そうでなければ、いつまで経っても自分で何も決められない。経験を積むこともできない。成長も成熟も、おぼつかないのである。</p>

<p>私自身は、自分の人生の中で考えたときに、何が本当に正しい選択なのか、20代後半にはっきりと気づくことができた。それは、その選択が生み出す結果に対して責任を負う決意に基づくのであれば、その選択はその時点で常に正しい、ということである。</p>

<p>自分の外にあるものを自分の中に内在化していく際には、必ず自分でそのプロセスを吟味し、納得した上で消化することが必要だ。その検証プロセスなしに受け入れることによって発生するすべての物事の結果については、自分がすべて責任を負う必要がある。受動的に受け入れることが、結果に対する責任回避の言い訳にはならないのだ。</p>

<p>選択の結果に対する全責任を自分で負うという決意が伴わない選択は、常に不完全で、正しいとは言えない。「自己の感情」「思考」「言葉」「行動」に対するすべての権利も義務も自分にあると考えよう。</p>

<p>安易に周りに合わせたりしない、時にはみんなを敵に回すことになっても、自分が正しいと思うこと、心から信じていることを考え、行動することだ。その思考や言動の結果は、明日の成長した成熟した自分を創り上げるための学習材料と捉えることである。</p>

<p>もとより結果というのは、自己完結的なものではない。それは自分の選択や行動が、自分ではどうしようもできない無数の外部要素と組み合わされたものである。よって、結果を完全に統制することはできない。しかし、結果から学び、次なる自己成長につなげることはできる。たとえ、それが周りから失敗といわれるものであったとしても。</p>

<p>短期的な失敗は、実は長期的な成功のための土台、ステップになるのだ。</p>

<p>選択する瞬間においては、はっきりと割り切る気持ちを持つためにも、さらには迷いを一切なくすためにも、その選択によってもたらされる結果に対しては、誰かではなく自身が全責任を取ることを意識することである。</p>

<p>こうした選択は、実はとても心地よい、楽しいものになる。結果は、楽しみに待てばいいのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_woman_looftop.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ジョン・キム（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>疲れやすい原因になる「帰宅後の過ごし方」　ベストな入浴のタイミングは?  中根一（鍼灸師）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12224</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012224</guid>
			<description><![CDATA[「疲れにくい体」になるための「帰宅後の過ごし方」とは? 鍼灸師の中根一さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="疲れにくい体" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_glasslandwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>東洋医学では、「陽」が生まれれば、同じだけ「陰」が生まれ、相殺されることを通してバランスのいい状態に落ち着くものと考えています。同様に疲れ（陰）は、日々の活動（陽）の中で生み出され、そして解消されていきます。ですから、疲れることはごく自然なことであり、私たちの体とは切っても切り離せないものなのです。</p>

<p>そこで、本稿では鍼灸師の中根一さんが「疲れにくい体」になるために生活に取り入れたい、誰にでもできる「帰宅後の過ごし方」をご紹介します。</p>

<p>※本記事は中根一著『寝てもとれない疲れをとる本』（PHP文庫）の内容を一部抜粋したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「入浴」と「食事」の順番が疲労度を決める</h2>

<p>仕事などで外出した日、帰宅してから寝るまでの間の時間をあなたはどのように過ごしていますか?</p>

<p>趣味や勉強、家族団らん、翌日の準備......など、色々なことをすると思いますが、多くの方に共通するのが、</p>

<p>・食事<br />
・入浴</p>

<p>だと思います。</p>

<p>入浴は体温、血流、自律神経、心理面など様々な観点から効果を求めることができるので、毎日の疲労回復にはいい習慣ですね。</p>

<p>もともと元気な人はこれまで通りの入浴習慣でよいのですが、「疲れやすい人」「疲れきってしまった人」や自律神経が過緊張な人は、この食事と入浴の順番を意識していただくだけで、疲れの溜まり方、抜け方が変化します。</p>

<p>ぜひ一度試していただきたい順番は「入浴&rarr;食事&rarr;就寝」です。これは、東洋医学はもちろん、自律神経の働き方から見ても正しい順番といえます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「食事&rarr;入浴&rarr;就寝」で、疲れやすくなっていく!?</h2>

<p>東洋医学では、「昼は筋肉を働かせ、夜は内臓を働かせる」というのが、基本的な考え方です。交感神経を働かせる「活動系の時間」と、副交感神経を働かせる「休息系の時間」を昼夜でバランスよく切り替えて、「陰陽のバランス」をとっているのです。</p>

<p>食事をとると、内臓が働き始め、体は消化・吸収をするためのモードに切り替わります。消化・吸収がスムーズに行なわれるのは、副交感神経が働いているときです。</p>

<p>睡眠に入る前には血流量が一時的に上がりますが、これは心拍数が速くなっているのではなく、副交感神経の働きによって血管が拡張している「休息モード」のサインなのです。</p>

<p>一方、お風呂に入ると、上がった体温を下げるために心拍が速くなり、体の表面に血流を多く循環させます。心拍が速くなるのは、交感神経が働いているときです。脈が速くなっている状態は「活動モード」ですので、温かいという感覚によって気持ちはリラックスしているけれど、体は頑張って血流を循環させているというわけなのです。</p>

<p>つまり、「食事＝副交感神経モード」「入浴＝交感神経モード」「就寝＝副交感神経モード」となります。</p>

<p>そして、体の陰陽バランス（＝自律神経）の切り替えがシンプルなほど、体はスムーズに休息モードに入ることができるので、「入浴」&rarr;「食事」&rarr;「就寝」という流れのほうが、効率のいい回復ができるのです。</p>

<p>都内で某製薬会社に勤務をしているＣさんは、寝る前に食事をすると太ってしまうと聞いたため、会社から帰るとすぐに食事をとり、その後入浴、就寝という生活をしていたそうです。しかし、起床したときには胃がムカムカし、慢性的な疲労感を抱えていました。</p>

<p>そんなCさんに対して私がしたアドバイスが、「毎日を、温泉旅行にしましょう」でした。</p>

<p>私たちは温泉旅行に行けば、誰に教えられたわけでもなく本能的に夕食前に入浴します（もったいないから、寝る前にも入浴しちゃいますけど）。つまり、「帰宅（到着）&rarr;入浴&rarr;夕食&rarr;就寝」という、皆さんが温泉旅行でする流れを自宅でも取り入れましょう、とお伝えしたのです。</p>

<p>「夕食が遅くなるとますます消化不良になるのでは?」</p>

<p>と心配になる方もいるかもしれませんが、それは献立と量次第。ステーキやトンカツなど、消化に時間のかかるものを食べれば胃もたれしてしまうかもしれませんが、内臓を労わった軽めのメニューにすれば問題ありません。</p>

<p>実際にCさんにも入浴&rarr;夕食の順番にしていただき、献立を「1杯の味噌おじや」から始めてもらいました。すると、胃のむかつきが軽くなったのはもちろん、疲労も溜まりにくくなったといいます。</p>

<p>入浴のタイミングは、それぞれの家庭によって違いますが、今ほど日常が気忙しくなかった頃は、多くの家庭では、夕方頃に入浴し、そしてその後に夕食でした。</p>

<p>内科医だった私の祖父も、野球の阪神―巨人戦を観ながら夕涼みをして1杯。軽く夕食をとってから就寝していたものです。90歳まで現役を続け、96歳で逝去するまで医学書を読み続けた、滋養上手な人でした。</p>

<p>ちなみに、温泉の作用は、湯の効果・効能だけではありません。「心地いいシチュエーション（＝あなたがどう感じるか）」もまた、重要な癒やしの効果です。ゆったり余裕のある時間の過ごし方にこそ、疲れない生活のヒントがあるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_glasslandwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中根一（鍼灸師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>上村愛子さんが振り返る現役時代　「メダルには届かなくても、一片の悔いもない」  上村愛子（元フリースタイルスキー女子モーグル日本代表）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/11717</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011717</guid>
			<description><![CDATA[元フリースタイルスキー女子モーグル日本代表の上村愛子さんが、オリンピックで金メダルを獲得できなくても]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="上村愛子" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ski.jpg" width="1200" /></p>

<p>元フリースタイルスキー女子モーグル日本代表の上村愛子さん。5回のオリンピックでメダルには届かなくても、心から「やりきった」と思えた理由とは? お話を聞きました。（取材・文：鈴木裕子）</p>

<p>※本稿は、月刊誌『PHP』2024年1月号より、一部編集・抜粋したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>一片の悔いもない</h2>

<p>現役を引退して、今年で10年になります。当時、取材を受けるたびに「一片の悔いもない」と答えていましたが、今振り返ってみても、その言葉に嘘はありません。</p>

<p>スキーを始めたのは3歳のとき。両親が長野でペンションを経営しようと引っ越した先がスキー場に近かったこともあって、自然と滑るようになりました。性格的にのめり込むタイプなのか、滑ることが楽しくて夢中になって、暗くなるまでずっと滑っていたことを覚えています。</p>

<p>小学生のころからアルペンスキーを続けていましたが、中学2年生のときに家族で旅行に行ったカナダで、フリースタイルスキーのモーグルの世界大会を見たことをきっかけに、モーグルに転向しました。単純に「かっこいい!」と思ったんです。</p>

<p>当時、日本ではモーグルをやっている人は少なく、同世代の子はあまりいませんでした。そんな中で、4年後の長野オリンピックに出場する選手を探している、長野の子を強化したいということで、スキー連盟の方から声をかけていただきました。</p>

<p>いきなりトップの選手たちと一緒に練習をさせてもらい、競技会にもどんどん連れていってもらうという、最高に恵まれた環境の中で、モーグル選手としての日々が始まりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>毎日一つひとつ進歩していく</h2>

<p>モーグルとは「コブ（凹凸）」のことで、コブが深い斜面を、ターンや空中でのエア演技をしながら滑っていく競技です。スピードが求められるアルペンスキーとの違いに最初はとまどいましたが、「このコブを越える」という目標が目の前にあるので、昨日越えられなかったコブが今日は越えられた、明日はあのコブも越えられるはず......と一つひとつ進歩していく自分が実感できるのがうれしかったですね。</p>

<p>また、リフトに乗っている人が、コブをビュンビュン越えて滑っていく子供を見たら、「すごい!」と思うだろうなって、半分目立ちたい気持ちもあって（笑）、どんどんハマっていきました。</p>

<p>モーグル競技自体、自分に向いていたのだと思います。国内だけでなく海外の大会でも上位に入賞できるようになり、1998年の長野オリンピックに出場できることが決まったときは、自分でもびっくりしました。そして、自分自身はもちろん周りの人たちの期待も上回る7位入賞という結果を出すことができたのです。</p>

<p>ただ、それまでは単純に「楽しい、おもしろい」という気持ちで滑っていたのが、周囲の期待が大きくなるにつれ、プレッシャーを感じるようになりました。なかなか思うような結果を出すことができない時期が続いて苦しんだこともありました。</p>

<p>でも、「ダメかもしれないけど、がんばろう」という気持ちになったことは一度もありません。「いつかは金メダルを」という強い思いでいました。オリンピックでメダルに届かなくても、4年後にまたチャレンジできるという状況を前向きにとらえ、自分を信じて「次もきっと出場する」と。修正点を見つけて、それを一つひとつクリアして練習に励んでいました。</p>

<p>そうやって20年間、モーグルという競技を続けてこられたのは、若いころは「次はメダルを獲れる」という若さゆえの自信がありましたし、何よりも競技を続けるほどにモーグルの奥深さを知ったからです。</p>

<p>モーグルは採点競技なので、たんに上手に滑ることができればいい、技が決まればいい、というものではありません。それを審査員がどう評価するかが重要なのです。競技を続けていくうちに、技の見せどころがだんだん理解できるようになり、審査員からいい評価をもらうにはどうすればいいのかを考えるようになりました。</p>

<p>モーグルは場所やコースによって雪質やコースの固さが変わりますし、毎回滑るたびに天気や気温も変わります。そういう状況の中で、いかに納得のいく滑りをし、なおかつ高い評価を得るにはどうすればいいのか。</p>

<p>そのためのトレーニングの仕方、食事、メンタル面のコントロールなど、パズルのピースを一つひとつ集めてつなぎ合わせていく感覚が、とてもおもしろかった。</p>

<p>それが、モーグルをやめなかった大きな理由だったのではないかと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>心から「やりきった」と思えた</h2>

<p>私は、5回もオリンピックに出場しながら、結局、どの色のメダルも獲ることはできませんでした。多くの人は「オリンピックに出たら、メダルを獲れないと地獄なんじゃないか」なんて思うかもしれません。</p>

<p>でも、最後となったソチオリンピックが終わったときは、心から「やりきった」「ここまでがんばってきてよかった」と思えたのです。とてもすがすがしい気持ちでした。</p>

<p>ソチの次のオリンピックとなると、私は38歳。その年齢での出場は叶わないだろうなと思っていました。体力的にむずかしいということもありましたし、若い選手がどんどん出てきて、審査員も彼らが見せてくれる新しい技に期待している。たとえ自分がベストを尽くしても、必ずしもいい評価は得られないかもしれないという思いがありました。</p>

<p>だから、「ソチが最後、今度こそ金メダルを獲りにいく」と意気込み、自分でもこれ以上はできないと思うくらいの準備を積み重ねることができました。</p>

<p>競技当日は、自分のすべてをかけ、納得のいく滑りができました。だから、負け惜しみでも何でもなく、「やりきった」と思えたのです。結果は4位で、あと一歩というところでまたしてもメダルには手が届きませんでしたが、自分で考え、自分の体と心を作り、技を作ってきて「ようやく最後にオリンピックで戦える選手になれた」という喜びが大きかったのだと思います。</p>

<p>現在は、直接モーグルに関わる機会は少ないのですが、オリンピックの際には解説のお仕事をいただいたりしています。新しい技を次々と生み出す若い選手たちの演技を見るのは大好きで、モーグルのワールドカップが開かれると、テレビの衛星放送にかぶりつきで昼夜逆転の生活が続きます。</p>

<p>また、スキー競技をしていた人が集まって「雪を守りたい」と立ち上げた、一般財団法人冬季産業再生機構のアンバサダーとして活動をしています。昨年は、その一環として『ゆきゆきだいすき』という絵本の作画を担当させていただきました。</p>

<p>引退後は東京で暮らしていたのですが、コロナ禍をきっかけに長野の山に行く機会を増やしました。リフトを使わず自力で登って、自然のままの地形を滑るバックカントリースキーを楽しんでいます。また、現役時代から好きだった写真を再開し、すばらしい雪山の景色に出会った驚きを撮影して、SNSで発信したりしています。</p>

<p>私はやはり、スキーを履いて滑ることがいちばん好きで、どんな形であってもスキーや雪に関わっていたいんでしょうね。スキーや雪に嫌な思い出がまったくなくて、「一生好き!」と思えるのも、あきらめずにモーグルにチャレンジし続けたからこそなのだと思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【上村愛子（うえむら・あいこ）】<br />
元フリースタイルスキー女子モーグル日本代表。1979年、兵庫県生まれ。3歳からスキーを始める。&#39;94年にアルペンスキーからモーグルに転向し、&#39;98年から2014年まで、オリンピックで5大会連続入賞。&#39;08年、ワールドカップ年間総合優勝、&#39;09年世界選手権優勝。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ski.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[上村愛子（元フリースタイルスキー女子モーグル日本代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>人間関係が良くなる人の共通点　「自己開示」と「自己呈示」を使い分ける技術  荻上チキ（評論家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14253</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014253</guid>
			<description><![CDATA[荻上チキさんは、方言を理由に小学生の頃いじめに遭ったという。それから自己開示が苦手にってしまったと話す。自己開示や自己呈示はどんな役割を果たすのか。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="荻上チキ　自己開示" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaiwa.jpg" width="1200" /></p>

<p>さびしさ、悲しさ、不安感、無力感――。孤独は多くの負の感情をもたらします。荻上チキさんの著書『孤独をほぐす』は、孤独とはなにかを丁寧に解きほぐしながら、この社会がいかなる孤独を生み出しているのかをエッセイ形式で読み解いた一冊です。</p>

<p>同書より、自己開示と自己呈示について書かれた一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、荻上チキ著『孤独をほぐす』(PHP新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自己開示と自己呈示</h2>

<p>私は兵庫県で生まれて、小学生のときに埼玉県に引っ越しました。関西圏から関東圏への引っ越し。友人も、土地勘も、一から作り直す必要のあるイベントでした。</p>

<p>小学校に転入するにあたり、母は私に「絶対にいじめに遭うから、関西弁をしゃべらないようにしなさい」と言いました。私はそれに従い、初日の自己紹介から、「標準語」とされる言葉を用いるよう努めました。それでも、イントネーションなどをすべて変えることは困難でした。</p>

<p>ある日、私は上級生らに、校舎の裏に呼び出されました。「関西弁しゃべってみろよ」と言われた私は戸惑い、「そんなこと言われても、何ゆうてええかわからんわ」と答えました。上級生たちはその姿を見てギャハギャハ笑い、満足げに去っていきました。この経験はなかなかにショックでした。母の言った通り、関西弁はいじめのターゲットになるんだ！　そう思い、より懸命に、埼玉での言葉遣いを覚えていきました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自己開示ができなくなった</h2>

<p>そのころから私へのいじめが始まり、「人前で、自分の言葉で話してはいけないんだ」「感情を見せたり、隙を見せたりしてはいけないんだ」という思考を、強固に身につけていきました。</p>

<p>大人になってからも、私は「自己開示が苦手な人」として過ごしました。自己開示は、自分の感情や考え、悩みや個人的な情報を、自発的に相手に明らかにする行為です。自己開示には「返報性」があり、悩みや秘密を打ち明けられると、人は相手に親しみを覚えつつ、自分も相手に自己開示を返したくなります。</p>

<p>自己開示と区別されるのが、自己呈示です。自己呈示は、特定の印象を他人に与えるために行動や態度を調整する行為です。人にはそれぞれ、「他人にこう見られるようにしよう／こう見られないようにしよう」といった思考があります。人は多かれ少なかれ、自分の見られ方をコントロールするという印象管理を行なっています。「社会的に望ましい」とされる態度をとるのも、印象管理の一つです。</p>

<p>子どものころの私が行なったのは、「いじめられないために、他の埼玉県民と変わりない自分を演じる」というものでした。つまり、円滑に生活するために、コミュニケーションを計算していたのです。しかし、兵庫訛りを抑え、埼玉訛りへと変えることは、ある意味で「同化」を前提とした適応のようでした。</p>

<p>印象管理は、社会で生きる、すなわち群れの中で孤立しないために必要なものではあります。しかしそれが、本人が望まないものであったり、不当なものである場合もあります。</p>

<p>大人になり、ときどき関西弁の人と話すと、自分も言葉が戻ることがあります。そんなとき、不思議と相手と打ち解けやすい気がします。関東に出てから、関西弁は私にとって、家族としか使わない言葉でした。そんな言葉を用いる相手に、より強い親しみを持つのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を閉ざすと人間関係を築きにくい</h2>

<p>自己開示と自己呈示は、対称的なようでもありますが、そうとも限りません。</p>

<p>たとえば誰かと仲良くなろうとしている場面を考えてみましょう。最初のうちはよく見られようと思ったり、有害な影響を与えないように抑制したりするでしょう。会話や付き合いが続く中、共通の趣味が見つかったり、あるいはノリや生活リズムが合うことがわかり、より一層仲良くなる。そのときに、互いに自己開示をするようになったりする。</p>

<p>このとき自己呈示は、自己開示できる相手と出会うための大事な手続きだったと言えるでしょう。最初からグイグイこられたり、よく知らない段階で無遠慮なことを言われると、仲良くなれなかったということもあるでしょう。自己呈示がうまくいったからこそ、もっと深く知りたい、長く一緒に過ごしたいと思うこともあるでしょう。</p>

<p>ここで私自身の話に戻ります。「他人に隙を見せないようにしよう」という態度は、自己防衛のために必要な戦略ではありましたが、自己開示を避けることで、他人と深い関わりを築きにくい状況が続きました。</p>

<p>ある時期から私は、うつ病の経験やいじめの経験を、ラジオや書籍などでオープンにしました。すると同じような境遇の人から、「実は私も」と話しかけられることが増えました。そのころから、人間味がある、話しかけやすくなった、という反応をもらうことも増えました。</p>

<p>また、身近な友人も増えました。それまでは自分の中に、高い「友人要件」や「友人規範」がありました。たとえば、「二人きりでカラオケに行けて、何でも話せて、困ったらいつでも助け合う相手」といった具合です。こうした価値観に基づき、「本当の親友」と「そうでない人たち」というざっくりとした関係意識を持ってしまうことで、むしろ対人関係を狭めることにつながってしまっていました。</p>

<p>自己開示もまた、印象管理の上で重要な行為です。「この人は、自分に腹を割って話してくれている」と相手に思ってもらえると、好印象を招きます。自己開示と自己呈示は、性質が異なるものですが、他人と関わる方略の違いなのだ、という視点も必要です。自己呈示が直ちに欺瞞（ぎまん）で、自己開示が常にいいこととは限りません。</p>

<p>自己開示にもダークサイドがあります。開示された情報をもとに弱みにつけ込む人もいます。噂を広げる人もいます。恋愛詐欺のように、「あなただけには本音を話せる」などと自己開示を装って他人を騙す人もいます。そんな有害さから距離をとることも必要です。</p>

<p>もし、自己開示が苦手という人がいたら、まずは「その防衛策が、これまで必要だったのだね」と認めるのがいいと思います。その上で、いずれ自己開示もできる間柄を築くため、自分が何を望み、どのように印象管理を行なってきたのか、振り返るといいでしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaiwa.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[荻上チキ（評論家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>あんなことしなければ...医師が教える「消えない後悔が解消する」3つの質問  築山節（医学博士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/11677</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011677</guid>
			<description><![CDATA[人間抱きがちな「後悔や悔い」の感情。後悔を解消するために必要な&quot;5つの対策と3つの質問&quot;について、医学博士の築山節さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="後悔" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamibizwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>誰しもが抱いている「後悔や悔い」の感情。いつまでも過去の失敗を悔いて、前に進めない人もいるかもしれません。なかなか消えない後悔を解消するためには?&nbsp;医学博士の築山節さんが解説します。</p>

<p>※本稿は、月刊誌『PHP』2024年1月号より、一部編集・抜粋したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>後悔には2種類ある</h2>

<p>後悔や悔いは、「あんなことしなければよかった」「あれをしておけばよかった」と過去にとらわれている苦痛を伴った認知的な思考で、怒り、不安、恐怖、悲しみなどのネガティブな感情の中でも、もっとも経験することの多い感情といわれています。過去の失敗を振り返り、改善点を探ろうと論理的に考えている「反省」とは、この点で観点が大きく異なります。</p>

<p>後悔には2種類あります。</p>

<p>一つは、「～しなければよかった」というような、してしまったことについての後悔です（経験による後悔）。</p>

<p>これは自分の意思決定によって生じた悪い結果を、実際とは異なるよい結果を想像して、「もし......だったら」と考えて生じるネガティブな感情であり、感情的衝撃も大きいといえます。</p>

<p>もう一つは、未来の状況について「～という行動を取ったら、～のような後悔をするだろう」といった未来の失敗を回避しようとする後悔です（予期的後悔）。</p>

<p>予期的後悔は、後悔の量が最小化するように意思決定に働きかけます。すなわち予期的後悔は、リスクを回避する選択につながります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>5つの対策と3つの質問</h2>

<p>これらの後悔は、後知恵バイアス（注：バイアス＝認知の歪みや偏り）といわれることがあります。何らかの出来事や物事の結果について、最初から予見できたのにそうしなかったのではないかと考えてしまうところがあるからです。後知恵バイアスに陥らないための対策を5つあげておきましょう。</p>

<p>①物事がうまくいくかいかないかには、自分たちではどうにもできない「運」の要素が含まれています。誰もコントロールできない要素なので割り切りましょう。</p>

<p>②物事の結果よりも、そのプロセスに目を向けるようにしましょう。偶然の結果よりも、期待どおりのプロセスを経たかどうかのほうが重要です。</p>

<p>③うまくいくかどうかを確率で考えると、客観的な評価がしやすくなります。</p>

<p>④失敗につながる要素が残っているという前提で改善を積み重ねていきましょう。</p>

<p>⑤他者の評価は、しょせん他者の評価です。成功に向けて自ら努力することのほうが大切です。</p>

<p>こうした対策に加えて、後悔を解消するために、私は自分自身に対して、次の3つの質問をするようにしています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>❶いつも考え尽つくしてきたか?</p>

<p>どんな事柄であっても、当然ゴール地点をイメージしています。そして、始まりと途中のプロセスが重要なので、これらについて重点的に考えます。うまくいくかどうか、客観的、確率的要素はどうかを考え、最後に、うまくいくために必要なものは、すべて揃っているかも考えます。</p>

<p>❷考えの幅が狭せまくなっていないか?</p>

<p>年齢とともに、行動半径は狭くなり、行動自体も減少しているので、情報量が少なくなっていることは認めなければなりません。しかし、その一方で考える時間は長くなっています。意識して情報を集め、脳活動を高めていこうと努めています。</p>

<p>❸考えることが億劫になっていないか?</p>

<p>もし、そうだとすれば、気がつかないうちに疲労が蓄積している可能性があります。まずは生活リズムを崩さないことが大切です。毎朝の起床時間を1時間以上ずらさないこと。そして、適度な睡眠時間を確保することです。</p>

<p>また、ボーッとしている時間を作るようにしましょう。一日の中では、考えがまとまらない時間も必要なのです。ただ、そのときも、考えていたことは一時的にでも記録しておく習慣を持っておくといいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>一人で迷わず、周りに聞いてみる</h2>

<p>悔いのない生き方をするために大切なこととして、今でも思い出すのが、社会人一年目のときに出会った上司の助言です。当時医師になったばかりの私は、臨床の現場で瞬時に的確な判断ができず、後になって悔やむことが多くありました。</p>

<p>あるとき、チームの上司に、「なかなか的確な判断ができず、先輩方には、いつもご迷惑ばかりおかけしています」と伝えたところ、その先生は次のようにおっしゃいました。</p>

<p>「臨床の現場は、みんなで患者さんの治療をしていく場所だから、判断に迷うことがあったら、一人で悩まないで、周りに聞いてみることだよ。経験を積み重ねていくうちに、相談のできる、的確な意見をもらえる先生に、たくさん出会うだろう。すると、今悩んでいることの解決策も見つかるはずだ。大切なのは、自分のわかっているところと、わからないところをまとめておくことだ」</p>

<p>その先生のおっしゃるとおり、医師としての経験が増えるにしたがって、多くの先生に出会うことができ、多くの情報、助言が得られました。ときには主張が異なることもありましたが、討議を重ねる中で、よりよい結論に至ったことも多くありました。本や文献を読んでも理解できないとき、疑問点が解決できないときには、筆者の先生を訪問して教えていただいたり、手術を見せていただいたりもしました。</p>

<p>お互いの意見がまとまらないときには、相違点も記録していました。このようにして、わからないこと、疑問の残ったことは考え続けるようにしていました。いつでも自分の意見が言えるように、自分の意思決定ができるように、常に情報を集めて、整理しておくことが大切です。</p>

<p>とはいえ、ときには自分で決められないこともあります。そんなときは、結論を性急に求めず、答えのない不確実さや不思議さ、懐疑の中に置かれていても、自分の考えを深めていく、「耐える力」が自分自身を鍛える意味でも大切です。</p>

<p>私は、このようにして臨床の場面では後悔することが少なくなりました。後悔を経験する場面は、自分には知識がないと自覚させられる場面でもあります。そして、感情のコントロールを鍛えられる機会でもあります。大切で貴重な機会と考えて、正確に理解する習慣を持ちましょう。</p>

<p>理性の中枢である大脳の前頭葉が、安定的に活動できるように、先に述べた「生活リズムの安定」に加えて、以下の2つを心がけることをおすすめします。</p>

<p>①ネガティブな感情が生じる、後悔する場面に直面してしまったときには、その後に適度な運動をする時間を作ること。運動は、感情のコントロールに有効です。理性的な判断ができるように、10分間歩いてみましょう。気持ちの落ち着きを感じることができると思います。</p>

<p>②体が不健康な状態では、脳も理性的に正しく活動できません。自分の体の状態を知るために、健康診断は毎年必ず受けるようにしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【築山節（つきやま・たかし）】<br />
医学博士。1950年、愛知県生まれ。北品川クリニック・予防医学センター所長。日本大学大学院医学系研究科修了。公益財団法人河野臨床医学研究所附属第三北品川病院長、同研究所理事長を経て現職。『脳をフリーズさせない8つの方法』（三笠書房）など著書多数。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamibizwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[築山節（医学博士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「不満はないのにモヤモヤする」人生の満足度を下げる“本音喪失”  黒田悠介（コミュニティ研究家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14250</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014250</guid>
			<description><![CDATA[本音を抑圧し続けることで生じる、人生への満足度低下や組織の停滞といった「見えないコスト」を解説。心理学の「認知的不協和」や「集団思考」を軸に、本音を取り戻すことがもたらすメリットをひも解きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="不満はないのにモヤモヤするのは、「本音喪失のコスト」が原因？" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingwoman_2.jpg" width="1200" /></p>

<p>「仕事は順調で私生活も悪くない。でも、何かが違う気がする」――そんな正体不明のモヤモヤを抱えてはいないでしょうか？それは、あなたが無意識に支払い続けている「本音喪失のコスト」が原因かもしれません。対話によって3000人ものクライアントの思考整理を手伝ってきた黒田悠介氏は、「本音を言えない状態が続くと、さまざまな場面で影響が出てくる」と語ります。本音と行動のズレが引き起こす「認知的不協和」とは？組織の創造性を奪う「集団思考」の正体、そしてSNS時代の&ldquo;つながっているのに孤独&rdquo;な現象まで、本音を言えない社会の歪みを浮き彫りにします。</p>

<p>※本稿は、黒田悠介著『自分の本音を言葉にできる。モヤモヤを「伝わる」に整える、言葉のレッスン』（インプレス）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本音喪失の見えないコスト・個人レベル：人生の満足度を下げるモヤモヤが晴れない</h2>

<p>「最近なんだか楽しくない」「頑張っているはずなのに充実感がない」。こんな感覚を持つ人が増えているように思います。私はディスカッションパートナーとして活動する中、多くの方と壁打ちを行ってきましたが、こうした「なんとなくのモヤモヤ」を抱えている方が本当に多いのです。</p>

<p>このモヤモヤの正体は何でしょうか。私は、それが「自分との対話不足」から来ていると考えています。本音を押し殺し続けていると、自分が本当は何を感じ、何を求めているのかが、だんだんぼやけてくるのです。</p>

<p>仕事は順調、家族も円満、SNSでも充実した日々を発信している。でも、夜寝る前にふと「これでいいのかな」と思ってしまう。何が不満というわけじゃないけど、何かが違う気がする。そんな不満を語るクライアントもいました。</p>

<p>この「何かが違う」という感覚は、本音と行動のズレから生まれるものです。これは、心理学者のレオン・フェスティンガーが提唱した「認知的不協和」という概念で説明できます。認知的不協和とは、人が自分の中に矛盾する2つの認知（たとえば「本心で信じていること」と「実際の行動」）を抱えた時に生じる、居心地の悪い心理状態のことです。そして、人はこの不快感を解消するために、無意識に自分の行動を正当化したり、考え方をねじ曲げたりしようとします。</p>

<p>今回のケースで言えば、「本当はこう感じている」という本音と、「円満な毎日を送っている」という行動の間にズレが生じています。この不快な「モヤモヤ」を解消するため、私たちは無意識に「仕事が順調なのだから、これが幸せなはずだ」「SNS で『いいね』がつくのだから、今の自分で間違いない」などと、行動のほうを正当化しようとします。しかし、心の奥底にある本音は消えないため、根本的な不協和はくすぶり続け、原因不明の「モヤモヤ」として居座り続けるのです。</p>

<p>それは病気と診断されることはないけれど、人生の満足度を確実に下げていきます。<br />
興味深いのは、このモヤモヤを解消しようとして、新しい趣味を始めたり、資格を取ったり、転職したりする人が多いことです。でも、根本的な問題である「本音との向き合い方」を変えない限り、場所や活動を変えても、またモヤモヤは戻ってきてしまうのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本音喪失の見えないコスト・企業レベル：イノベーションの機会損失</h2>

<p>次に、本音の喪失が職場に与える変化を見てみましょう。本音が言えない職場は、一見すると問題なく回っているように見えます。会議は時間通りに終わり、大きな衝突もなく、議事録には「全会一致で承認」といった言葉が並ぶかもしれません。しかし、その静けさの裏で、企業は見えない大きなコストを支払い続けているのです。</p>

<p>そのコストとは「イノベーションの機会損失」です。発言するのはいつも同じ役職者、若手は上司の意向を察して同調意見を述べるだけ。こうした無難な会議では、本来なら生まれたはずの画期的なアイデアや、問題を解決する斬新な提案が、日の目を見ることなく消えていきます。なぜなら、イノベーションの多くは、まだ整理されていない「なんとなくの違和感」や、「空気を読まない」異質な本音から生まれるからです。しかし、「結論から話そう」という効率化フィルターや、「反対されるのが怖い」という同調化フィルターが、そうした貴重な声が表明されるのを阻んでしまうのです。</p>

<p>実際、多くのイノベーションは「ちょっと変わった意見」から始まります。Airbnbも最初は「他人の家に泊まるなんて」と言われ、Uberも「知らない人の車に乗るなんて」と批判されました。しかし、彼らが同調圧力に屈せず本音を信じ続けたからこそ、今の成功があるのです。</p>

<p>異質な意見を排除し、集団の調和を過度に優先してしまう現象を、心理学者のアーヴィング・ジャニスは「集団思考（グループシンク）」と名付けました。集団の結束を守りたいという思いが強すぎると、メンバーは無意識のうちに反対意見を自己検閲し、全員が同じ考えであるかのように振る舞い始めます。本音を言えない職場は、まさにこの集団思考に陥りやすく、組織全体が思考停止状態になってしまう危険をはらんでいるのです。本音を出せない会議の静けさは、思考が停止しているサインなのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本音喪失の見えないコスト・社会レベル：つながっているのに孤独な時代</h2>

<p>そして、社会全体で見た時に最も気になるのが、「つながりの質」の変化です。SNSで何百人とつながり、LINEグループもたくさんある。しかし、その数の多さとは裏腹に、「本当に信頼できる人がいない」という孤独感を抱える人が増えています。この背景には、SNSという舞台で常に「最適化された自分」を演じなければならない状況があります。私たちは「充実した日常」や「ポジティブな自分」を演出し、いいね！の数で評価される世界に生きています。こうしたつながりは、本当の自分同士の結びつきではなく、互いの「仮面」を鑑賞し合うような関係に近いのかもしれません。不安や弱さといった本音はこの舞台の台本にはありません。結果として、誰とつながっていても素の自分は孤独なままなのです。</p>

<p>近年は、こうした「演技を求められるつながり」とは対照的な、興味深い動きも生まれています。たとえば、「もくもく会」という、ただ集まって各自が黙々と作業するだけのイベントが人気です。そこでは、何か面白いことを話したり、気の利いた相槌を打ったりする必要はありません。ただ同じ空間に存在し、互いの気配を感じるだけでいいのです。これは、常に最高の自分を演じることを求める「最適化フィルター」から解放されたいという、現代人の切実な願いの表れと言えるかもしれません。</p>

<p>また、特定の趣味や関心でつながるコミュニティも活発になっています。不特定多数の人が見るSNSとは異なり、参加者が限定された小さなコミュニティでは、「空気を読む」べき範囲が限定され、同調圧力も比較的弱まります。そのため、より安心してそのテーマに関する本音を共有できるのです。これらは、失われた「つながりの質」を、新しい形で取り戻そうとする希望ある動きと言えるでしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingwoman_2.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[黒田悠介（コミュニティ研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>好かれる人がやっている「話の聴き方」　すぐに使える便利なフレーズ  山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14067</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014067</guid>
			<description><![CDATA[相談相手を好きになる理由はカタルシス効果にあります。聴く技術が信頼関係を生む仕組みと、心理的安全性を高める一言の力を解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="話の聴き方" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_talking.jpg" width="1200" /></p>

<p>誰かに悩みを打ち明けたとき、ふと相手への親しみが深まった経験はないでしょうか。あるいは、ただ話を聞いてもらっただけなのに、不思議と気持ちが楽になったことは？　じつは「聴く」という行為には、人間関係を自然と近づける力が備わっています。そのメカニズムについて、書籍『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』より解説します。</p>

<p>※本稿は、山根洋士著『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>相談相手を好きになるのはどうして?</h2>

<p>「聴く技術」には、人に好かれやすくなるメリットもあります。</p>

<p>「カタルシス効果」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。簡単にいうと、悲しみや怒りなど、モヤモヤした感情を吐き出すことですっきりする効果です。</p>

<p>カタルシスは「心の浄化」とも表現されます。かの有名な心理学者・精神科医のフロイトはカタルシス効果を精神分析療法の中で活用していたことで知られています。</p>

<p>あなたも何か嫌なことがあったときに、誰かに話すことでモヤモヤが晴れた経験はないでしょうか。私のようなカウンセラーも、相手の心のモヤモヤを解消するために、相談者にカタルシスを得てもらいます。そのために話を聴くのです。</p>

<p>カタルシス効果は、あなたが話を聴く側になることで、ふだんの仕事や人間関係にも活かすことができます。</p>

<p>仕事でもプライベートでも、まず大切なのは信頼関係です。信頼がなければ、人に仕事をお願いすることも、誰かに好意を抱くこともありません。</p>

<p>もし誰かがあなたとの会話でカタルシスを感じたとしたら、信頼関係を非常に築きやすくなります。なかなか言えなかった悩みや不満を打ち明けることで、グッと心の距離が縮まるわけです。</p>

<p>恋や仕事の相談相手を、いつの間にか好きになっていた、というのも同じです。でもちょっと待ってください。</p>

<p>そもそも、親しくもない相手に何でも打ち明けてもらうことは難しいのではないかと思いますよね?</p>

<p>その通りです。だから聴く技術が役に立つのです。</p>

<p>こちらからアクションできるのは「聴く」こと。カウンセラーも、聴く技術を使って信頼関係を築いていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>いかに心理的なハードルを下げられるか</h2>

<p>聴き手の役割は、相手を受け入れる、認めることから始まります。</p>

<p>それが、相手の心を開くことになり、話しやすい雰囲気をつくることになります。</p>

<p>最近、企業の組織論の中で「心理的安全性」が重要視されています。</p>

<p>心理的安全性とは、組織行動学を研究するエドモンドソンが提唱した心理学用語で、ほかの人が自分の発言を否定したり、拒絶したりしないと安心できることです。心理的安全性を高めるとは、要するに躊躇せず何でも言える状態にすることと言えます。</p>

<p>これは組織のマネジメントに限らず、会話においても同じく大切です。受容とは、相手が何を言っても受け止めて、自分の価値観や考え方とは関係なく、丸ごと認めて理解すること。そうして発言の心理的ハードルを下げ、会話の心理的安全性を高めることが、聴く技術なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>すぐ使える「受容」の一言</h2>

<p>ここで1つ、すぐに使える便利な聴き方を紹介しましょう。</p>

<p>それは、「そうだよね」「そうですよね」「そっか」といった一言を返すこと。これは受容・共感・自己一致でいうと、受容を示す便利なフレーズです。</p>

<p>例えば上司と部下の面談で、部下が、「どうしても自分で仕事を抱えるクセがあって&hellip;&hellip;。よくないとわかっているんですが」などと告白したら、まず一言めは、「そうだよね」と返します。</p>

<p>「どこに原因があるのかな」とか「自分だったらこうする」などと話したくなるかもしれませんが、その前に「そうだよね」と受容する。これだけで相手の心理的なハードルはずいぶん下がります。</p>

<p>雑談の場面で、例えば同僚から、「あのクライアント、あまり好きじゃないんだよね」といったネガティブな反応があっても、まずは、「そっか」と一言入れる。「なんで？」と深掘りしたり、「そういうのは仕事ではよくないよ」と意見したり、「こういうところが嫌だよね」と話を合わせたりしたくなるかもしれません。でも、まずは受容です。</p>

<p>何を言おうかとあれこれ考えるまでもなく「そうか」でいいのです。</p>

<p>私もカウンセリングの技術を身につけるまでは、教えたり、意見したり、反論したりしてしまうタイプでした。まっさらな状態で素直に聴くということは、意識しないとなかなかできないことなのです。</p>

<p>しかし、誰が相手でも、どんな話でも、まず「そうだね」と受容するようになったら、相手がさらによどみなく話してくれるし、言い合いになることもないし、本音が出てきて関係が深まることも多々ありました。</p>

<p>「そうですよね」「そうか」は、「なるほど」とも「そうなんですか？」とも違います。自分の解釈も感情も一切挟まない、素直に聴ける便利なフレーズです。</p>

<p>不思議なもので、実際に使ってみると会話がスムーズになるだけでなく、相手に対するいらだちや不満や疑問も薄らいでいって、自分の気持ちもらくになります。相手の印象も変わっていきます。</p>

<p>フラットに、素直に聴く。これがこの本の聴く技術の本質です。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_talking.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「エロで売るな」小籔千豊に叱られた大塚澪の初著書　辿り着いた”怒られ上手”の極意  小籔千豊（お笑いタレント）、大塚澪（お笑いタレント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14293</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014293</guid>
			<description><![CDATA[自分は「怒られ体質」と語る吉本新喜劇の女優・大塚澪さん。先輩の小籔千豊さんとともに、「怒られる体験」について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="大塚澪さん（左）と、小籔千豊さん（右）" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605OtsukaKoyabu1.jpg" width="1200" /></p>

<p>オペラが歌える吉本芸人――大塚澪（おおつかれい）さんは、スラっとした長身と人目を惹く美貌を持ち、音楽学校出身で特技はオペラという、お嬢様的なプロフィールでありながら、実は、吉本新喜劇の舞台に立つ芸人さんである。<br />
その大塚さんがこのたび本を出版した。タイトルは『ゾンビメンタル:どんなにヘコんでもすぐに復活する人の思考法』（東洋経済新報社）。テレビでの共演が多く、大塚さんが敬愛する大先輩・小籔千豊（かずとよ）さんとともにお話を伺った。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「エロオペラ」をやったら、「そんなの今すぐやめ！」と叱られた</h2>

<p>――まずは、この本の内容について教えていただけますか？</p>

<p>【大塚】吉本興業の社内で「出版チャレンジ」という企画がありまして、30人ぐらいがプレゼンを行なった結果1位をいただき、出版に至ることができた本です。ですので、めっちゃ気合が入っています！</p>

<p>私は子供の時からすごく人に怒られやすい体質なんです。<br />
だからこの本には、私がたくさん怒られてきたなかで学んだ、「人に喜ばれる怒られ方」や、人から怒られることをポジティブに捉える方法などを書いています。<br />
つまり、アンガーマネージメントの逆、「アンガー&ldquo;され&rdquo;マネージメント」。怒りのダメージを最小限にしてプラスに転換する究極の方法を、心を全裸にして書きました！</p>

<p>――吉本の芸人さんに怒られたことで印象に残っていることはありますか？</p>

<p>【大塚】吉本に私と似たような特技を持った子が新人で入ってきたときに、「私が最初にやってたのに...！」とうじうじしていた時期があったんです。それを見た島田珠代姉さんに「そんな特技、くれたれ！」って言われたことです。「あげてしまって、残ったところにその人の本来の価値が生まれるから、何にもなくなった時に何ができるかを考えなさい。それは誰にも盗めないものだから、そこをまず磨くのが大事なんじゃない？」って言っていただいたのが、すごい印象に残ってます。</p>

<p>――小籔さんには怒られたことありますか？</p>

<p>【大塚】吉本に入った当初、「エロオペラ」と謳って、オペラと下ネタを融合させたネタをやっていたんですが、小籔兄さんに「そんなの今すぐやめ！」と叱っていただきました。</p>

<p>【小籔】テレビのネタ見せ番組でね。なにか一発当てて世に出たいという考え方は僕もいいと思うんですよ。でも、エロい方向で認識されたら、どこの番組に出てもエロいこと要望されるぞと。この子がそれを望んでるならいいですけど、きっとこの子は何もわからんとやってる。だったらやめるべきちゃうかなと思って。</p>

<p>【大塚】言われたときはちょっと反発してたんですけど、よくよく考えたらそんなに得することはないなって。だからもう真面目になります。そのエロキャラを払拭するためにあるのがこの本です！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>忘れられない「無限サザエ」事件</h2>

<p><img alt="談笑する大塚澪さん（左）と小籔千豊さん（右）" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605OtsukaKoyabu02.jpg" width="1200" /></p>

<p>――「怒られノート」をつけているそうですが、どうしてそんなノートをつけるようになったんですか？</p>

<p>【大塚】芸人になって１年目ぐらいの頃なんですけど、腹が立ったとか、感情が動いた瞬間がお笑いネタになりやすい、っていう話を聞いたんです。それで、ネタ作りのためにノートをつけ出したんですが、怒られた話ばっかりになっちゃったんですよね。</p>

<p>でも、どんな状況だったか、とか、どうして怒られたんだろう？とか書いていくと、意外と怒られている意味がわかってきたんです。この人はこれとこれが言いたかっただけで、この言葉は必要なかったよね、みたいな。そうするとイヤな感情をひきずらなくて済むようになるし、自分の態度も改善できるんです。</p>

<p>この本に書いてあるのは、地方営業の夜、居酒屋さんでの宴会のエピソードでして...。<br />
大皿の料理を取り分けるのは一番後輩である私の仕事なんですが、その時サザエが不人気で、私は、大御所の先輩のお皿に、よそ見をしている隙を見て、次から次へと乗っけていったんです。それがバレまして...。「誰や無限サザエやっているやつ！」って怒られました。</p>

<p>私はサザエが得意ではなくて、でも先輩に「食べろ」って言われたから、鼻つまんでお酒で流し込むっていう、超失礼なことをやっちゃったんですよね。そうしたら、「大塚、それロケでもやるんか？ひとりでも不快に思う可能性があるなら、その行動はするな」とちゃんと怒られました。</p>

<p>【小籔】嫌いなもん全然食べんでええし。店もサザエもよろこんでへん。</p>

<p>【大塚】ですよね（笑）。「すべての人に失礼やろ！」と言われました。お店の人にも、サザエの注文をしてくれた吉本の先輩にも、料理を作ってくれた人にも失礼でした。「まわりの人の気持ちを考えて行動するべき」ということがよくわかったので、以後は自分の行動に気をつけるようにしています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>寛平師匠に言われたこと</h2>

<p>――この本の企画のきっかけとして、間寛平さんから怒られた経験があるそうですが？</p>

<p>【大塚】吉本に入って間もない20代前半の頃は、まだまだ未熟で気性が荒く、悔しい気持ちや怒りの感情をそのまま言葉にしてしまっていました。そんな私に対して、「自分を支えてくれている人に、なんで感謝できへんの？」「その態度はもったいない。あんた損するわ」と真正面から注意してくださったのが寛平師匠です。私のような若手座員のことも、寛平師匠はちゃんと見てくださっていたんです。</p>

<p>本来だったら、「もういや。顔も見たくないわ」って思っちゃうかもしれないんですけど、私はもっと寛平師匠とお近づきになりたいし、「なんで怒られたのか知りたい」ってその時は思ったんですよね。出版チャレンジの企画のときに、そのエピソードを思い出してこの本の企画ができあがっていったんです。</p>

<p>【小籔】大塚ちゃんは見た目ほわんとしてるから勘違いされがちなんですけど、ガッツがあるし、先輩からバチンと怒られたときも、しゅんとなったり、うろたえたりする人が多いなか、あまり動じてないというか、ちゃんと色々考えてんねやろうなと思ってたので、この本を出すとなったときも、とくに驚かなかったですね。</p>

<p>世の中にはいい人ばっかりじゃなくて変な人もおるしな。なんかむしゃくしゃするから、誰かを避雷針のようにして、ストレスの捌け口にして怒ったりする人っていうのは確実におるので。<br />
その人の言うことは別に聞かなくていいんですけど。この先にも変な人と会う可能性はあるわけじゃないですか。だから、怒られてイヤな思いをしたことを全くなかったことにするっていうのは、また同じ問題を自分で起こしてしまうから損かなと思う。</p>

<p>そういう意味で、防御のためにも、怒られたときの対処法を覚えておいて、そういうタイプの人の前では、こういう態度をとらない、というふうに工夫していったらいいのかなと思います。</p>

<p>僕はあまり人に怒られるタイプじゃないんで、大塚ちゃんのほうがたくさん怒られてきて、「怒られるプロフェッショナル」ですから、この本を読んで、大塚ちゃんのテクニックをぜひ役立ててくれる人がいたらいいなと思います。</p>

<p>【大塚】ありがとうございます！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605OtsukaKoyabu1.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 16:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小籔千豊（お笑いタレント）、大塚澪（お笑いタレント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>30代から急増する“睡眠負債”の解消法　自律神経のカギは「朝食、サウナ、露天風呂」  小林弘幸（順天堂大学医学部特任教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14220</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014220</guid>
			<description><![CDATA[自律神経のスイッチを司る「時計遺伝子」を整える方法を解説。規則的な睡眠・食事に加え、入浴やサウナの活用が効果的。負の感情の伝染を防ぎ、自分も周囲も健やかになるための生活術を紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="自律神経の乱れは、睡眠の不調を招きます" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sleepyman_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>「寝ても疲れがとれない」「最近ずっとイライラしている」......体内の「時計遺伝子」が狂っていると、そのような不調を訴えることがあります。この遺伝子は交感神経と副交感神経のオン・オフを司っているため、リズムが乱れると、自律神経の乱れを招いてしまうのです。では、時計遺伝子を正しく働かせ、自律神経のバランスを整えるにはどうしたらいいのでしょうか。本記事では、朝の習慣やバスタイムを活用する生活術を伝授します。</p>

<p>※本稿は、小林弘幸著『科学的に証明された 自律神経を整える習慣』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「時計遺伝子」が自律神経のスイッチを切り替える</h2>

<p>みなさんは「時計遺伝子」という言葉を聞いたことがありますか？私たちは、地球の自転に合わせて約24時間周期で、生体リズムを調節する時計を生まれながらに体のなかに持っています。</p>

<p>内臓や細胞の「時」を制する時計遺伝子の子機とでもいうべき体内時計が体中にあり、代表的なものだと腹時計があります。この体中にある時計が正しくリズムを刻むことで、体の機能や健康が保たれ、逆に針がずれると病気になることがわかってきています。</p>

<p>このとても大切な遺伝子と密接に関わっているのが、自律神経です。</p>

<p>人間の体内では、昼間に交感神経が優位になって体温や血圧を上げたり、夜に副交感神経が優位になって睡眠に導いたりする働きが、日々行なわれています。<br />
では、朝になったら休眠モードだった交感神経が勝手に起きだして、行動しやすい体に変えてくれるのかというと、答えは否です。<br />
交感神経と副交感神経、このふたつのスイッチをオン・オフしているのが、数多くある体内時計を司る時計遺伝子なのです。</p>

<p>時計遺伝子が正常に働かないとどうなってしまうかというと、寝る時間になっても副交感神経がなかなか優位にならず、睡眠時間が少なくなり体調を崩す原因となります。とくに大型連休がある5月や8月、イベントの多い年末年始は、生活パターンが乱れやすくなるため注意が必要です。</p>

<p>時計遺伝子を正常に働かせるポイントは、次のふたつです。</p>

<p>ひとつは、毎日決まった時間帯にきちんと起床することです。深夜に帰宅し、仮に午前3時に寝たとしても、午前8時には起床し、朝日を浴びるようにしてみてください。徹夜をしたらそのまま起きていましょう。1時間半程度なら昼寝の時間をとってもいいのですが、夜までぐっすり寝るのは避けてください。</p>

<p>ふたつめは、1日3食の食事です。ダラダラと食べ続けるのは時計遺伝子の働きを乱す引き金になりますから、朝食、昼食、夕食のリズムを整えることが大切です。とくに、朝食はもっとも重要です。簡単なものでもいいので、毎朝きちんととるようにしましょう。</p>

<p>時計遺伝子のリズムがよくなれば、自律神経のバランスも整っていきます。<br />
ただし、無理をするのはよくありません。<br />
すべてを一気に変えるのではなく、まずはできることから始めてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>睡眠不足は治療効果を半減させる</h2>

<p>もっともわかりやすい自律神経失調症の症状のひとつは、睡眠の不調です。</p>

<p>日中とは違い、夜には副交感神経が優位になるはずなのに、そうならない。すると、なかなか寝つけない、ぐっすり眠れない、睡眠のリズムが乱れる......といった悩みを抱えることになります。睡眠不足が続き、休日でも疲れがとれるどころか、かえって眠りのリズムを崩してしまい、より疲れた感覚で月曜日を迎えてしまうこともあります。<br />
こうした負の連鎖は、「睡眠負債」とも呼ばれています。</p>

<p>ところで、睡眠の不調を訴える人の多くは、ある程度年齢を重ねた人たちです。子どもの多くはスイッチが切れたように長時間眠りますし、10代、20代のころから不眠で悩む人はあまり見かけません。この原因も、自律神経が関係しています。</p>

<p>副交感神経は男性は30代、女性は40代から下がる傾向にあります。<br />
つまり、その年代になっても副交感神経をなるべく下げないようにすれば、睡眠も改善され、どんどん「睡眠貯金」ができるはずなのです。</p>

<p>どんなにそのほかの方法で自律神経を整えようとがんばっていても、睡眠を充分に満たせていなければ、たちまち不調になります。なぜなら、睡眠不足は副交感神経を抑えてしまうからです。</p>

<p>副交感神経が充分に上がらないまま再び朝を迎え、仕事や学校に出かければ、やるべきことが山積みでさらに交感神経が刺激されます。徹夜明けにハイテンションになるのは、交感神経が優位になっているからです。</p>

<p>「いまは忙しい時期だから仕方ない」とか「睡眠時間を削ってでもがんばるしかない」なんて考えていると、そのうちどうやっても副交感神経が上がらなくなってしまいます。これこそ、深刻な自律神経失調症を招く典型的なパターンです。</p>

<p>もっとおそろしい話もあります。睡眠不足などで自律神経が乱れた状態だと、医学的治療を受けても効果が半減してしまうこともあるのです。<br />
肩こりや腰痛などの理由で鍼治療を受けた場合でも、自律神経が乱れている人は、そうではない人の半分程度しか効果が表れません。</p>

<p>眠れないほど忙しい、という考え方は、つい睡眠不足を正当化してしまいます。でも、その結果自律神経が乱れれば、体の回復もままならず、脳に血流も行き届かず、結局、仕事でもよいパフォーマンスができなくなってしまうのです。<br />
睡眠は自律神経を整える基本だと考えるようにしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>よく入浴する人は、要介護認定になるリスクが少ない</h2>

<p>入浴はお湯につかることでリラックスし、副交感神経を活性化しやすくする作用もありますし、反対にぐっすり眠ったあとの体をシャキッとさせて、交感神経を活性化していく切り替えのきっかけとして使うこともできます。<br />
つまり、バスタイムを効果的に使うことで、自律神経を整えることができるということです。</p>

<p>まず、寝起きでシャワーを浴びるときの方法から。<br />
初めはぬるめのお湯で体を慣らしましょう。38度くらいが目安です。慣れてきたら、自分にとっての適温（例として40度くらい）までお湯の温度を上げます。なぜこうするかというと、いきなり適温を浴びてしまうと、急に交感神経が刺激されてしまうからです。</p>

<p>そして、仕上げがポイントです。温水と冷水を3〜4回交互に浴びて、最後は冷水で終わります。こうすると、頭も体も引き締まります。</p>

<p>大きな浴場のある温泉やスーパー銭湯は、私も大好きです。自律神経を整えるという名目で、たまには出かけてみるのはいかがでしょうか。</p>

<p>まずおすすめは、ジェットバスです。勢いよく出てくる気泡は、破裂するときに超音波を発します。これにマッサージの効果があり、血流をよくしてくれます。</p>

<p>そして、サウナもいいでしょう。サウナのように非常に強い温かさがある場所にいると、交感神経と副交感神経が互いに連携をとり合って体温調節を行なうようになります。そうすることで、体温調節機能、すなわち自律神経がしっかりと働くようになるのです。</p>

<p>そして、最強のリラックス入浴法は、やはり露天風呂です。<br />
景色や空を眺めながらの入浴は、単に入浴の効果を得るだけではなく、最高のリラックス状態を生み出し、副交感神経への助けになります。自然を感じられる時間は、自律神経を整える観点からはいい効果しかありません。</p>

<p>そもそも入浴の習慣は、元気で長生きするという観点からもおすすめです。</p>

<p>千葉大学の研究によれば、高齢者のうち、週に7回（つまり毎日）以上入浴する人は、週に0〜2回の人に比べ、要介護認定になるリスクが約3割も少ないそうです。なぜなら、よく入浴をする人は血流がよく、心臓や血管がいい状態に保たれているからです。</p>

<p>忙しい人ほどつい億劫になりがちな入浴ですが、自律神経を整え、元気で長生きするためだと考えれば、多少無理してでも習慣づけていくのがよいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自律神経の乱れは伝染する</h2>

<p>「何をやってもうまくいかない」「なんで自分ばかりがこんな目に」......。ときにこんな気持ちに陥ってしまうことはありませんか？</p>

<p>私もかつて、イライラしたら引きずってしまい、怒ったままの毎日を送っていました。そういうときはたいてい何をやってもうまくいかないもので、次から次へとイライラすることが起こり、不満をためていく日々でした。<br />
そういう私と接しなければならなかった周りの人々にも私の怒りが伝染して、場の雰囲気がピリピリしてしまうことも少なくなかったかもしれません。</p>

<p>負の感情は連鎖する、ということは研究によっても明らかにされていますが、負の感情＝ストレスですから、他人の影響によって自分の交感神経が高まってしまうことは充分に考えられます。</p>

<p>たとえば、不平不満ばかりをいう人や、つねにイライラしている人がいる職場を想像してみてください。それだけでストレスを感じるはずです。<br />
自分の感情の乱れが、誰かの自律神経を乱してしまうことにもなるのです。</p>

<p>私の場合は、自律神経の研究を始め、その過程でいったん立ち止まる勇気を持って「自分をじっくり見直す」ことにたどりついたことで、変わることができました。</p>

<p>いまでは、当時の私を知っているスタッフから「先生、本当に穏やかになりましたね」と声をかけてもらうことも多くなりました。また、一緒に働いているスタッフたちは笑顔がとても多く、職場もつねにポジティブな雰囲気を保つことができています。</p>

<p>その理由のひとつは、私自身が自律神経の乱れを整える術を身につけられたことで、周りも負の感情の影響を受けなくなったことが挙げられると思います。</p>

<p>自律神経は、これまでも説明してきたとおり、些細なことで簡単に乱れます。<br />
そしてその乱れは、周りにも影響を与えます。</p>

<p>ですが反対に、自分自身が自律神経を整える術を身につければ、周りにもいい影響を与えることができます。<br />
だからこそ、イライラしたり、怒りっぽくなっている方は、まずは勇気を持って自分自身をじっくり見直していただき、自律神経を整える術を身につけてください。<br />
整ってくれば、必ずいい方向に、自分も周りも変わっていけるはずです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sleepyman_1.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林弘幸（順天堂大学医学部特任教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「考えすぎ」で疲弊した心を落ち着かせる5つの習慣  チェイス・ヒル</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14218</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014218</guid>
			<description><![CDATA[ぐるぐる負の思考のループが止まらないとき、頭と心の状態はどうなっているのか。チェイス・ヒル氏が「考えすぎない人」に変わるための知見を紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="考えすぎ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ungryman.jpg" width="1200" /></p>

<p>「不安が頭から離れない」「将来が心配で眠れない」「人にどう思われたか気になる」......。ぐるぐるぐるぐる「負の思考ループ」が止まらないという問題は性格ではなく止められるとチェイス・ヒル氏は言います。同氏による世界的ベストセラー『「考えすぎてしまう」が一瞬で消える法』によると、その原因はすべて頭の中のひとりごと、または心のノイズなようだ。秒で「考えすぎない人」に変わるための知見を同書の著者に教えてもらった。</p>

<p>※本稿は『「考えすぎてしまう」が一瞬で消える法』（SBクリエイティブ）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>認知の歪み</h2>

<p>考えすぎ、心配、ネガティブ思考には共通点があります。それは、すべて頭の中のひとりごと、または心のノイズ（メンタルノイズ）だということです。心の内外の平穏をおびやかす思考です。</p>

<p>科学的な理由はともあれ、時間を経て脳に植えつけられたメンタルノイズなのです。ほとんどの場合、コントロール不可能（少なくとも自分ではそう感じる）で、どこからともなく現れます。</p>

<p>しかし、頭の中のひとりごとや思考は、いいことでもあります。たとえば、計画立案、学習、分析など、生産性を向上させるために使えます。問題になるのは、思考をオフに切り替えられない、ぐっすり眠れなくなった、ネガティブな気持ちが強くなったといった場合です。</p>

<p>その内容や特定する方法を振り返ってみましょう。</p>

<p>・繰り返し訪れるネガティブ思考や続く不安。<br />
・過去の経験または恐れにまつわるイメージや「動画」を頭の中で再生する。あるいは繰り返し思い浮かべる。<br />
・過去について思い悩んだり、不確実な未知なるものを恐れたりして、今この瞬間から注意が逸れる。<br />
・こなすべきタスクなど、あまりに多くのことについて脳が考え続けているため、今目の前で展開されている会話に集中できない。<br />
・人にどう思われているかが常に気になり、完璧を目指そうとする。だが頭の中のひとりごとのせいで目標を達成できないため、完璧にやり遂げてもじゅうぶんだという気がしない。<br />
・無意識の思考または空想。未来を恐れ、変えられないことについて考えすぎるせいで、あらゆる状況を過剰に分析し、わからないことについてストレスを抱えている。</p>

<p>こうした思考パターンは不健全で、この思考の影響を受けている人は、１日のうち90％の時間は疲れ果てていると感じます。</p>

<p>このSTEPでは、自分の脳を整理し、この種の脳内のひとりごとをオフに切り替える方法について説明します。脳を再起動する方法がわかれば、夜にしっかり休み、リラックスしたいときには心の静けさを感じられるようになるはずです。</p>

<p>メンタルノイズを断ち切る優れた方法のひとつは、忍耐を覚え、学び、集中力を養う練習をすることです。本稿で紹介する他の手法と同じく、一晩でできるようにはなりません。ですが、実践すればするほど、頭の中の静けさを保てるようになります。やがて、スイッチのように簡単に思考をオンまたはオフできるようになるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>心を落ち着ける</h2>

<p>心を落ち着けることは、意思、一貫性、忍耐を必要とする特別なスキルです。心を静めることが有益だとされるのは、自分の中で平穏を保つことが多くの利点につながるからです。心の平穏を見つけられたなら、あらゆる状況や環境において、自分の外側でも平穏を見つけやすくなります。</p>

<p>心の平穏と静かな頭の中を保つ目的は、考えるのをやめることではなく、脳が設けた障壁を乗り越えることです。心の平穏を見つけて頭の中を落ち着けるためのコツを５つ紹介します。</p>

<p>１　思考がもたらすメンタルノイズに耳を傾け、観察する</p>

<p>ラベルをつけずに、思考を観察しましょう。「もっとできる人間だったらよかったのに」「自分を傷つけたい」などの望んでいない考えや不愉快な考えが頭に浮かんでも、それを判断したり、「いい」「悪い」「怖い」「恐ろしい」などのネガティブなラベルをつけたりしないでください。ただ認識して、存在を認めます。押しのけたり避けたりしないでください。その思考がどこからきたのか考えるのではなく、そこにあることを受け入れます。そうすると、その思考の影響力は弱まり、自分自身と悩みをコントロールできるようになります。</p>

<p>２　意識的に自分の考えを疑う</p>

<p>この手法は、認知行動療法に基づいています。多くの心理学者がこのメソッドを信頼しているのは、思考をコントロールしたり方向を変えたりして、思考との関わり方において新たなパターンや習慣を形作ることができるからです。思考を疑うことでコントロールを取り戻せます。</p>

<p>まず、思考について自分に問いかけましょう。「私は優れた人間ではない」と考えているなら、この思考はどこから生じたのだろうと問うてみます。あなたは短絡的に考えていませんか？　この思考にはどのような認知の歪みがありますか？</p>

<p>次に、ポジティブな面を見つけます。「私は、実は優れた人間だ」と思える出来事が起きたことはありますか？　それはどのような出来事でしたか？</p>

<p>思考の根本原因を見つけると、コントロールを取り戻せます。その思考を事実と置き換えることができるからです。</p>

<p>３　意図的に呼吸に集中する</p>

<p>心配、不安、考えすぎの「トリガー」を感じるときは、きちんと呼吸できていません。目を閉じて、呼吸がどこからやってくるのか探ってみてください。お腹、胸、それとも鼻でしょうか。次に、呼吸を変えることなく呼吸を意識します。どこから呼吸が生まれているのか、自分がどのように呼吸しているのかがわかったら、次は深く長く息を吸い込むことに集中します。５秒間息を吸い込み、３秒間息を止めて、５〜７秒間息を吐きます。気持ちが落ち着くまでこれを繰り返し、通常の呼吸に戻ってから、目を開けます。</p>

<p>４　リラックスして意欲が湧き、気持ちが落ち着く音楽を再生する</p>

<p>音楽は最高の癒しのひとつです。歌手に共感したら、その歌手はあなたのお気に入りのアーティストになります。その歌手が自分にとって意義のあることを歌っているとわかるので、さらにリラックスできます。インストゥルメンタルが好きな方は、楽器のリズムと音に注意を払ってください。目を閉じて、これまでは気づかなかった背景の音に集中してみましょう。楽器の名前を当て、旋律を記憶します。</p>

<p>５　定期的に運動する</p>

<p>毎日運動していると、先に紹介した「幸福」物質が放出されます。ドーパミンが放出されれば、脳はより多くのセロトニンを生成できるようになり、幸せを感じやすくなります。幸せを感じていると、さほどストレスがたまらず、思考が手に負えなくなることや力が入りすぎることはありません。体を動かすことで、頭の中でひとりごとを言ったり考えすぎたりするためのエネルギーを枯渇させるのです。</p>

<p>常に考えすぎたり、心配しすぎたり、ネガティブに考えたりしていると、頭の中のひとりごとは悪化し、手の打ちようがないように感じます。次のセクションでは、脳を再起動する方法について紹介します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>脳を再起動する</h2>

<p>ネガティブ思考、心配、考えすぎを乗り越える最良の方法は、脳をリセットすることです。まず変化を受け入れ、恐れを乗り越えなければなりません。でも、どうしたらそんなことができるでしょうか？</p>

<p>この再起動プロセスについては、すでに大方を説明しました。と言っても、これまでに紹介した手法の目的は、考えすぎパターンを止めることのみでした。このプロセスには他にもメリットがあります。現代社会で処理しなければならない大量の情報に悩まされている脳を助けてくれるのです。</p>

<p>私たちは日々、SNS、テクノロジー、そして大量の新しい情報を解釈し、やりとりしています。今から紹介する、脳を再起動する方法について読んだら、脳をリセットするという目的を念頭に置いて考えてみてください。</p>

<p>１　マルチタスクをやめる</p>

<p>マルチタスクが有益な場合もありますが、これは脳が働きすぎてしまう理由のひとつでもあります。一度にあまりにもたくさんのことに集中したり、考えたり、実行したりしようとすると、脳は次から次へと焦点を切り替えることになります。この種の思考は、一度に複数のことをこなす能力を弱めます。</p>

<p>掃除機をかけ、カウンターを拭いて、その後もう一度床をはいたりモップがけをしたりしていませんか？こんなにいろいろなことをすると、すごく疲れるはずです。それなのによく考えれば、まだ洗濯をしていないし、洗い終えていない食器があるし、ほとんど何もしていなかったような気持ちになります。これがマルチタスクの悪影響です。マルチタスクを行っていると集中力の持続時間が短くなり、気が散ります。これは「モンキーマインド」や「スクイレルエフェクト（リス効果）」と呼ばれています。マルチタスクをやめるには、一度にひとつのことだけに集中し、そのタスクが終わるまでは次のタスクに移らないようにしましょう。</p>

<p>２　一度にひとつのことだけに集中する</p>

<p>認知心理学者、ダニエル・Ｊ・レヴィティンの『スッキリ脳：情報過多の時代にまともに思考する』（未邦訳）は、計画的な没頭を提唱しています。計画的な没頭とは、やるべきことやタスクを30〜50分以内のタイムスロットに分割し、それ以外のことはしないというものです。</p>

<p>人間の脳には、タスク・ポジティブ・ネットワークとタスク・ネガティブ・ネットワークという２つの集中モードがあるとレヴィティンは書いています。タスク・ポジティブ・ネットワークとは、外の世界や、テレビ、会話、スマートフォンなどのまわりの環境に気を散らすことなくタスクを完了する能力です。</p>

<p>タスク・ネガティブ・ネットワークとは、脳が活発に夢想したり想像したりしていて、手元のタスクに集中していない状態です。つまり、やるべきことに取り組んでいる間も、せわしなく他のことを考えているのです。このタスク・ネガティブ・ネットワークから、創造性やひらめきが芽生えます。人間には「注意（アテンション）フィルター」が備わっていて、これが２つのモードを切り替えています。そのおかげで私たちの脳は整理された状態を保ち、現在のモードに集中し、取りかかっているタスクを完了できます。</p>

<p>３　「注意フィルター」</p>

<p>レヴィティンの助言をまとめると、特に集中力と注意力を必要とするタスクに取り組んでいる場合、創造的な生産性を高めたいなら、ソーシャルタスクにあてる時間を別途設定しなければならない、ということです。</p>

<p>つまり、ステータスアップデート、Ｘ、テキストメッセージ、財布を置き忘れた場所、口論になったパートナーや友人と仲直りする方法などについて考える時間と場所を常に確保します。1日のうちのどこかでソーシャルに焦点を当てる時間をとれば、気が散りにくくなり、より多くをこなすことができます。これは、ひとつのことだけに集中して脳を再起動するための優れた方法です。</p>

<p>タスク・ネガティブ・ネットワーク（空想、心ここにあらず、深い思考）の時間とは、自然の中の散歩、音楽鑑賞、アロマを楽しむバスタイムなどです。こうしたことを行っているときに、心のおもむくままに思考をさまよわせると、脳がリセットされ、今取り組んでいることについて一味違う、より健全な視点を得ることができます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ungryman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[チェイス・ヒル]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「始めるまでに時間がかかる」を解決する&quot;5秒ルール&quot;　今すぐ動けるシンプルな習慣  名郷根修（株式会社ハイパフォーマンス代表取締役）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14193</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014193</guid>
			<description><![CDATA[新しいチャレンジをする時に変化を求めないのが脳の特性。その特性を踏まえた上で先延ばし癖を克服する方法を、株式会社ハイパフォーマンス代表取締役の名郷根修さんが解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="名郷根修著『瞬動力』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_woman.jpg" width="1200" /></p>

<p>「失敗したらどうしよう」「新しいことをするのは不安」こうした&quot;やらない理由&quot;を考えて物事を先延ばししてしまうのは脳の自然な反応だと、株式会社ハイパフォーマンス代表取締役の名郷根修さんはいいます。</p>

<p>では、どうすれば脳の特性に左右されず、すぐやる人になることができるのか――本稿では、先延ばし癖を克服する方法やコツについて紹介します。</p>

<p>※本稿は、名郷根修著『瞬動力』(大和出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>考える前に動く「5秒ルール」</h2>

<p>人間の脳は、新しい行動を起こそうとするときに不安やリスクを評価しはじめます。その過程で、「今日はやめておこうかな」「失敗したらどうしよう」「今じゃなくても良いか」といった&quot;やらなくて良い理由&quot;が浮かびやすくなるのです。</p>

<p>やる気がないから、意志が弱いからというわけではなく、これは扁桃体の働きによるものです。「不安」「面倒くささ」「失敗のリスク」を大きく見積り、生存本能によって「今の状態から動かない・変化しない」という選択をしようとします。脳の自然な防御反応が起こった結果、やらない理由を思い浮かべて留まろうとするのです。</p>

<p>そこで提案したいのが、&quot;言い訳探し&quot;が本格的に動き出す前に、先に体を動かしてしまおうということ。その猶予時間を5秒に設定して動き出す「5秒ルール」を実践してみましょう。</p>

<p>「5秒ルール」は、アメリカのメル・ロビンス氏が提唱している「やろうと思ったら、5秒以内に動き出す」ためのシンプルなテクニックです。著書『5秒ルール』は全米でミリオンセラーとなり、日本でも話題になりました。</p>

<p>やり方は簡単です。「やろう」と思ったら、すぐに心の中で「5・4・3・2・1」とカウントダウンし、「ゼロ」になったら、考える前に体を動かす。これにより、</p>

<p>・5秒以上迷って延ばしモードに入る前に、行動をスタートできる</p>

<p>・カウントダウンに意識を集中させることで、不安や雑念を一時的に遮断できる</p>

<p>・「やる気が出たら動く」のではなく、「ゼロになったら動く」という合図で体を動かせる</p>

<p>つまり、気分に左右されずに動ける状態を、自分でつくれるのです。「ゼロ」カウントのときに取る行動は、「立ち上がる」「(本のページなどを)開く」「手を伸ばす」など、ごく小さな動作でOKです。「考える時間」が長くなるほど、行動より先延ばしする理由のほうが強くなってしまいます。先延ばしグセが抜けない人は、考える前に小さな動きを先に起こし、「動いてから考える」ほうに切り替えてみましょう。</p>

<p>「5秒ルール」は道具を用意する必要もなく、今からでもすぐに実践することができます。仕事に限らず、「朝起きられない」「帰宅後、ついダラダラ過ごしてしまう」「部屋の片づけ」「ストレッチを習慣にしたい」など、あらゆる場面で使えるので、日常のさまざまなシーンでぜひ試してみてください。小さな動作をきっかけに、&quot;動けばスイッチが入る&quot;という脳の特性によって、留まらずに行動に移せるようになります。</p>

<p>【5秒ルールのケーススタディ：5秒で布団から足を出すだけで、朝習慣が定着】</p>

<p>朝が苦手で、目覚ましが鳴ってもつい二度寝をくり返してしまう30代の男性。この方には「目覚ましが鳴ったら、5秒ルールで&quot;片足を布団の外に出す&quot;」という簡単な動作を提案してみました。</p>

<p>すると、&quot;布団の外に足を出す&quot;という物理的動作がスイッチとなり、起き上がる&rarr;カーテンを開ける&rarr;洗面所に向かう、という行動が自然に続くようになり、二度寝をしなくなりました。</p>

<p>ご本人は、「気合いでは起きられなかったけど、5秒ルールで足だけ出すならできた。そこから流れが変わりました」と話していました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>5秒ルールを実行するための3つのコツ</h2>

<p>5秒ルールの効果や活用方法は理解してもらえたでしょうか。「そうは言っても、&quot;考える前に動く&quot;はむずかしい......」と思われる方も多いと思います。5秒ルールを実行するにあたっては、ぜひ3つのコツを覚えておいてください。これを押えれば、驚くほど動きやすくなります。</p>

<p>①&quot;やること&quot;ではなく&quot;動き&quot;だけ決めておく</p>

<p>最初に決めるのは行動内容ではなく、「5秒以内にやる動きをひとつだけ決めておく」これだけでOKです。行動が重くなるのは「何をするか」を考えるから。一方、小さな動作だけなら、ほとんど考えずに動くことができます。</p>

<p>・パソコン作業&rarr;「5秒以内にパソコンを開く」</p>

<p>・読書&rarr;「本を手に取る」</p>

<p>・運動&rarr;「靴を履く」</p>

<p>・片づけ&rarr;「立ち上がる」</p>

<p>②カウントダウンを「自動の号令」にする</p>

<p>5秒ルールの本質は、「カウントダウンで意識の流れを遮断する」ことにあります。新しい行動を起こそうとすると、脳の中では「今日はやめておこう」「失敗したらどうしよう」といったセルフトークがはじまりやすくなります。この内的対話が長引くほど、行動は遠のいていきます。</p>

<p>そこで、5・4・3・2・1と数える。意識がカウントに集中することで、不安や言い訳のループが一時的に途切れます。その隙に体を動かすことで、計画や実行を担う前頭前野が働きやすい状態に切り替わっていきます。</p>

<p>③&quot;5秒でできる一歩&quot;に行動を細かくカットする</p>

<p>「資料をつくる」「勉強する」「片づけをする」......やろうと思っているのに動けないのは、行動のハードルが高すぎる証拠です。行動を「5秒でできる最初の一歩」に切り分けるだけで、脳は一気に動きやすくなります。</p>

<p>・資料作成&rarr;「前回の資料をひとつ開く」</p>

<p>・英語の勉強&rarr;「テキストを机に置く」</p>

<p>・片づけ&rarr;「ゴミをひとつ捨てる」</p>

<p>といったように、「考える前に動く」が自然に起こるような小さな動きを設定しましょう。この3つのコツを組み合わせれば、先延ばししがちな人でも、脳が自動的に「動くモード」に切り替わるようになります。「考える前に動く」は、本人のやる気や性格に関係なく、仕組みで実行できるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_woman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[名郷根修（株式会社ハイパフォーマンス代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ソロ活ブームはなぜ起きたのか？　おひとりさま時代に必要な「心のケア」  荻上チキ（評論家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14252</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014252</guid>
			<description><![CDATA[荻上チキさんは、ソロ活ブームは自愛への嘲笑に対するカウンターだと語る。単身世帯が増える昨今、セルフケアの形とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="荻上チキ　孤独" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smilewoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>さびしさ、悲しさ、不安感、無力感――。孤独は多くの負の感情をもたらします。荻上チキさんの著書『孤独をほぐす』は、孤独とはなにかを丁寧に解きほぐしながら、この社会がいかなる孤独を生み出しているのかをエッセイ形式で読み解いた一冊です。</p>

<p>同書より、単身世帯が増える昨今、どうやってセルフケアをしていくのかを綴った一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、荻上チキ著『孤独をほぐす』(PHP新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>私たちはどうセルフケアするか</h2>

<p>現代の日本では、単身世帯が増えています。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2040年代には、単身世帯の割合がおよそ40パーセントに達するとされています。</p>

<p>背景の一つは、高齢世帯の増加です。長い人生の中で、死別や離別などを経験し、人はいつか、またひとりになる。だからこそ「おひとりさま」への備えが必要であるとして、多くの提言がなされています。</p>

<p>もう一つは、未婚率の上昇です。昨今、婚姻制度を利用せず、同居・同棲を行なわない人の割合が増えています。非婚化社会の背景には、雇用状況の変化などの経済的要因や、デート文化の後退といった文化的要因などが指摘されていますが、いずれにしても「ソロ状態でいること」が、すでにスタンダードになっていると言えそうです。</p>

<p>友情婚やシェアハウスなど、恋愛や結婚以外のつながりで生活を支え合おうとする動きもありますが、その動きはまだ全体の一部。ソロ化は変わらず、大きな潮流です。</p>

<p>そんな社会では、長大なひとり時間を健康に過ごすための知識、方法、気構えなどが必要となっています。すなわち、「私たちはどうセルフケアするか」という問題です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ソロ活」がもたらした変化</h2>

<p>身の回りでも2010年代後半ごろから、セルフケアをめぐるいくつもの動きがありました。</p>

<p>ご飯を食べたこと。出勤したこと。生きていること。なんでも「えらい」と肯定してくれるペンギンのキャラクター「コウペンちゃん」が大ヒット。私の部屋も、コウペンちゃんのぬいぐるみでいっぱいになりました。</p>

<p>性暴力にノーを突きつける「#MeToo」ムーブメント以降、「自分の身体は自分のもの」「性的同意」「バウンダリー（他人との境界）」「ノー・ミーンズ・ノー（同意のない性行為は性暴力である）」など、自己領域の尊さが訴えられてきました。</p>

<p>ひとりカラオケやひとり焼肉、ひとりキャンプにひとりピクニックなど、ソロ活領域の開拓が社会的ムーブメントになりました。ソロ活ブームは、「集団でするもの」「男性がするもの」とされていた活動を、個人でもできる、性別や年齢問わずできる、というカウンター（対抗）的側面を含んでもいました。</p>

<p>今、日本ではじわりじわりと、「ご自愛文化」が広がっているように思います。それも、単に個人での「ご自愛」で終わるのではありません。</p>

<p>たとえばジェーン・スーと堀井美香のポッドキャスト「OVER THE SUN」で提唱されているように、自愛には多分に、「互助会」的な側面があります。このポッドキャストはもともと「相談は踊る」「生活は踊る」という、人生相談＆暮らし情報を届けるラジオ番組から出発しています。生活を改善しながら、自愛と慈愛を重ね、支え合う個人という姿が見えてきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>男性にも広がるセルフケア</h2>

<p>ご自愛文化は、さまざまな年代や性別にまで広がっています。美容メディア「VoCE」で連載されていた漫画『僕はメイクしてみることにした』は、アラフォー独身男性である主人公が、スキンケアやメイクにはまっていく過程を描いた作品です。鏡に映る自分を好きになることが大事なセルフケアなのだと発見していくというストーリーですが、私も読後にまんまと、フェイスクリームを買ってしまいました。</p>

<p>『賭博破戒録カイジ』のスピンオフ作品『１日外出録ハンチョウ』では、街中にあるちょっとしたグルメやレジャーなどを楽しむ中年男性たちの姿が描かれます。こちらもウェブ連載されているため、しばしばバズることがあるのですが、第77話にあたる「食叫」というエピソードは、大きな反響を呼びました。</p>

<p>このエピソードはとてもシンプルです。男性3人で、おしゃれなカフェのテラス席で、リコッタパンケーキを食べるというもの。なんとなく敬遠していた店舗に入り、甘いものをシェアしながら食べる。そのことに、そこはかとない開放感を覚えるというエピソードは、いかに「ご自愛」のレパートリーがジェンダーレス化されてきたかを物語っています。</p>

<p>このエピソードの肝は、「おじさんのセルフケア」が笑われると恐れていたものの、周囲の客もみなパンケーキに夢中で、誰も中年男性たちのことを気にしていないことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自虐や自己卑下でつながっていた前時代</h2>

<p>2007年、「スイーツ（笑）」という言葉が、ネット上での流行語として話題となっていました。これは、洋菓子などを「スイーツ」と呼びかえるトレンドを楽しんでいるように見える女性に対して、蔑称的に用いられるネットスラングでした。</p>

<p>このころ、合わせて嘲笑されていたのは、「自分らしさを演出」「ガールズトーク」「がんばった自分へのご褒美」「自分磨き」「女子会」といった言葉たちでした。このころまさに、ご自愛や互助の文化はジェンダー化され、匿名掲示板などでネガティブな意味付けをされていました。</p>

<p>このころのネット作法は、さげすみ、嫉み、自虐や自己卑下によってこそ互いがつながるというものでした。そこで増強された呪詛は、批判者本人にとっても、セルフケアや互助の軽視につながっていたように思います。</p>

<p>自愛を嗤う空気におもねり、自意識がセルフケアを妨げる。そのムードは、デフレ不況とも結びつき、セルフネグレクト（自分自身を放棄すること）を加速させる要因にもなっていました。自分のために時間やお金を使うなど、無駄で幼い振舞いだ。そんなさげすみがはびこっていたのです。</p>

<p>今、ご自愛文化が再評価されているのは、社会的にも重要なことです。ソロ活ブームの拡大は、こうした嘲笑ムードが溢れた前時代へのカウンターという側面がありました。</p>

<p>ただし、いくつもの注意が必要です。たとえば、互助の背景に、公助の脆弱性がありはしないか。ご自愛の仕方が、「市場でお金を使う」という方法に偏っていないか。誰もが自愛を簡単にできるわけではないという背景や事情を軽んじていないか、などです。</p>

<p>ご自愛文化とどう付き合うか。その意識的な問いかけが、ますます重要性をおびています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smilewoman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[荻上チキ（評論家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「休日なのに疲れる」のはなぜ？　4タイプ別・おすすめの休み方  鈴木潤士（休日コンサルタント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14265</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014265</guid>
			<description><![CDATA[休日コンサルタントの鈴木潤士さんが、それぞれのタイプに合った休み方を紹介してくれた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="休み方" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_oceanlady.jpg" width="1200" /></p>

<p>みなさんは普段、休日をどのように過ごしていますか?　自分の性格やライフスタイルに合わせて、休日の中身を見直しましょう。休日コンサルタントの鈴木潤士さんが解説してくれます。（取材・文：三井カナ）</p>

<p>※本稿は、『PHPスペシャル』2026年6月号より内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分らしい休みをデザインしよう</h2>

<p>休日は本来、自分の好きなように過ごせばいいものです。しかし近年はSNSの影響で、プライベートの時間の過ごし方まで他人と比べてしまい、疲弊している人が多くいます。</p>

<p>誰かの「映える」休日を見て、これではいけないと思ったり、人から「いいね」と思われたくて、本当は面倒なのに無理をしてSNS用の写真を撮ったり......。そのような自分に合わない休み方をしていては、心身ともに休まりません。</p>

<p>スッキリとした気持ちで休み明けを迎え、毎日を楽しく生きていくためには、休日を自分らしく過ごすことが大切です。つまり、「自分の休日は自分でデザインする」ということ。次の4つのポイントを意識することが、休日をうまくデザインするカギとなります。</p>

<p>①休日タイプ......「自分らしさ」のベース（診断とタイプ別のアドバイスは下記を参照してください）</p>

<p>②体験の強度......意味のある休日だったか</p>

<p>③体験の賞味期限......終わったあとも印象に残り、「またこんなふうに過ごしたい」という気持ちが続いているか</p>

<p>④期待値......「これくらい満足するだろう」という事前の 予測を、実際の休日が上回ったか</p>

<p>まずは①を把握したあとで、②③④を意識しながら、過去の休み方の傾向を振り返ってみましょう。そして、自分が本当に求めている休日の過ごし方について考え、できる範囲で実践してみてください。意識を少し変えるだけでも、休みの満足度が格段に上がります。</p>

<p>一言で休日と言っても、趣味を満喫したい人、自分を磨きたい人、人と交流したい人、のんびりしたい人など、人によってニーズはさまざま。休日を自分らしく過ごせば、それぞれのニーズが満たされるのは言うまでもありません。</p>

<p>また、きちんと疲れが取れると気持ちも前向きになり、予想外の出会いや発見を受け入れやすくなります。よりよい休日は、人生全体の豊かさにつながっていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>休日がもたらす3つの効果</h2>

<p>休日のデザインを始める前に、まずはすべての人に共通する「休日を取ることで得られる効果」と、その効果の高め方についてご紹介します。</p>

<p>①用事と「心の距離」を取れる</p>

<p>仕事や家事、育児、介護などの「すべきこと」から離れて、「自分」と「用事」を切り分ける時間を持つことが、心の休息につながります。完全に離れるのが難しい場合は、可能な範囲でスマホをオフにする、時間を決めて一人になる、いつもと違う場所に行くなどの工夫をしてみましょう。</p>

<p>②体が休まる</p>

<p>のんびり過ごすにしても活動的に過ごすにしても、人間の体は「したいこと」をしている時間にこそ、リラックスできます。好きなことで一日を埋められるのは、休日ならでは。大いに満喫し、体を休めましょう。とはいえ、活動的に動きすぎた場合は、少し長めに睡眠時間を取るように心がけると◎。</p>

<p>③自己肯定感が高まる</p>

<p>平日と比べると休日のほうが、どう過ごすかを自分でコントロールしやすいはずです。自分が「やりたい」と思ったことを計画して、実際に行動に移すという成功体験を重ねることで、前向きな意欲が湧き、自己肯定感が高まります。</p>

<p>ここまでにお伝えした「休日タイプ&times;体験の強度&times;体験の賞味期限&times;期待値」の考え方をもとに、「こんな休日を過ごしてみたい」という自分の希望を洗い出してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたに合った休み方は?　休日タイプ診断</h2>

<p>ここからは、自分の休日タイプについて見ていきましょう。当てはまった項目が一番多いのが、今のあなたのタイプです。環境やライフステージによって変化する場合があるので、定期的に診断し、休日を振り返ることが大切です。</p>

<p>【Aタイプ】</p>

<p>□参加しなければならない行事が多い<br />
□休日は家族サービスをしたい<br />
□与えられた役割は果たすほうだ<br />
□人の役に立つのが好き<br />
□周囲が楽しそうだと満足する</p>

<p>【Bタイプ】</p>

<p>□休日の計画は事前に立てたい<br />
□休日の内容は自分で決めたい<br />
□理由のない外出は苦手<br />
□「自分磨き」が好き<br />
□ムダなく時間を使いたい</p>

<p>【Cタイプ】</p>

<p>□予定は「誘われて」決まりがち<br />
□予定がない日は家にいることが多い<br />
□特定の「やりたいこと」がない<br />
□喜びは人と共有したい<br />
□人と会うと楽しい</p>

<p>【Dタイプ】</p>

<p>□休日の計画を立てても、変更することが多い<br />
□なんとなく休日が終わりがち<br />
□目的もなく出かけることがある<br />
□「偶然」と聞くとワクワクする<br />
□散歩が好き</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>＜タイプ別＞おすすめの休日の過ごし方</h2>

<p>Aタイプ：頼られるのが好きな使命応答型</p>

<p>人から頼られ、喜ばれることで充実感を覚えるタイプです。地域のイベントや子供の学校行事などで与えられた役割を果たし、「貢献欲」が満たされると、休日の満足度が上がります。予定のない休日は、心を許せる友達や家族とゆっくりおしゃべりをして、愚痴を聞いてあげるのも一案です。</p>

<p>ちなみに、育児や介護などで忙しくしていて、今だけこのタイプに当てはまるという可能性もあります。役割を全うすることに疲れてしまっている場合は、自由な時間ができたら何をしたいか、今から考えておきましょう。未来が楽しみになり、それが心の休息にもつながります。</p>

<p>Bタイプ：自分らしく成長したい自律型</p>

<p>目的意識が明確で、目標に向けて自ら積極的に動くことが得意なあなたは、「休みをどう過ごすか」を事前にきちんと計画してから、当日を迎えたいと思っています。成長意欲が高く、勉強や自己研け ん鑽さ んにも熱心なタイプです。</p>

<p>休日の満足度を高めるポイントは、「自分で決めたかどうか」。予定通りに行動し、その結果に納得できたら、「良い休日だった」と思えるでしょう。反面、予定を詰め込みすぎて「思ったように動けなかった」とガッカリしやすい傾向があります。そうならないために、休日にやりたいことを明確にしつつ、予定を取捨選択しておくと◎。</p>

<p>Cタイプ：誘われたら行く関係同調型</p>

<p>自分からはあまり動かず、人からの誘いを待って行動するタイプです。あなたが誘いに乗るのは、「役に立ちたい」からではなく、「一緒に楽しみたい」から。飲み会やライブなどで時間を共有し、「楽しかったね！」と感想を伝え合えるかどうかが、休日の満足度の決め手となります。</p>

<p>一方で、「誘われたことを一緒に楽しむ」という流れに慣れてしまい、常に「誘われ待ち」をしているため、誰からも連絡のない休日の満足度は下がりがちに。特にやりたいことがなくても、前に楽しかった体験があればその再体験を提案するなど、時には「誘う側」になってみるのがおすすめです。</p>

<p>Dタイプ：「偶然」にロマンを感じる気まぐれ型</p>

<p>予定を決めずにふらりと出かけ、あとは動きながら気の向くままに考える......。あなたはそんな休日スタイルを理想としているのではないでしょうか。流れに任せて動いた先で、綺き麗れいな風景に出合ったり、思わぬ発見をしたりというような、予想外の出来事が増えるほど、休日の満足度は上がります。</p>

<p>弱点は、「偶然」を求めるがゆえに、当たりはずれが大きいこと。何も起こらなくてがっかりすることも少なくありません。細かい計画は立てなくていいので、行く場所など、「計画の入り口」だけでも決めておくと◎。これなら自由度を下げずに、満足度だけを上げられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最新!　国内外の休日事例</h2>

<p>個人はもちろん、会社や国によっても休み方はさまざまです。休日の計画を立てる際のヒントが見つかるかもしれません。</p>

<p>●堂々とできる「ずる休み」（国内）</p>

<p>大阪府にある株式会社ハルでは、有給休暇とは別に、月１回を限度として休みを取れる「ずる休み休暇制度」を設けています。大人も子供も、特別な理由や予定がなくても休んでいいのです。</p>

<p>●休み方改革を県が推進！（国内）</p>

<p>2023年から愛知県が主導している休み方改革では、県内企業の休暇制度の充実を後押ししつつ、教育機関とも連携を取り、親と子が平日に休める「ラーケーション（ラーニング＋バケーション）の日」を実現。土日や祝日の混雑を回避しつつ楽しむ体験を子供の学びにつなげるという趣旨で生まれました。ほかの自治体でも、導入事例が増えているそうです。</p>

<p>●オセロ方式で長期休みを増やす（国内）</p>

<p>「ホワイト企業大賞」を受賞した、岐阜県にある未来工業株式会社の休暇制度です。「オセロ休暇」は、火曜または木曜が祝日の場合、土日と祝日に挟まれた月曜または金曜が休日になるというもの。自分の会社にこの制度がない場合も、休日を取得する際の基準として、ぜひ参考にしてみてください。</p>

<p>●「短く濃く」休む（アメリカ）</p>

<p>アメリカは「休んで遅れをとっても自己責任」という競争社会。そのため、休暇中も仕事用のパソコンやスマホを開く人が多数派です。また、長期休暇が取りづらいぶん、休日は近場を旅行するなどして「短く濃く」楽しむ傾向があります。</p>

<p>一方で、国民の休日・サンクスギビングデー（感謝祭）には、遠方の家族も実家に集合。「家族と過ごす」というのは、アメリカでは特に多く見られる休み方です。</p>

<p>●「何もしない贅沢」を満喫（フランス）</p>

<p>フランスには、休日に「つながらない権利」があり、仕事用のパソコンやスマホをオフにして休みを過ごすのが一般的です。数週間にわたる年に一度のバカンス中は予定を詰め込まず、「何もしない贅沢」を満喫する人が多いのだとか。</p>

<p>休みを大事にする文化が浸透していて、８月には会社も行政機関も一斉に休業。社会単位で休暇制度が整えられた「お休み先進国」と言えるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>＼休み明けが憂うつなあなたへ／</p>

<p>休みの最終日になると、「休みが終わってしまう」と寂しくなり、翌日を迎えるのが憂うつに......。そんな気分を払拭するヒントは、先にお話しした「賞味期限」にあります。「あの週末は楽しかった」と、いつまでも思い出すような休みが、「賞味期限が長い休み」です。</p>

<p>そのような休みを思い出すときに伴うのは、「またあんなふうに過ごしたい」という気持ち。賞味期限の長かった休みを参考に、未来の休日の計画を立ててみましょう。自分にとって満足度の高い休日を繰り返すことで、「楽しい休日は何度でもやってくる」と安心でき、ポジティブな気持ちで平日を過ごすことができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【鈴木潤士（すずき・じゅんじ）】<br />
株式会社休日デザイン研究所代表取締役。「QOL・休みをカガクする」をミッションに、消費者の休みに対するマインドや行動データをもとにした企業・自治体へのマーケティング支援や休み方研修を行ない、メディアや講演を通じて、「休み方」に関する知見を発信している。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_oceanlady.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[鈴木潤士（休日コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ「考えすぎ」が止まらないのか　心配事と決別する方法  チェイス・ヒル</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14204</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014204</guid>
			<description><![CDATA[考えすぎてしまう原因は「認知の歪み」にあるとチェイス・ヒルさんは話す。その正体と、心配と決別する方法を教えてもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="考えすぎ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zetsubowoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>夜、布団に入ったのに眠れず、その日の出来事について思い悩むことがありますか？自分の選択はどれもこれも間違っていたんじゃないかと、しょっちゅう後悔していますか？仕事、友人関係、人生のすべてが手に負えないと感じますか？</p>

<p>ぐるぐるぐるぐる「負の思考ループ」が止まらないという問題は性格ではなく止められるとチェイス・ヒル氏は言います。</p>

<p>同氏による世界的ベストセラー『「考えすぎてしまう」が一瞬で消える法』によると、その原因は認知の歪みだといいます。秒で「考えすぎない人」に変わるための知見を同書の著者に教えてもらいました。</p>

<p>※本稿は『「考えすぎてしまう」が一瞬で消える法』（SBクリエイティブ）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>認知の歪み</h2>

<p>まず、認知の歪みについて紹介し、認知の歪みを頭から消し去ることはなぜ難しいのかについて説明します。それから脳内の歪みを正す手法を実践します。</p>

<p>認知の歪みとは、恐怖や不安をコントロールするために私たちが利用する長期的な習慣や誤った思い込みによってもたらされた、不合理な思考パターンです。</p>

<p>ですがこれは、気持ちを楽にしたいがゆえに作られた、不合理で不要な「安心毛布」または「安全網」なのだということを認識すべきです。認知の歪みの例を次に紹介します。</p>

<p>●全か無か思考（0か100か思考）</p>

<p>白黒思考です。その中間や妥協は存在しません。<br />
「誰かに『あなたは成功しない』と言われた。絶対そのとおりだ」</p>

<p>●一般化のしすぎ</p>

<p>ひとつの結果があらゆる結果に当てはまると考えます。<br />
「あの仕事に就くことができなかった。私はダメ人間で、もう二度と仕事にありつけない」</p>

<p>●ネガティブにのみ考え、ポジティブ思考を避ける</p>

<p>ある状況においてポジティブな面を見ようとせず、ネガティブな面だけに焦点を当てることです。<br />
「最後の問いだけ間違えてしまった。私はものすごくバカに違いない」</p>

<p>●ある出来事でのポジティブな面には意味がないと言い訳する</p>

<p>いいことが起きて、それを目にしたとしても、言い訳をします。<br />
「雇用主の前ではかなりうまく自分をアピールできたけれど、たまたまあちらの機嫌がよかっただけだろう。だから、この職に就くことはできないはずだ」</p>

<p>●誤ったネガティブな予測をする</p>

<p>根拠もないのに、将来起きることを予測します。<br />
「絶対に悪いことが起きると確信している」</p>

<p>●最悪を予期する</p>

<p>結果について大袈裟に考えすぎたり、何か恐ろしいことが起きるはずだと自分に言い聞かせたりします。<br />
「電車が遅れている。きっと故障したんだ。何もかも遅れてしまう。予定に間に合わないから、クビになるだろう」</p>

<p>●「べき」思考と「べきでない」思考</p>

<p>自分の考える「すべきこと」と「すべきでないこと」が思いどおりにいかないとき、自分を責めます。<br />
「何が起きるか把握しておくべきだった。私は何ひとつうまくやれない」</p>

<p>●失敗に基づいて自分にレッテルを貼る</p>

<p>何かを間違えたから、あるいは自分や他の人をがっかりさせたため、こう考えます。<br />
「私は二度目のチャンスには値しない。いつもこうなるのだから。私は恥ずべき存在だ」</p>

<p>●コントロールできない物事の責任が自分にあると思い込む</p>

<p>「祖母の花瓶が割れたのは私のせいだ。息子をしっかり見ていなかったし、注意していなかったのだから」</p>

<p>過剰に心配することをやめるのは、なぜこれほど難しいのでしょうか？こうした認知の歪みがあることにまったく気づいていないのかもしれません。</p>

<p>多くの人が、過剰な心配や病が生じるずっと前からこのような考え方をしています。心配することで問題を解決したり将来的な問題を阻止したりできると思い込んでいるのです。</p>

<p>しかし、心配しても何の解決にもなりません。唯一の解決策は、効果的なスキルを身につけてネガティブ思考を回避することです。心配するのをやめることは何より重要です。</p>

<p>なぜならそれは「心配することは役に立つ」という考えを捨てることだからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>心配と決別する方法</h2>

<p>心配事があると、ますます夜眠れなくなり、免疫力が低下し、PTSDになる確率が高まり、若くして命を落とす危険が増すことが証明されています。それでも人間は、人生で起きる特定の物事はコントロールできないのだという単純な事実を受け入れられないものです。</p>

<p>だから、自分が下したありとあらゆる選択や意思決定をむし返すか、コントロールできないことが受け入れがたいと感じます。</p>

<p>さらに、完璧主義者や「コントロールフリーク」になって、気分をよくしようとします。</p>

<p>しかし、何もかもをコントロールしたり完璧にしようとしたりすることで、気分はよくなるでしょうか？答えが「いいえ」なら、自分の脳をポジティブにコントロールする方法を学びましょう。</p>

<p>●「心配タイム」を設定する</p>

<p>心配していい時間を設定しておけば、心配が生まれたとしても、今は考えるひまがないけれど後で時間を作って問題に対処するのだと自分に言い聞かせることができます。</p>

<p>この「心配タイム」は、夜に布団に入る直前や、夕食を作るときなどの忙しい時間帯に設定しないようにしてください。また、１時間以上はとりましょう。そうすれば、たっぷり時間を使ってすべての悩みに対処し、効果的な解決策を考えつくことができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>心配タイムにすべき２つのこと</h2>

<p>「心配タイム」は瞑想やリラックスする呼吸法で締めくくるとよいでしょう。</p>

<p>①思考を認識する</p>

<p>日中に心配事が生まれて、それが頭から離れないなら、紙に書き出して認識しましょう。その思考を避けたりどこかへ追いやったりしないでください。そんなことをしても、ますます頭から離れなくなり存在感が増すだけです。悩みはどこにも行かないのだということを受け入れ、前に進みます。<br />
悩みについてあまり考えすぎないでください。そこに存在していることをただ認識します。「心配タイム」になったら、日中に書いたメモを見て、まずその心配事について考えましょう。</p>

<p>②書き出す</p>

<p>日記をつけます。この手法が効果的なのは、忙しい日に心配事について考えようとしても、ほとんどの場合、論理的または合理的にとらえられないためです。<br />
日記に心配事を書くと、気持ちを発散できるだけでなく、自分の思考パターンを確認することもできます。それから、ネガティブな思考を抜き出してポジティブな思考と入れ替えます。<br />
また、書くことで悩みを包括的にとらえ、次に何をすべきかについて、よりよい知見を得られます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>マインドフルネスを実践する</h2>

<p>マインドフルネスとは、意識的に今この瞬間に存在することです。赤い色（でも他の色でも）を見て、この部屋に赤いものはいくつあるか数えることです。何かを飲んだり食べたりしているなら、その何かの味、舌触り、におい、外見に完全に集中することです。</p>

<p>心配事が生まれても、それを細かく分析したり、判断したり、不安になったりしないでください。この心配事は思考にすぎず、それ以上でもそれ以下でもないのだと理解します。</p>

<p>この思考についてとるべき行動はなく、感じるべき感情はなく、すべきことはひとつもありません。ただ思考がそこにあることについて、マインドフルになりましょう。</p>

<p>これが難しいなら、専門家の助けを得るか、このプロセスについて詳しく説明している動画をインターネットで探してください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>エクササイズ</h2>

<p>あらゆる研究で、メンタルヘルスの病は胃腸に起因する可能性があると示されています。<br />
身体にいい健康的なものを食べると、より多くのエネルギーを得られます。より多くのエネルギーを得ると、ワークアウトやエクササイズなど、このエネルギーを発散するための生産的な方法を見つけられます。</p>

<p>マインドフルなジョギングをしたり、リラックスできるヨガのクラスに通ったり、自宅でエクササイズをしたりしましょう。ルームランナーなどでのランニング、スクワット、腕立て伏せを試してみましょう。ボクシングのクラスに申し込んだり、スポーツチームに参加したりするのも良策です。</p>

<p>また、血の巡りがよくなり心拍数が上がれば、心配事に割くことができる精神的エネルギーが減り、夜はよく眠れるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分がコントロールできないことを覚えておく</h2>

<p>この手法がもっともうまくいくのは、セラピストやガイダンスカウンセラーの助けを得たときです。<br />
何らかの理由があって自分だけで試してみたいときは、何をコントロールできるかを確認し、コントロールできないことを手放してください。</p>

<p>たとえば、誰かの行動はコントロールできませんが、誰かの言動に対する自分の反応やそれについてどう考えるかはコントロールできます。</p>

<p>誰かと向き合うときは、これがほとんどの状況に当てはまるのだということを理解しましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>恐れを評価する</h2>

<p>心配があまりに大きくなったら、一旦立ち止まって根本原因を見つけましょう。ほとんどの場合、心配は何かが起きるに違いないという恐怖から生まれます。恐れは、まだ認識していない心配から芽生えるものです。</p>

<p>「私は未来を予測しているのだろうか？　次に起こることを自分が処理できないかもしれないと考えているのだろうか？」と自分に問いかけてみます。</p>

<p>往々にして、私たちはコントロールを握って状況に対処するという自分自身の能力を過小評価しています。</p>

<p>ときには恐怖に直面し、自分の考えに疑念を抱き、起こることをそのまま受け入れなければなりません。とはいえ、状況は予想していたほどひどくない場合が多いのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>瞑想を練習する</h2>

<p>瞑想は、とても効果的なリラックス法のひとつです。リラックスしているとき、脳はたやすく緊張をほぐし、シャットダウンできるようになります。</p>

<p>多くの瞑想は呼吸に焦点を当てています。瞑想を通じて、どうやって効果的に呼吸するか、どこから息を吸って吐くかを学ぶと、外出時にどのように呼吸しているかをしっかり認識できるようになります。<br />
瞑想はただちに悩みを和らげてくれるわけではありませんが、徐々に心の安らぎを感じられるようになります。</p>

<p>気持ちを落ち着けるための応急処置にはならないものの、長期的には脳をトレーニングしてストレスの多い状況にうまく対処できるようになる、効果的な解決策です。</p>

<p>脳がおだやかだと、心は幸せで落ち着きます。心がおだやかだと、生活もおだやかになるものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ポジティブなひとりごとを心がける</h2>

<p>脳がしつこく心配事をうったえるのは、これまでストレスの多い物事を乗り越えてきたにもかかわらず、あなたが自分自身を信頼していないことを意味します。</p>

<p>パニックになったらこのように考えましょう。</p>

<p>「私はこれよりずっと厳しくひどい状況を乗り越えてきた。だから、今直面していることにしっかり対処できる」</p>

<p>疑念に満ちた思考を、健全な言葉に置き換えてみて、すばやく「今、ここ」での安心を得ましょう。<br />
もしも「できるかどうかわからない」と考えているなら、「必ずできるとわかっている」という考えに置き換えましょう。</p>

<p>「相手に偏見を持たれなければいいけれど」と考えているなら、「私には自信がある」や「私は柔軟だ」に置き換えましょう。</p>

<p>自分自身に言い聞かせるポジティブな言葉は、たとえ心から信じていなかったとしても、より頻繁にそう考えるようにすれば、脳はそれを信じるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>心配を事実と置き換える</h2>

<p>過去や未来について悩んでいるなら、自分にあるのは今この瞬間だけなのだということを思い出してください。昨日はコントロールできないし、明日を予測することもできません。心配や恐れを事実と置き換えると、落ち着いて今この瞬間に存在できます。</p>

<p>多くの場合、私たちはコントロールできないことがらについて心配したり、未来を予測しようとしたり、今起きていることについてあまりに多くのストレスを感じたりしています。</p>

<p>会議に出席していて、自分は成功できないだろうと考え始めたら、自分にこう言い聞かせます。</p>

<p>「私を見て。今のところうまくやっている。もし失敗したらやり直せるし、必ずやり直す」</p>

<p>ポジティブ思考を徹底し、心配を事実に置き換えると悩みは減り、いずれ意識しなくてもポジティブに考えられるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「もし」に意味はないが、「どうすれば」には意味がある</h2>

<p>「もし家が燃えてしまったらどうしよう？」「もし何か忘れていたらどうしよう？」と考えることがあります。</p>

<p>その代わりに、「家が燃えてしまったらどうすればいいだろう？」「何か忘れていたらどうすればいいだろう？」と考えましょう。</p>

<p>「もし」を「どうすれば」に置き換えると、どのような変化が生まれるかわかりますか？「もし」の心配事は大袈裟で、不合理で、非論理的なことがほとんどです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>未知を受け入れる</h2>

<p>私たちは誰でも未知に直面します。そのせいで、コントロールできない物事にストレスを感じることがあります。なぜなら、何が起きるかわからないからです。あまりに多くの人が「ありとあらゆることを知って、ありとあらゆる計画を立てなければならない」と考えています。</p>

<p>ただその場に存在するという作戦を立ててみましょう。予想外の出来事はつきものなのだから、最善を祈り、それ以上は期待しないようにしましょう。</p>

<p>このSTEPの内容をまとめると、心配は恐怖につながり、恐怖は不安につながります。不安になると論理的に考えられなくなり、頭が心配事でいっぱいになって、コントロール不可能な思考のスパイラルへと追いやられます。</p>

<p>心配しすぎる脳を乗り越えるために紹介した効果的な手法を使えば、不安が減ったことに気づくはずです。</p>

<p>悩みに対処し、心配を完全にやめるには、やる気、時間、忍耐、そしてたくさんの練習が必要です。一晩でできるようになるわけではありませんが、脳のトレーニングに専念し続ければ、この悪夢のトンネルの反対側から光が差し込みます。</p>

<p>脳で何が起きているのかを説明する科学的研究や調査にかかわらず、健康的な習慣を身につけてネガティブなパターンと距離を置くと、脳は成長します。やがて、脳内に新しい神経のつながりが生まれて、心配を引き起こす状況を直感的かつ建設的に処理できるようになるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zetsubowoman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[チェイス・ヒル]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>その「わあ、楽しい！」は本当ですか?　“人を喜ばす症候群”を抱えた人の特徴  加藤諦三（早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12263</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012263</guid>
			<description><![CDATA[病気やケガ、自然災害、介護や人間関係、お金のこと、常に私たちの中にある不安や悩み。早稲田大学名誉教授の加藤諦三氏は、それらが私たちの本当の感情を無効にしてしまうことがあるという。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingwoman_2.jpg" width="1200" /></p>

<p>病気やケガ、自然災害、介護や人間関係、お金のこと、常に私たちの中にある不安や悩み。早稲田大学名誉教授の加藤諦三氏は、それらが私たちの本当の感情を無効にしてしまうことがあるという。</p>

<p>※本稿は、加藤諦三著『不安をしずめる心理学』(PHP文庫)を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本当の感情を無効化する</h2>

<p>無意識にこそ、自分の本当の感情があります。</p>

<p>本当の感情とは自発的な感情です。「寂しいから、あの人を好きになる」というような感情ではありません。</p>

<p>人を好きになるのは寂しいからではなくて、自発的に人を好きになり、また自発的に人を嫌いになるのです。</p>

<p>本来、人にはこの自発的な感情があります。ところが、この本当の感情に気がついていない場合があります。</p>

<p>本当の感情とは、自身が意識している自分の感情とは違います。我々は、「自分が意識している自分＝本当の自分」と思っていますが、そんなことはありません。</p>

<p>「自分が意識している自分」というのは、実は本当の感情を偽っている自分であるという場合が多いのです。</p>

<p>では、何が自分自身の本当の感情を無効にしているかというと、それはやはり不安なのです。</p>

<p>不安の範囲は深く広いので、我々の本当の感情はどんどん無効化されてしまいます。そうやって我々は本当の感情ではない、偽りの感情で生き始めるのです。</p>

<p>さらに不安によって、自分自身の本当の感情、願望、考えが打ち消されていくと、思いやりや親しさといった類の感情が失われていきます。</p>

<p>そうして自分を失って生きることの問題は、「人は自分をどう思っているか？」を絶えず気にするようになることです。また、それによって人との関係が断たれます。誰ともつながっていないという感情は、人間にとって耐え難い恐怖です。</p>

<p>本当ではない感情で生き始めると、「人が自分をどう思っているか？」を気にするようになる点について、もっと考えていきましょう。</p>

<p>例えば、いい人を演じすぎて疲れる場合があります。「こんなことをやったら悪く思われないか」、あるいは「こんなことを主張したら『あいつは、出しゃばり』と思われるのではないか」ということが気になるのです。</p>

<p>これは日常的な不安です。相手に悪い印象を持たれることが怖いのです。</p>

<p>このように「こんなことをやったら、出しゃばりと思われないか」という場合もあれば、本当はやってみたいことがあるにもかかわらず、「失敗して笑われるのではないか」と思ってできないという不安もあります。</p>

<p>失敗という体験そのものを恐れている人はほとんどいません。失敗した自分が、人からどう見られるかを考えた時に、人は失敗することに不安を抱くのです。</p>

<p>失敗するという体験自体ではなく、失敗した自分を人がどう思うかが、不安の原点といってもいいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「人を喜ばす症候群」は、深刻な劣等感から</h2>

<p>会社では、こんなことをしたら上司に嫌われるのではないか、と思って無理をする場合があります。</p>

<p>過労死というのは、昔は世界で日本にしかありませんでした。ですから、欧米では過労死という言葉は「karoshi」という表記で使われているようです。</p>

<p>先日、フィリピンのメディアから、「どうしても過労死が理解できない」という趣旨で取材を受けました。彼らの質問の中に「死ぬまで働くくらいなら、辞めればいいではないか」というものがありました。</p>

<p>これも結局は、上司や同僚に嫌われるのではないかという不安が背景にあります。</p>

<p>周囲の人からダメな人間と思われる、自分の価値を否定されるということは、人間にとってものすごく怖いことです。</p>

<p>不安な人は自我が確立されていません。「他者への逃避」といいますが、自我価値の獲得を他者に逃げてしまうのです。</p>

<p>自分で自分の自我が確認できるか、できないかという点は重要です。「他者への逃避」というのは、心に砦がないことなので、自身のアイデンティティーを他者の承認に求めます。</p>

<p>ですから、人から感謝されたり受け入れてもらったりすると安心したり、喜んだり、満足したりするのです。</p>

<p>深刻な劣等感を抱えているのが、「人を喜ばす症候群」の大きな心理的特徴です。</p>

<p>不安な人は、誰とも心がつながっていません。自己疎外されて、他者へと逃避します。</p>

<p>「自分でない自分になる」「自発的感情の喪失」ということの結果として、「他人に嫌われたくない」「人に好印象を与えたい」という思いが、いわば現代のペストとしてはびこるようになるのです。</p>

<p>自分で自我を確立できない人は、自我の確認のために他人を喜ばすしか方法がありません。</p>

<p>だから本当に思っていることを言わずに、相手に好かれようとして、楽しくもないのに「わあ、楽しい！」などと言うのです。</p>

<p>その一方で、心の中では「こんなことをしたら」、あるいは「こんなことを言ったら相手との関係は終わりになるのではないか」といつもびくびくと怯えています。たとえ相手が見捨てなくても、その人は見捨てられるという不安に怯えている。</p>

<p>その結果、こうした不安から自分を守るために必死になります。いい人と思われたいから謝るのですが、自分の感情を偽って謝るたびに憎しみが湧いてきてしまう。</p>

<p>自分の心が萎えている時に、相づちを打ってしまう人がいるでしょう。つい「そうよねー」などと言ってしまいます。そうしているうちに相手に対して憎しみを持つようになってしまうのです。</p>

<p>生きるエネルギーがないと、こうなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>空気を読みすぎる人</h2>

<p>「自分の価値が他人に頼れば頼るほど、自分を卑しめる機会が増える。」（Nathan Leites, Depression and Masochism, W.W.Norton &amp; Company, Inc. 1979,p.95）</p>

<p>アイデンティティーが未確立であり、劣等感が深刻であるのが、「人を喜ばす症候群」の心理的特徴です。</p>

<p>不安を感じている人は、「自分の生き方は、いまどこかおかしい」というメッセージを受け取っています。ところが、送られてきたメッセージに気づこうとしない人が多いのです。</p>

<p>リンカーンは「万人に気に入られようとすれば自分の力が弱まることを知っていた。」と言います（『ベストを引き出す││人を育てる12のポイント』アラン・Ｌ・マクギニス〈著〉、加藤諦三〈訳〉、日本実業出版社、220頁）。</p>

<p>そして、慢性的なうつ病に苦しんだアメリカ大統領リンカーンはこうも言いました。</p>

<p>「ほとんどの人は自分が幸せになろうと決心するだけ幸せになれる。」（AlanLoy McGinnis, The Power of Optimism, Harper &amp; Row Publishers, 1990, p.57）。</p>

<p>自分の価値を信じられれば、別に人に気に入られなくたって構いません。</p>

<p>不安な人は、相手に気に入られようと自己主張を避けます。自己主張がないわけではありません。自分の欲求を犠牲にしているのです。</p>

<p>「古くから、奴隷、罪人、社会的追放者は、受動的な黙従にみせかけて、背後に自分の本当の感情をかくして彼らは自分の恨みを非常にうまくかくしてきたので、表面的には、自分たちの運命にまったく満足しているように見える。満足の仮面は彼らの生きていく手段なのである。」</p>

<p>（『偏見の心理　上巻』Ｇ・Ｗ・オルポート〈著〉、原谷達夫・野村昭〈共訳〉、培風館、127頁）</p>

<p>自己主張を避ける人は、生き延びるためにひたすら相手に迎合して、相手の言いなりになります。日本には社会的奴隷はいませんが、いまなお心理的奴隷はたくさんいます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingwoman_2.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[加藤諦三（早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「有季定型」をどう生かすか? 夏井いつきさんが唸った、千原ジュニアさんの句集に収めた17音  千原ジュニア(芸人),夏井いつき(俳人)</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14096</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014096</guid>
			<description><![CDATA[千原ジュニアさんの句集『啓戴』完成を記念した会見の内容をレポート。師・夏井いつきさんが絶賛する季語の扱い方や、俳句がジュニアさんの日常にもたらした変化に迫る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="清水麻椰,千原ジュニア,夏井いつき" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260409chiharajunior01.jpg" width="1200" /></p>

<p>人気番組『プレバト！！』の俳句査定初登場から12年。永世名人・千原ジュニアさんの『句集手花火』がついに完成しました。2023年2月の放送で句集発売を目指す企画がスタートして3年。ついに掲載される50句の査定が完了したことを記念し、千原ジュニアさん、夏井いつきさん、アナウンサーの清水麻椰さんが記者からのインタビューに答えてくれました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「大喜利」から「真剣勝負」へ</h2>

<p><img alt="清水麻椰,千原ジュニア,夏井いつき" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260409chiharajunior03.jpg" width="1200" /></p>

<p>芸人として第一線を走り続けるジュニアさんですが、自身の句集出版や、故郷・京都府福知山市に句碑が建てられた現状に「我ながらどこに向かってるんだ」と驚いているご様子。12年前に始まった俳句との歩みを、こう振り返ります。</p>

<p>「最初はバラエティのオファーとして、大喜利のお題を解く感覚でした。でも、途中で『これは違うぞ、真剣に向き合わないととんでもないことになる』と気づいたんです。</p>

<p>僕は普通の人が大学を出るまでに学ぶ時間をほとんど通ってこなかったので、その余っていたホワイトボードが少しずつ埋まっていく感覚がありました」（ジュニアさん）</p>

<p>俳句を始めて日常に変化はあったか問われると「まさか52歳になって、自分がお花を愛でるようになるとは思わなかった」と話し、場を和ませました。</p>

<p>かつては「プレッシャーバトル（プレバト）」の重圧につまずき、楽しかった俳句が苦痛に感じた時期もあったと言います。しかし、50句を詠み終えた今は「のびのびと楽しく詠めていた、あの頃の自分に戻れた」と、晴れやかな表情を見せました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「最初はひどいもんだった」夏井いつき先生が感じた成長ぶり</h2>

<p><img alt="夏井いつき" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260409chiharajunior02.jpg" width="1200" /></p>

<p>師である夏井いつき先生は、ジュニアさんの成長を「一番切り替えが早かった」と評します。</p>

<p>「最初の一句目は大層ひどいもんでした。滝の写真に対するお題で『蛇口を閉めたか考える』という、ただのネタにしか過ぎないようなものでしたから。</p>

<p>そこから、俳句に何を求められているのかを理解するスピードが一番早かったんじゃないかと思います。</p>

<p>一時期は言いたいことを17音に詰め込みすぎる時期もありましたが、言葉の質量を理解してからは一気に伸びました。最終的に、季語を大切にする『有季定型』の王道を選び取ってくれたことは、私にとってささやかな驚きであり、喜びでもありました」（夏井さん）</p>

<p>夏井先生は「真面目に勉強する人が大好き」と語り、ジュニアさんを「大好きな教え子の一人」として、梅沢富美男さんに続く二人目の句集完成を心から祝福しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>俳句をはじめてライフスタイルにも変化が...</h2>

<p>自身の芸風を「リズムや動きではなく、どちらかと言えば『言葉の芸人』」と語るジュニアさん。「知らない言葉を知っていく楽しみ、喜びがある」と明かしてくれ、俳句を続けてこられた必然性も感じさせます。</p>

<p>また、12年前に俳句を始めて、ライフスタイルも変わったと話します。</p>

<p>「長い芸能生活、手ぶらでやってきたんです。それが、歳時記を持ち歩くためにカバンを購入したんです。さすがに歳時記を素手で持っているのはどうかと思いますから（笑）。</p>

<p>自分の芸にどう影響しているかは分かりませんが、ポロッと出るワードに、今まで使っていなかった言葉が混ざるようにはなりましたね」（ジュニアさん）</p>

<p>共演者の中で一目置いている存在について問われると、FUJIWARA・藤本敏史さんをあげました。</p>

<p>「フジモンはリズムの芸人なのに言葉を操れるようになり、お笑いの欲が広がっている。ただ、人間としては非常に間違っている」とジュニアさんらしい毒舌で笑いを誘う場面もありました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>句集タイトル「手花火」に込めた想い</h2>

<p><img alt="千原ジュニア" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260409chiharajunior04.jpg" width="1200" /></p>

<p>句集のタイトルにもなった「手花火」という句には、ジュニアさんの特別な思いが込められています。</p>

<p>「自分の中で冒険した句で、許されるのかなと思っていたら、そこを評価していただけた。皆さんからも一番感想をいただいた思い出深い句なので、（句集のタイトルは）これに決めました」（ジュニアさん）</p>

<p>また、数ある査定の中でも俳句にのめり込んだ理由を問われると、夏井先生への絶対的な信頼を口にしました。</p>

<p>「正直、他ジャンルでは『俺の方がええやん』と思って辞めたこともあったんです（笑） 先生の添削に関してはそれがない。絶対に先生の言う通り。ぐうの音も出ないほど、添削していただいたやつがめちゃくちゃ良いんです」（ジュニアさん）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>17音の中で季語が発揮する力を理解している</h2>

<p>50句という大きな区切りを迎えましたが、今後の展望について問われると、夏井先生は「ここから先が長く続いていく」と期待を寄せました。</p>

<p>「お二人（ジュニアさんと梅沢さん）には、もっと多くの句をまとめて、ぜひ俳人として俳句界にデビューしていただきたい。その時は、私が前書きを書かせていただきます」（夏井さん）</p>

<p>ジュニアさんも「またゼロから50句と言われれば、非常にやりがいがあります」と、さらなる挑戦に意欲を見せました。</p>

<p>また、「ジュニアさんの句の素晴らしさや感性の良さはどこにあるのか」と問われた際、夏井先生はジュニアさんが永世名人の座を掴み取った核心について、「骨法（こっぽう）」という言葉を用いてこう分析しました。</p>

<p>「ジュニアさんは、俳句の基本的な骨法、つまり何が一番大事かというのを本当に押さえてくださっています。季語を大切にする立ち位置から、自由律や無季の俳句まで幅は広いですが、ジュニアさん自身は、季語というものが17音の中でいかに大きな力を持っているかを理解されています。それをうまく使いこなした時に、10倍、20倍の効果が発揮できるということを分かっているのが、一番の大きな特徴かと思います」（夏井さん）</p>

<p>さらに、先に句集を完成させた梅沢富美男さんについても触れ、「期せずしてですが、梅沢のおっちゃんも同じ方向なんですね。この同じ方向の2人が1人目、2人目になったのは、やはり俳句というものを一番理解してくださった結果ではないかなと思っています」と、本質を突いた二人の歩みを称えました。</p>

<p>（取材・執筆・撮影：PHPオンライン編集部 片平奈々子）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260409chiharajunior01.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 05:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[千原ジュニア(芸人),夏井いつき(俳人)]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ「本音」を飲み込んでしまうのか　同調とタイパを手放して自分の言葉を取り戻すコツ  黒田悠介（コミュニティ研究家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14249</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014249</guid>
			<description><![CDATA[なぜ「本音」を言えずに飲み込んでしまうのか。そこには現代社会特有の「効率化」「最適化」「同調化」という3つのフィルターがありました。心理学の知見を交えつつ、自分自身の感性を取り戻すヒントを提示します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="つい「本音」を飲み込んでしまう３つのフィルターとは？" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_meeting04LIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>会議の席で意見がまとまりかけると、違和感があっても「いいと思います」と答えてしまう――そんな経験はありませんか。なぜ我々は言葉を「飲み込んで」しまうのでしょうか。ディスカッションパートナーとして3000人以上のビジネスパーソンと向き合い、クライアントの「本音」を引き出してきた黒田悠介氏によると、気づかぬうちに本音が「ろ過」されてしまっているのでは......？とのこと。<br />
本記事では、自分でも気づかないうちに本音を取り除いてしまう「3つのフィルター」の正体をひも解き、自分なりの視点を取り戻す方法を探ります。</p>

<p>※本稿は、黒田悠介著『自分の本音を言葉にできる。モヤモヤを「伝わる」に整える、言葉のレッスン』（インプレス）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本音を濾過する３つのフィルター</h2>

<p>朝のコーヒーを淹れる時、私は豆を挽き、お湯を注ぎ、フィルターを通して一杯のコーヒーを抽出します。コーヒーのフィルターには、すっきりとした味わいになるペーパー、豆の油分まで楽しめるステンレス、まろやかな口当たりになるネルなど、様々な種類があります。どのフィルターを選ぶかで、同じ豆でも驚くほど風味が変わる。素晴らしい道具です。</p>

<p>しかし、もし私たちの心から湧き出る「本音」も、知らないうちに強力なフィルターで濾過されているとしたら、どうでしょうか。そのフィルターがあまりに強力なものだったら、本音の持つ豊かな風味が取り除かれてしまいます。</p>

<p>私がこれまでたくさんの方々と対話を重ねる中で見えてきたのは、現代社会には私たちの本音を濾過する「3つのフィルター」が存在するということです。それは「効率化」「最適化」「同調化」という、一見すると現代を生き抜くために必要不可欠に思える価値観から生まれたフィルターなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【１】効率化フィルター：タイパ至上主義が奪う言葉の熟成</h2>

<p>「結論から言うと」「要点は3つです」「1分でわかる」。現代のコミュニケーションは、こうした効率性を求める言葉で溢れています。タイムパフォーマンス、略して「タイパ」という言葉が日常的に使われるようになり、動画は倍速で視聴され、効率よく知識の断片だけを手にいれようとする「ファスト教養」への関心も高まっています。私たちは時間あたりの情報摂取量を最大化することに躍起になっているようです。</p>

<p>確かに、限られた時間の中で多くのことを成し遂げなければならない現代において、効率化は生存戦略として理にかなっています。しかし、この効率化がフィルターとなってはいないでしょうか。</p>

<p>先日、ある方とのディスカッションでこんな話を聞きました。「会議で何か違和感があるんですけど、その違和感をうまく言葉にできないんです。だから結局、黙ってしまった」。</p>

<p>彼の中には確かに何かが芽生えていた。しかし、それはまだ「モヤモヤ」とした感覚の塊で、「結論」や「三つの要点」にまとめられるようなものではありませんでした。短時間の会議でタイパが重視されれば、このようにして本音は押さえ込まれてしまうのです。</p>

<p>本音はワインに似ています。ワインが熟成に時間を必要とするように、本音もまた、じっくりと醸成される時間を必要とするからです。「なんとなく違和感がある」という小さな種が、時間をかけて「ああ、私が本当に言いたかったのはこういうことだったんだ」という明確な形になるまでには、効率を度外視した一見無駄な時間が必要なのです。</p>

<p>しかし、現代社会はこの熟成期間を「非効率」として切り捨ててしまいます。チャットツールではメッセージへの即レスが期待され、会議では発言の順番が回ってきたらすぐに意見を述べなければならない。この圧力の中で、私たちの本音は、まだ形になっていないうちにフィルタリングされ、抽出後のコーヒーかすのように廃棄されてしまうのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【２】最適化フィルター：常に最高の自分を演じてしまう疲労</h2>

<p>日頃、SNSのプロフィール欄を見ていると、「有名企業でマーケティング」「自由な働き方を実践中」「ポジティブ思考」といった、キラキラした自己紹介が並んでいることに気づきます。リンクトインを開けば、誰もが「情熱的で結果を出すプロフェッショナル」として自己をブランディングしている。私も人のことは言えませんが......。</p>

<p>これが「最適化フィルター」です。私たちは、SNS のアルゴリズムや社会からの期待といった「他者の目」を常に意識し、そこから評価されるであろう姿に自分を合わせようとします。そして、現代社会で評価される「最適」な姿とは、多くの場合「常にポジティブで成功している、最高の自分」なのです。私たちは、その理想像を演じることを求められ、またそれに慣れてしまいました。</p>

<p>ある起業家の女性は、こう打ち明けてくれました。「インスタグラムでは成功している人間として振る舞っているけど、実際は不安でいっぱい。でも、その不安を表に出したら、クライアントからの信頼を失うかもしれない」。不安、迷い、時には後悔といった彼女の本音は、「最適化された自分」というパッケージには収まらないノイズとして、フィルターで除去されてしまうのです。</p>

<p>社会学者のアーヴィング・ゴフマンは、人間の社会的行動を「演技」として捉える「ドラマツルギー」という概念を提唱しました。私たちは皆、社会という舞台で何らかの役を演じている。しかし現代は、その演技があまりにも高度化し、24時間365日続くようになってしまいました。</p>

<p>最適化フィルターは、私たちから「失敗する権利」「弱さを見せる自由」「未完成である勇気」を奪います。常に最高のパフォーマンスを要求されることで、私たちは自分の不完全な部分、つまり最も人間らしい部分を隠すことに慣れてしまうのです。</p>

<p>こうした最適化フィルターは現代社会で戦うための鎧でもあります。それは確かに周囲からの高い評価や承認をもたらすかもしれません。しかし同時に、本当の自分との間に深い断絶を生み出します。鎧が重くなればなるほど、その中にいる生身の自分の声は、外に届きにくくなっていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【３】同調化フィルター：炎上を恐れて選ぶ事前降伏</h2>

<p>「炎上しそう」「空気を読まなきゃ」。私たちの発言を制限する、もう一つの強力なフィルターが「同調化」です。<br />
インターネットの登場により、私たちの発言は瞬時に拡散され、時には予期せぬ批判の嵐に晒される可能性を持つようになりました。いわゆる「炎上」への恐怖は、私たちを過度に慎重にさせ、結果として「最も安全な意見」「誰も傷つけない発言」だけを選ぶようになってしまいました。</p>

<p>これは、意見を持つことを放棄して降伏しているようなものです。自分の意見を表明して議論する前に、すでに白旗を揚げてしまう。ある会社員の方は「会議で本当は違う提案をしたいけど、反対されるのが怖くて、結局みんなに合わせてしまう」と話してくれたことがあります。</p>

<p>社会心理学者のソロモン・アッシュが1950年代に行った有名な実験があります。実験室に集められた8人のグループに、2枚のカードを見せるのです。1枚目には1本の線、2枚目には長さの異なる3本の線が描かれている。課題は簡単で、「1枚目の線と同じ長さの線はどれか」を答えるだけ。答えは誰が見ても明らかであるように設計されています。</p>

<p>ところが、この実験には仕掛けがありました。8人のうち7人は「サクラ」で、わざと間違った答えを言うよう指示されていたのです。本当の被験者はたった1人。その1人が、7人全員が明らかに間違った答えを自信満々に言うのを聞いた後で、自分の答えを言わなければならない。</p>

<p>驚くべきことに、被験者の約3分の1が、自分の目で見た明白な事実を否定し、集団の誤った答えに同調してしまったのです。実験後のインタビューで、彼らの多くは「自分の目がおかしいのかと思った」「みんなと違うことを言うのが怖かった」と語りました。<br />
この70年前の実験室で起きたことが、今、SNS 時代の私たちの日常で、より巧妙な形で再現されているのではないでしょうか。</p>

<p>違いは、現代の「サクラ」が特定の誰かではなく、アルゴリズムによって増幅された「多数派の声」だということです。</p>

<p>X（旧ツイッター）のタイムラインを見れば「正しい意見」が何かがわかり、それに合わせることで炎上リスクを回避できるわけです。しかし、その過程で私たちは「自分は本当はどう思うのか？」という最も基本的な問いを、すっかり忘れてしまう。</p>

<p>同調化フィルターが特に問題なのは、それが創造性やイノベーションの芽も摘んでしまうことです。新しいアイデアは、しばしば「常識外れ」「前例がない」ものから生まれます。しかし、同調化の圧力が強い環境では、そうした異質な意見は最初から口に出されることすらありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>３つのフィルターを外していく</h2>

<p>これら3つのフィルター（効率化、最適化、同調化）は、それぞれ独立して機能しているわけではありません。むしろ、互いに強化し合いながら、私たちの本音を幾重にも濾過していきます。</p>

<p>効率を求められるからじっくり考える時間がなく、最適化された型通りの答えを用意したり、同調したりしてやり過ごしたりしてしまう。このプロセスを経て出てくる言葉は、もはや本音とは呼べません。強力な濾過装置を通したコーヒーのように、豊かな風味の消えた無味無臭で無個性な水のようなものです。</p>

<p>しかし、希望もあります。フィルターの存在を認識すれば、それを意識的に外すこともできるはずです。効率化のフィルターを外して「熟成期間」を取り戻し、最適化のフィルターを外して「不完全な自分」を受け入れ、同調化のフィルターを外して「自分だけの視点」を大切にすることが大事なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_meeting04LIG.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[黒田悠介（コミュニティ研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>メモを取るならスマホより「手書き」　作業療法士が教える、記憶に残りやすい4つのノート術  菅原洋平（作業療法士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14172</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014172</guid>
			<description><![CDATA[なぜパソコンでメモを取るより、手書きした方が記憶に残りやすいのか――作業療法士の菅原洋平さんがその理由とノート術を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_memo.jpg" width="1200" /></p>

<p>パソコンで仕事をすることが多い人は、メモを取るときもパソコンに入力している人が多いでしょう。でも実は、デジタルよりも「紙に手書き」の方が記憶に残りやすく、書いた内容を忘れにくくなると、作業療法士の菅原洋平さんはいいます。</p>

<p>なぜ手書きの方が記憶に残りやすくなるのか――本稿では、その理由と記憶に残りやすくなるノート・メモ術を紹介します。</p>

<p>※本稿は、菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ノートやメモは「紙」がいいこれだけの理由</h2>

<p>『仕事が速い人があたりまえにやっていること』の制作にあたり、事前に100名からとった「要領のよさ」アンケートで、予想外に多かったのが「ノート・メモに関する失敗談」。たとえば、次のような例です。</p>

<p>・ノートをきれいに書くことが目的になってしまい、ほとんど見返すことなく、結局、教科書を丸暗記していた</p>

<p>・打ち合わせ中にとにかくメモしていたら文字だらけになり、「なにが重要なのか」がわからないノートになってしまった</p>

<p>・そもそもノートに書いたことを忘れていた。後から「なんだ、こんなとこに書いてあったじゃん......」</p>

<p>要領のよさを左右し、仕事が速い人になるノート・メモ術。ここでぜひ、今日から使えるノウハウを身につけておきましょう！</p>

<p>...と、その前に改めてお伝えしたいことがあります。それは「紙に書くことの重要性」です。紙に文字を書くことで、そのときの出来事を「物語」として記憶しやすくなります（これを「エピソード記憶」といいます）。</p>

<p>たとえば、「2月のスケジュール」という文字を紙に書いて読むと、節分や雪、寒さ、年度予算の消化方法、本年度の締めくくりなど2月と関連するものが過去に体験した記憶とともに連想されやすくなります。</p>

<p>一方で、デジタルに入力した「2月のスケジュール」という文字を読むと、それはただのアイコンのようなもので、紙ほど記憶の関連づけは行われません。「この後、実際にスケジュールが書いてあるんだろうな」と感じる程度です。</p>

<p>これは「旅行の記録」をイメージしてもらうと、よりわかりやすいと思います。旅日記をつけたことがある人は、日記を読み返したときに「あのとき、面白い人に会ったな」「あのラーメン、おいしかったな」といった感じで、そのときの情景を鮮明に思い出せた経験が多いのではないでしょうか。「エピソード記憶」として覚えることで、丸暗記の「単純記憶」よりも忘れにくくなります。</p>

<p>たとえば、人と会話をしたエピソード記憶では、そのときの相手の笑顔を見てうれしい感情を体験したり、その人の行動を観察したり性格を推察したり......実にさまざまな感覚、感情、思考がほかの記憶と結びついて記憶されます。こうした結びつきが多彩であるほど、思い出すときの手掛かりも豊富になり、忘れにくくなるのです。</p>

<p>最近は、スマートフォンやタブレットなどをノート代わりに使っている人も多いですが、紙は思考を整理したいとき、判断が求められるときはもちろん、特に「忘れっぽい」人にはおすすめです！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>忘れにくくなる「自分の言葉」変換術</h2>

<p>先ほど、紙に書くことで記憶に定着しやすくなることをお話ししましたが、さらに忘れにくくする方法を4つ紹介しましょう！</p>

<p>＜①「自分の言葉」に直して書く＞</p>

<p>講師の発言に対して「手書きでメモ」と「パソコンでメモ」した場合の比較実験では、明らかな違いが確認されています。手書きの場合は、講師の発言とは異なる「自分の言葉」でメモされました。一方でパソコンの場合は、セリフどおりにメモされました。</p>

<p>これは、タイピング作業による脳への負担が大きく、言葉を変換している余裕がないからだと考えられています。一見、パソコンでタイピングするほうが脳への負担が少なそうに感じるかもしれません。</p>

<p>しかし実験をしてみると、手書きでメモをしながらの雑談はできますが、タイピングをしながらの雑談はかなり難しく、しゃべろうとするとタイピングの手が止まってしまいます。タイピング作業は、実は紙に書くよりも脳への負担が大きいのです。</p>

<p>そして、「自分の言葉」に変換するほうが記憶に残りやすく、その後のテストの成績がよくなる、という実験結果もあります。この実験では、教科書を熟読しただけのグループよりも、その内容について自由作文を書いたグループのほうがテストの結果が高得点になっています。「インプットよりアウトプットのほうが記憶に残りやすい」という点と、「自分の言葉に変換したことで、エピソード記憶化された」という点が要因だと考えられています。</p>

<p>「自分の言葉に変換する」と聞いて、難しく感じた人もいるかもしれませんが、とても簡単です。例を1つ紹介しましょう。</p>

<p>健康経営のセミナーを聴いているなかで、講師が「日本では1980年代から高齢化が始まり、2000年から働く人口が減っています。2020年には65歳以上は全体の30％になりました。これからの企業は従業員の健康寿命を延ばし、長く働ける環境をつくることが必要です」と話していたとします。</p>

<p>このとき、「高齢化は80年代から。働く人口が減っているので個々の働き手としての寿命を延ばす秘策を考える」というように、話した内容をそのまま書くのではなく、要約してメモをする。これを意識するだけで、自然と「自分の言葉」で表現でき、記憶に残りやすくなります。</p>

<p>＜②「頭の中のつぶやきごと」を書く＞</p>

<p>「自分の言葉」でメモするときは、「独り言(モノローグ)」もメモしておきましょう。「やっぱりここ重要」「これも忘れそう！」と感じたことを書き込んでおくのです。すると、そう感じたときの心理状態も記憶に付与されるため、エピソード記憶化させ、その情報をより忘れにくくなります。</p>

<p>＜③「記憶に残るタイトル」を付ける＞</p>

<p>ノートやメモを書くとき、後から見たときになんの情報なのかを瞬時にわかるようにするため、ページの最初にタイトルを入れている人は多いと思います。このタイトルも、「自分の言葉」にするのがおすすめ。</p>

<p>たとえば、「データサイエンスの基礎」について勉強するときは、そのままのタイトルより、自分でつけたタイトルのほうがエピソード記憶化されやすくなります。「データオタク入門」「もう、その根拠は？と言わせない！」というイメージです。会議のメモなら「みんなで新商品を届けるぞ！会議」のようにすると、書くのが楽しくなり、より強いエピソード記憶になりそうですね。</p>

<p>＜④ページの隅に「保留箱」欄をつくる＞</p>

<p>これは大きめのノートを使っている人に有効な方法です。すぐ必要でない情報やなんとなく書いておきたいことが頭に浮かんだら、ページの隅に「保留箱」のスペースを用意して書き入れましょう。これだけで、ノートに書く情報がスッキリと整理されます。</p>

<p>ノートという空間の中で、手を「保留箱」まで移動して書く動作は、「保留箱までテクテク歩いて情報を置いた」というエピソードになって脳に残ります。そのおかげで、その情報がふいに必要になったときも、脳が自動的に「あの情報は保留箱に入れたな！」と反応して探し出してくれます。</p>

<p>あれこれ書きすぎて、後から見返したら「なんじゃこりゃ......」。そんな経験がある人にもおすすめの方法です！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_memo.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[菅原洋平（作業療法士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>医師が中高年に勧める「歩く」健康法　理想の歩行距離はどれぐらい？  長尾和宏（医学博士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12241</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012241</guid>
			<description><![CDATA[健康に良い「歩行」。どれぐらいの距離を、どの程度のスピードで歩くのが効果的なのでしょうか? 医師の長尾和宏さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="歩く" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_WalkingShoes.jpg" width="1200" /></p>

<p>「健康のために歩くのは良いことだけど、大変そう...」そんな風に思っていませんか? 医師の長尾和宏さんは「たった1分、自分が気持ちいいペースで歩くだけでいい」と語ります。今日から、無理なく始められる歩行習慣について書籍『歩く人はボケない 町医者30年の結論』よりご紹介します。</p>

<p>※本稿は長尾和宏著『歩く人はボケない 町医者30年の結論』（PHP新書）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歩行は、全身の筋肉トレーニングになる</h2>

<p>歩くことは足だけの運動のように思うかもしれませんが、ひねりが入った全身運動そのものです。全身の筋肉を使いながら体を左右にひねらないと前に進めません。無意識のうちに体を左右にひねり、それに伴って、左右の腕も交互に前後に動かしているはずです。</p>

<p>少し速く歩こうと思えば、左右の腕を勢いよく前後に動かし、体をしっかりひねらないと速く前に進めません。ロボットのように体を正対したまま、足だけ前に出してもうまく進めません。歩行には左右の腕の動きと骨盤のひねりを必ず伴います。足腰だけでなく、全身運動であることを意識してください。実は、頭を支えるために首の周囲の筋肉も使います。歩くことは、全身の筋肉のトレーニングになるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歩行は、習慣化が大切</h2>

<p>歩くことが習慣化されていない人は、雨が降っただけで、「雨に濡れるのが嫌だから、外出はやめよう」と思い、歩かなくなります。</p>

<p>一方、歩くことが習慣化されている人は、「傘を差して出かけよう」「アーケードの中を歩こう」などと考えて、雨が降っても外出します。歩く習慣ができてしまえば、どんなときでも工夫して歩くようになります。歩く習慣がある人とない人では、結果的に歩く距離も、歩く時間も、そして人生もまったく違ってくるのです。</p>

<p>道はずっと平坦とは限らず、坂道や階段に行き当たることもあります。もしも階段に出合ったら、絶好の筋トレの機会と受け止めて、階段を上り下りするといいでしょう。</p>

<p>筋肉は鍛えなければ増えることはありません。ハードな筋トレをする必要はありませんが、特に中高年は筋肉を意図的に動かさないと衰えます。筋肉量が減ることが老化そのものであり、フレイルにもつながります。しかし筋肉を動かせば、筋肉量を維持できます。もしもそこに階段があれば、絶好の筋トレの機会だと思いましょう。</p>

<p>駅やビルでは、エスカレーターやエレベーターを使う人が多いですが、もし余裕があれば階段を使いましょう。外出するときは少し早めに出ると、余裕を持って駅で乗り換える際には階段を歩く時間ができます。</p>

<p>急いで上り下りする必要はなく、人のあまり通らないスペースを使って、自分のペースでゆっくり上り下りすればよいのです。適度な負荷は筋肉にプラスです。トレーニングジムのウォーキングマシンは平らなところでも充分効果がありますが、もしも余裕があれば少し傾斜をつけて歩くのもいいでしょう。</p>

<p>日常生活では階段を歩くだけでも立派な筋トレになります。街中でも、駅でも、会社でも、自宅でも、階段のある場所はたくさんあります。世の中、トレーニング場だらけです。東京の地下鉄のホームは「これでもか」というくらい深いところにありますから、階段をうまく利用しながら筋トレするのもいいでしょう。</p>

<p>ただし、雨で床が濡れていたら注意してください。バランスよく足を着かないと、転倒してしまいます。階段を降りるときにコケる人は少なくありません。膝の悪い人はみな「階段を降りるときがつらい」「降りるときが怖い」と言います。降りるときはゆっくりと降りてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日1万歩歩かなくてもいい</h2>

<p>「1日1万歩が目標」などとよく言われますが、1万歩歩くためには、1時間や2時間ほどもかかります。</p>

<p>「1時間も時間をとれません。そんな時間はありませんよ」と言う人はよくいます。</p>

<p>私がお勧めしているのは、1日20分です。20分というのは、「数字で目安を示してほしい」と言われるので、目安として示しているだけです。20分にこだわる必要はまったくなく、10分でも構いません。「スキマ時間があればこまめに歩く」という習慣があれば、何分でも大丈夫です。5分でも、3分でも、1分でもいいんです。</p>

<p>「1分でもいいですよ」と言うと、今度は「そんなに短い時間でいいんですか?」と必ず聞き返されます。1分という時間は、短いように思われていますが、けっこう長いです。</p>

<p>1分あればかなりのことができます。2024年のパリオリンピックの男子競泳自由形100メートル決勝で、金メダリストのタイムは、46秒40でした。</p>

<p>試しに1分間歩いてみるとわかります。1分間の歩行でも、かなりの距離を進めます。だいたい80メートルくらい歩けると言われています。ですから、1分は決して短い時間ではありません。それが積み重なれば、かなりの歩行距離になるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分が気持ちいいと思うスピードで歩けばいい</h2>

<p>早歩きを勧められることがありますが、歩くスピードはあまり気にする必要はありません。自分が気持ちいいと思う速度で歩けばいいだけです。</p>

<p>気持ちいいと思うスピードで歩こうとすると、自然にある程度のスピードになっているはずです。なぜかと言うと、人間にとって遅く歩くことはけっこう難しいからです。</p>

<p>もしも「100メートルを20分かけて歩いてください」と言われたら、かなりつらいでしょう。1分半くらいで歩ける距離を20分もかけて歩くのはむしろ苦痛です。</p>

<p>歩くスピードは気にせず、心地よいスピードで、楽しく歩きましょう。</p>

<p>慢性心不全や狭心症など心臓に持病がある人は、早歩きで心拍数が上がると危険です。心拍数が140を超えると不整脈や狭心症の可能性が高まります。心拍数は110以下に保つくらいのつもりで歩いてください。</p>

<p>ただし、いちいち心拍数を測りながら歩く必要はありません。一つの目安として、鼻歌が歌える程度、あるいは、隣の人と会話ができる程度であれば、心拍数は110を超えていないはずです。</p>

<p>心地よいと思えるスピードで、無理のない程度に歩いてみてください。疲れてきたら、ペースを落とすか、休みを入れましょう。つらくなったら、やめてください。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_WalkingShoes.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[長尾和宏（医学博士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「先延ばしする人」と「すぐやる人」の違いは目標の大きさにあった  名郷根修（株式会社ハイパフォーマンス代表取締役）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14192</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014192</guid>
			<description><![CDATA[目標を設定しても先延ばししてしまうのはなぜか。株式会社ハイパフォーマンス代表取締役の名郷根修さんが、目標を細分化する効果を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="名郷根修著『瞬動力』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>目標を設定したけど、いつもなかなか続けられない――そんな状況に落ち込んでしまい、目標を達成せずに終わってしまった、もしくはズルズル先延ばしした経験をしたことはないでしょうか。</p>

<p>コーチングの情報などを発信し続けている株式会社ハイパフォーマンス代表取締役の名郷根修さんいわく、その原因は「設定した目標が大きすぎるのかもしれない」とのこと。本稿では、すぐやる人が実践する「目標の細分化」のメリットや効果について解説します。</p>

<p>※本稿は、名郷根修著『瞬動力』(大和出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>目標を細分化する3つのメリット</h2>

<p>すぐやる人は目標を細分化している、と言われても、なぜそこまで細かくする必要があるのか、ピンと来ない方も多いと思います。ここでは脳の仕組みや認知科学の観点から見た「細分化のメリット」を3つ、解説していきましょう。</p>

<p>①不安が減り、「脳が動きやすいサイズ」になる</p>

<p>大きくて抽象的な目標ほど、「どこから手をつけたら良いかわからない」「失敗したくない」という不安や抵抗感を呼び起こします。見通しの立たない課題は、脳にとって未知であり、不確実なものだからです。</p>

<p>こうしたときに関与するのが、不安や恐怖に反応する扁桃体です。扁桃体は、危険の兆候を察知し、私たちを守ろうとする役割を担っています。不確定なことや新しい挑戦に直面すると、「今は動かないほうが安全だ」とブレーキをかける。それは怠けているからではなく、生存本能に根ざした自然な反応なのです。</p>

<p>しかし、この防御反応が強く働きすぎると、必要な一歩まで止めてしまう。その結果として生まれるのが、先延ばしです。</p>

<p>一方で、目標を「今日やるのは、この10分だけ」「最初の一歩は、タイトルを3つ書くだけ」というように小さく分解すると、「これくらいならできそうだ」という感覚が生まれます。すると脳は、その課題を対処できるものとして受け止めます。不安や抵抗感は和らぎ、ブレーキをかけていた扁桃体の働きも落ち着いていきます。その結果、計画や判断をつかさどる前頭前野がスムーズに働きはじめるのです。</p>

<p>②「できた」が増えて、自己効力感が上がる</p>

<p>目標を細分化することで、一つひとつが達成しやすくなり、「小さな成功体験」を積み重ねることができます。「今日は10分だけやると決めた&rarr;本当に10分できた！」「タイトルを3つ書くと決めた&rarr;3つ書けた！」、このような、小さな「できた！」の積み重ねが、「自分はやればできる」という自己効力感を育てます。</p>

<p>自己効力感の研究では、この「できた！」という感覚によって「行動の継続」「困難な場面でもあきらめにくくなる」「新しい挑戦への前向きさ」につながることが示されています。逆に、細分化されていない大きすぎる目標ばかり立てると、達成がむずかしくなり、「また守れなかった」「やっぱり続けられない」という自己否定の材料を増やすことにつながります。</p>

<p>③行動が自動化しやすくなり、習慣に変わる</p>

<p>目標を細分化するもうひとつの重要な効果は、行動が「条件反射」に近づき、習慣として定着しやすくなるという点です。</p>

<p>たとえば、「毎朝7時30分になったら、机に座って10分だけ勉強する」「このカフェに来たら、最初の5分は資料作成をする」のように、「いつ・どこで・何をどれくらいするか」まで落とし込まれた小さな目標は、脳にとって&quot;処理パターン&quot;として記憶されやすい形になっています。</p>

<p>これをくり返すことで、「やるぞ！」と気合いを入れてから取りかかるような「意識してがんばる行動」から、朝起きたら顔を洗って歯を磨くように「気づいたらいつもやっている行動」へと切り替わっていきます。その結果、毎回「やる気」や「気合い」といった不確定なものに頼る必要がなく、疲れているときでも条件がそろえば自然と動きはじめられるという「すぐやる習慣」の土台ができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日々のタスクから&ldquo;細分化する候補&rdquo;を探す</h2>

<p>日々のタスクは大小さまざまありますが、それらすべてを細分化する必要はありません。あらゆるタスクを細分化しようとすると、今度は細分化すること自体が作業になってしまいます。「サッと手をつけられるタスクは、そのままやる」、「見ただけで気が重くなる／いつも先延ばしするタスクは、細分化してからやる」というメリハリをつけることをおすすめします。</p>

<p>日々のToDoの中での細分化する・しないの見極めについて、次の通りにまとめました。1〜3のどれかに当てはまるなら、それは日々のタスクの細分化候補です。</p>

<p>①見るたびに気が重くなるタスク</p>

<p>例：「提案書を作成」「資料をまとめる」「確定申告」など&rarr;曖昧で大きくて、脳が脅威として感じやすいもの。</p>

<p>②「1時間以上かかりそう」と感じるタスク</p>

<p>例：「プレゼン資料を作る」「企画書を書く」「動画を1本撮る」など&rarr;手間や工程が多いもの。</p>

<p>③何日もToDoに居座っているタスク</p>

<p>例：毎日リストに書いては消えずに残っているもの&rarr;「ずっと気になってはいるが、そのままでは動き出せない構造になっている」というサイン。</p>

<p>基本ルールとして、そのタスクが「終わるまで」ではなく、「最初の5〜15分でできること」に分けるのがポイントです。</p>

<p>例：タスクが「提案書を作成する」の場合</p>

<p>「何ページもある提案書を完成させること」を目標にしてしまうと、重くて手が止まりやすくなります。この場合、以下のような小さなタスクに分けます。</p>

<p>・過去の似た提案書を3つフォルダから探す</p>

<p>・今回の提案書の&quot;目的&quot;を3行だけ書く</p>

<p>・見出し候補を5つメモに書き出す</p>

<p>・1枚目の&quot;表紙スライド&quot;だけラフをつくる</p>

<p>こうすることで、「提案書を作成する」という大きなタスクを脳が動きやすいミニサイズにできます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「小さな一歩」が脳に効く理由―ベビーステップ理論</h2>

<p>目標を細分化すると、行動に移しやすくなり、やがて習慣へと変わっていきます。このことについて、もう少し脳科学の観点から掘り下げていくと、ごく小さな一歩からはじめる「ベビーステップ理論」に当てはめて考えることができます。</p>

<p>ここでいう「ベビーステップ理論」とは、行動を極端に小さく分解し、一歩だけやることで脳の抵抗を下げ、やる気と習慣化を引き出す考え方です。重要なのは、「大きな目標」ではなく、「今すぐできる小さな一歩」に落とし込むこと。この小ささこそが、脳と心理のメカニズムに合致し、初動を生み出す鍵になります。</p>

<p>【なぜ小さな一歩が脳に効くのか？】</p>

<p>①扁桃体の「脅威アラーム」を刺激しない</p>

<p>脳は「大変そうだ」「失敗するかもしれない」と感じると、不安や恐怖をつかさどる扁桃体が反応します。その結果、私たちは無意識のうちに回避行動、つまり先延ばしを選びやすくなります。「本を書こう」「完璧を目指そう」といった大きな目標は、脳にとって不確実性が高く、脅威として認識されやすいのです。</p>

<p>「1行だけ書く」「5分だけやる」と負荷を小さくすると、脳はそれを安全で処理可能な行動として受け止めます。すると扁桃体の過剰な反応が抑えられ、行動へのハードルは下がります。</p>

<p>②側坐核を「小さな成功」で点火する</p>

<p>やる気は行動の前にあるのではなく、行動の後に生まれます。脳内では、「行動する&rarr;できたと感じる&rarr;ドーパミンが分泌される&rarr;もう少し続けたくなる」という回路が働きます。このドーパミンの分泌に深く関わっているのが、やる気や達成感に関係する脳の部位である「側坐核」です。</p>

<p>細分化された小さな行動は達成感を生みやすく、側坐核を刺激しやすくなります。その結果、脳は「もう一歩進みたい」という状態に入ります。多くの人は「やる気があるから動ける」と考えますが、脳の仕組みは逆です。動くから、やる気が生まれる。これが、科学的に見た正しい順番なのです。</p>

<p>③小さな成功体験が自己効力感を高める</p>

<p>くり返しになりますが、自己効力感は「できた」という小さな成功体験の積み重ねで育ちます。「1行進んだ」「今日も5分できた」という経験を重ねることで、脳は「自分は続けられる」と学習し、思考と行動のモードそのものが変わっていきます。</p>

<p>④習慣の回路は「小さな一歩」で強化される</p>

<p>習慣は、脳の「基底核」が関わる自動化の回路によって形成されます。一度この回路ができると、私たちはほとんど意識しなくても行動できるようになります。ベビーステップは、この自動化の回路を回しやすくします。これら①〜④をふまえて、自動化の回路をつくるための「習慣ループ」をご紹介します。</p>

<p>・きっかけ：決まった時間・場所・合図</p>

<p>・行動：1行だけ、5分だけ</p>

<p>・報酬：終わった安心感・チェックをつける達成感</p>

<p>この「習慣ループ」をくり返すことで、行動は少しずつ自動化されていきます。小さな行動ほど失敗しにくく、失敗しにくいからこそ、回数を重ねることができます。そして回数が増えるほど、神経回路が強化され、行動は当たり前へと変わっていきます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_1.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 13 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[名郷根修（株式会社ハイパフォーマンス代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>昇進が不調の引き金に？「自律神経失調症」は30代からが要注意  小林弘幸（順天堂大学医学部特任教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14217</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014217</guid>
			<description><![CDATA[不眠やイライラ、肩こりは、自律神経が乱れているサインかも？自律神経失調症は、ストレスや加齢、環境変化によって誰もが陥る可能性があります。体調不良を招く仕組みを解説し、身体に現れるサインを見逃さず、適切にケアする重要性を説きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="頭痛などの体調不良は自律神経が乱れているサインかもしれません" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zutsuu.jpg" width="1200" /></p>

<p>「なんとなく体が重い」「最近イライラしがち」......その不調、実は自律神経が乱れているサインかもしれません。職場での昇進や環境の変化、仕事への責任感など、一見ポジティブな要素が、自分でも気づかないうちにストレスとなり、自律神経のバランスを狂わせる原因となることも。アスリートや著名人の事例を交え、深刻な病につながる前に知っておきたい自律神経の仕組みと、心身が発するサインの正体を解説します。</p>

<p>※本稿は、小林弘幸著『科学的に証明された 自律神経を整える習慣』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自律神経を乱す大きな原因は「ストレス」「不規則な生活習慣」「加齢」の３つ</h2>

<p>自律神経（正確には自律神経系）は、「交感神経（系）」と「交感神経（系）」に分けられます。自律神経の乱れによって引き起こされる代表的な症状のひとつに「自律神経失調症」が挙げられますが、失調とは、アクティブな状態で高まる交感神経と、リラックスした状態で高まる副交感神経の「バランスが崩れること」だと思われがちです。</p>

<p>交感神経が優位なときには副交感神経が優位ではなくなり、反対に副交感神経が優位なときには交感神経が優位ではなくなる、と捉えても間違いではありませんが、実際は、どちらかがつねに大きく優位でいるかのような、スイッチングをしているかのような動きをしているわけではありません。</p>

<p>自律神経が整った、体がもっともよい状態は、交感神経も副交感神経も、両方高いレベルで活動していることが重要です。<br />
つまり、優位といっても、「少しだけ優位」といった程度なのです。</p>

<p>症状が現れてしまうくらい自律神経が失調している状況の多くは、本来、両方高いレベルで活動しているべき交感神経と副交感神経のうち、交感神経のレベルだけが異常に高く、副交感神経のレベルが異常に低い状況が起きてしまっているケースです。</p>

<p>反対に、副交感神経が異常に高く交感神経が異常に低いケースはうつ病の傾向にあり、両方のレベルが下がっている場合は何もする気が起きないような状態になります。</p>

<p>かつての私や、ニュースなどで漏れ聞く著名人の方々の症例、そして、慢性的に体に不調を抱えていらっしゃる方々も、おそらくはどちらかの、あるいは両方の神経が低レベルなのだと考えられます。</p>

<p>なぜそうなってしまうのでしょうか。<br />
原因はさまざまですが、ここではまず、代表的な「大物」の原因を3つ挙げておきましょう。<br />
それは、<br />
●ストレス<br />
●不規則な生活習慣<br />
●加齢<br />
です。</p>

<p>ストレスは、言い換えればつねに興奮状態にある状況であり、過剰に交感神経を優位にしてしまいます。<br />
不規則な生活習慣も同じで、睡眠不足や生活リズムの乱れが、本来、副交感神経が優位になるはずの時間を短くしてしまいます。</p>

<p>そして、誰も避けられないのが、ずばり「加齢」です。個人差はありますが、男性は30代、女性は40代に差しかかったあたりから、いわゆる「体力の衰え」を自覚することが多くなります。</p>

<p>振り返れば、私も最初の不調を感じたのは、30代でした。データをとってみると、男性は30代、女性は40代から、副交感神経だけが急に低下する時期があります。反面、交感神経はそこまで急激な低下が見られません。</p>

<p>つまりは、副交感神経をなるべく下げないようにすれば、健康でいられるはずなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>昇進に伴って体調を崩してしまう例が少なくない</h2>

<p>職場での昇進は、基本的におめでたく、喜ばしいことのはずです。<br />
肩書きも立派なものになり、責任感も生まれます。もちろん、お給料もよくなるでしょう。何より、それまでの仕事ぶりが認められたことは素直にうれしいですし、部下や後輩を指導することを誇らしく感じる瞬間が多々あるはずです。</p>

<p>ところが、です。おめでたいはずの昇進に伴って、体調を崩してしまう例が、じつは少なくないのです。</p>

<p>疲れやすくなった、なんとなく体が重い、睡眠が浅い、すぐにイライラしてしまう......、こんな状態が、散発的に起きるようになります。そうなると、昇進を喜ぶどころか、むしろ、もとの気楽な立場に戻してほしいと思ってしまうこともあるでしょう。</p>

<p>自分だけではありません。配偶者やパートナーがこのような状態になってしまえば、プライベートにもよくない影響が及んでしまうかもしれません。</p>

<p>日本は、ほかの先進国に比べて、「指導的地位（一定の管理職、役員など）」に占める女性の割合が少ない国です。そこで、官民をあげて女性比率を30％まで引き上げようと目標を掲げていますが、残念ながらなかなかうまくいっていないようです。</p>

<p>最近では、とくに若い世代の方々は、そもそも出世なんてしたくない、管理職にはなりたくないと考える人が増えていると聞きます。責任が増える、ストレスが増す、そして女性の場合では、仕事と家庭の両立が難しくなる、などの理由が挙がるようです。</p>

<p>自律神経の面からこの状況を考えると、昇進する、管理する立場になる、というのは、社会人としての自分にとって、大きな環境の変化そのものです。そして、変化は自律神経を乱す大きな原因のひとつになりえます。</p>

<p>ということは、結果的に、出世や昇進が自律神経失調症の原因となってしまった、という状況は、案外簡単に成立してしまうことになります。私たちもそうした患者さんを診ることは少なくありません。</p>

<p>変化に伴うストレスは、悪い面だけでなく、適切でさえあれば、自分を人間として成長させてくれるスパイスにもなります。<br />
あらかじめその点をわかっていて、自律神経の整え方を知っていれば、昇進に伴う変化を、いい形にだけ生かして自分を伸ばしていけることでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>がんばっている人ほど要注意？急に体が動かなくなることも</h2>

<p>最近、芸能人やスポーツ選手といった有名人が、「休養のためしばらく活動を休止します」といった発表を行なって、私たちを驚かせることが増えたと思いませんか？</p>

<p>「急にどうしたんだろう？あんなにキラキラ輝きながら活躍していたのに」<br />
「元気そうに見えたのに、じつは体調が悪かったのかな」<br />
そんな感想が、SNSやネットニュースを飛び交います。<br />
そんなときに目にするキーワードが、「自律神経失調症」です。</p>

<p>自律神経とは、私たちの生命活動を支えてくれている大切な「自動運転」のシステムで、いちいち命令を出さなくても意識とは無関係に働いています。<br />
心臓が全身に血液を送ったり、食べたものが胃腸で消化・吸収されたりするのも、すべて自律神経の働きのおかげです。</p>

<p>ところが、このシステムが壊れると、思わぬ現象が起きることもあります。<br />
普段、みなさんの前で元気な姿を見せている著名人の方々のなかにも、不規則な生活が続いたり、緊張やプレッシャーにさらされる日々が続いたりすることで、自律神経を乱されるケースがあります。</p>

<p>めまいや吐き気が続くといった症状や、歌手の方で声が出なくなってしまったという深刻な症例もあります。</p>

<p>日米のプロ野球で活躍し、いまも現役を続けている川崎宗則選手は、元気で明るいキャラクターでも知られています。そんな川崎選手が2018年、自ら申し出て当時所属していたチームを退団した理由もまた、自律神経の不調でした。頭痛や体の痛みが続き、体が動かなくなってしまったといいます。</p>

<p>芸能人やアスリートのみなさんは、ファンの方々に元気で活躍している姿を見せることを使命に感じ、日々努力を続けられている方が多いのだと思いますが、じつはがんばっている人ほど自分に厳しく、自身の体調不良に気づかないことも少なくありません。また、著名人に限らずとも、「弱音を吐かない」ことを美学とする日本の文化はいい面もたくさんありますが、それで体を壊してしまっては元も子もありません。</p>

<p>長く続けてきた仕事や活動でも、いつの間にか自律神経のバランスを崩してしまうことは多々あります。<br />
「自律神経失調症」は、誰もがかかる可能性のある病気なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>肩こりや便秘、不安やイライラは、自律神経からのサインかも</h2>

<p>自律神経が乱れてしまうと、どのような症状が起こるのでしょうか。<br />
ここまで見てきた著名人や私自身の例だけでもいくつか具体的な症状がありましたが、実際はそれだけではありません。<br />
というより、あれもこれも、「えっ！こんなものまで!?」といいたくなるくらい、じつにさまざまな症状が、自律神経の乱れによって起きる「自律神経失調症」の範疇だと考えられるのです。</p>

<p>「病院に行くほどではないけど、なんだか最近調子悪いな」といった慢性的な不調については、まずは自律神経を疑ったほうがよさそうです。</p>

<p>自律神経が乱れると、体には、大きく分けてふたつの「よくないこと」が起こります。<br />
ひとつは「血管の収縮」。血液の流れが悪くなり、いわゆる「ドロドロ」の血液になりやすくなります。<br />
ひとつは「脳と内臓のダメージ」です。これらは自律神経を逆説的にコントロールしていますから、当然といえば当然ですよね。</p>

<p>その結果、どのような症状が起きるのでしょうか。<br />
症状は、「精神的」な不調と、「身体的」な不調に分けられます。</p>

<p>【精神的不調】<br />
不安、不眠、情緒不安定、イライラ、集中力の低下など</p>

<p>【身体的不調】頭痛、動悸、息切れ、めまい、肩こり、便秘、肌荒れ、疲れやすくなる、倦怠感、冷え、息苦しい、手足のしびれなど</p>

<p>これらすべてが、自律神経の不調から来ていると考えられます。<br />
まあこの程度なら我慢できるかも...というのはよくない考え方です。これらの症状は、自律神経がうまく働かなくなっているサインだと考えてください。アラームが鳴っているのにそのまま放置しておけば、もっと深刻な症状を招く恐れが高くなります。</p>

<p>動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など、生死に直結する危険な病気につながる場合もあります。まずは自律神経からのサインをしっかりと認識しましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zutsuu.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 13 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林弘幸（順天堂大学医学部特任教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ人の話をじっくり聴くのは苦痛？ 原因となる「ファスト過ぎる生活」  山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14068</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014068</guid>
			<description><![CDATA[脳の処理速度の仕組みや、ファスト化する生活が聴く力を低下させる理由を解説。真面目な人が持ちやすい5つのメンタルノイズが、会話にどんな影響を与えるかも紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="相談" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_talkingman.jpg" width="1200" /></p>

<p>相手の話を聴いているつもりが、気づけば頭の中で全然別のことを考えていた...そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。実はこれ、意志の弱さや不真面目さのせいではなく、脳の構造と現代の生活習慣に原因があるかもしれません。「聴けない理由」の意外な正体について、書籍『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』より解説します。</p>

<p>※本稿は、山根洋士著『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>話を聴いているとき、脳はヒマ？</h2>

<p>そもそも人の脳は、相手が話すスピードよりも速く情報を処理してしまいます。例えば、資料が配られて、プレゼンテーションを聴く場面をイメージしてみてください。相手が資料に沿って話すよりも速く、どんどん先に資料をめくって読んでしまうことがあります。途中からは「もう、だいたいわかった」と相手が話し終わるのを待つだけ。</p>

<p>人が話すスピードと脳が処理するスピードにはズレがあるのです。</p>

<p>すると脳は、あまった処理能力で別のことを考え始めます。プレゼンを聴くときであれば、「その提案を採用しようか」とか「何と言って断ろうか」、あるいは「このあとの会議どうしようかな」なんてことを考えてしまうかもしれません。</p>

<p>悪気があるとかではなく、脳に余力があるだけなのです。加えて最近は、「聴きたいことだけ聴く」スタイルに慣れてしまっていますから、なおさら、じっくり聴くのが苦手になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ファスト過ぎる生活が話を聴けなくする</h2>

<p>「シークバーのない動画なんて見られない」というコメントを見て、そういう時代になったんだなぁと実感しました。</p>

<p>シークバーとは、ユーチューブ動画などの画面下に表示される、再生箇所を示す機能です。バーをタップすれば好きなところだけ再生できます。</p>

<p>動画は2倍速で視聴する人も多いといいますし、一時は映画を短縮した「ファスト映画」が問題にもなりました。本は要約サイトや解説動画が人気ですし、歌もイントロがどんどん短くなっているそうです。膨大な情報の海を生き抜くためには、こうした効率化やファスト化が理にかなっているし、不可欠だと思います。</p>

<p>ただ、対人コミュニケーションは別ではないでしょうか?</p>

<p>確かに人の話を聴いていると「要点だけ話してくれ」「結論を早く」と思うことはありますが、それは情報を得るためであって、人間関係を築く目的ではありません。</p>

<p>一部の言葉だけをとらえて「もうわかった」と解釈してしまうと、つい口を挟んだり、意見したくなったりして、ちゃんと聴けない原因になります。話を聴けない人、自分の話ばかりする人にならないように、気をつけなければいけません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>会話を邪魔するメンタルノイズ</h2>

<p>聴けない人の特徴として紹介したいのが「真面目な人」。真面目な人は、相手の話を真剣に受け止めようとするあまり、逆に聴けない自分をつくりがちなところがあります。原因は、「メンタルノイズ」。</p>

<p>メンタルノイズとは、簡単に説明すると、あなたの言葉や行動に無意識に影響を与える心のクセです（拙著『「自己肯定感低めの人」のための本』で詳しく紹介しています）。</p>

<p>メンタルノイズにはいろいろな種類がありますが、真面目な人には、コミュニケーションを妨げるノイズを持っている方が多いのです。代表的なメンタルノイズは5つ。</p>

<p>①完璧主義ノイズ<br />
②タイムイズマネーノイズ<br />
③おもてなしノイズ<br />
④ドＭノイズ<br />
⑤ちゃんとしなきゃノイズ</p>

<p>それぞれのノイズが会話にどんな影響を与えるか紹介すると、どんな些細なことにも完璧を求めるところがある「完璧主義ノイズ」があると、たわいない会話でも堅苦しくなりがち。相手もかまえてしまって、言葉を発することに慎重になってしまいます。</p>

<p>自分を急かすところがある「タイムイズマネーノイズ」があると、会話も急ぎがち。急かされた相手は自分のリズムで話しづらくなってしまいます。</p>

<p>人を喜ばすのはいいことだと刷り込まれている「おもてなしノイズ」があると、いつでもリアクションが大げさになりがち。大げさなリアクションには会話を盛り上げる効果もありますが、相手が求めていないときは逆効果になります。</p>

<p>努力するのは当たり前と刷り込まれている「ドＭノイズ」があると、会話にも力が入り過ぎて質問が多くなりがち。それだけでも相手は話すのが面倒になります。さらに「ドＭノイズ」は、自分だけでなく、相手にも努力を強要するところがあります。話を聴いてほしいだけだったのに、努力を求められると、話しているほうは責められている気分になると思います。</p>

<p>人は強くないといけないと刷り込まれている「ちゃんとしなきゃノイズ」があると、「ドＭノイズ」と同じように、自分だけでなく相手にも、ちゃんとすることを求めがち。そのため、余計なアドバイスが多くなります。</p>

<p>いずれのメンタルノイズも、上手な聴き手になるには妨げとなるノイズです。しかも、真面目な人のノイズは心のクセとして強く刻まれている傾向があります。相手のためと思っての行為かもしれませんが、相手が話しづらくなっていることを覚えておきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_talkingman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 13 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>うつ病のリンカーンが奴隷解放を実現できた理由　“信じる価値”への献身  加藤諦三（早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12266</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012266</guid>
			<description><![CDATA[病気やケガ、自然災害、介護や人間関係、お金のこと、常に私たちの中にある不安や悩み。その積極的解決の一つ「信じる価値への献身」について早稲田大学名誉教授の加藤諦三氏に解説して頂く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_window.jpg" width="1200" /></p>

<p>病気やケガ、自然災害、介護や人間関係、お金のこと、常に私たちの中にある不安や悩み。その積極的解決の一つ「信じる価値への献身」について早稲田大学名誉教授の加藤諦三氏に解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、加藤諦三著『不安をしずめる心理学』(PHP文庫)を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不安に打ち勝った人の心理</h2>

<p>不安の積極的解決の一つは、「信じる価値への献身」です。自分が信じている価値があれば、不安と向き合った時、その不安を乗り越えていくことができるということです。</p>

<p>第二次世界大戦時の戦場における兵士の研究があります。それを見ると、戦闘に直面した兵士は、我々が日常生活で持つ不安よりも、はるかに強い不安にさらされています。</p>

<p>しかし注目すべき点は、そうした強い不安にさらされる状況において、その不安に打ち勝った人と、そうでない人がいるという事実です。</p>

<p>では、両者の何が違ったのでしょう。さまざまな調査を見ると、「怯え」「不安」に勝った人は、きちんとした目標を持っていました。</p>

<p>戦場では命の危険に直面します。その危険に怯えるのは、人間の心理として当然です。</p>

<p>そうした心理に打ち勝つために何が大切かというと、「自分は祖国を守るのだ」「自分の家族を守るのだ」「自分は戦うことで自由を守るのだ」、あるいは「自分は国の独立を守るのだ」など、何かをしっかりと信じることです。</p>

<p>他人から押し付けられたのではなく、自身が信じている目標を持っていた場合は、戦闘で怯えることはありませんでした。</p>

<p>不安に打ち勝つために、もう一つ大切なことは、目標を持つと同時に、社会的結びつきがきちんとあることです。例えば、「国にいる家族を守る」「自分の生まれたこの地域を守る」など、そうした社会的結びつきを、きちんと持っていることです。</p>

<p>社会的結びつきがない。言い換えれば、心の触れ合う人もいない、自分が命をかけて守る故郷もないという場合には、戦場という究極的な状況において、その不安を乗り越えるのは、人間にはやはり無理だろうと思います。</p>

<p>ロロ・メイは、アドラーを評価して次のように述べています。</p>

<p>「人間の仲間に属していると意識しているその個人だけが、不安なしに人生を生きぬくことができる。」（『不安の人間学』ロロ・メイ〈著〉、小野泰博〈訳〉、誠信書房、１０８頁）</p>

<p>ロロ・メイは、アドラーがフロイトの見落とした社会的かかわり合いを強調した点を評価しています。</p>

<p>「またそれゆえに劣等感は社会的結びつきを確認し、増大することによってのみ建設的に克服できるものである、アドラーの主張である。」（同『不安の人間学』１０６頁）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>守るべきもの、信じるもののために</h2>

<p>「女は弱し、されど母は強し」という言葉があります。「女は弱し」といいますが、女性の場合でも恋人がいて、その恋人のために頑張るとなったらそれは強いですよね。「されど母は強し」というのは、もちろん子どもがいるからです。</p>

<p>つまり、人は子どものため、恋人のためというように、守るものや、守るべき対象、目標がきちんとある場合には不安と対決できます。反対に、それがない場合、不安の苦しみに耐えられません。</p>

<p>「信じる価値への献身」で、私がよく思い出すのはアメリカ大統領だったリンカーンです。リンカーンは一八六一年に大統領になって、奴隷解放をした人物です。</p>

<p>ところがこのリンカーンは、重度のうつ病だった時期があるという。若い頃、友人たちが「彼の周りに刃物を置いておくと自殺してしまうかもしれないから危ない」と心配し、刃物を取り除くようにしていたほどだったそうです。</p>

<p>では、そのリンカーンが、なぜ奴隷解放をできたのかといえば、やはり信じる価値の実現なのです。奴隷解放をやらなくてはならないと信じたこと。それによって彼は、もっとも困難な南北戦争の時期にも絶望せずに、何とかして奴隷解放を実現させようという機会を探せたのです。</p>

<p>リンカーンのこんな手紙が残っています。</p>

<p>「お母さんが死んで、もう私は生きる力がない」という手紙をある少女からもらった時に、「必ずもう一度、幸せになる」との返事の手紙を書いています。</p>

<p>普通、うつ病になると後ろ向きの発言をするものですが、彼は「必ずもう一度、幸せになる」と言いました。これが信じる力です。そして最後に「自分の決心に応じて、人間は幸福になれる」と言っています。自分が望んだだけ、決意しただけ、決心しただけ、人間は幸せになれると言っているのです。</p>

<p>こうしたエピソードを見ても、私は、幸せになるためにもっとも重要なことは、「誰がなんと言おうと、私は私自身になる」という決心であると固く信じています。</p>

<p>このように「信じる価値への献身」は、うつ病すら治してしまいます。うつ病について詳しくは触れませんが、信じる力には、とてつもない力があるということは知っておいてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ガンジーの&quot;自分に対する尊厳&quot;</h2>

<p>インド独立の父、ガンジーは中流家庭の出身ですが、子どもの頃は極度の恥ずかしがり屋だったといいます。いじめられて、石をぶつけられるような弱い子どもでした。</p>

<p>その恥ずかしがり屋が、うつ病のリンカーンと同じように、人格の再構成をして、インド独立の父にまでなったのです。</p>

<p>「『シャイで億劫がり屋だった』ガンジーが偉大な建国の父に変わったのも、決意であろう。」（John McCain, Mark Salter, Character Is Destiny, Random House Publishing Group, 2005, p.10）</p>

<p>ガンジーを偉大な建国の父に変えたのは、ヒンズー教への宗教的献身です。</p>

<p>しっかりとした目的を持つことが大きな力となるのです。</p>

<p>ガンジーは虚栄心を自分に対する尊厳と同様に、すべての人の尊厳に対する敬意に置き換えました。シャイで億劫がり屋のエネルギーを、まず自尊に、次にすべての人の命に対する尊敬に置き換えたのです。</p>

<p>虚栄心の反対は自尊の感情、自らを敬う心です。人は自分を尊敬できないから、虚栄心が強くなります。なぜそうなるかというと、生きる目的を見つけられないからです。</p>

<p>虚栄心は捨てようとして、捨てられるものではありません。ですから捨てようとするよりも、信じられるものを探すべきです。</p>

<p>それはガンジーのようにヒンズー教でもいいし、仏教でも、キリスト教でも、もちろん宗教以外でもかまいません。自分が信じられる人や、何か信じられるものを探し、それを足がかりにして虚栄心を捨てるのです。</p>

<p>虚栄心がなぜ問題かというと、ストレスを生み出し、私たちの内なる力を破壊するからです。虚栄心の強い人は不眠症、あるいはうつ病や自律神経失調症になるかもしれません。とにかく虚栄心は生きることをつらくします。</p>

<p>アドラーやベラン・ウルフがいうように神経症は虚栄心が原因です。神経症者は生きる目的を間違えています。自分の生きるエネルギーの使い方を間違えているのです。</p>

<p>私たちが、ガンジーから学ぶべきことは、私たちの中に眠っている大いなる力を知るということです。心の中に眠っている潜在的可能性は、十分に発揮される機会を待っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人生を切り拓く最良の手段</h2>

<p>リンカーンやガンジーという名前を出すと、何か特別な人のことと思うかもしれませんが、決してそうではありません。</p>

<p>例えば、目が不自由で、さまざまな困難がありましたが、それを乗り越えて幸せをつかんだという人がいます。ある講義の後で、その方から手紙をもらいました。</p>

<p>そこには「私の心はいま、歓喜に満ちています」と書いてありました。「目が不自由だからこそ、分かることがある」ということが書いてあったのです。</p>

<p>その人は数学が好きで、朝五時に起きて数学の勉強をして、ビジネスパーソンとして会社に勤めています。</p>

<p>この方の信じる価値への献身は、ガンジーと同じ種類のものです。いま、あなたの隣にいるであろうあの人も、ガンジーも、リンカーンも、信じる価値への献身は、みんな同じように持てるものなのです。</p>

<p>逆に信じる価値がない、または歪んでいるのは、本当に不幸な状態です。それは心に大きな傷を負っているのに等しい。</p>

<p>「自分自身である」ことが、不安を乗り越えるための最良の手段です。そのためには、自分が信じられる価値を見つけることが大切です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_window.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 12 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[加藤諦三（早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>コロナ禍に球児へ贈ったキーホルダー　阪神の選手たちと集めた「甲子園の土」  金沢健児さん（グラウンドキーパー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12212</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012212</guid>
			<description><![CDATA[プロ野球、高校野球、その熱戦の舞台を支える裏方の方々の物語です。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="高校野球" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_baseball.jpg" width="1200" /></p>

<p>語り継がれる名試合、観客を沸かせるプレー。その「舞台」を支える裏方の活躍があります。（取材・文　キムラミワコ）</p>

<p>※本稿は、月刊誌『PHP』2024年4月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「神整備」と称賛される仕事</h2>

<p>阪神タイガースの本拠地であり、高校球児がその土を踏ふむことを目標とする「野球の聖地」として名高い兵庫県の阪神甲子園球場。今から100年前の大正時代、人力で土を運び込み、牛にローラーを引かせてならし、グラウンドが完成した。</p>

<p>内野全域が土の球場は、プロ野球12球団の本拠地で甲子園だけ。取材のあと、球音も歓声も聞こえない土のグラウンドに立った瞬間、荘厳な空気に圧倒された。</p>

<p>グラウンドに迎え入れてくれたのは、阪神園芸の金沢健児さん。甲子園の土を管理し、整備するグラウンドキーパーだ。</p>

<p>「全部の土を入れ替えた記録はないので、100年前の土も現役で活躍しているはず。オフシーズンはグラウンドを耕耘機で耕し、土を新しくする大事な時期です」</p>

<p>下層で固まった土を掘り返す、畑仕事のような作業だという。土を攪拌して空気に触れさせることで、黒土と砂のバランスを改良し、雨が降ったあとタイミングを見計らって天日と風で土を乾かし、グラウンドを固める。水はけのいいグラウンドに仕上がるかどうかは、この作業で決まるのだ。</p>

<p>金沢さん率いる阪神園芸の甲子園球場チームは、雨で泥沼になったグラウンドを数時間で回復させ、試合中もこまめに土を補修しコンディションを保つなど、その高い技術とスピーディーな作業が、野球を愛する人々から「神整備」と称賛されている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野球に携わる仕事がしたい</h2>

<p>金沢さんは1967年、神戸市で生まれた。人生初めての「甲子園」の記憶は4歳のとき。高校生の叔父が兵庫県大会に出場し、母と応援に行った。</p>

<p>「もう一人の叔父が阪神タイガースファンで、試合をよく見に行っていました。母子家庭だったので、叔父たちがかわいがってくれて。その影響で野球を始めました」</p>

<p>金沢さんと甲子園との縁が生まれたのは、小学校4年生のころ。母が甲子園球場の職員として働くことになったのだ。母の仕事が終わるのを待ちながら野球観戦するのが楽しみだった。</p>

<p>甲子園では球団職員や阪神タイガースの選手から「健ちゃん」と呼ばれ、当時現役だった藤田平さんや掛布雅之さんらとキャッチボールをすることもあった。</p>

<p>「甲子園出場も夢でしたし、自分はプロになれると思っていました。でも、中学のときにケガをして野球をやめたんです」</p>

<p>野球ができない悔しさを抱えながらスタンドでグラウンドをながめていると、「よかったら高校野球の時期にアルバイトにおいで」と声をかけてくれた人がいた。</p>

<p>甲子園のグラウンド整備の礎を築いた〈伝説のキーパー〉、藤本治一郎さんだ。藤本さんはその高いプロ意識から、後輩キーパーだけでなく選手をも叱り、一目置かれる存在だった。</p>

<p>「藤本さんはいつもやさしく見守ってくれる存在でしたが、大人たちが怖がっているのは子供ながらにわかりましたよ。当時の得点板は手動式。スコアボード裏で、熟練のグラウンドキーパーが書いた得点板を表に返すことが私の役目でした」</p>

<p>ほどなくスコアボードは電光式になり、高校生になった金沢さんはグラウンドで整備の手伝いをするように。しかし、学校生活が忙しくなり、次第に甲子園から足が遠のいた。卒業後は商業高校での学びを生かせるOA機器の販売会社に就職。</p>

<p>野球やグラウンド整備とはまったく関係のない仕事だったが、社会人としての基礎や組織の中で客観的に物事を捉える判断力を身につけた。一般企業で勤めた経験はのちに金沢さんの強みとなる。</p>

<p>社会人2年目のころ、母が入院することになった。重篤ではなかったが、残業が続いて1度しかお見舞いに行けず、やりきれない思いが募った。</p>

<p>そんな折、阪神園芸でグラウンドキーパーを募集していると母から聞く。甲子園と金沢さんの縁が再びつながるときがきた。</p>

<p>「やはり野球に携わりたいという気持ちが大きくて、甲子園で働くと決めました」</p>

<p>金沢さんは阪神園芸株式会社に転職。20歳のときだった。</p>

<p>慣れ親しんだ甲子園での仕事だったが、甘くはなかった。寡黙で職人気質な先輩キーパーたちのもとでは、見よう見まねで仕事を覚える必要があった。そのうえ、先輩の思い通りにできなかったら怒鳴られる。</p>

<p>「とにかく言われたことをやり続けました。物事の道理がつかめたら、あとは自分で試して学んでいくしかありません。できることを増やし、怒られる数を減らすことがモチベーションでしたね」</p>

<p>金沢さんが入社したとき、藤本さんはすでに定年退職していた。その技を受け継いだのが、藤本さんの娘婿の辻啓之介さんだ。</p>

<p>誰もが絶望するような荒れ果てたグラウンドを最短で回復させたり、ゴルフ場で芝を整備する機械を甲子園仕様にアレンジしたりと、新しいことを次々に編み出す辻さんの仕事ぶりに、金沢さんは驚くばかり。技だけでなく、仕事への気構えも教わった。</p>

<p>「仕事に慣れて気が緩んできたころ、グラウンドにムラを作ってしまい、『これでケガしてレギュラーを奪われたら選手は終わりなんやぞ』と怒鳴られました」</p>

<p>わずかな土の乱れが、勝敗の行方や選手の人生を左右するのだと痛感した。</p>

<p>辻さんのもとで経験を積んだ金沢さんは、近隣の球場のグラウンド整備も任せられるようになった。</p>

<p>「グリーンスタジアム神戸（現・ほっともっとフィールド神戸）を担当したとき、オリックスの現役選手だった福良淳一さんが『今日のグラウンド最高やん』と笑顔で言ってくれたんです。</p>

<p>このひと言で自分の整備はまちがっていないと確信が持てました。自分の中では100点の整備でも、選手がプレーしづらかったらダメですから」</p>

<p>プライベートでは1994年12月に結婚。その翌月、阪神・淡路大震災が起こった。金沢さんは急いで一人暮らしの母のもとへ向かうも、実家は倒壊して燃えていた。母の姿はなく、どこかに避難していることを祈りながら探しまわった。</p>

<p>「一週間くらい経ってようやく鎮火し、実家の焼け跡に行くと骨があって......。母でしかありえないと思いました」</p>

<p>悲しみは決して消えることはない。でも、母との思い出がつまった甲子園での仕事が、大きな支えになったのではないだろうか。金沢さんは仕事に打ち込んだ。そして、辻さんの跡を継いでチーフになる意欲も次第に高まっていった。</p>

<p>「振り返ると、そこが人生の転換期になりました。甲子園の整備でたくさんの人に喜んでもらえ、守るべき家族もいる。おかげで今は毎日を笑って過ごせています」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>職人頼みではないチームづくりへ</h2>

<p>2001年、阪神タイガースの和田豊さん（現・二軍監督）が現役引退のスピーチで阪神園芸に感謝の気持ちを贈ってくれたことで、グラウンド整備の仕事は「甲子園を支える裏方」として注目されるようになった。</p>

<p>そんななか、辻さんが予定より早く現場を離れ、金沢さんは突然チーフを任されることになった。36歳のときだ。</p>

<p>チーフになって特に力を入れたのが、個々の技を極める職人の集団から脱却し、互いに協力し合えるチームづくり。後継者も一人ではなく、複数人を考えている。</p>

<p>「グラウンド整備は、雨の降り方や太陽の出方などいろいろな条件に左右されますから、マニュアルなんてありません。感覚だけが頼り。だから経験が大事なんです。</p>

<p>今は中堅が若手を指導し、メンバーそれぞれの得意分野を生かしてうまく機能しています。整備のチームワークを高めることが、野球界全体のレベルアップにつながるという気持ちでやっています」</p>

<p>今なお野球ファンの心に刻まれている「神整備」が、2017年のセ・リーグのクライマックスシリーズ、阪神タイガース対横浜DeNAベイスターズの第2戦だ。</p>

<p>降り続く雨でグラウンドの状態が悪いなか、日程の都合で試合開催が決定。金沢さん率いるチームは、懸命の整備でプレーボールにこぎつけ、プレー中も選手が違和感を訴えればすぐさまグラウンドに土を補充するなど、ケガ人を出さずに試合の完遂を実現させた。</p>

<p>阪神園芸の整備とチームの奮闘を称える声がSNSに飛び交った。その後も数々の熱戦の裏で、チーム一丸の整備が繰り広げられた。</p>

<p>2020年、コロナ禍で甲子園は閉鎖となった。だが、土も芝も生き物。金沢さんのチームは交代で球場に通って整備し、選手がいつでも戻ってこられるようにグラウンドを守り続けた。</p>

<p>しかし、春夏ともに高校野球中止が決定。やりきれない気持ちのなか、阪神タイガースの矢野燿大監督（当時）から「甲子園への道を断たれた球児たちへ、甲子園の土をつめたキーホルダーを贈りたい」と相談を受けた。</p>

<p>「私たちが整備している土が球児たちへのエールになるならと、協力は惜しみませんでした。阪神の選手たちも、高校時代に戻ったようにそれぞれの甲子園の思い出を熱く語り合いながら、みんなで土を集めたんです。グラウンドキーパー人生で、もっとも印象的な日でした」</p>

<p>子供時代の甲子園への強いあこがれが、多くの野球人の原点になっているのだ。昨年、高校野球はコロナ禍前の運営に戻り、阪神タイガースは日本一に輝いた。</p>

<p>金沢さんは今年、57歳（※当時）。甲子園のさらなる100年に向けて、歴代のキーパーたちの蓄積されたノウハウを継承しなければいけない年齢だ。</p>

<p>引退までにやりとげたいことを聞くと、金沢さんは笑いながら「夢」の話をしてくれた。</p>

<p>「雨が降ると整備が大変なので称賛してもらえてうれしいですが、本当に大変ですよ。だから『1年、雨で試合中止はなし』が夢なんです」</p>

<p>天気を操ることはできない。でも、天気を予測して対策はできるし、雨上がりのグラウンドを回復させることもできる。整備でスムーズな試合を実現させられるという意味では、その夢はとっくに実現しているのかもしれない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_baseball.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 12 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[金沢健児さん（グラウンドキーパー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>相手の心を閉ざす「NGな言葉」とは？ 相談を受けたときに注意すべき発言  山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14069</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014069</guid>
			<description><![CDATA[上手な聴き手になる技術を解説。「わかる」が禁句な理由や、人それぞれ異なる「言葉マップ」の存在を知ることで、信頼関係を築く聴き方の本質が見えてきます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="相談" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chatting.jpg" width="1200" /></p>

<p>「聴く」という行為は、誰もが毎日おこなっているにもかかわらず、意外と難しいものです。相手が心を開いてくれる距離感を保ちながら、信頼関係を育てるにはどうすればよいのでしょうか。カウンセラーが実践する「聴く技術」のエッセンスについて、書籍『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』より解説します。</p>

<p>※本稿は、山根洋士著『聴く技術　あなたの会話が今日から変わる』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>3つの聴く技術</h2>

<p>上手な聴き手になるには、聴く技術が必要です。その技術を持ち合わせているのが、どんな相談者のどんな内容の話でも聴き続けられるカウンセラーです。</p>

<p>聴く技術を整理すると、次の3つになります。</p>

<p>①安心して話してもらえる信頼関係をつくる聴き方（受容・共感）<br />
②本音を話してもらう聴き方（自己一致）<br />
③聴き疲れしない方法</p>

<p>最初に、「安心して話してもらえる信頼関係をつくる聴き方」から始めましょう。</p>

<p>会話において、話し手と聴き手の距離感はとても大切です。距離とは、心の距離。相手が心を開いてくれるところまで近寄らないと話してもらえないし、相手の心に踏み込み過ぎると、逆に心を閉ざして話してもらえなくなります。</p>

<p>上手な聴き手になろうとすると、相手のことをもっと理解したいと近づきたくなりますが、上手な聴き手は、近づき過ぎず、離れ過ぎない、ほどよい距離感を保つことを心がけています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「わかる〜」はわかっていない</h2>

<p>「どうしたんですか? 元気ないですね」<br />
「ええ、ペットが病気になっちゃって本当につらいんです。こんなに落ち込むとは思いませんでした」<br />
「ああ、わかります、わかります」<br />
「もしも元気にならなかったら......とか考えてしまって」<br />
「わかりますよ。私も昔、飼っていたインコが......」</p>

<p>この会話、特におかしなところはないように思えます。でも、もしかすると、ちょっと嫌だなと感じた人もいるのではないでしょうか。</p>

<p>「わかるよ」というのは、相手に寄り添うつもりでつい言ってしまいがちな言葉で話す。しかし実は「わかる」は禁句。なぜなら、わかるわけがないからです。</p>

<p>長年の友達など親しい人が相手ならまだしも、信頼関係をつくる段階では特に危険。あっという間に心のシャッターを閉ざされるかもしれません。</p>

<p>相手は心の中で「そんな簡単にわかってほしくない」「私の何がわかるのか」と思ってしまうかもしれません。</p>

<p>さらに「私も昔......」なんて自分の話を始めるのは最悪です。聴いていない人、自分の話をしたがる人、という印象を与えてしまいます。</p>

<p>受容と共感のためには、「そうなんですね」「つらいですね」などが無難です。相手の言っていることを、そのまま受け止めればいいのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人にはそれぞれ「言葉マップ」がある</h2>

<p>相手の話と似たような体験を自分もしたことがあると、「本当にわかる」と思うかもしれません。でもそれが、知識や経験の罠。正確には、自分なりに想像がつく、というレベルではないでしょうか。</p>

<p>ここで質問です。</p>

<p>あなたは、「ペット」という言葉を聞いたら、どんなことが頭に浮かんできますか? 自分で飼っている犬や猫の姿でしょうか。それとも、ペットと遊んだ思い出? あるいは、ペットを題材にした映画や漫画が思いつくかもしれません。</p>

<p>このように、1つの言葉から連想されるイメージは、人それぞれです。</p>

<p>相手の頭に浮かんでいることと、自分の頭に浮かんでいることは異なります。どんなに親しい間柄でも、同じ環境で生活している人同士でも、完全に一致することはないでしょう。年齢も性別も、生まれたところや育ったところも、好きなことや嫌いなこともすべて同じという人はいないのですから、そう考えるほうが自然です。</p>

<p>あなたとまったく同じ人生を歩んできた人など、いませんよね。</p>

<p>私たちの頭の中には、生まれてからの経験をもとに、膨大な言葉と、それに連なるイメージが蓄積されています。それを「言葉マップ」といいます。</p>

<p>そして会話のときは、相手の言葉を、その言葉マップからピックアップしてイメージしています。つまり、相手の言葉を自分なりに翻訳して理解しているということです。</p>

<p>それなのに、次のような合いの手を安易に使ってしまいます。</p>

<p>「あなたの気持ちはよくわかります」<br />
「言いたいことはわかります」</p>

<p>私たちは、さも相手のことを理解しているといった言葉を返すことがありますが、間違って解釈している可能性は十分にあります。</p>

<p>言葉マップがそれぞれ異なるのに、相手が話していることを100％理解できていると思っているのが、そもそも間違いなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>相手のことを「わかっているつもり」にならない</h2>

<p>わかっているつもりの会話で問題が起きやすいのが親しい関係です。</p>

<p>付き合いが長くなればなるほど、相手のことを知っていると思い込んでしまいます。最後まで話さなくてもわかるからと会話をさえぎることもあります。</p>

<p>あなたは、あなたの大切な人（恋人や子どもなど）の好きなことと嫌いなこと、したいこととしたくないことを100％言い当てられますか? 難しいと思います。私も自分の子どものことを100％理解するのは無理です。</p>

<p>聴き手は、相手のことを100％理解できないことを自覚した上で聴くのが大前提。<br />
わざわざ「わかる」という言葉を使ってリスクを冒す必要はないでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chatting.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 11 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山根洋士（「メンタルノイズ」カウンセラー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>意外と簡単！ 季節の梅の効能と味を楽しむ「梅シロップレシピ」  福光佳奈子,一般社団法人Raise</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12248</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012248</guid>
			<description><![CDATA[季節の食べ物を食べると健やかになると言われます。春に旬を迎える梅について『今年からは手作り派　やさしい梅しごと』著者の福光佳奈子さんにお聞きました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="梅の実" height="1200" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_umenomi.jpg" width="1800" /></p>

<p>季節の食べ物を食べると健やかになると言われます。そこで、そろそろ旬を迎える梅について『今年からは手作り派　やさしい梅しごと』著者の福光佳奈子さんに伺います。</p>

<p>桜と並んで春を告げる花として知られる梅。寒さの残る春空に凜と咲く梅は、花で私たちの目を楽しませてくれるだけでなく、その実は梅干しや梅酒など食べる楽しみも与えてくれます。古くから日本文化に深く根ざしている梅。万葉集では桜よりも多く梅の歌が詠まれています。当時の貴族たちにとっては梅こそが春の花、風雅の象徴だったのかもしれません。</p>

<p>ですが梅は日本固有の植物ではありません。日本には奈良時代に中国から漢方薬として伝わってきたと言われています。中国最古の薬物書にも梅の効能が説かれていました。日本でも、梅は、古くから「医者いらず」と称されるほど健康効果に優れた食材として親しまれてきました。そんな梅が与える健康効果をいくつがご紹介します。（聞き手・文／一般社団法人Raise）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>梅が含む「クエン酸」が持つ回復効果と免疫効果</h2>

<p><img alt="梅の実" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_umenomi2.jpg" width="1200" /></p>

<p>まずは、疲労回復。梅に含まれるクエン酸は、体内の乳酸を分解し、エネルギー代謝を助ける働きがあります。これにより、運動後や仕事の疲れを軽減し、体の回復を早める効果が期待されます。</p>

<p>また、殺菌作用や胃腸の働きを整える効果もあるため、これから暑くなるとおこりやすい夏バテや食欲不振にも効果的です。梅干し一粒を毎日の習慣にすることで、内側からの元気をサポートしてくれます。</p>

<p>免疫力を高める効果でも注目されています。特に梅に含まれるクエン酸は体内の活性酸素を抑える抗酸化作用があり、細胞の老化を防いでくれます。また、菌の増殖を抑え、殺菌、除菌効果も。また、植物性の乳酸菌が腸内環境を整えてくれるため、下痢にも便秘にも効果的といわれています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>梅の香りの主成分「ベンズアルデヒド」</h2>

<p>食べることによる健康効果だけではありません。梅にはリラックス効果もあります。梅の香りの主成分のひとつが「ベンズアルデヒド」。これは杏仁のような甘くほろ苦い香りを持ち、アロマテラピーの世界でも注目されている成分です。ベンズアルデヒドには、神経を鎮めてリラックスさせる効果があるとされ、不安や緊張をやわらげ、気分を落ち着かせる働きがあります。</p>

<p>他にも沢山の効果がみられる梅ですが、梅酒や梅干し、梅シロップにはそれぞれ塩分、糖分、アルコールも多く含まれていますから、食べ過ぎ、飲み過ぎには注意してください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>意外と簡単！梅シロップ</h2>

<p><img alt="梅シロップ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_umenomi3.jpg" width="1200" /></p>

<p>保存性の高さと独特の酸味は、日本の食文化に欠かせない存在となっていますが、最近は自宅で梅を漬け込む人は少なくなってきました。「やり方が分からない」「手間がかかりそう」という印象が強く、作ったことがないという方も増えています。でも実際は難しい工程はほとんどなく、手間もそれほどかかりません。梅干しはジッパー付きの保存袋があれば作れますし、梅酒や梅シロップも巨大なビンが絶対にいるというわけでもありません。</p>

<p>今日は中でも梅シロップについてお伝えします。「梅しごと」のなかでも比較的時間がかからず早くに完成するのが梅シロップです。蒸し暑い日に梅シロップの炭酸水割りを飲むのは格別です。梅シロップの作り方はいろいろとあるのですが、早く仕上げたい場合は生の梅ではなく、一度冷凍庫で凍らせた冷凍梅を使います。冷凍することで梅の繊維が崩れるため、梅のエキスが抽出しやすくなるからです。そのため、生の梅と比べると早くに仕上がるようになります。また、冷凍梅を使うことで腐敗リスクが低くなるというメリットがあります。</p>

<p>暑くなる時期に向けて漬け込む梅シロップは、作り方によっては腐らせてしまうこともあるのです。しかし、以下の点に注意すればリスクを軽減できます。</p>

<h3>水気をしっかりとる</h3>

<p>梅や容器を洗ったときに水気が残ったままだと腐敗しやすくなります。しっかりと水気を拭き取って使うようにしてください。</p>

<h3>2Lサイズ以上の大粒の梅を使う</h3>

<p>市販の梅の実にもサイズがあります。梅のエキスがしっかりと取れるよう、梅シロップを作る時は2L以上の大きな物を選ぶようにしてください。</p>

<h3>砂糖でつねにコーティング</h3>

<p>梅がしっかりと砂糖でコーティングされていないと腐敗しやすくなります。梅がしっかりと砂糖で覆われるように、1日に2～3回、容器を揺するようにしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>基本の梅シロップの作り方</h2>

<p>早く梅シロップを飲みたい！という方にぴったりのレシピを紹介します。</p>

<p>【材料】</p>

<p>・梅　500グラム</p>

<p>・氷砂糖　400グラム</p>

<p>・容器　1.5リットル以上のものがオススメ</p>

<p>材料はたったこの2つだけです。まずは梅を洗ってへたを取ります。その後、梅をジッパー付きの保存袋に入れて24時間冷凍庫で寝かせます。最近は冷凍した梅を「冷凍梅」として販売するオンラインショップもあるので、この工程も面倒！という方は生の梅ではなく初めから「冷凍梅」を用意する方法も。また、冷凍梅は冷凍の状態のままならば1年くらいは保存が利きます。梅の時期だけでなく、1年を通して好きな時に梅シロップ作りを楽しめます。</p>

<p>続いてビンの準備です。キッチンペーパーにホワイトリカーをしみ込ませ、容器の内側をまんべんなく拭きます。もっと手軽にしたいという人はホワイトリカーの代わりにアルコールスプレーを使っても大丈夫。いずれも菜箸でビンの内側を拭き上げるイメージでやってみてください。続いて、冷凍梅と氷砂糖がビンの中で交互になるように入れたら仕込みは完成です。</p>

<p>あとは風通しの良い日の当たらないところに置いて、1日に2～3回ビンを揺するだけです。漬け込み始めて2～3週間、梅がしおれてきたら完成です。しおれた梅を清潔な菜箸などを使って引き上げ、できたシロップは冷蔵庫で保存してください。</p>

<p>自分で作った梅シロップで夏バテ知らずの体になって暑い夏を乗り切りましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_umenomi.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 11 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[福光佳奈子,一般社団法人Raise]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>認知症リスクにも影響する「睡眠の質」を高めるには? 日中のウォーキングの効果  長尾和宏（医学博士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12247</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012247</guid>
			<description><![CDATA[認知症予防にもつながる「日中のウォーキング」の効果について、医師の長尾和宏さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="認知症予防" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_middleMan.jpg" width="1200" /></p>

<p>睡眠は心身の健康維持に不可欠なものです。医師の長尾和宏さんは「良質な睡眠は、認知症のリスク低減にも効果がある」と語ります。本稿では、睡眠の質を高めるために重要な「日中の歩行の効果」について書籍『歩く人はボケない 町医者30年の結論』より解説します。</p>

<p>※本稿は長尾和宏著『歩く人はボケない 町医者30年の結論』（PHP新書）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自然な眠りのために、歩行が重要</h2>

<p>睡眠には周期があり、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類が繰り返されています。</p>

<p>レム睡眠は、目を閉じていても眼球が素早く動いている状態です。体は休息していますが、脳は活発に活動しています。夢を見るのはレム睡眠のときです。一般的に、レム睡眠は「浅い眠り」と言われています。</p>

<p>一方、ノンレム睡眠時には脳の活動も低下しています。ノンレム睡眠は「深い眠り」であり、成長ホルモンが分泌されていると考えられています。</p>

<p>レム睡眠とノンレム睡眠がワンセットで、若い人は計90分くらいと言われています。この90分くらいの周期が一晩に数回、繰り返されます。入眠するとまずノンレム睡眠に入ります。最初に訪れるノンレム睡眠のときが一番深い眠りに達します。</p>

<p>数十分後には眠りが浅くなり、短いレム睡眠に移行します。このワンサイクルが約90分と言われています。この周期を一晩に数回繰り返すそうですが、2回目、3回目の周期ではノンレム睡眠は1回目のノンレム睡眠より浅くなってきます。</p>

<p>1回目が一番深い眠りにまで行き、2回目は1回目ほど深い眠りまで行かず、3回目は2回目ほど深い眠りにはならず、明け方になってくると、浅い眠りのレム睡眠の時間が長くなってきて、ほどなく目が覚めます。</p>

<p>このように一定の睡眠リズムを保った睡眠が「良質な睡眠」と言われています。睡眠時間の長短がよく議論されますが、あくまで量より質です。睡眠時間はかなり個人差があります。しかし6時間以下や10時間以上など極端な睡眠時間はよくない、と言われています。</p>

<p>ところが、睡眠薬を飲んだ場合は、良好な睡眠リズムが得られません。つまり自然な眠りとはかなり異なっているということです。</p>

<p>睡眠薬を常用している人は、認知症発症リスクが高くなる可能性が示唆されています。認知症のリスクを下げるためには、睡眠薬を使わない自然な眠りが大切です。すでに長く服用されている方は減薬や断薬を考えたほうがいいと思います。</p>

<p>自然な入眠には、心地よい疲労が必要です。昼間に適度に歩くことで心地よく疲労し、睡眠の質が改善され、認知症リスクが減ります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>太陽の光を浴びて、体内時計を整える</h2>

<p><img alt="松果体" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250424Nagaokazuhiro01.jpg" width="1200" /></p>

<p>脳には松果体という部位があります。大きさはグリーンピースくらいの小さな臓器で睡眠に関連しています。松果体は、メラトニンという睡眠ホルモンを作る部位です。認知症といえば海馬ばかりが注目されがちですが、認知症は睡眠障害であるという視点からみれば、松果体の働きもとても重要です。</p>

<p>一日のリズムとして、活動時間帯の昼間には眠くならずに、夜に眠くなるために、睡眠ホルモンのメラトニンは主に夜に分泌されます。そのためには太陽の光が重要です。</p>

<p>人間の体内時計は約25時間周期とされ、自然界の24時間周期とは1時間ズレています。毎日、1時間ずつ時差が生じています。それをリセットするのが、朝一番の太陽光です。ですから、まったく光が入らない独房に閉じ込められると、毎日1時間ずつズレていき、2週間後には昼夜が逆転してしまいます。</p>

<p>ですから、朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びることが重要です。こうした体内リズムは時間医学という分野で研究が進んでいます。</p>

<p>太陽光を浴びると脳内でセロトニンという神経伝達物質が分泌されます。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれているものです。</p>

<p>わかりやすく言えば、太陽の光を浴びると、それだけで幸せな気分になるということです。私は、太陽の光をたくさん浴びて幸せそうな顔貌を「セロトニン顔」と呼んでいます。</p>

<p>セロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料になります。朝から日中にかけて脳内にセロトニンがたくさん分泌されると、夜にメラトニンが分泌されやすくなります。朝7時に太陽の光を浴びれば、その15時間後の夜10時くらいには、睡眠ホルモンが出てきて、自然に眠たくなります。</p>

<p>朝、太陽の光を浴びながらの散歩は気持ちがいいものです。その結果、睡眠の質が高まり、認知症のリスクは減少します。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_middleMan.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 11 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[長尾和宏（医学博士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>都会の窪地は楽しい！ 「ブラタモリ」でもおなじみ東京スリバチ学会はなぜ生まれた？  望月大作</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/11708</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011708</guid>
			<description><![CDATA[東京スリバチ学会会長の皆川典久さん。なぜ都会の窪地に注目したのでしょう？ そしてその魅力とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="皆川典久" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2024/2024A/241227mochidukidaisaku.jpg" width="1200" /></p>

<p>世の中にはたくさんの名言や迷言、奇跡のような出来事が存在します。でもそれだけではありません。誰かの何かきっかけになる言葉だったり行動は十人十色存在していて、それは飾らない何気ない言葉や行動だったりもします。誰がどんな言葉や出来事できっかけをもらったのか、些細なことから大きな出来事までさまざまな分野で活躍されている皆さんに伺いたいと考え、実際に伺ってきました。</p>

<p>第2回としてお話を伺ったのは、東京スリバチ学会会長として『ブラタモリ』にも多数出演されている皆川典久さんです。皆川さんは大手ゼネコン会社に勤められていて、さまざまな建築物の設計にも携わられています。</p>

<p>皆川さんといえば、やはり「街歩き」のイメージがあるのですが、最近知った興味深い皆川さんの能力があって、それはどんな場所にいても「北」がどっちにあるのか瞬時に判断できることなんです。かなり前に『探偵ナイトスクープ』でも取り上げられていた能力を皆川さんも持っていて衝撃を受けたのでした。</p>

<p>もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ある言葉から皆川さんの人生は変貌を遂げました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>青山通りから一本入れば情緒あふれる「すり鉢状の窪地」</h2>

<p>皆川さんはそもそも街歩きをされていました。そしてあるとき「スリバチ」という名称を思いつき、それを街歩きで見つけたすり鉢状の窪地のことをそう命名しました。東京を歩いてみるとたくさんの坂や谷があり、地形マニアとしても知られるタモリさんはその中でも坂に着目して坂道学会と自称されています。皆川さんの場合は坂ではなく、凸凹地形に着目して、そこを「スリバチ」と名付けました。</p>

<p>その「スリバチ」について皆川さんは、例えば都心の青山通りから一本裏に入った黒鍬谷（薬研坂）のように、単純にくぼ地なだけではなくて、くぼ地の底には表通りとは一味違う下町風情の全く異なる街並みがすぐ側にあることが驚きだったんだそうです。</p>

<p>表通りとは隔絶された街が「スリバチ」の中にあったのは体験的に非常に面白く、それが直感的に「スリバチ」という言葉を思いつくきっかけになりました。そして皆川さんが「スリバチ」と名付けたことが、不思議な縁を手繰り寄せていくことになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スリバチの高低差を楽しんでいたら、気がつけばタモリさんがいた</h2>

<p>スリバチ学会を2003年に数人に友人で立ち上げた皆川さんは、今では至るところで再開発されている東京の中で、そんな開発から取り残された街に面白さを見出して始めたのが東京スリバチ学会の初期の活動だったそうです。</p>

<p>東京都内を歩くと奥行きが200mや300mの小さなくぼ地がたくさんあります。そんな小さなくぼ地をなぞるような高低差を楽しむ活動が東京スリバチ学会の活動です。しかし、東京スリバチ学会が立ち上がった2003年といえば、まだSNSは影も形もないころでした。</p>

<p>最初に「スリバチ」という言葉に食いついたのは、現「東京スリバチ学会」副会長で慶應義塾大学教授の石川初さんでした。皆川さん曰く、『会長が思いついた一番のスリバチポエムは「スリバチ」という言葉だ』と石川さんからは言われたそうです。</p>

<p>当時、参加者をどう集めていたのか。皆川さんによるとブログで発信をされていたとのことです。単純に街歩きと書くと集まるかどうかわからない。でも「東京スリバチ学会の街歩き」として募集をかけると、その言葉の物珍しさも手伝って見ず知らずの方々が集まってきたそうです。</p>

<p>そしてその集まってきたなかに例えば出版関係のリサーチをされている方だったり、「タモリ倶楽部」のリサーチをやっているような、ネタ集めをやっている方々が紛れ込んでいたことが、後につながっていきます。</p>

<p>皆川さんがタモリさんと最初に出会った番組は「タモリ倶楽部」でした。ネタや情報を集めている人が「東京スリバチ学会」のブログを読んで皆川さんに声を掛けたことがきっかけでした。「東京スリバチ学会」のブログでは街歩きの募集の他に、その街歩きについてのレポート記事も定期的にアップしていました。街歩きの募集、街歩きのレポート記事のサイクルでコンテンツが増えれば増えるほど、徐々に参加者も増加していきました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>NHK「ブラタモリ」誕生の影にスリバチあり？</h2>

<p>皆川さんは「ブラタモリ」には何度もゲストとして登場しています。皆川さんや「東京スリバチ学会」のことを「ブラタモリ」で初めて知った方も多いんじゃないでしょうか。</p>

<p>そんな「ブラタモリ」にはひとつ興味深いエピソードがあります。番組が始まる前に皆川さんにタモリさんと始める新番組に関しての相談があったそうです。そこで皆川さんがスタッフに話したのが「ブラタモリ」の元になるようなアイデアだったそうです。</p>

<p>もし皆川さんが「あ、スリバチ」と「東京スリバチ学会」なる団体・企画を立ち上げなければ、「ブラタモリ」は存在しなかったかも知れません。そう考えると「スリバチ」という言葉の発明は非常に大きな意味を持っていると言わざるを得ません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2024/2024A/241227mochidukidaisaku.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 08 May 2026 19:15:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[望月大作]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>混ざりあわなかった赤と青　描くことに“目的地”はあるのか（連載「描き屑の瞬き」第1話）  いのうえまりこ（画家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14200</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014200</guid>
			<description><![CDATA[画家・いのうえまりこさんの連載「描き屑の瞬き」では、いのうえさんがその時々に抱いたあれこれを絵とエッセイで綴ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="いのうえまりこ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko02.jpg" width="1200" /></p>

<p>アルコールインクアートは、インクと無水エタノールを紙に垂らし、ドライヤーなどの風や紙の傾きでインクを広げていく抽象的なアートです。</p>

<p>画家のいのうえまりこさんは、アルコールインクを主な画材に、自分の内側にあるものと向き合いながら作品を描いています。</p>

<p>本連載「描き屑の瞬き(かきくずのまたたき)」では、いのうえさんがその時々に抱いたあれこれを、絵とエッセイで綴ります。描くことで、言葉にならないものがすくい上げられることがある。その表現に触れて、あなた自身の何かと重なったり、ふっと心が軽くなる時間になれば幸いです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>描くことと生きることのあいだ</h2>

<p><img alt="いのうえまりこ,アルコールインクアート" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko07.jpg" width="1200" /></p>

<p>答えの出ない問いをよく考えている。</p>

<p>言葉にしようとするとうまくまとまらなくて、<br />
まとめた瞬間に真意はペラペラになりそうで。<br />
どこかで誰かが言っているであろう、ありふれた言葉になってしまいそう。</p>

<p>この連載の話をいただいたときも、とてもとても嬉しかった。ずっとやってみたかったことのひとつだった。</p>

<p>なのにやっぱり筆は進まない。</p>

<p>やってみたいという欲求と、<br />
やりたくないという怖さが、同時にいる。</p>

<p>絵を描くときもそう。<br />
描きたいと、描きたくないが、いつも隣にいる。</p>

<p>絵具を紙の上に落とす。<br />
にじんでは広がる。<br />
また新しい色を、ぽたぽたと、落とす。</p>

<p>その繰り返し。</p>

<p>きれいだと思う瞬間と、<br />
うまくいってないと思う瞬間が、同時にある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>アルコールインクをメイン画材として、普段私は絵を描いている。</p>

<p>もともと会社員として働いていたけれど、コロナ禍で時間ができたことをきっかけに、挫折していた絵をもう一度描き始めた。</p>

<p>インクを紙の上に垂らし風を当てると、色はにじみ、思いがけない方向へ広がっていく。</p>

<p>どこに流れるのか、どんな形になるのか。<br />
そのときになってみないとわからない。</p>

<p>その&quot;わからなさ&quot;が好きだった。</p>

<p>決めなくてよかった。<br />
ただ色は広がっていった。</p>

<p>ときどきアート体験の場を開いている。<br />
そこで出会う作品は、どれも美しくて本当に感動する。そのままの自由な絵で、誰一人欠くことなく、全て完璧だと思っている。</p>

<p>けれど、この連載にあたり編集の方と対談をしながら絵を描くなかで、<br />
自分の活動について話をしていたそのとき、</p>

<p>ぽろっと言葉が落ちた。</p>

<p>「数年続けているけれど、私、別にうまくなってはいないよね」</p>

<p>誰かにかけていた言葉とは違う声だった。</p>

<p>そのとき描いていた絵は、赤と青が混ざらないまま、紙の上に置かれていた。</p>

<p><img alt="いのうえまりこ,アルコールインクアート" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko03.jpg" width="1200" /></p>

<p>かつて絵を学んでいたころ、作品に75点とつけられた記憶がある。</p>

<p>悪くもなければ、特別でもない。</p>

<p>曖昧な数字をみたその瞬間が、今でも映像として脳内に焼きついている。</p>

<p>うまいか下手か。届いているか、足りないか。</p>

<p>気づくと、どこかにたどり着くために描いている自分がいた。</p>

<p>描く行為は、かつての私にとっては道しるべで、ただ歩いていられればそれでよかったのに。</p>

<p>赤と青は、混ざらなかった。</p>

<p>隔たりがあることは、最初よくないものにも見えた。<br />
対極にある感情が、まとまらないまま自分の中に放置されているようだった。</p>

<p>けれど。</p>

<p>それを改めて眺めたとき、色たちは、ただそこに在るだけだった。</p>

<p>境界は争っているようには見えなかった。</p>

<p>どちらも自分の色をやめていない。<br />
それが美しいと、その時の私は思った。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="いのうえまりこ,アルコールインクアート" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko05.jpg" width="1200" /></p>

<p>対談の最後に、編集の方がこんな話をしてくれた。</p>

<p>昔、水面を探しに海や沼へと行ったことがある、と。<br />
紙の上で色がにじんでは移ろいゆく様子が、それに少し似ていたのだという。<br />
ずっと見ていられる時間だった、と。</p>

<p>水面の表情に同じ瞬間はなく、本当は、刻一刻と変わっていて。<br />
同じように見えても、少しずつ違っていて。</p>

<p>縛られていると思っていた考えも、ふと、ほどけていくかもしれない。</p>

<p>変わらないと思っていた波間に、<br />
ふと、自分だけの光がきらりと見えることがあるかもしれない。</p>

<p>でも、その光は次の瞬間にはもう消えているかもしれない。</p>

<p>広がっては消えていく波紋。<br />
重なり続ける揺らぎ。</p>

<p>ただそれを眺めている時間。</p>

<p>答えを持たないまま、キラキラと揺れている。</p>

<p>その景色たちを、ここにそっと置いていこうと思う。</p>

<p><img alt="いのうえまりこ,アルコールインクアート" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko04.jpg" width="1200" /></p>

<p>これからここで描くもの、<br />
紡いでいく言葉が、<br />
そんな時間になっていけばと思う。</p>

<p><img alt="いのうえまりこ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko01.jpg" width="1200" /></p>

<p>今回使用した画材：アルコールインク</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260428inouemariko02.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 08 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[いのうえまりこ（画家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>脳は「口ぐせ」に左右される　同じ失敗を繰り返す人が、すぐ封印すべき「思考を狭めるNG言葉」  菅原洋平（作業療法士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14171</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014171</guid>
			<description><![CDATA[失敗などをした時についつい出てしまう口ぐせが、さらなる失敗に繋がることがある。作業療法士の菅原洋平さんが「今すぐ止めたい口ぐせ」を紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』" height="720" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ThinkingMan.jpg" width="1200" /></p>

<p>「いつも同じミスをしてしまう」「間違えてばっかり」――仕事などでミスをしたときに、こんな言葉を口にしていませんか？こうしたマイナスな口ぐせが、同じ失敗を繰り返す原因になることがあると、作業療法士の菅原洋平さんはいいます。</p>

<p>本稿では、言葉が脳に与える影響や同じ失敗をしないように気を付けたいことを見ていきましょう。</p>

<p>※本稿は、菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「口ぐせ」が最強の修正力をつくる</h2>

<p>「失敗は成功のもと」ということわざは、「なにが間違っていたのかを調べて次に生かしていけば、必ず成功する」という意味です。素晴らしい人生訓ですが、実はこれ、脳科学的にも裏づけられています。</p>

<p>なぜなら、脳には、行動した結果、得られた感覚に基づいて次の行動を修正する「フィードバック誤差修正」という仕組みがあるからです。</p>

<p>作業をすればするほど上達していくのは、この仕組みのおかげ。つまり、「同じ失敗を繰り返す」という要領の悪さは、「脳へのフィードバック機能が正しく働いていないから」といえます。これを防ぐには、自分では気づかずに埋もれている「感覚」を発見する必要があります。</p>

<p>たとえば、同じ失敗をしがちな人でも、「プレゼンを周囲から褒められ、目頭が熱くなった」「大きな契約を受注できて興奮し、『自分ってすごい！』と思えた」など、ポジティブな出来事による感覚はなにかしらあるはずです。こうした感覚が一度掘り起こされれば、「その感覚に基づいて行動を修正してみよう」と脳内で自動的にセットされます。</p>

<p>感覚が埋もれてしまう原因の代表例は「口ぐせ」です。「いつも○○」「○○ばっかり」こんな言葉を使っていませんか？</p>

<p>たとえば、「いつも眠れない」と言うと、完全に睡眠をとっていないことになりますが、実際にはそんなことはあり得ません。しかし「いつも」と言ったことで、眠れた日の感覚が埋もれてしまいます。埋もれてしまえばその感覚は忘れてしまい、忘れてしまえば、自分はそうだと決めつけてしまいます。</p>

<p>一部のことを全部のように決めつけてしまう口ぐせをやめて、代わりに「あのときはうまくいった」とつぶやいてみましょう。脳内では、うまくいったときの感覚に焦点が当てられて、違う結果になるための行動記憶を読み出すことができます。</p>

<p>私たちが使う言葉は、記憶の「検索ワード」のようなもの。「あのときはうまくいった」とつぶやいたとき、脳内では「あのとき」の行動記憶が検索されます。グーグルなどの検索エンジンを使うと、関連するページを探し出してくれますよね。あれと同じイメージです。</p>

<p>なので、脳という検索エンジンの中にポジティブな行動記憶を入れておけば、検索するときもポジティブな記憶がヒットし、その記憶に基づいた行動(＝うまくいったときの行動)を自動的にとってくれる、というわけです。</p>

<p>普段から「いつも」と「ばっかり」という言葉を使わないようにしてみるだけで、脳のセンサーが働き始め、「うまくいったときの感覚」を掘り当ててくれます。あとは、脳の修正力に任せるだけ！</p>

<p>ほかにも、こんな言葉を口ぐせにしていませんか？ もしこの中に、「言っちゃってる......」というものがあれば、今日から使用禁止です！</p>

<p>【NG口ぐせ集】</p>

<p>・絶対〇〇：絶対失敗する、絶対忘れる、絶対眠れない</p>

<p>・また〇〇：またやっちゃった、また怒られた、また遅刻した</p>

<p>・昔から〇〇：昔から要領が悪い、昔からミスが多い、昔からこうだ</p>

<p>・必ず〇〇：必ず怒らせる、必ず忘れ物をする、必ず嫌われる</p>

<p>・〇〇ばっかり：トラブルばっかり、悪いことばっかり、負けてばっかり</p>

<p>・〇〇だけ：自分だけ損をしている、あの人だけ得をしている</p>

<p>・全然〇〇：全然ダメ、全然うまくいかない、全然思いどおりにならない</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「同じ間違いをしちゃう」には前兆がある！</h2>

<p>トラブルの初期段階には、なんらかの「生理的な前兆」があります。前兆を察知できれば、「いま自分は、失敗を繰り返しやすい状態にある」とセンサーが働き、同じような失敗を防ぐことができます。</p>

<p>みなさん、こんな経験ありませんか？</p>

<p>仕事が忙しくてやることが山積みな時期に限って、なぜか帰宅後に「その日にやらなくてもいい片づけや掃除」をしてしまう。机の上の書類の整理、散らばった洗濯物の片づけ、部屋の隅に置いてあるホコリを被った段ボールの整理などなど。普段はやらずにいるのに、なぜか気になってやり始めてしまう.......。そして、寝不足で翌日のパフォーマンスが上がらず、おきまりの「またやってしまった......」。</p>

<p>このような、通常のテンションと違うときは、同じ失敗を繰り返してしまいがち。日中の忙しさで交感神経が優位になり、その結果として高まった心拍などの生理的な状態に、行動を合わせてしまっているからです。ほかにも、</p>

<p>・予定より早く作業が終わったとき</p>

<p>・売り上げが予想を超えてよかったとき</p>

<p>・突然誰かに褒められたとき</p>

<p>このような「予期せぬ報酬」を得たときも、ドーパミンが脳にあふれ出し、高い心拍数に合わせて私たちの視野は狭くなり、そのテンションで作業に手をつけるようになってしまいます。こうした状況のときは、体が発するサインに注意を向けることが大切。脳には、意識が向けられている感覚が増幅される機能が備わっています。</p>

<p>自分の体のサインを見つけて、その生理現象をよく観察する。すると、脳に到達する段階で感覚は増幅されて、脳内では、「いま、自分の体に起こっていること」が明瞭に再現されます。その結果、「この状態のときの自分はマズい」と気づくことで、最適な行動に修正することができるようになる。それが、あなたを「仕事が速い人」に近づけます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ThinkingMan.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 08 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[菅原洋平（作業療法士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>35歳から職務経歴書の書き方が変わる？　子育て後の就職・転職をスムーズにする「書類の作り方」  山本しのぶ,一般社団法人Raise</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12238</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012238</guid>
			<description><![CDATA[子育てが一段落したあとの「もう一度働きたい」には壁がある？ スムーズなキャリア形成のための書類づくりの方法を専門家にお聞きします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="山本しのぶ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/250227thinkingwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>子育てが一段落してくると、「もう一度働きたい」「キャリアを見直したい」と考える女性は少なくありません。しかし、現実には多くの壁が立ちはだかり、不安や戸惑いを抱える方も多いです。35歳からの転職・再就職を成功させるカギについて『アラフォー女性のための次こそ成功させる転職マニュアル　30代・40代からでも正社員になれる！』（つた書房）の著者、キャリアコンサルタントの山本しのぶさんに聞きました。（聞き手・文／一般社団法人Raise）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>転職市場は35歳までと言われるけれど&hellip;</h2>

<p>転職や再就職を希望する女性たちからよくある相談が「この年齢でも正社員になれますか？」というものです。「転職できるのは35歳まで」「40代というだけで書類選考が通らない」「若い人を採用したがる企業が多い」といった情報が出回っているため、不安に感じる人が多いのです。特に、ブランクがある場合や未経験職種へのチャレンジでは、年齢がネックになるのでは？と、気にされる方も。しかし、年齢＝不利ということでもありません。</p>

<p>例えば、40代ならではの落ち着きや責任感、柔軟なコミュニケーション力、家庭や地域で培ったマネジメントスキルなどは、多くの企業にとって貴重な人材要素です。また、近年では「女性の再就職支援」に力を入れる企業も増えつつあります。求人情報をよく読んで、マッチする会社に応募すれば、正社員も夢ではありません。これまでの経験を言語化し、「今の自分にできること」「組織にどう貢献できるか」を具体的に示すことで、書類通過率や面接での評価を上げていくことができます。私のところに来る相談者の中にも実際、職務経歴書の書き方を工夫して、内定を取れた人がいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>書類選考で落ちてしまう残念な書類</h2>

<p>何社出しても書類選考で落とされてしまうという女性の方がいました。提出している書類を拝見すると、パソコンでダウンロードできる職務経歴書のひな形を使って作成したものでした。フォーマットに沿って職務経歴が年代順に書かれており、一見すると何も悪いところはないように見えます。20代の転職ならば、この書式と内容でもある程度は書類を通過したと思うのですが、35歳以上の転職では、残念ながらアピール不足でした。採用担当者の目に「魅力的な人材」とは見えなかったのだと思います。しかし、私が提案したいくつかのポイントを改善すると、書類通過率が格段にアップしました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>35歳からの職務経歴書の書き方のコツ</h2>

<p>子どもが小さいうちは時間の融通も利くパートでいこうと考えて生きてきた人の中には、長く働くうちにリーダー的な役割をしていたということもあるはずです。そういう時はパートであっても職務経歴書にその経験を書き、アピールポイントにしていきます。また、キャリアは仕事だけではありません。子育てや地域活動で培った調整力、忍耐力、対人スキルなどは、職場で十分に活かせる力です。自信を持って、それらの「見えにくい経験」を職務経歴書に落とし込み、面接で伝えていきましょう。</p>

<p>また、35歳以上の転職、再就職の場合は古い経歴から順番に並べるよりも、新しい経歴から並べることをオススメします。35歳以上の人の場合、新卒採用された時の情報は15年近く前のもののはず。昔の情報よりも、直近の情報が冒頭にある方が採用担当者へのアピールになるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>履歴書の書式もポイント</h2>

<p>職務経歴書の書き方の工夫の他に、履歴書の選び方にもポイントがあります。皆さんがよく手にするのは恐らく、ネット上で手に入るひな形や、市販の履歴書などだと思います。この履歴書の書式には、大きく分けて2つのタイプがあります。学歴や職歴を書く欄が広くとってあるものと、狭くなっているものです。学歴が多い人や、職務経験が豊富な場合は広めのフォーマットを選ぶと良いのですが、それほど書くことがない人の場合、スペースが広めにあるものを選んでしまうと空白が多くなります。まずは自分の学歴、職務経歴をノートなどに書き出してみましょう。全体の分量を把握し、どのくらいのスペースが必要かを考えて、内容のボリュームに合ったひな形を選ぶようにしてください。</p>

<p>また、履歴書の職歴には書かなければいけない情報と、書かなくても良い情報があるのをご存じでしょうか。契約社員や派遣社員など「社員」とつく雇用形態で働いたものは職歴に必ず書かなくてはいけません。一方で、パートやアルバイトとして働いた経験の記載は任意です。ですが、社員として働いていた時からかなり時間がたっているとブランクが長いと思われるため、パートでも職歴に記載した方がいい場合もあります。</p>

<p>35歳からの転職・再就職活動は、確かに簡単なものではありません。しかし「人生100年時代」と言われる今、30代、40代はまだまだ可能性に満ちた世代です。これまでの経験を土台に、自分の価値を再確認し、無理のないペースでステップを踏んでいけば、自分らしい働き方を実現することができます。焦らず、諦めず、一歩ずつ。あなたの未来は、きっとあなた次第で変えていけます。<br />
&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/250227thinkingwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 07 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本しのぶ,一般社団法人Raise]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>故郷にも住む場所にもとらわれない　75歳の実業家が貫いてきた「身軽さ」という哲学  中野善壽（実業家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14189</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014189</guid>
			<description><![CDATA[実業家の中野善壽さんは、旅行を一切計画しないという。流れに身を任せることの利点とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="中野善壽" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>旅の計画を立てるのに時間をかけすぎていませんか。あるいは、生まれ育った場所や、今いる環境への漠然とした義務感に縛られていませんか。</p>

<p>実業家・中野善壽さんの旅の流儀は「計画を一切しないこと」。130の国と地域を訪れてきた中野さんは、ホテルも決めずに降り立った街で、カフェの店員に宿を頼む。それが最高の旅になると言います。</p>

<p>そしてその自由さは、旅だけにとどまりません。「ふるさとへの執着」「今いる場所へのこだわり」など、私たちが当たり前だと思い込んでいるものを一度疑ってみることで、思いのほか身軽になれることを教えてくれます。</p>

<p>※本稿は『ぜんぶ、すてれば』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）を一部抜粋・編集したものです。<br />
※同書は2020年に発売した書籍を携書化したもので、内容やプロフィールは発刊当時のものとなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>旅は計画ゼロで。偶然の出会いが最高のガイド。</h2>

<p>これまで訪れた国と地域は130ほど。プライベートでも海外旅行は好きです。やっぱり、自分が知らない土地、知らない文化に触れることは、心を自由にしてくれます。若い人には旅をおすすめしたいです。</p>

<p>僕なりの旅の流儀を一つ挙げるとしたら、「計画を一切しないこと」。とりあえず飛行機から降りて街に出たら、感じのよさそうなカフェに入って「このへんでいいレストラン知らない？」と店の人に聞く。</p>

<p>「高いレストランがいいの？」と聞かれたら、「あまり高過ぎるのはダメ。でも、そこそこおいしくて雰囲気がいい店がいい」と希望を言えば、だいたい教えてくれます。</p>

<p>そして行ってみたレストランが気に入ったら、「このへんで一番おすすめのホテルを教えて」と聞く。</p>

<p>センスのいい料理やインテリアを提供しているレストランで働く人は、だいたい、いいホテルを知っているんです。ホテルの名前を教えてくれたら「そこにする。今日泊まりたいから、悪いけど、予約してくれない？」とチップを添えて。次の日のランチもその調子で、行き当たりばったりの旅が面白いんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ふるさとに縛られるのも、幻想でしかない。</h2>

<p>日本人がなかなか捨てきれないものの一つに、「ふるさと」があります。生まれた土地とそこに紐づいた地縁。「跡取り」として土地や家を受け継ぐプレッシャーに悩んでいる人も少なくないでしょう。とらわれる必要はない、と僕は思います。</p>

<p>そもそも&quot;土着&quot;という考え方がなぜ生まれたのか。歴史を紐解くと、それが時の為政者の施策でしかなかったことがわかります。</p>

<p>例えば、江戸時代の徳川幕府による土地政策。各地の生産性を維持し、江戸への必要外の流入を防ぐために土地を与え、寺などに地域の分所的役割を作ったのです。個人が土地にこだわるようになったきっかけは、人の管理と生産管理の一環でしかなかったのかもしれません。</p>

<p>「そんなものか」と思いませんか。</p>

<p>もちろん、こだわることで得られるものもあるでしょう。けれど、もしかしたら失っているものも大きいかもしれない。例えば、土地に縛られなければ外国だってどこだっていつでも飛び立てるんですから。</p>

<p>伝統工芸のような精緻なものづくりには継承が必須になるけれど、それも「その土地じゃないと絶対ダメ」ということはないはず。</p>

<p>捨てちゃいけないものなんてない。それくらいの気持ちで、一度、すべての「当たり前」を疑ってみることをおすすめします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今いる場所を捨てる。いつでもゼロから始める。</h2>

<p>住む土地にこだわらない。移住先の選択さえ、なりゆきで決めてしまう。そんな価値観に至った源流をたどると、子ども時代に転地を繰り返した経験が大きいように思います。</p>

<p>1944年生まれの僕は、家庭の事情で祖父母に育てられました。本籍は東京ですが、生まれは青森県八戸市鮫町です。小学校の頃に一度転校し、中学生の頃に再び青森へ。同級生の津軽弁がまったくわからず、一人になってしまったような心細さを感じたことを覚えています。</p>

<p>その後、大学は千葉に進んだので、また大移動。東京で就職してからも、香港、ニューヨーク、パリと、世界の都市で働く経験があったからか、見ず知らずの土地に行くことにはなんの抵抗もありません。</p>

<p>一つの場所で固定した人間関係を築くような町内会的な発想は皆無。「モンゴル遊牧民族的」な生き方とも言うべきか。どうせ新しいことをやるなら、今いる場所でやるよりも、新しい場所で始めたい。だって、今いる場所で始めたら、ここでやってきたことに影響されるじゃないですか。</p>

<p>いつでもゼロから出発できる。そのほうがずっといい結果を生めると信じることができれば、どこへだって行けると思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 07 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野善壽（実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>簡単に立体的な絵を描く方法は? 野村重存さんの「世界一わかりやすい絵の授業」  野村重存（画家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12233</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012233</guid>
			<description><![CDATA[画家の野村重存さんが教える「立体的な絵の描き方」とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="野村重存" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari0.jpg" width="1200" /><br />
写真：小池彩子</p>

<p>テレビ番組「プレバト!!」（MBS/TBS系）の水彩画コーナーで大人気の絵の先生・野村重存さんは、「絵のセンスや才能がない」と思っている超初心者、さらにその前段階の初心者未満の人でも、「必ず上手な絵を描くことができる!」と語ります。</p>

<p>前回の記事では、絵を描くときの最初のステップ「型取り」について教えてもらいました。型取りの基本は、軽く、薄く、何本もの「直線」でものの輪郭を描くこと。本稿では、りんごを型取りした絵をもとに&quot;立体的な絵を描く方法&quot;について教えてもらいました。生徒役は、絵を描くことにコンプレックスを抱いている超初心者のIさんです。</p>

<p>※本稿は、野村重存著『野村重存の世界一わかりやすい絵の授業』（PHP研究所）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>こう描けば立体的に見える!</h2>

<p>野村：それじゃあ、Iさんが型取りした絵をもとに、実際に整えていきましょう。</p>

<p>I：よーし、実物のりんごに近づけていくぞ〜! えーっと、こんなところに角はないから、ここはまるく描いちゃおう。</p>

<p>野村：おっと、ストップ! そこ、曲線で描いちゃいます?</p>

<p>I：えっ、実物のりんごに近づけていくんだから、曲線で描くんじゃ......。</p>

<p>野村：残念! 曲線で一筆書きのように描くと、どうなりますか?</p>

<p>I：......あっ、曲線で描くと、りんごのまるいながらも、いびつでゴツゴツした感じが表現できないと、この前、習いましたね（汗）。</p>

<p>野村：思い出してくれましたか。</p>

<p>I：ということは、この整える工程でも、型取りのときと同じように「直線」で描いていくんですか?</p>

<p>野村：その通り! 型取りのときよりも短い「直線」で、軽〜く、薄〜く、何本も直線を描きながら角を削っていきます。そのとき、一気に整えずに、少しずつなめらかにしていきましょう。</p>

<p>I：サッサッサッ。本当に地道ですね。野村先生、下のような感じになりましたが。</p>

<p><img alt="Iがかたちを整えたあと" height="1114" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari04.jpg" width="1200" /></p>

<p>野村：そう、そんな感じです。とてもいいですね！</p>

<p>I：ありがとうございます! 大人になると、ほめられることがないので、うれしいです（照）。</p>

<p>野村：少しずつ、少しずつ角を削っていってなめらかになったら、最後に必要のないはみでた線を消しゴムで消すと、りんごの輪郭は完成です。</p>

<p><img alt="Iが描いたりんごの輪郭" height="601" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari05.jpg" width="1200" /></p>

<p>I：やった〜! 輪郭が完成しました。角を削る前と削ったあとを下に並べましたが、まったく違いますね。角を少しずつ削って整える工程って、彫刻みたいで、とてもおもしろかったです。</p>

<p>野村：まさに彫刻と同じです。彫刻は、ゴツゴツした多面体の素材の角を少しずつ削っていって、なめらかにしていきますからね。</p>

<p>I：野村先生、多面体というのは......?</p>

<p>野村：立方体や直方体など、4つ以上の平面で囲まれた立体のことですね。絵や彫刻などの美術の世界ではよく使われる言葉で、ものを平面ではなく立体としてとらえるときにイメージする図形です。......あっ! 多面体といえば、ちょっと待っててください。私も描きます。サラサラサラ。</p>

<p>I：野村先生のお手本ですか！</p>

<p>野村：はい。型取りをしたあとに削って整えたのが、下です。</p>

<p><img alt="野村先生のお手本" height="1125" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari06.jpg" width="1200" /></p>

<p>I：うわぁ!! 一気に実物のりんごに近づいた! あれっ、輪郭だけじゃなくて、りんごの前側にも、なにか線が描いてありますね......。</p>

<p>野村：そうなんです。これは、りんごの表面のまるみを出すための線ですね。りんごを平面ではなく立体としてとらえて、表面があることを意識しながら、縦や横の直線を薄く描きくわえました。</p>

<p>I：この線があることで、一気にりんごが立体的に見えますね。</p>

<p>野村：粗い木彫りのりんごみたいに見えるでしょう?</p>

<p>I：はい、見えます! 考えてみると、リアルな絵って、平面的ではなく立体的ですもんね。これまで輪郭をとらえるのに一生懸命で、りんごにまるみのある立体感があるのを忘れていました......。というか、今、はじめて立体だと意識しました（汗）。</p>

<p>野村：まずは、きちんと輪郭のかたちを描くことが大切なので、大丈夫ですよ。</p>

<p>I：この表面の線は、どうやって描けば......?</p>

<p>野村：ものを多面体としてとらえて描くのは、いきなりは難しいんです。多面体の感覚をつかむには、習うより慣れよ。特に、Iさんのような初心者は、お手本をなぞって練習するのが、いちばんの近道です。なぞるうちに、「こうやって描けば立体的に見える」という感覚をつかめるようになりますから。</p>

<p>I：わかりました。さっきの野村先生のお手本を、今、少しなぞってもいいですか?</p>

<p>野村：どうぞ、どうぞ。</p>

<p>I：お手本をコピーしてっと。それじゃあ、なぞります。......あ、少しずれた。</p>

<p>野村：一気にスーッと線を引くと、線がずれたり、それたりしやすいんです。「ゆっくり、ゆっくり」「とぎれ、とぎれ」がコツです。</p>

<p>I：つい、急いで、なぞってしまいます......。</p>

<p>野村：あせらずにいきましょう。お手本の線がどんなふうに描かれているか、じっくり観察しながらなぞると、上達がグンと早くなりますから。</p>

<p>I：何度もなぞって練習しますね。表面の線も！</p>

<p>野村：がんばりましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari0.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 07 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[野村重存（画家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>不安があっても生きていける　“社交不安症”の男性が交流会で手にした小さな自信  広岡清伸（精神科医）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14128</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014128</guid>
			<description><![CDATA[人の視線が怖い「社交不安症」を抱えていた多田(仮名)さんが、グループセッションに参加して得た新たな気づきとは。精神科医の広岡清伸さんが、多田さんが笑顔を取り戻した軌跡を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_depressedman.jpg" width="1200" /></p>

<p>大学時代のアルバイトで「社交不安症」となり、人の視線が怖くなった多田晋平(仮名)さん。精神科専門医の広岡清伸さんが勧めたグループセッションへ参加したところ、ある気づきを得て少しずつ自信を持つようになったそうです。</p>

<p>本稿では、多田さんが社会の中で生きる方法を見つけたプロセスや、広岡さんが社会不安症で悩む人に伝えたいことを紹介します。</p>

<p>※本稿は、広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本記事は特定の治療法を推奨するものではありません。実際の治療・服薬に関するご判断は、必ず主治医または専門医にご相談ください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>失敗してもいい。みんな同じだから</h2>

<p>多田さんがアルバイトを再開してから2カ月後、わたしが提案したのは、同じ悩みを抱える人たちの集まりに参加することでした。ひとりで移動できるようになった多田さんが、本格的に社会の中で生活していくには、これまで避けていた集団の中でコミュニケーションをとれるようになることです。</p>

<p>要するに、脅威となっていた他人の視線をいかに克服できるか。バイトを通じて、最低限のことはできるようになりましたが、さらに多くの人数と一緒に過ごすことに慣れてほしかったのです。多田さんにとって最終課題といってもいいものでした。</p>

<p>広岡「アルバイトには慣れてきましたか？」</p>

<p>多田「倉庫の仕事は問題なくできるようになってきたと思います」</p>

<p>広岡「そろそろ、多くの人と接することにも慣れるようにしていきましょう。社交不安症の方を対象にした少人数のグループセッションに参加してみませんか。参加者は5〜6人くらいです。みんな似たような不安を抱えている人ばかりで、定期的に集まっているんですよ」</p>

<p>多田「......いろいろな人と話すということですよね」</p>

<p>広岡「そうですね。本格的に社会の中で生活していくには必要なことですからね」</p>

<p>多田「怖くないですか？」</p>

<p>広岡「不安があっても行動する。多田さんがこれまでできてきたことですよね。だったら、できます。それに、多田さんと同じような悩みを抱えている人たちですから」</p>

<p>多田「少し安心しました。けど、怖いですね」</p>

<p>セッション初日。部屋の前で立ち尽くしている多田さんを見たわたしは、心配になって声をかけました。</p>

<p>広岡「多田さん、どうされましたか？」</p>

<p>多田「あっ、先生。ドアの向こうから聞こえてくる声が、自分に向けられた嘲笑のように感じられてきて......中に入れなくなりました」</p>

<p>広岡「昔のことを思い出してしまいましたね。でも、じっと聞いてみてください。聞こえてくる笑い声は、多田さんに向けられたものではありませんよ。そもそも、多田さんは、ここにいるじゃないですか」</p>

<p>多田「そうですよね」</p>

<p>広岡「ほら、ドアを開けて。みんな多田さんのことを待っていますから」</p>

<p>意を決してドアを開けた多田さんを待っていたのは、多田さんを歓迎する拍手でした。後でスタッフから聞いた話だと、初日の多田さんは緊張気味で、言葉少なだったといいます。</p>

<p>セッションのテーマは毎回少しずつ違いますが、目的は共通しています。「不安の中でも話してみる」「人の前で失敗しても大丈夫だと体験する」ことです。</p>

<p>初日、かなり緊張していた多田さんは、「入口の前で、もう帰ろうかと思いました」と笑いながら振り返っていました。それでも、部屋を見回すと、同じように表情の固い人たちが座っていたそうです。その光景を見た瞬間、「自分だけじゃないんだ」と感じ、少し肩の力が抜けたといいます。</p>

<p>自己紹介と近況報告を済ませると、司会を務める心理士が、「無理に話さなくても大丈夫です」と伝えてくれました。多田さんは、順番が近づくにつれて手のひらが汗で濡れ、心臓の音が耳の奥で響いたと話していました。しかし、いざ自分の番になると、「倉庫で働いています。まだ緊張しますが、少しずつ慣れてきました」と短く言葉を出せました。</p>

<p>「その瞬間、周りがうなずいてくれたんです。それが意外で、うれしかった」と、多田さんは話していました。誰も笑わず、誰も否定せず、ただ静かに聞いてくれていた。それだけのことが、多田さんの中では大きな出来事だったそうです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>安心できる場所での成功体験が、社会に戻るための大きな力になる</h2>

<p>2回目のセッションは、「最近、不安を感じた場面」をテーマに話し合いました。ある参加者が、「バスの中で人の視線が気になって途中で降りてしまった」と語ると、他の人たちも共感するようにうなずいていました。多田さんは、「同じようなことが自分にもある」と思いながら、その話を聞いていたといいます。</p>

<p>そのセッションの中で、司会の心理士からこういう提案がありました。</p>

<p>「次回は、&quot;不安を感じる場面でどう行動するか&quot;を少しだけ練習してみましょう」</p>

<p>いわゆるロールプレイ(場面練習)です。多田さんは一瞬ためらいましたが、「やってみよう」と思えたそうです。その理由をこう語っています。</p>

<p>「ここでは失敗してもいい、と思えたんです。みんな同じだから」</p>

<p>3回目のセッションの日。多田さんは、「職場で主任に声をかけられた場面」を再現することにしました。「少し人前で話す練習にもなる」と考えたからです。</p>

<p>彼は立ち上がり、少し視線を下げたまま、「あの、次の箱はどこに運びますか」とつぶやくように言いました。その声はかすかに震えていましたが、心理士が「はい、いまのすごく自然ですよ」と穏やかに答えると、周囲からも拍手が起こりました。</p>

<p>多田さんは顔を赤らめながらも、「本当に、あれでよかったんですか」と笑いました。その話を後から聞いたわたしは、多田さんに「完璧じゃなくていいんです。&quot;震えながらもできた&quot;という経験が最も大切なんですよ」と伝えました。</p>

<p>後日の外来で、わたしと多田さんは、こんな話をしました。</p>

<p>多田「グループセッションに行く前は、正直、怖かったです。初対面の人ばかりで、また注目されるんじゃないかと思ったらドキドキしてきて」</p>

<p>広岡「行ってみて、どうでしたか？」</p>

<p>多田「みんな同じように緊張していて、少し安心しました。話している途中で手が震えていた人もいましたけど、誰も笑わない。自分も少し話せたんです」</p>

<p>広岡「それは大きいですね。安心できる場所での成功体験は、社会に戻るための橋渡しになります」</p>

<p>多田「はい。倉庫の仕事よりも、人との距離が近くて、最初は苦しかったけど......だんだん、そこに慣れていく感じがしました」</p>

<p>広岡「不安を完全になくすことより、不安を感じたまま人と関われること。そこが次のステップです」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人と関わることは恐怖だけではない</h2>

<p>わたしは、このグループセッションを、「現実社会の縮図」だと感じています。社交不安症の方は、日常の人間関係において、「失敗＝評価の低下」と捉えがちです。しかし、グループの中では、失敗しても笑われず、むしろ共感が返ってきます。この「安全な失敗体験」が、脳の中で&quot;人との関わり＝危険&quot;ではないという新しい学習を促していくのです。</p>

<p>多田さんは、4回目のセッションで、他の参加者の話を聞いて涙ぐんだと話していました。</p>

<p>ある女性が、「わたしはいつも人と比べて、自分を責めてしまう」と語ったとき、多田さんは自分の心にも同じ痛みを感じたそうです。「自分だけじゃなかったんだと思いました」と静かに言いました。その気づきが、多田さんにとって大きな転機になりました。</p>

<p>セッションの終盤では、参加者全員が「これから挑戦したいこと」を一言ずつ話す時間がありました。多田さんは少し迷いながら、次のように口にしたといいます。</p>

<p>「もう一度、接客の仕事をやってみたい気がします。いますぐじゃなくても、いつか」</p>

<p>その言葉に、他の参加者たちが拍手を送りました。「その拍手が、ものすごく優しかった」と多田さんは語っていました。ひと通りのセッションが終わった後、多田さんが診察室を訪れてくれました。</p>

<p>広岡「セッションではみんなと話せるようになりましたか？」</p>

<p>多田「全員というわけではありませんが、わたしと同じ症状だった人がいて......電車に乗れなかったとか、みんなの視線が怖かったとか......」</p>

<p>広岡「その人だけでなく、セッションに参加している人たちは、それぞれに苦しいときがありましたからね。でも、少しずつですが、みんな回復してきています。多田さんも、もう少しですからね。不安を抱えながらも、他の人と共に時間を過ごす。これは、社会の中で生きる力を取り戻す第一歩です。グループセッションはゴールではなく、&quot;社会生活のリハーサル&quot;です」</p>

<p>多田「(静かにうなずきながら)あの場所で、もう少し話してみたいと思いました。それから先生、プログラムに参加して気づいたことがひとつあるのですが」</p>

<p>広岡「それは？」</p>

<p>多田「人と関わるって、必ずしも恐怖だけではないということです」</p>

<p>広岡「いいことに気づきましたね。それに気づけたら、多田さんはもう大丈夫ですよ」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不安とは、心が生きている証</h2>

<p>多田さんはいまも定期的にクリニックを訪れていますが、社交不安症の症状が現れることはほとんどありません。それどころか、視線にさらされる恐怖におびえていた頃とは、まったく異なる自信に満ち溢れた顔をしています。</p>

<p>社交不安症や広場恐怖症の人は、他者の視線に傷つきやすく、沈黙の時間が長いものです。しかし、その沈黙は敗北ではありません。そこには、言葉にできない思いや、人間としての繊細な感受性が潜んでいます。</p>

<p>不安とは、心が生きている証です。それを完全に消してしまえば、わたしたちは何かを感じることも、恐れることもできなくなります。多田さんが歩んだ回復の道は、&quot;恐れのない自分になる&quot;ことではなく、&quot;恐れと共に生きられる自分になる&quot;ことでした。</p>

<p>あるとき多田さんは、わたしに言いました。</p>

<p>「電車の中でも、もう大丈夫です。不安はありますが、世界が少し優しく見えます」</p>

<p>恐怖を抱えながらも社会の中に戻るその姿は、人間が不条理の中でなお生きようとする証です。沈黙の奥にあるのは、平常という名の静かな光です。そして、わたしたちは、その光を見失わない限り、何度でも人の中へ歩み出すことができると、わたしは信じています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_depressedman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 06 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[広岡清伸（精神科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>動脈硬化を予防するには?　医師が推奨する「血管を強くする運動」  伊賀瀬道也（愛媛大学医学系研究科教授、抗加齢予防医療センター長）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12250</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012250</guid>
			<description><![CDATA[動脈硬化を防ぐために効果的な運動について、医師の伊賀瀬道也さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ウォーキング" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_walking2.jpg" width="1200" /></p>

<p>血管の健康は全身の健康に深く関わっています。しかし、加齢による血管の老化などが原因となり、動脈硬化が引き起こされてしまうことも。これを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?本稿では、書籍『百歳まで歩ける人の習慣』より、大血管を元気に保つために効果的な運動について解説します。</p>

<p>※本稿は、伊賀瀬道也著『百歳まで歩ける人の習慣　脚力と血管力を強くする』（PHP新書）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大血管を元気に保つ</h2>

<p>■血管は内膜、中膜、外膜の3層からなる</p>

<p>イギリスの医師トマス・シデナムの「人は血管とともに老いる」という言葉に象徴されるように、私たちの体の老化に最も大きな役割をもつのが血管です。ポンプとしての心臓が血液を送り出す量は、1回の収縮で約60〜80 cc前後ですが、この血液は秒速1.0メートル弱のスピードで大動脈に勢いよく飛び出していきます。</p>

<p>体の末梢まで進むと、毛細血管では秒速約1ミリメートル前後までスピードが落ちて、体の臓器に酸素などの栄養分を与えます。この役割を終えると、今度は静脈となって心臓に向かってもどってきます。</p>

<p>こうして、血液は1分弱で体のなかを循環します。この行程のなかで、大動脈から毛細血管までさまざまな大きさの血管が働いて、血液の成分を運んでいるのです。とくに、大動脈は高い圧に耐えながら、心臓から送り出される血液を全身に運びますので、構造も強くできています。</p>

<p>大動脈は、通常の動脈と同様に、内膜、中膜、外膜の3層構造になっていますが、内径は非常に大きく、胸部大動脈で約3センチメートル、腹部大動脈で約2センチメートルもあります。ちなみに、頸動脈で約1センチメートル程度です。</p>

<p>どの大きさの動脈でも、基本は、血液に接する内膜は1層の内皮細胞と、それを支える結合組織からなります。</p>

<p>昔は、内膜（内皮細胞）の機能についてあまりわかっていませんでした。でも、現在では、内皮細胞が正常に働いていれば、血液は血管内で凝固せず、血管内腔も適度な大きさに保たれることがわかっています。</p>

<p>中膜は、収縮ができる平滑筋細胞と、しなやかさを保つための弾性線維などからなり、血管は収縮と拡張をくりかえしながら血液を流すことで酸素や栄養素を運ぶことができます。通常は弾力性があり、しなやかですが、加齢による老化やさまざまな危険因子によって、厚く硬くなっていくのが動脈硬化です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>■動脈硬化になる危険因子を取り除こう</p>

<p>動脈硬化にはいくつかの種類があります。大動脈などの比較的太めの動脈に粥腫（じゅくしゅ／アテローム）ができるのが「粥状動脈硬化」です。内膜に血液中の悪玉コレステロールなどがもとになって粥腫ができ、その粥腫が時間をかけて増殖し、複雑な形態に隆起したプラークという病変をつくります。</p>

<p>プラークによって血管が狭くなることで、運動などをする際に、心臓に栄養を運ぶ冠動脈は酸素を十分に運べないため狭心症が起こります。</p>

<p>さらに、急激に血圧が上がるなどのなんらかのきっかけがあると、プラークが破綻（破裂）します。そこに血栓ができると、瞬時に血管が詰まり、心臓に栄養がいかなくなって心筋梗塞を引き起こします。</p>

<p>一方で、脳や腎臓のなかの比較的細い動脈が動脈硬化を起こした場合を「細動脈硬化」と呼びます。おもに加齢や高血圧が原因で起こります。たとえば、脳の血管で細動脈硬化が進行すると、脳の血管が破裂して脳出血を起こす可能性があります。</p>

<p>そのほかに、動脈の中膜にカルシウムがたまって硬くなる、「中膜硬化」（メンケルベルグ型硬化）というタイプの動脈硬化もあります。これらの動脈硬化は加齢以外に、喫煙、高コレステロール、高血圧、肥満、運動不足など、多くの危険因子が重なることによって発症しやすくなります。</p>

<p>まずは、健康な体を保つための&quot;1丁目1番地&quot;は、大血管を元気に保つことだと考えられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大血管を強くする運動</h2>

<p>■有酸素運動では血糖や脂肪が酸素と一緒に使われる</p>

<p>大血管を元気にする有酸素運動として「歩く」以外にはどんなものがあるでしょうか。</p>

<p>たとえば、軽いサイクリング、水泳、エアロビクス、ダンスエクササイズなど、長時間継続して行える運動をやるといいでしょう。そのほか、各種球技も適しています。</p>

<p>有酸素運動は、比較的、運動強度の低い運動です。指標となる運動の単位に、「メッツ（METs）」があります。メッツとは、身体活動量を表すための単位です。</p>

<p>◉座っている状態......1メッツ<br />
◉立っている状態......2メッツ<br />
◉普通歩行......3メッツ<br />
◉速歩き......4メッツ</p>

<p>有酸素運動の範囲としては、おおむね4メッツあたりまでです。消費カロリーが気になる人もいるかもしれないので、おおまかな計算式をあげておきましょう。</p>

<p>消費エネルギー（キロカロリー）=メッツ数&times;実施時間&times;体重&times;1.05</p>

<p>たとえば、体重60キログラムの人が、普通歩行1時間をした場合のカロリー消費は、</p>

<p>3（メッツ）&times;1（時間）&times;60（kg）&times;1.05=189キロカロリーになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>■有酸素運動は中性脂肪や体脂肪の減少が期待できる</p>

<p>有酸素運動と無酸素運動のちがいについては、厚生労働省「e&ndash;ヘルスネット」から引用しておきましょう。</p>

<p>「負荷の比較的軽い（運動強度の小さい）運動は、筋肉を動かすエネルギーとして血糖や脂肪が酸素と一緒に使われることからエアロビクス（有酸素性運動）と呼ばれます。</p>

<p>一方、短距離走のように短時間で強い負荷がかかる（運動強度の大きい）運動の場合は、筋肉を動かすエネルギー源として酸素が使われないため無酸素性運動と呼ばれます。運動中に呼吸をしているかどうかという意味ではありません。</p>

<p>有酸素性運動は脂肪を燃料とするので、血中のLDL（悪玉）コレステロール・中性脂肪や体脂肪の減少が期待出来ますから、冠動脈疾患や高血圧などに効果があります。また運動そのものの効果として心肺機能の改善や骨粗鬆症の予防などが期待出来ます。</p>

<p>（中略）</p>

<p>通常の運動やスポーツは無酸素性運動と有酸素性運動が組み合わさっており、例えばジョギングよりもウォーキングの方が運動強度の小さい分、有酸素性運動の割合が高くなっています。この差が無酸素性運動の際に出る乳酸（疲労の原因物質）の違い≒疲労感の違いとなります。</p>

<p>有酸素性運動を継続して20分頃からエネルギー源が体脂肪に切り替わりますので、脂肪の減少を目的とする場合は長い時間継続出来る有酸素性運動が多いエクササイズを選ぶことが効果的です」</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_walking2.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 06 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伊賀瀬道也（愛媛大学医学系研究科教授、抗加齢予防医療センター長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>先延ばしを克服する「作業時間の見える化」　&quot;すぐやる人&quot;になるための3つのコツ  菅原洋平（作業療法士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14169</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014169</guid>
			<description><![CDATA[スケジュールを決めてもなかなか実現できない人に有効な方法とは――作業療法士の菅原洋平さんがスケジュール管理のコツを解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyo2G.jpg" width="1200" /></p>

<p>「夏休みの宿題は最終日に終わっていた」「スケジュールを決めたのに、締め切りギリギリから作業を始めて終わらなかった」――&quot;ついつい作業を先延ばししてしまった経験&quot;は、多くの人にあると思います。</p>

<p>「締め切りを決めるのも大切だけど、まずは&quot;自分の作業を見える化&quot;することが大切」と語るのは、作業療法士の菅原洋平さん。本稿では、先延ばしをしないためのコツやスケジュール管理術について紹介いただきます。</p>

<p>※本稿は、菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>段取り上手な人は、「作業の走力」を把握している</h2>

<p>「自分が決めた日までに作業を終えることができません。締め切りを設けることが大事だと聞いてから、できるだけ自分で締め切りを決めるようにしているんですけど、守れたためしがないんです」(20代男性)</p>

<p>ゴールに向かって実行するには、「締め切りを設ける」ことが有効です。ゴールが明確になり、いま自分がどの地点にいて、どのくらいのペースで作業しなければならないのかがわかります。ただ、この男性のように、締め切りを設けても守れない場合があります。</p>

<p>原因は、「締め切りまでの道のりが遠すぎるから」。予測は、時間のスパンが長いほど難しくなります。</p>

<p>たとえば、フルマラソンを走るとしても、ゴール地点のタイムだけを設定して走ったりはしませんよね。5㎞、10㎞、20㎞、30㎞など細かく目標タイムを設定し、ペース調整をするはずです。締め切りを決めるときも、これと同じ。まずは、「自分の作業の走力」を知ることから始めましょう。</p>

<p>「作業の走力」を把握することで、所要時間の見積もり精度が高くなります。「スケジュールどおりに終わらず、本当はやるはずだった作業を先延ばししてしまった......」という事態を避けられます。みなさんも、「5分でなにができるのか」「30分でどのくらいのことができるのか」という短距離、中距離、長距離の走力を測ってみてください。</p>

<p>【調べてみよう！】(※人それぞれなので実際に測ってみましょう)</p>

<p>・5分で終わる作業：スケジュール確認</p>

<p>・10分で終わる作業：メールチェック</p>

<p>・30分で終わる作業：ブログ執筆</p>

<p>また、「作業の走力」がわかれば、空いた時間にピッタリはまるものを選ぶことができます。</p>

<p>たとえば、パソコンのデスクトップがアイコンで散らかっている人、多いのではないでしょうか？いまは使わないフォルダ、作成途中のファイル......デスクトップ上が散らかっていると、必要なものを探すときに時間がかかりますよね。とはいえ、整理しようと思っても「なんか面倒だから、また今度でいいや」と先延ばししがちです。</p>

<p>でも、いざ実践してみれば、想像以上に短時間で終わらせられるかもしれません。実際、本書の担当編集者が打ち合わせ前にデスクトップを整理してみたところ、2分できれいになったそうです。2分でできることがわかれば、だいぶ精神的なハードルが低くなりますよね。ちょっとした隙間時間ができたときも、「あっ、この時間にデスクトップを整理しておこう！」と思えるはずです。</p>

<p>「時間がかかりそう」「面倒くさそう」と思って手をつけていない作業は、まず時間を測ってみましょう。それだけで「意外とすぐに終わること」がわかり、「だったら、○分空いたからこれをやろう」と気持ちが変わるかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「なぜ予定どおりに終わらなかったか」を振り返る</h2>

<p>スケジュールを立てる際には、「開始時刻」だけではなく「終了時刻」も意識することが大切。とくに、作業に没頭してほかの作業を先延ばしにしてしまう人に有効です。もし予定していた終了時刻に作業が終わらなかったら、手を止めて「なぜ終わらなかったのだろう？」と向き合ってみてください。</p>

<p>たとえば、資料作成なら「調査に時間がかかった」「似たような資料をつくっていたのに、その資料がなかなか探せなかった」など理由が見つかるはずです。理由が見つかれば、すぐに対処すべき課題、不得意な作業などが明確になります。それをふまえれば、所要時間の見積もり精度も高まり、スケジュールどおり作業を終えられるようになります。</p>

<p>時間で作業を区切ってしまうと、「せっかく集中してたのに」と中断するのがもったいなく感じるかもしれません。でも、途中で切り上げて予定よりも遅れている原因をノートに書き出したり、誰かに話したりするなど「アウトプット」をすると、作業全体を俯瞰的にとらえられるため、作業への理解度も高まります。</p>

<p>アウトプットすることで、「フィードバック誤差修正(脳が持つ、行動して得られた感覚に基づいて次の行動を修正する仕組み)」という脳の機能が働き、不自然な点が修正され、次に作業をする際の効率がよくなるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>すぐやる人の「スケジュール管理術」</h2>

<p>チームで仕事をしていると、誰かがスケジュールを組んでくれることがありますよね。でも、できれば自分でも、それとは別にスケジュールを考えてみることをおすすめします。なぜなら、スケジュール管理は、他人主導で決められて受動的になる場合と、自分主導で決める場合とでは、脳にとってまったく意味が変わるからです。</p>

<p>「時間を区切るのが苦手だから、誰か締め切りを設定してくれないかな」という気持ちはよくわかりますが、それだといつまで経っても仕事は速くなりませんし、むしろストレスが増えることになります。</p>

<p>理由はこうです。自分で作業を区切りペース配分をした場合、立てた予測よりも前倒しで終わらせることができれば、「思ったより早い」という予期せぬ報酬が手に入ります。予期せぬ報酬が手に入るとドーパミンが急増して、「もっとこの報酬がほしい(前倒しで終わらせたい)」という思いが強くなります。</p>

<p>この繰り返しにより、流れるように作業することができ、1日を終えたときには、「今日は充実していた」と感じることができるのです。これは、ドーパミンの有効な活用法です。</p>

<p>一方、受動的にスケジュールを区切られた場合はまったく異なります。たとえば、「締め切りを守れば、みんなに迷惑をかけない」このように報酬が設定されると、締め切りを守るための方法を脳はあれこれ考えます。</p>

<p>一見、これでもよいように感じますよね。ところが、予定していたとおりに作業を終えて、実際に迷惑をかけなかったとしても、ドーパミンは増えません。ドーパミンが増えるのは、あくまでも「予期せぬ報酬」の場合だからです。予告どおり得た報酬は報酬にはならないのです。</p>

<p>加えて、迷惑をかけないように締め切りを守ったのに、相手はそんなことをすっかり忘れていた場合、いつもよりドーパミンは激減し、やる気そのものが失せてしまいます。スケジュール管理をするときは、必ず自分で考えて締め切りを設けるようにしましょう！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyo2G.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 05 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[菅原洋平（作業療法士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「ひとりでいる＝不幸」ではない　マインドフルネスで孤独感を心の糧に変える技術  中野信子（脳科学者）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14158</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014158</guid>
			<description><![CDATA[内向型の人は、自分の性格に合った付き合い方を探せばいい。世間一般の価値観に縛られず、喪失感や孤独をマインドフルネスで受け入れ、自分を大切にするための具体的なプロセスを解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="中野信子氏は「ひとり＝不幸」ではない、と理解することが大事と説く" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_minolity.jpg" width="1200" /></p>

<p>自分には「本当の友だち」と言える人がいない――そのように感じている人は少なくないのではないでしょうか。友人と一緒にいても疲れる、ひとりでいるほうが気が楽......そう思ってしまう自分は「ダメな人間」なのではないか、と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。しかし、人にはそれぞれ性格のタイプがあります。「ひとりでいる＝不幸」ではありません。自身が「ひとりで過ごすのが好きな性質」と語る脳科学者の中野信子さんが、ユングの性格型やマインドフルネスの視点から、自分を大切にするための心の整え方を解説します。</p>

<p>※本稿は、中野信子著『「さみしさ」に負けないための脳科学』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>無理に別のタイプを演じて生きる必要はない</h2>

<p>なかなか他人と本音で話せず、本当の友だちがいないと思ってしまいがちな人は、内向的なタイプかもしれません。<br />
そんな人は、そもそもひとりの時間を有効に過ごすほうが向いているといえるでしょう。</p>

<p>そういう人が、外向的で人と接することが得意な人たちのなかにいると、疎外感や孤立感を抱いてしまうこともあるかもしれません。<br />
でも、嫌われたくないので誘いを断れなかったり、無理に話を合わせたりして、かえって疲れてしまう。<br />
それを繰り返す自分にまた嫌気がさして、暗い気持ちになってしまうということもあるでしょう。</p>

<p>神経をすり減らす人付き合いで疲弊しきってしまい、「自分には本当の友だちがいない」「誰からも理解してもらえない」と勝手に落ち込んで、必要以上にさみしさを感じてしまうことにもなります。</p>

<p>自分がダメだと思ってしまう前に、まずは、自分が内向的なのか外向的なのかを見極めておくことも有益です。</p>

<p>スイスの精神科医・心理学者であるカール・グスタフ・ユングは、人は自分の興味や関心がどこに向いているかで性格が異なるとしています。<br />
興味や関心が自分の内側に向いていれば内向的、自分以外の他人など外側に向いている場合は外向的であるということです。<br />
もちろん、性格が内向的であっても、外向的であっても、人との交流がうまいか下手かはまた別の問題です。<br />
それぞれの性格に応じた、人との付き合い方を考えていきましょう。</p>

<p>もちろん、外向的な人も気をつけていかなくてはならないことがあります。<br />
自分の内面にあまり目が向かないので、楽しく過ごせているつもりでいてもいつの間にか疲れが溜まって、心がぽきりと折れてしまうということもあるのです。<br />
外向的な人も、人と交流する技術、そして、自分と向き合う技術を意識的に身につけていく必要があると思います。</p>

<p>内向的であれば、無理に交流しようとするのではなく、自分の性格に合った付き合い方を探すのがいいでしょう。<br />
大事なのは、ひとりでいることは、まったく不幸でも、同情されるようなことでもないということを理解することです。</p>

<p>勘違いされがちなところかもしれませんが、人は、決して誰かの期待に応えるために生きているわけではありません。<br />
期待に応えることができたほうが、より将来的に誰かの助けを得やすくなる、と思うかもしれませんが、人間には意外とフェアでない部分があるものです。<br />
助けの手を差し伸べたくなる相手については人それぞれに類型があるので、自分が心地いい環境で、自分の人生を自分のために生きればそれでいいのです。</p>

<p>試行錯誤しながらも、自分の心が安心できて満たされる居場所を見つけられれば、さみしいという気持ちも減っていくはずです。</p>

<p>そして、さみしいという感情は、自身の危険、種の継続の危機から来るアラートだということも忘れないようにしましょう。<br />
そのことを理解し、「大丈夫。わたしはいま安全な状況にいるし、それほど孤独ではない」、あるいは「それほど問題でもない」と認識し理解できさえすれば、さみしさも一過性のものとなるはずなのです。<br />
自分のタイプを知り、無理に別のタイプを演じて生きていくことがないようにしたいものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「心が傷ついた」という状態をそのまま受け入れる</h2>

<p>社会から断絶されることに対して強い恐怖やストレスを感じるのは、人としてあたりまえの反応です。<br />
また無意識に社会的なつながりを求めてしまうのも、人間として当然の欲求です。</p>

<p>「これは、脳が社会的つながりを奪われることに対して、ネガティブに反応しているだけなのだ」と認知して、過度にその原因をなんらかの出来事に帰因させようとするのを抑えることで、その情動に振り回されることも少なくなるのではないかと考えられます。</p>

<p>ひとりでいることに不安を抱くのはあたりまえのことですが、その不安が誰かへの敵意や必要以上の依存心などに変わってきた場合は、「ひとりでいても大丈夫」などと捉え方を変え（これをリフレーミングといいます）、自分の行動を制御するという方法があります。</p>

<p>たとえば大切な人を失い、心のなかにぽっかりと穴が開いてしまったようなとき。&nbsp;<br />
そんなときわたしたちは、その穴を誰かに、あるいはなにかに埋めてもらおうと考えがちです。<br />
しかし、「誰か」といっても、その人にはその人の都合があり、「なにか」といっても、そう簡単に失った人の代わりになるようなものを見つけることは難しいでしょう。<br />
なかなか都合よくいかないことは、多いはずです。</p>

<p>そんなときは、まず「自分にとって大事な人を失ってしまった」「それによって自分の心が深く傷ついてしまった」という状態を、そのまま受け入れるように努めてみることです。<br />
これは、「マインドフルネス」と呼ばれています。</p>

<p>&nbsp;ほかのもので埋めることができないのは、それくらいかけがえのない大事な人だったからです。<br />
心はひどく傷つき、痛みを感じているはずです。<br />
簡単に気持ちを切り替えられるはずがありません。<br />
このとき、「こんな自分はダメな人間だ」などと自分を否定し、さらに傷つけてしまうことがあるかもしれませんが、そんな気持ちさえも、自分の心に起こったこととして受け止めていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>タイパ重視の風潮に自分を売り渡さない</h2>

<p>「自分の心に起きたことをまず受け止める」というのは、自分を大事にするということでもあります。<br />
現代社会では、「タイパ（タイムパフォーマンスの略）」という言葉が頻繁に聞かれることに象徴されるように、感情をいかに迅速に処理できるかがその人の価値を決めるとでもいうような、根拠のよくわからない価値観が広がっています。</p>

<p>けれども、そういったはっきりしない基準で自分を切り分け、大切な自分を売り渡したり、振り回されてしまったりするような愚を犯すことは、ぜひとも避けていくべきだと強く訴えたいところです。</p>

<p>迅速な処理よりも、自分の気持ちとじっくり向き合うことのほうがずっと大切です。&nbsp;<br />
自分の気持ちと向き合えない人が、他者の気持ちに向き合うことなどできるはずがありません。<br />
自分を大切にできる人でなければ、まわりにいる人の気持ちを理解したうえで受け止めて、ともに歩んでいくのは難しいでしょう。</p>

<p>自分の心としっかり向き合い、それを受け止めて、自分を育てていく。<br />
その人の内面が豊かであればあるほど、相応の時間も必要になります。</p>

<p>「いま、また自分はひとりぼっちだと思ってしまったね。あの人を失ったことを悲しみ、喪失感を抱え、ひどく落ち込んでいるんだね」と、自分の隣にもうひとりの自分がいて、その人が自分を見つめているかのように感じてみる、というのがマインドフルネスで取られる方法です。</p>

<p>「このさみしさをどう自分の人生に活かしていけるかな」と、もうひとりの自分に相談してみるのもいいかもしれません。<br />
「時間がかかるだろうね」「さみしいのはあたりまえだよ」<br />
このように自分に語りかけていくことができれば、それは自分を大切にするためのプロセスの第1段階のクリアといっていいでしょう。</p>

<p>さみしさに耐えて生きていくことは、自分がそういう局面にいなければ、想像がしづらいものです。<br />
自分が、「さみしいと訴えている人」にかつて向けていた冷たい視線を想起する人もいるかもしれませんが、だとすれば、それはさらにつらく感じられることでしょう。</p>

<p>だからこそ、ただ耐えようとしたり、目を背けようとしたりするのではなく、よくよく向き合ってその姿を受け止めたうえで、どう付き合っていくのかを考えていくことが賢明なやり方です。</p>

<p>これは決して特別な、選ばれた誰かにしかできない方法ではありません。<br />
少しずつ時間をかければ、誰でもできるやり方です。</p>

<p>ときどきフラッシュバックするように強い喪失感が襲ってくるかもしれませんが、年齢を重ねれば出会いよりも別れが多くなるのは当然のことですから、その人のことを大切に思うことができた時間の豊かさをしみじみと思い出して、じっくりと向き合っていくのがいいでしょう。<br />
さみしさに蓋をするのではなく、その感情をどのように見据え、付き合っていくかを工夫していくのです。</p>

<p>さみしさは、人間であれば誰しもが経験する感情です。<br />
これを抱えているのは自分だけではないというのはあきらかなのですから、その気持ちをなにかに綴るというのもいい方法のひとつです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_minolity.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 05 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野信子（脳科学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>絵を描くときのベストな姿勢は? 野村重存さんの「世界一わかりやすい絵の授業」  野村重存（画家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12232</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012232</guid>
			<description><![CDATA[画家の野村重存さんが教える「絵を描くときのベストな姿勢」、「物の輪郭の描き方」とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="野村重存" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari0.jpg" width="1200" /><br />
写真：小池彩子</p>

<p>テレビ番組「プレバト!!」（MBS/TBS系）の水彩画コーナーで大人気の絵の先生・野村重存さんは、「絵のセンスや才能がない」と思っている超初心者、さらにその前段階の初心者未満の人でも、「必ず上手な絵を描くことができる!」と語ります。本稿では絵の超初心者・Iさんが、&quot;絵を描くときのベストな姿勢&quot;と、&quot;ものの輪郭の描き方&quot;について教えてもらいました。</p>

<p>※本稿は、野村重存著『野村重存の世界一わかりやすい絵の授業』（PHP研究所）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>デッサンとは、1色だけで絵を描くこと</h2>

<p>I：野村先生、「デッサンとは、1色だけで絵を描くこと」と学びましたが、ものすごく素朴な質問をしてもいいですか?</p>

<p>野村：どうぞ、どうぞ。</p>

<p>I：なんで1色なんですか? 色をつけてカラフルにしたほうが、よりリアルな絵になると思うんですが。</p>

<p>野村：なるほど。たとえば、夜明け前のIさんの部屋の様子を想像してみてください。真っ暗な部屋のなかに、ほんの少しだけ光がさしてきました。そのとき、部屋を見わたすと、なにが見えますか?</p>

<p>I：うーん......。まだまだ暗いので「あのあたりに、ものがあるな」ということが、ぼんやりわかるくらいでしょうか。</p>

<p>野村：ものの「輪郭」がなんとなくわかるくらいですよね。それじゃあ、もう少し時間がたって、部屋のなかの光の量が増えてきたらどうでしょう。</p>

<p>I：そうですね......。家具やもののかたちや大きさ、奥行きなんかが少しずつわかってくる感じでしょうか。</p>

<p>野村：光のあたる部分と暗い部分の違い、つまり「明暗」が見えてきて、ものの立体感がつかめるようになってきますよね。さらに光が増えて、朝日がのぼってきたら?</p>

<p>I：部屋全体がやっと見えてきますね。</p>

<p>野村：そうですね。家具やものの「色」も、そのときはじめてはっきり見えるはずです。</p>

<p>I：たしかに、色は最後に見えてくるかもしれません。</p>

<p>野村：それと同じように、絵を描いていくときも、①輪郭&rarr;②明暗&rarr;③色の順番に描いていくとスムーズなんです。まずは、1色でリアルに描けることが大切。色をつけるのは、次のステップと考えてみてください。</p>

<p>I：なるほど。そう考えると、あらためてデッサンは絵の土台、基礎だと納得できました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>絵を描くときのベストな姿勢</h2>

<p><img alt="絵を描くときの姿勢" height="798" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari01.jpg" width="1200" /></p>

<p>I：よーし、今日からりんごを題材にデッサンの練習ですね!</p>

<p>野村：はい! でも、ちょっと待ってください。その前に、まずは絵を描くときの姿勢を意識してみましょうか。</p>

<p>I：えっ、姿勢?</p>

<p>野村：今、Iさんの姿勢は、ノートに文字を書くときのように、前かがみで、テーブルのふちにしっかり腕をのせるかたちになっていますよね。</p>

<p>I：そうですね。これじゃダメですか?</p>

<p>野村：その姿勢だと、腕を動かしにくくて、手首から先くらいしか使えません。視野もせまくなりがちで、絵を描くのには適していないんです。なので、絵を描くときは、背筋をのばして、ひじから指先までを自由に動かせるように、腕を軽く浮かせてみましょう。</p>

<p>I：こうですか? なんだか不安定で、ちゃんと描けない感じが......。</p>

<p>野村：その不安定さがいいんです。デッサンは「最初からきちんと描かない」ことが大切なので。</p>

<p>I：えっ!? どういう意味ですか?</p>

<p>野村：まぁ、論より証拠です。実際にやりながら感覚をつかんでいきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最初からきちんと描かない</h2>

<p><img alt="型取りのお手本" height="1223" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari02.jpg" width="1200" /></p>

<p>野村：それでは、いよいよ本題に入っていきましょう。今日は、絵を描くときの最初のステップ「型取り」をやっていきます。ものの輪郭を描くことですね。</p>

<p>I：いよいよ実践ですね。ワクワク!</p>

<p>野村：まずは、りんご1個がまるまるおさまるくらいの「枠」を、ざっくり描いていきましょう。上のような感じです。</p>

<p>I：本当に、ざっくりですね。この枠だけだと、これからなにを描くのか、まだよくわからないです。</p>

<p>野村：それでOKです。「この枠のなかに、これから絵を描いていきますよ」という「アタリ」の枠だと思ってください。枠を描くときのポイントは、力を入れずに、軽〜く、薄〜く、何本もの「直線」をサッサッサッと走らせることです。</p>

<p>I：りんごはまるいのに、直線で描くんですか......。はじめから曲線で描いちゃダメですか? 下のような感じで。</p>

<p><img alt="型取りのダメな例" height="1244" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari03.jpg" width="1200" /></p>

<p>野村：その曲線で、りんごをさわったときの、いびつでゴツゴツした感じを正確に表現できるでしょうか?</p>

<p>I：うーん......。</p>

<p>野村：人工物ではない自然のものって、とても複雑なかたちをしているので、いきなり正確にかたちをとらえるのは無理なんです。だから、「最初からきちんと描かない」ことが大切で、まずはアタリの枠を描いて、そこから少しずつ削っていくようにしてかたちを整えていきます。</p>

<p>I：なるほど......。私、最初から完成形を描こうとしていました......。</p>

<p>野村：まずは、ざっくりでOKなんです。最初の大枠だけを描いてみましょう。</p>

<p>I：わかりました。直線で、ザッザッザッと。</p>

<p>野村：力を入れずに、もっと軽〜く、薄〜く、サッサッサッという感じです。あとで消せる線なので、気楽に、何本でも描きましょう。「この線、違ったかな?」とか「ずれたかな?」なんて思う必要もありません。　</p>

<p>I：野村先生、私だけでしょうか......。実物のりんごを見れば見るほど、やっぱり曲線で描きたくなってしまうんですが......。</p>

<p>野村：わかります（笑）。それは、Iさんの頭のなかに「りんごは、こういうもの」という強い固定観念があるからですね。人間の脳には、見たものを「だいたい、こんなかたち」とシンプルに編集する力があるんです。日常生活で、複雑なかたちをいちいち正確に認識していたら、頭がパンクしてしまうので。</p>

<p>I：たしかに、どんなものも「だいたい」で把握しているかもしれません。</p>

<p>野村：日常生活をスムーズに送るには、そのほうがいいんです。でも、いざ絵を描くとなると、脳が単純化したかたちのままではリアルには描けません。</p>

<p>I：それじゃあ、どうすれば......?</p>

<p>野村：ずばり、実物を見すぎないことが大切です!</p>

<p>I：えっ!?</p>

<p>野村：対象物をよく観察して、はじめからきちんと描こうとすればするほど、細部に気をとられて、かえって全体像を見失ってしまうんです。特に、Iさんのような初心者は、頭のなかのイメージや視覚に引っぱられやすいので、よけいに。</p>

<p>I：なるほど。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari0.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 05 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[野村重存（画家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AI時代になぜ本が重要？ マネーフォワードが全社で「読書」に取り組む背景  大賀康史（フライヤーCEO）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14160</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014160</guid>
			<description><![CDATA[マネーフォワードはなぜ読書を経営の中心に置くのか。Slack読書スレッド、幹部による読書セッション、準備不要の読書会など独自の取り組みを紹介。AI時代に必要な自律型人材を育てる鍵がここにある。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="大賀康史" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2022/2022A/220705OogaYasushi03.jpg" width="1200" /></p>

<p>ビジネス書を中心に1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier（フライヤー）」（https://www.flierinc.com/）。こちらで紹介している本の中から、特にワンランク上のビジネスパーソンを目指す方に読んでほしい一冊を、CEOの大賀康史がチョイスします。</p>

<p>今回、紹介するのは『会社は「本」で強くなる』（宮本恵理子著、日本経済新聞出版）。この本がビジネスパーソンにとってどう重要なのか。何を学ぶべきなのか。詳細に解説する。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>組織と読書の関係</h2>

<p><img alt="『会社は「本」で強くなる』" height="1199" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260420Oogayasushi01.jpg" width="1200" /></p>

<p>読書について皆さんはどのようなイメージを持っていますでしょうか。個人的な趣味でもあり、教養を身につける術でもあり、そして自己成長を実現する方法でもあるということもあって、様々な印象を持たれていると推察します。</p>

<p>この特集では本の紹介を5年半ほど続けています。そして本書のテーマが経営と本の関係で自分も常々考えているテーマということもあって注目していた本でした。</p>

<p>本書で紹介されているマネーフォワードは、グループCEOの辻さんが読書家であるというだけではなく、経営に読書を徹底的に活かしているという点で特徴的だと考えられます。おそらく経営に読書を活かしている会社というだけだとあまたあるでしょうが、ここまでトップから現場まで本が浸透している会社は珍しいでしょう。</p>

<p>マネーフォワードはご存じの方も多いとは思いますが、SaaS&times;FinTech領域で事業を展開するテックカンパニーです。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに掲げ、クラウド会計や家計簿アプリなど様々なサービスを提供しています。</p>

<p>創業者の辻庸介CEOとは随分前にお話したことがあります。留学経験もあり、読書家で博識でありながら、人当たりも柔らかで謙虚な方という印象があります。交友関係が広く、スタートアップ業界を代表される経営者の1人とも言える方です。</p>

<p>ではそのようなマネーフォワードがどのような取り組みを行っているのか、本書の内容から紹介していきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営陣による読書セッション</h2>

<p>「本気でビジネスで成果を出すためには、本から得られる情報は欠かせない資源」と辻CEOは語っています。社内のチャットツールのSlackでは、社員同士が読んだ本や浮かんだ問いなどの読書体験を分かち合うスレッドがあります。そこでは自主的に書かれた読書メモが蓄積されています。</p>

<p>個人の読書体験が組織の対話へと変化し学びが循環することは、マネーフォワードの企業文化の要所になっているそうです。読書制度を整えるということを超えた、読書を空気にするリーダーおよび会社の姿勢があると言えます。</p>

<p>普段の読書に加えて、オフィシャルな研修にも読書が積極的に活用されているのも重要な特徴です。2024年からは「読書セッション」という本部長クラスのマネジメント層を対象とした取り組みをしています。講師となるのは社内の経営層で、一人一冊ずつ講師を務めます。現場をまとめるマネジャー層向けの研修プログラムでもやはり読書が活用されているそうです。</p>

<p>「文化って&quot;これがうちの文化です&quot;って掲げて育つものじゃないんですよね。誰かがやっているのを見て、自分もやってみようって思う。その共感が広がって、自然と文化になるんです」という辻CEOの言葉がマネーフォワードの読書文化を象徴しているように思えます。</p>

<p>草の根活動として進められているものとして、「すごい読書会」もあります。ポイントは事前準備をしないことです。各自課題図書の1章を担当し、その場で読んで要約したものをそれぞれ発表することで、本の全体を把握できるという取り組みです。インプットとともにアウトプットも兼ねることがこの活動の良さと言えるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>読書と人材育成・組織開発の関係</h2>

<p>本書からしばらく離れますが、私が運営するフライヤーでは企業での読書活動の推進を支援することがあります。その中で多く寄せられる声として、企業で読書の活動が広がると各自の成長につながるだけでなく、組織内の対話が増えるというものがあります。</p>

<p>本という存在は不思議なもので、読み通した本について誰かに話したくなるという特性があるようです。誰かに本の内容を話すと、その話を聞いた人が反応をしたり、その本を読んだりすることなど、相互に読書をする意欲と学びが促される傾向があります。そして、自然な形で部署の枠組みを超えた対話が生まれます。</p>

<p>フライヤーの企業向けサービスであるflier businessには、要約を読んだ後にメモを書き組織内で共有する「学びメモ」という機能があります。また、事前準備不要の読書会である「flier要約読書会」も多くの企業で行われていて、その運営を支援しています。どちらもインプットの質を高めるとともに、組織内の対話を促し文化をより高める効果があります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>生成AIの時代における読書の推進</h2>

<p>これから時代は生成AI本格普及期に入るでしょう。その今、マネーフォワードが読書を活かした人材育成や組織開発をしている背景を洞察してみます。</p>

<p>まずこれから求められる力にはテクノロジーを使う前提として、AIを活用するために高度な母国語の運用能力が求められると考えられます。読解力や言語化力や論理的思考能力がより問われるようになることは間違いないと思います。加えて、課題や疑問の解決スピードが上がるので様々なことへの好奇心や、組織として働くための深い人間理解も求められるようになるでしょう。</p>

<p>そのどれもが読書を推進することで養われることが大事なところだと思います。そのような自己研鑽としての読書の効果に加えて、組織として有機的に働くための対話が促される点も重要です。人材育成、組織開発、文化醸成という言葉を使うと大掛かりなプロジェクトを思い浮かべる人も多いと思いますが、読書を推進することでもその重要な起点を作ることができるのです。</p>

<p>AIの時代では競争力のある企業がめまぐるしく移り変わり、そこで働くビジネスパーソンが十年単位で同じ業務をすることはなくなっていくでしょう。変化の激しさゆえに、今多くの会社では社員の能力・スキル開発を完璧に設計することが難しくなり、ほぼすべての企業で自律型人材が求められるようになっています。読書を通じて概念化が進んだ知恵は、自分の頭で考え行動する基盤となるように思います。</p>

<p>皆さんの組織ではどのような取り組みが話題にのぼっているでしょうか。自律型人材を育成する基盤としても、学ぶ文化を活性化する手法としても、読書の推進は有効な施策となります。本書で紹介されているマネーフォワードの取り組みはその貴重な事例です。ぜひ本書を参考にして、組織課題の解決に取り組んでみてはいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2022/2022A/220705OogaYasushi03.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 04 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大賀康史（フライヤーCEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>医師が教える「血管を若返らせるスーパーフード」 高血圧改善に効果的な食品も  伊賀瀬道也（愛媛大学医学系研究科教授、抗加齢予防医療センター長）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12251</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012251</guid>
			<description><![CDATA[高血圧改善、血管の若返りに効果的な食品を、伊賀瀬道也さんが紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="サチャインチナッツ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_healthyfood.jpg" width="1200" /></p>

<p>血管の健康は全身の健康に深く関わっています。しかし、加齢による血管の老化などが原因となり、動脈硬化が引き起こされてしまうことも。これを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?本稿では、書籍『百歳まで歩ける人の習慣』より、大血管を強くする食品について解説します。</p>

<p>※本稿は、伊賀瀬道也著『百歳まで歩ける人の習慣　脚力と血管力を強くする』（PHP新書）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大血管を強くする食品</h2>

<p>■ニンニクには高い降圧効果がある</p>

<p>ニンニクについては、人を対象にした研究でも、血圧の低下作用や血管が若返る作用が多く報告されています。ただ、降圧効果のメカニズムのすべてが明らかになっているわけではありません。</p>

<p>ニンニクには、抗酸化作用のあるアリシンをふくむ、いくつかの生理活性化合物がふくまれています。これらが酸化ストレスを低下させ、血管の内皮機能を改善することで、血圧を改善する可能性が高いとみられています。</p>

<p>そのほかニンニクには、私たちの体内で血圧を上昇させるアンジオテンシン変換酵素（ACE）を阻害する成分もふくまれており、高い降圧効果を引き出す可能性があります。</p>

<p>多くの研究から、高血圧改善のために使用されたニンニク（ガーリック）の1日摂取量は、300〜1500ミリグラムあたりまでさまざまです。おおむね300ミリグラム程度で効果が得られています。</p>

<p>血管の若返り作用を検討した、オハイオ州立大学の最も有名な研究論文があります。それによると、健康な成人がガーリックパウダーを1日300ミリグラム摂取し、2年間続けた結果、ニンニクを摂取した群では、摂取しなかった群にくらべ、明らかに血管年齢が若かったことが報告されています。</p>

<p>ナッツの摂取も、血管の老化による心筋梗塞のような病気の発症リスクを低下させることが知られています。</p>

<p>ナッツには、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸と多価不飽和脂肪酸のリノール酸がふくまれています。そのため、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす効果があり、血管を守ってくれるのです。</p>

<p>代表的なナッツには、クルミ、アーモンドなどがあります。最近では、ピスタチオナッツも脂質を改善する効果に加えて、血圧を下げる作用があると報告されています。</p>

<p>ピスタチオには、電解質のカリウムが豊富にふくまれているので、体内の余分なナトリウム（塩分）を体外に排出して高血圧を予防するようです。</p>

<p>ちなみに、ピスタチオナッツはもともと、中央アジアから西アジアが原産ですが、日本には19世紀初期に伝わってきました。いまでは酒のつまみや、ケーキやクッキーなどのお菓子づくりの材料としてよく知られています。栄養価が高いことから、&quot;ナッツの女王&quot;とも呼ばれています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新たなスーパーフード「サチャインチナッツ」が登場</h2>

<p>さらに、ごく最近知られるようになったおもしろいナッツに、「サチャインチ（インカインチ）ナッツ」というものがあります。マスコミでも新たなスーパーフードとして紹介されるようになりました。</p>

<p>サチャインチナッツは「インカグリーンナッツ」とも呼ばれています。南米アマゾン原産で、オメガ３系多価不飽和脂肪酸に加えて、強力な抗酸化作用があるビタミンEも豊富にふくまれているため、酸化しにくいことがスーパーフードの仲間入りをした理由のようです。</p>

<p>サチャインチナッツからつくられるサチャインチオイルは、2004年6月にパリで開かれた国際的な食用油コンクールで金賞を受賞しています。インチとは、ペルーの先住民のことばで「命」を意味します。ですから、インカインチとは「インカの命」という意味です。</p>

<p>医学英語論文検索サイトの「PubMed」を調べると、10本以上の医学論文が出されていて、抗酸化作用、抗菌作用などが証明されています。ますます前途有望なアンチエイジング食品のようです。ただし、サチャインチナッツは、次の二つが欠点のようです。</p>

<p>①人気商品になっていて値段が高騰している。<br />
②ほかのナッツほどおいしくない。</p>

<p>今後は、ピーナッツ、アーモンド、クルミ、ピスタチオなどが定番のミックスナッツのなかに、ほんの少量のサチャインチナッツがふくまれた商品が売り出されるのではないでしょうか。</p>

<p>最後に、もちろんナッツならいくら食べてもよいというわけではありません。とくに、カロリー制限の必要な人は、食べすぎに注意してくださいね。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_healthyfood.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 03 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伊賀瀬道也（愛媛大学医学系研究科教授、抗加齢予防医療センター長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>プレバト!!水彩画の野村重存さんが教える「絵が上達する最短コース」  野村重存（画家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12239</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012239</guid>
			<description><![CDATA[画家の野村重存さんが教える「絵を描くときのベストな姿勢」、「物の輪郭の描き方」とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="野村重存" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari0.jpg" width="1200" /><br />
写真：小池彩子</p>

<p>テレビ番組「プレバト!!」（MBS/TBS系）の水彩画コーナーで大人気の絵の先生・野村重存さんは、「絵のセンスや才能がない」と思っている超初心者、さらにその前段階の初心者未満の人でも、「必ず上手な絵を描くことができる!」と語ります。本稿では絵の超初心者・Iさんが、&quot;まずそろえたい3つの道具&quot;と、&quot;絵が上達する最短コース&quot;について教えてもらいました。</p>

<p>※本稿は、野村重存著『野村重存の世界一わかりやすい絵の授業』（PHP研究所）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>3つの道具をそろえよう</h2>

<p>野村：実際に絵を描いていく前に、Iさんに3つだけ用意してほしいものがあります。この授業では、あらゆる絵を描くときの基本となる「デッサン」を学んでいきたいと思いますが、そのために最低限必要な道具です。</p>

<p>I：野村先生、デッサンというのは......?</p>

<p>野村：デッサンとは、1色だけで絵を描くことです。絵に色はつけません。目の前のものをリアルに描く練習として、これがいちばん効果的なんです。</p>

<p>I：なるほど。超初心者の私に必要な、絵の基本中の基本ということですね。</p>

<p>野村：その通りです。そこで、まずIさんに用意してほしいのは「えんぴつ」です。文字を書くときに使う、よくあるHBやBの黒えんぴつでOKですよ。</p>

<p>I：えんぴつなら、すぐに用意できます。</p>

<p>野村：2つ目は「消しゴム」です。これも、ごく普通のものでOKですよ。消しゴムは線を消すときはもちろん、絵に明るさやグラデーションを出すときにも使える便利な道具なんです。</p>

<p>I：消しゴムなら、今、持っているので大丈夫です。</p>

<p>野村：そして、最後3つ目は「スケッチブック」です。どんなものでもいいですが、私のおすすめは「マルマン」という会社が販売しているスケッチブックです。下の図のような表紙のスケッチブックを見たことがあるかもしれません。</p>

<p><img alt="マルマンのスケッチブック" height="1209" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari07.jpg" width="1200" /></p>

<p>I：あっ! そのスケッチブックなら見たことがある気がします。</p>

<p>野村：A4やA3サイズなら数百円で買えるし、ドラッグストアで売っていることもあります。私も、このスケッチブックを使って絵を描いているんですよ。</p>

<p>I：野村先生も! ちなみに、ノートの切れはしに描くのはダメですか（笑）?</p>

<p>野村：ダメではありませんが、スケッチブックのほうが格段にモチベーションアップにつながるし、紙質も絵を描くのに最適なものになっています。せっかくなので、この授業ではスケッチブックに描いていきましょう。</p>

<p>I：趣味にしたいと言っておきながら、数百円をケチケチしてしまいました（汗）。</p>

<p>野村：いえいえ、大丈夫です（笑）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>上達のいちばんの近道とは?</h2>

<p>野村：そういえば、犬や猫などの動物の絵は、Iさんのような初心者には、少し難しい題材なんです。</p>

<p>I：なんで難しいのですか?</p>

<p>野村：実際の姿よりも、「かわいい」とか「目が大きい」といった頭のなかにあるイメージが先行して手に伝わるからです。たとえば、普段から「うちの愛犬は目が大きくてかわいい」と思っていると、目を強調しすぎて、逆にかわいくない絵になる......なんてことがよく起こります。</p>

<p>I：なるほど......。</p>

<p>野村：Iさんは、いきなり難しい題材を選んでしまったので、まずは身近にある、初心者でも描きやすいものからスタートしましょう。</p>

<p>I：わかりました! 身近にある、描きやすいもの......。なんでしょうか?</p>

<p>野村：ずばり「りんご」です!</p>

<p>I：りんご......。それなら、私でも描けそうな気がします。</p>

<p>野村：おっ、その心意気、いいですね! それでは、さっきスーパーでりんごを買ってきたので、さっそく試しに描いてもらえますか?</p>

<p>I：わかりました! サッサッサッ。野村先生、できました!</p>

<p>野村：どれどれ。私もIさんと同じように、りんごを描いてみました。下にIさんと私の絵を並べてみたので、いっしょに見てみましょう。</p>

<p><img alt="りんごのイラスト" height="564" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari08.jpg" width="1200" /></p>

<p>I：こ、これが同じりんご......。まったくの別物です! 野村先生みたいなリアルなりんごを描くコツを早く教えてください!</p>

<p>野村：Iさん、目が血走っていますよ（笑）。そう、あせらないでください。最初にIさんにやってほしいこと、それは、えんぴつを置くことです!</p>

<p>I：えっ?</p>

<p>野村：そして、今、目の前にあるりんごを、じっくりさわってみましょう。</p>

<p>I：わ、わかりました! とりあえず、さわればいいんですね。さすさすさす......。</p>

<p>野村：どうですか?</p>

<p>I：りんご......ですね（笑）。でも、こんなにじっくりさわったことないかも。結構いびつでゴツゴツしていますね。表面の手ざわりもザラザラで......。</p>

<p>野村：そうなんですよ。実際にさわるとわかりますが、りんごのかたちってまんまるじゃないし、表面もつるつるしていないんです。でも、Iさんのりんごの絵は、まんまるで、つるつるで、一筆書きみたいになっていますよね。</p>

<p>I：本当ですね......。</p>

<p>野村：Iさんの頭のなかにあるりんごのイメージが、そのまま手に伝わったんです。でも実際にさわると、イメージと実物の差に気づきましたよね。</p>

<p>I：はい。イメージとは、かなり違いました。</p>

<p>野村：こんなふうに、身近なものを描くときは、対象物をじっくりさわってみるといいですよ。一見、遠まわりのようですが、これが上達の近道なんです。</p>

<p>I：わかりました! さわれるものの場合は、まずさわってみます。</p>

<p>野村：それと、もう1つ、絵の上達に大切なのが「まねる」ことです。Iさんは漢字が書けますよね。最初、どうやって覚えました?</p>

<p>I：うーん......。小学生のころの漢字ドリルだったと思います。書き順を覚えて、薄く印刷されたお手本の字をまねしてなぞって、そのあと四角の空欄に字を何度も繰り返し書いて練習した記憶がありますね。</p>

<p>野村：そうですよね。実は、漢字が書けるようになる過程と、絵がうまく描けるようになる過程は同じなんです。描き方を覚えて、お手本をまねしてなぞって、何度も練習するのが、結局、上達のいちばんの近道なんです。</p>

<p>I：漢字を覚えるのと同じ......。考えたこともなかったです。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250423Nomurashigeari0.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 03 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[野村重存（画家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>手帳は真っ白、新聞は見出しだけ　経営者が実感してきたアイデアが生まれる瞬間  中野善壽（実業家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14188</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014188</guid>
			<description><![CDATA[スケジュールをなるべく詰め込まず、物も持たない実業家の中野善壽さんが実感するアイデアの生まれる条件とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="中野善壽" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizleader.jpg" width="1200" /></p>

<p>スケジュールは秘書に任せ、手帳には渡航予定しか書かない。新聞は見出しをざっと眺めるだけ。情報もモノも、できる限り頭と手の中に詰め込まない。</p>

<p>伊勢丹、鈴屋での新規事業立ち上げと海外進出を経て、寺田倉庫の代表取締役社長兼CEOとして老舗大企業を機動力溢れる組織へと変貌させた実業家・中野善壽（なかの・よしひさ）さんは、そんな「余白だらけ」の生き方を実践しています。</p>

<p>「分刻みのスケジュールを自慢するようでは、重要な情報が入って来なくなる」と語る中野さん。忙しいほどえらい、情報は多いほどいい。そんな常識を華麗にひっくり返すアイデアの生み出し方をご紹介します。</p>

<p>※本稿は『ぜんぶ、すてれば』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>予定を捨てる。ひらめきのための余白をつくる。</h2>

<p>僕の手帳は真っ白だ。いつも持ち歩いている手帳には、滞在する国の渡航予定のみ書き、細かいスケジュール管理は秘書に任せているのですが、「できるだけ詰め込まないでね」とお願いしています。</p>

<p>意思決定する役割を持つリーダーは、いつでもアンテナを張っていないといけないし、思いつきの相談をいつでも受けられる余裕を持っていないといけない。分刻みのスケジュールを自慢するようでは、重要な情報が入って来なくなる。</p>

<p>アイディアのひらめきは、バラバラに入ってきた情報が思わぬ組み合わせで結び付くことで生まれる場合が多い。「もしかして、さっき見かけたアレと、2週間前に言われたアレは関わるかもしれないな」というふうに。</p>

<p>だから、&quot;ぼんやりと考える時間&quot;を意識的に持つことがとても大事だと僕は思っている。現場の仕事で忙しい年代だったとしても、定期的に「何もしない時間」をつくって、ぼんやりお茶でも飲む習慣を持ってみるのがおすすめです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新聞を捨てる。見出しで想像すればいい。</h2>

<p>情報は最小限しか入れない。情報源の一つである新聞に関しても、それをじっくり読む習慣は捨てました。</p>

<p>あるとき、気づいたんですね。日々変わるビジネスや政治の情勢をだいたい把握するためだったら「見出し」だけで十分じゃないかと。最近は、iPadに入れている「日経電子版」の記事一覧をパッと見て、そこに並ぶ見出しをザーッと眺めるだけで終わり。それでだいたいわかります。</p>

<p>見出しというのは要約中の要約だから、その十数文字から想像するだけで記事の中身はだいたいわかるんです。間違っているかもしれないけれど、細かいことを多少思い違えても、どうってことないかなと思います。</p>

<p>本当に詳しく知りたいニュースだけは心に留めておいて、後から詳しく調べます。優秀なスタッフもいますし、全部自分の頭だけに溜め込むのは、かえって非効率だと思っています。</p>

<p>僕は昔から記憶力は結構いいほうで、「あの日に、たしかこんなことがあったよな」と引っ張り出してきて、後から検索することもあります。大事なのは、すでに起こったことではなく、未来について考える時間をより多く取ることです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>実物を捨てる。極上の遊びは、頭の中にある。</h2>

<p>モノに執着しない生き方を好むようになった原点はいつからか。遡って考えてみると、それは子どもの頃からでした。</p>

<p>小学校低学年の頃に夢中になっていたのは、ダイアグラム。架空の駅の名前を適当に考えて、線路をつなぎ、どんどん駅をつくっていく。すると、街ができ、国ができあがる。</p>

<p>街の中には家や店を書き、その一つひとつに想像上の名前を書き込んでいくと、それだけで日が暮れるまで遊べるんです。</p>

<p>オモチャなんていらない。紙と鉛筆だけでいつまでも遊んでいられる子どもでした。</p>

<p>あの頃、もし「鉄道模型のオモチャを買ってあげようか」と言われたとしても、僕は「いらない」と答えたでしょう。なぜなら、実物そっくりのミニチュアが目の前にあったら、自由な空想ができなくなってしまうから。</p>

<p>僕にとって最高の遊びは、自分の頭の中で心置きなく想像をめぐらせて、自分だけの世界をつくること。すでに現実世界でできあがっているものや既製品では、ゼロからつくり出す自由を奪われちゃう。<br />
極上の遊びは、僕たちの頭の中にあるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizleader.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 01 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野善壽（実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ「さみしさ」は強い怒りに変わるのか？　攻撃性のメカニズムと孤独感の癒し方  中野信子（脳科学者）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14157</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014157</guid>
			<description><![CDATA[激しい怒りの裏にあるのはさみしさ？セロトニン不足などの脳内現象を解説し、人間関係における「適度な距離感」の重要性を説くとともに、SNSや占いオンライン相談など、現代におけるさみしさの受け皿を考えます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="中野信子氏は人間関係における「適度な距離感」の重要性を説く" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Peoplegrean.jpg" width="1200" /></p>

<p>心を通わせたいと強く願うほど、イライラして怒りをぶつけてしまう――その衝動の裏には、「さみしさ」が隠れているのかもしれません。そんな「孤独感」はどうしたら癒されるのでしょうか。本記事では、怒りとさみしさの意外な関係を脳科学の視点からひも解き、SNSやオンライン相談など、身近に相談できる人がいなくても心を癒すことのできる、現代ならではの方法を探ります。</p>

<p>※本稿は、中野信子著『「さみしさ」に負けないための脳科学』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>衝動が止められなくなり、自分で自分を追い詰める</h2>

<p>一緒にいたいと思う人が忙しくて都合がつかない。それが長く続いてさみしくなる。<br />
一緒にいるのだけれど、思いが通じないことが増えてきて、それが重なってさみしくなる。</p>

<p>そんなとき、さみしがりやの人ほど、相手を責めてしまいがちです。その結果、相手の心が離れていき、ますます孤独になってしまうという悪循環をもたらしてしまいかねません。<br />
また、特定の人でなくても、誰かといたい、誰かに自分の気持ちを知ってもらいたいという思いがあり、それがかなわない場合にさみしさがつのっていく、ということもあります。</p>

<p>そんなさみしいという感情は、ときに、思いどおりにならない相手や社会に対する強い怒りへと変わることがあります。</p>

<p>さみしさによってストレスにさらされているときに脳内で起こっている現象のひとつとして考えられるのは、セロトニンの分泌が十分でないという可能性です。セロトニンには、「闘うホルモン」ともいわれるアドレナリンを抑える働きがあるのですが、セロトニンが十分に存在しないと、アドレナリンによって駆動される攻撃の仕組みがコントロールできず、本当に相手に対して攻撃的になってしまうということが想定されます。</p>

<p>愛している相手に対して攻撃を加えるというのは、冷静になって考えればあまりやりたくないはずのことでしょう。けれども、さみしさのあまりに、この衝動が止められなくなってしまうというのは悲劇的です。自分で自分をより苦しい方向に追い詰めるような行動を、なぜ人は断ち切ることができないのでしょうか。</p>

<p>思っている対象の人に会うことができれば、そのさみしさはたしかにそのときは癒やされるでしょう。しかし、どんな人が相手であったとしても、24時間ずっと一緒にいるわけにはいきません。離れなければならないときを迎えると、あるいはそれを想像するだけで、さみしさにつきものの心の痛みがよみがえってきて、また相手を攻撃してしまうということも起こってしまいます。</p>

<p>これでは、相手の存在はむしろあなたの心の痛みを助長する引き金になってしまっているようなものです。相手と一緒にいるときの心の安らぎや、心地よさが大きければ大きいほど、それを喪失する痛みは強くなり、耐え難いものになっていく。</p>

<p>あなたの痛みを癒やすのは、相手の存在ではない、ということに、本当はあなたも気づいているのではないでしょうか。相手よりも、もっと別のところに、あなたのさみしさを上手に扱うための機構を、求めていく必要があります。</p>

<p>それは、仕事に打ち込むことかもしれませんし、自分の価値をより感じられるように、注力できるなにかを探すことかもしれません。さみしい、という気持ちがどこから生まれてくるのか、わたしたちはなぜさみしさを感じるのか、ということをじっくりと1人の時間をとって考えたり、数多くの過去の人が同じようにさみしさに苦しんできたことから得た知見を学んでいくことであったりするかもしれません。</p>

<p>さみしさがあっても、充実した人生を送ることは十分に可能なことです。</p>

<p>また、 適度な距離感の友だちを持つことも、ときには大切なことでしょう。<br />
人が必要とする友だちの数は、人それぞれに違います。性格も環境も異なりますし、たくさんの友だちとにぎやかなときを過ごしたい人もいれば、深く語り合える仲の友だちが1人いれば十分だという人もいます。</p>

<p>ただ、ここで「適度な距離感」と書いたことには理由があります。人間は距離が近くなれば相手の嫌な部分が目に入り、相手にも自分の嫌な部分が目に入り、良好な関係を持続していくのが難しくなっていくからです。</p>

<p>互いに、困ったときには打ち明けることができ、けれども依存的になることなく自立しているという関係をつくることができればとても理想的でしょう。<br />
とはいえ、理想に縛られて窮屈さを感じるようであれば、それは本末転倒です。みっともない状態の自分で友だちを傷つけてしまった、ということがもしあったとしても、残念なことは残念なこととして、 受け止めていけるだけの心の弾力を持ちたいものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>さみしいときの居場所として機能してきたもの</h2>

<p>さみしさとは、本当に面倒な感情です。<br />
そんなさみしさを癒やすものは、人とのつながりであり、気軽な話し相手や相談できる人の存在だと思います。&nbsp;<br />
たとえ身近に友だちがいなくても、まわりに気軽に話せる人がいなくても、自分が癒やしを求めて話せる人がどこかにいてくれさえすれば、だいぶ心は楽になります。</p>

<p>歴史的には、様々な共同体や職業が、そうした受け皿となって機能してきました。<br />
村や町など地域の共同体や、長老や大家さん、町の世話役といった、友だちではないけれど、相談に乗ってくれたり話し相手になってくれたりするような人たちが、どこの村や町にもいた時代があります。<br />
また、村や町で行われるお祭りや、自治会や青年会といった組織なども、人とのつながりを構築し、さみしさの受け皿となってきました。</p>

<p>その後、村や町の共同体の代わりにその役割を担ったのが、会社・企業といえるでしょう。<br />
村落的なヒエラルキーと同様、ほとんどの日本の企業は年功序列制度を導入し、終身雇用で、企業年金もあり、むかしの村のように企業体が丸抱えで面倒を見るという体制があった時代には、会社に属することで大きな安心感を得られたと思います。<br />
職場には 「やらなくてはいけないこと」「明確な役割」「肩書」があり、それさえ守っていれば認められ、居場所を与えられ、孤独になることもなかったといえます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>占い、カウンセリング、宗教もさみしさの受け皿</h2>

<p>占いも、さみしさの受け皿を担ってきたものといえるでしょう。<br />
自分の心のうちを語り、「わたしはこの先どうしたらいいのだろう？」という不安に答えてくれるのが、占いの存在でした。<br />
突然襲ってくる不安やさみしさに対する「答え」を求めて、人々は古くから占いを頼ってきました。</p>

<p>一方、欧州では占いよりもカウンセラーに相談するのが一般的です。<br />
カウンセラーは相談に乗るプロではありますが、お互いの相性もあるので、自分に合わない人もいます。ですから、いろいろなカウンセラーに会い、自分に合う人を探すのです。</p>

<p>また、彼ら彼女らは、心がつらくなってから通うのではなく、日常的に通います。常に話を聞いてもらえる場所をつくっておき、心のメンテナンスを行うというわけです。</p>

<p>日本でカウンセラーがなかなか普及していないのは、おそらく医療的なイメージが強過ぎるからではないでしょうか。<br />
カウンセリングに通っている人は、周囲の人から「病気なのではないか」と疑われたり、なにか精神に問題を抱えているのではないかという目で見られたりしてしまうのかもしれません。</p>

<p>そして、宗教もさみしさの受け皿となってきたもののひとつです。<br />
最近はネガティブなニュースでも取りざたされていますが、そもそもお寺の住職さんなどの宗教家に悩みを相談することは、古くからの日本の伝統でもありました。<br />
故・瀬戸内寂聴さんのように、話をしてくれたり聞いてくれたりする存在が、あらゆるところに身近にいたのだと思います。</p>

<p>その後、宗教解体、共同体解体の時期に、代替物として現れたのが新宗教です。<br />
伝統仏教とは一線を画する、19世紀末以降に現れた宗教団体や新宗教系の人々が、さみしい人々の声を聞くという役割を果たしたことで、一定の勢力にまで発展した歴史があったと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>さみしさが時代を動かしている</h2>

<p>現在は、メディアもさみしさを癒やす役割を担っているといえるでしょう。<br />
なんらかのコミュニティに属していなくても、例えばラジオ番組やWEBメディア、YouTubeなどにメッセージを投稿し、様々なことを相談することができます。匿名だから相談しやすいということもあるでしょう。<br />
相談して誰かに話を聞いてもらうという行動により、さみしさを紛らわせることができます。</p>

<p>同じように、さみしさを共有したい人がネットのなかに集まり、自分の意見に近い意見を拾っていくことで癒やしを得ているようです。自分が抱えているモヤモヤに対して、明確に答えてくれるかのような人がいると、一躍ネット上の人気者になることもあります。<br />
ネットという特性上、移り変わりが激しく新旧の交代が早いですが、この先もそうした傾向は続いていくはずです。</p>

<p>最近では、自宅にいながら全国の僧侶に悩みごとを相談できる、有料のオンライン僧侶クリニックなどもあります。<br />
また、コロナ禍では人と会えないさみしさを、テレビやネット番組にはまることで発散させていたという人も多いでしょう。Netflixに代表されるサブスクリプションサービスがコロナ禍に会員数を大幅に増やしたのも、さみしい人が支えて、盛り上げていたのが1つの一因であるように思います。<br />
そういった意味では、大変興味深いことに、さみしさが時代を動かしているといえるのかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Peoplegrean.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 01 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野信子（脳科学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>部下を「お前」と呼ぶ上司が不快⋯どうすれば？（働く女性のための相談室）  藤井雅子</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12246</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012246</guid>
			<description><![CDATA[月刊誌『PHPスペシャル』の連載「働く女性のための相談室」より。言葉遣いの悪い上司と働く方より寄せられた悩みに、公認心理師の藤井雅子さんがアドバイスします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="悩む女性" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamibizwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>月刊誌『PHPスペシャル』での連載「働く女性のための相談室」に寄せられた、言葉遣いに問題のある上司に苦しむ方からのお悩み。公認心理師の藤井雅子さんがアドバイスします。</p>

<p>※本記事は月刊誌『PHPスペシャル』2024年4月号より抜粋・編集したものです<br />
※記事内の写真はすべてイメージです</p>

<p>【回答者・藤井雅子（ふじい・まさこ）】<br />
&nbsp;公認心理師。女性のためのカウンセリングルーム 「メンタルエステ ココロの部屋」 主宰。感情のコントロール、コミュニケーション、アダルトチルドレンのサポートがライフワーク。著書 に「ココロを軽くする考え方のレシピ」 (清流出版)などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Q　【相談】上司の言葉遣いが不快</h2>

<p>上司と話すたびに嫌な気持ちになります。 部下を「お前」と呼んだり、他部署の人の陰口を言ったり･･･。「ムカつく」 「キモい」は日常茶飯事。 さらに上の上司や人事部に相談しても、彼らには良い顔をしているようで、状況が変わりません。 上司が異動になる可能性は低そうです。 かといって、上司のせいで私が異動するのも納得がいかず、悩ましいです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>A　【回答】言葉の暴力もパワハラに該当する</h2>

<p>このような環境では、毎日ストレスが溜まりますよね。 そんな中、すでに上の上司や人事に相談されたとは立派です。 自分を守るために行動されたのはすばらしいことです。</p>

<p>企業には、スタッフが心身ともに健全な環境で働けるよう配慮しなければならないという安全配慮義務が課せられています(労働契約法第5条)。 部下の管理監督が業務である管理職にも、その役割と責任があります。</p>

<p>安心安全な環境を整えなければならない上司自身が、業務中に暴言を吐いたり悪口を言ったりするのは論外です。 また、そうした相談を受けても上の上司と人事が動かないとなると、残念ながら組織全体に自覚が足りない可能性があります。</p>

<p>見過ごされやすいのですが、暴言や悪口、物にあたることは、間接的な暴力であり、パワハラに該当します。 悲しいことに世の中には、まだまだこうしたパワハラに無自覚な組織や経営者、管理職があちこちに 残っています。</p>

<p>被害者であるあなたが異動することに納得がいかないのは当然です。 今回にかぎらず、自分に被害があるときは、自分を守るために行動することが大切です。 でも、今回のように、すでに動いているのに事態が変わらないと困ってしまいますよね。</p>

<p>努力が報われないときは、方向性や方法を見直しましょう。 今回は方法、つまり作戦を見直してください。 具体的には、会社にパワハラの認識をもってもらえるように、今後は上司のパワハラ言動をできるだけ詳細に記録します。 録音してもかまいません。 そして、人事に「パワハラだと思うから、適切に対処してほしい」と改めて願い出ます。 そこまでやっても動かない組織なら、あきらめて納得して次の道に進めるのでは。</p>

<p>被害を受けたとき、受け身のままでは事態は変わりません。 自分を守るためには、建設的に動くこと。 うまくいかなければ、別の方法を試すこと。 必要な情報を探すこと。 専門家に相談すること。 動けば必ず道はひらけます。 もう少しだけ頑張って！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamibizwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井雅子]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>『不思議の国のアリス』が母との橋渡しに　岸田奈美×小川公代が語る“物語とケアの関係”  岸田奈美（作家）,小川公代（上智大学外国語学部教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14155</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014155</guid>
			<description><![CDATA[岸田奈美さんのラジオに、ゲストとして登場した上智大学教授の小川公代さん。小川さんは、パーキンソン病を患う母との会話に『不思議の国のアリス』を用いたという。文学の有用性とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="岸田奈美×小川公代" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260417kishidanamiogawakimiyo.jpg" width="1200" /></p>

<p>「100文字で済むことを2000文字で書く作家」と自称し、『傘のさし方がわからない』（小学館文庫）をはじめ、発表するエッセイや小説が常に話題となるのが岸田奈美さんです。岸田さんが主宰するポッドキャスト番組「岸田奈美のおばんそわ」に、初のゲストとして登場したのは、ケアに関する言説を幅広く展開する上智大学教授・小川公代さんでした。</p>

<p>後編でおふたりの話は、ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』を介して話すと母親との衝突をプラスにできた話、ケアする側とされる側の葛藤、「ゆっくり歩く」ことの大切さを見出していくエピソードなどへと広がっていきます。同じ環境と問題を共有し、お互い「打てば響く」状態のおふたりによるトークの様子を、ご紹介します。</p>

<p>構成／山内宏泰</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>病の本質は「できていたことができなくなる」ことの傷</h2>

<p>【岸田】『ゆっくり歩く』でもお母様の話がたくさん語られていて、小川さんにとってその関係性は重要で、また大きい転換点にもなっているのだと感じます。パーキンソン病になられているお母さんを見て、どういう病気だと思われました？</p>

<p>【小川】腕や足、顔などが激しくふるえる「振戦（しんせん）」の症状が出ます。最初のころは1日に数時間かちょっとふるえるかなという程度でしたが、年を経てだんだん深刻になっていき、頭の先から足の先まで全身がふるえてほとんど止まらない状態で、硬直も酷いです。そうなると、ケアを必要とする場面がすごく多くなります。</p>

<p>最初のころは母も料理ができたのでひとりで暮らせたのですが、だんだん包丁も握れなくなってくると、だれかがそばにいて食事を作らなくてはいけなくなって。数年前に和歌山から東京に来て、私の家の近くのサービス付きマンションに住むことになりました。ある程度の自由とサポートがどちらも得られる環境は大事ですね。「あわい」の世界を実現するには、このような施設がちょうどよいのかもしれません。介護施設だと過保護になりがちなので。</p>

<p>【岸田】それ、よくわかります。うちの母がミャンマーに行ったとき「ちょっと居心地が悪い」と言っていました。ミャンマーの人は「自分の徳を積むため」に、何から何まで助けてくれるので。</p>

<p>私の母は、心臓の病気の後遺症による下半身麻痺です。下半身麻痺が「こういう病気です」という説明はできるんですが、病の本質は「できていたことができなくなる」ことの傷だと私は感じています。「できていたことができなくなる」のが自尊心をどれほど削るのか、母を見て実感しています。</p>

<p>【小川】『ゆっくり歩く』のなかでは、ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』の話を母に語って、「できていたことができなくなる」ことについて母と対話した内容を紹介しています。何でも自由にできる健康体だった母が病気になって、当たり前と思っていたことができなくなったとき、その変化をどう受け止めたらいいのかを、文学作品の物語を借用して考えていくという。</p>

<p>【岸田】文学作品をフックにして、お互いへの理解を深めていくという親子関係はおもしろいなと思いました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『不思議の国のアリス』を介していまの母と話す</h2>

<p>【小川】うちはもともとすぐ衝突する母子関係でした。二人の間で「タブーワード」もあります。「これが一番いいに決まってるやん」などと言ってしまうと、母親は悲しそうに「あなたはわかったような口をきいてるけど、パーキンソン病のつらさがわかるの？」となる。</p>

<p>そういうときは「いや、ごめんごめん！ もう一回ちょっと巻き戻します」と言ってやり直します。「こうしたらいいんじゃない？」じゃなくて、「そういえば『不思議の国のアリス』って物語知ってる？」というふうに言うんです。</p>

<p>家族間で「タブーワード」を言ってしまって口論になることってあると思うんですが、「衝突しない方法」をぜひ皆さんにお伝えしたい。自己と他者の身体が違えば、わかり合えなさは絶対に生じます。お互い何とかしたいと思っているはずですが、乗り越える方法論が見つからないのです。</p>

<p>母の場合、娘にわかった気になってほしくないと思っているし、私としても「お母さんの気持ちわかる」とは言えない。結局「わからへん」と言うしかないのですが、そう言った瞬間、冷たく拒絶したように聞こえるわけです。もう八方塞がりです。だから先ほど言ってくださったような、「自己と他者のあわいを揺れながら葛藤する」という態度が必要になります。</p>

<p>さらには、揺れながら葛藤するプラットフォームも必要となってきます。それが文学です。そこにとりあえず物語の登場人物に仮託するんです。</p>

<p>たとえばルイス・キャロルのアリスの物語を、私は、ままならなくなる身体の象徴として使いたいわけです。母親は自分の身体をコントロールできず、信用できない。思えばアリスもまったく同じシチュエーションなんです。アリスは身体が大きくなったり小さくなったりしますが、それを自分でコントロールできていない。</p>

<p>【岸田】その話を聞いたら、お母様は「あっ、これは私の物語だ」と気づくんですか？</p>

<p>【小川】それ以前に「アリスは身体がままならなかった」ということに母は驚愕します。大きくなったり小さくなったりするのは知っていたけど、そのことに苦しんでいるとは思っていなかったようで。</p>

<p>アリスは自分の身体をコントロールできないつらさから、泣いてしまいます。その姿と母の生きづらさがぴったり重なった瞬間を私は見ています。文学というプラットフォーム上で語り合っていれば、私は「お母さんのことわかった」とか「わからない」とか言わないで済みます。「私は少なくともアリスの気持ちはわかるよ」と言えばいい。</p>

<p>アリスが泣いているとき、芋虫が出てきて哲学的な問いを投げかけます。「お前はだれだ」と。母親は以前から「もう元の本当の私は死んでいる」と私にこぼしていましたから、「でもさお母さん、芋虫ってそもそも蝶々になる虫だよね。虫から蝶々に変化するのが当たり前の世界で、『どっちが本物？』なんてだれも考えないよ。お母さんが、前のいろいろできていた自分といまのできない自分を比べるのも、おかしくない？」と言ってみると、母は目から鱗が落ちたような顔をしていました。</p>

<p>【岸田】お母さんの気持ち、なんだかわかる気がします。アリスの物語が「病気でつらくてもがんばって生きようね」と言うのを目的につくられた話だったら、たぶん響かなかったんじゃないですか。「どうせ啓発でしょ」みたいになって。</p>

<p>アリスの話は作者がおもしろいと思って書いた話なんだけど、それが小川さんの「ケア」の視点から見れば、人間の本質的なところを表す物語としても読める。お母さんからしたら、「この物語に当然のように書かれているということは、私のこの苦しみは他の人にも理解してもらえることなんだ」と実感できたんだと思います。</p>

<p>【小川】文学には普遍性が必ず含まれています。アリスの物語にも、人間も生きものも生きているかぎり必ず変化する、といったメッセージがあるのだと思います。変化を受け入れられるためにはどうしたらいいかみたいなことを、ひとりで悩むのではなく、文学を介してだれかとしゃべるのが大事です。そうすると、母の苦しみを一瞬だけでも忘れさせることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日頃の私たちはとかくせっかち</h2>

<p>【岸田】『ゆっくり歩く』ではタイトルの通り、ゆっくりしか歩けないお母様といっしょに歩く話も出てきます。井の頭線のホームで、出発ベルが鳴っているときに「早く行かなきゃ、でも早く行けないし」と焦っていると、車掌さんが「ゆっくりでいいですよ」と言ってくれて救われた......、と書かれていますね。運行時刻を守り管理するべき立場の車掌さんが、お母様の姿を見てぽろっと本音を言ってしまうのがいい。</p>

<p>【小川】そうですね。車掌さんも「よし、いいことをしよう」みたいなことで言葉を発すると、わたしたちも感動などしない。「こんなふうにしよう」と計算しても、うまくいかないものです。偶発性が大事なのでしょう。</p>

<p>井の頭線といえば、岸田さんの短編小説『どんヤナギの回復速度』を拝読しました。そこには『ゆっくり歩く』で私がどうしても伝えたかったことが、たくさん含まれていました。</p>

<p>【岸田】ありがとうございます。小学生のころからどんくさかった男の子が電車の運転手になって、遅れてきた乗客を待つか待たないか......という話ですね。</p>

<p>【小川】日頃の私たちはとかくせっかちで、早く成果を出さなきゃとか、効率よくやらなきゃとばかり考えています。でも本当は、ちょっとした時間くらいなら相手を尊重するために使うことはできるはずなんです。</p>

<p>そして相手を待つというのが、いかに大事なことか。最近ではそういう物語が語られなくなりつつありますから、そのあたりに目を向けさせてくれる岸田さんの作品は、これからもっと注目されていくのだろうと思います。</p>

<p>【岸田】ありがとうございます。ぜひ皆さん『ケアの物語―フランケンシュタインから始める』も『ゆっくり歩く』も読んでみてくださいね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260417kishidanamiogawakimiyo.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岸田奈美（作家）,小川公代（上智大学外国語学部教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>出産を機に「統合失調症」が再発...それでも再び笑顔を取り戻せた理由  広岡清伸（精神科医）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14127</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014127</guid>
			<description><![CDATA[出産を機に「統合失調症」を再発した春香(仮名)さんは、いかにして日常を取り戻したのか――診察を担当した精神科医の広岡清伸さんが、そのプロセスを解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zetsubowoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>上司のパワハラによって「統合失調症」を発症した野村春香(仮名)さん。クリニックに通院しながらデイケアに参加することで日常を取り戻しつつありましたが、出産を機に統合失調症が再発したそうです。</p>

<p>今では平穏な暮らしをしているという春香さんは、どのようにして立ち直れたのか――クリニック理事長である広岡清伸さんに話を伺いました。</p>

<p>※本稿は、広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本記事は特定の治療法を推奨するものではありません。実際の治療・服薬に関するご判断は、必ず主治医または専門医にご相談ください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ライフステージの変化で症状が再発</h2>

<p>初診から1年後、春香さんは、自分で探した職場で働き始めました。大学を卒業するときに入社したかった食品メーカーではありませんでしたが、入社面接のときの担当者や会社の雰囲気に安心感があったのが理由だそうです。数年後には、その会社で後に夫となる人と出会うことになります。「先生も来てくださいね」と招待された結婚式に、わたしも参加しました。</p>

<p>心の病は長期的に診ていくケースが多く、患者さんとは長いお付き合いになることがよくありますが、こういううれしい出来事は何度あっても心が温かくなります。春香さんに「人を信じられる」感覚が戻ったことがうれしかったですね。これで、社会への不信や被害的思考も薄れていくことになるでしょう。</p>

<p>初診から6年目のことでした。3カ月ぶりに診察室を訪れた春香さんから、またもうれしい報告がありました。</p>

<p>広岡「状態は変わらず安定しているようですね」</p>

<p>春香「先生に相談があります」</p>

<p>広岡「えっ、どうされました」</p>

<p>春香「実は、妊娠しました。子どもができたんです」</p>

<p>広岡「おめでとう。よかったじゃない」</p>

<p>春香「それで相談なのですが、薬を飲み続けるのはよくないですよね。わたし、健康な子を産んで、母乳で育てたいんです」</p>

<p>広岡「それでは、しばらく薬を飲むのは中断しましょう。安定しているようですからね。元気な赤ちゃんが生まれるといいですね」</p>

<p>春香「ありがとうございます」</p>

<p>無事に出産し、病院から退院した日の夜、春香さん、ご主人、お母さんの3人で祝杯をあげたそうです。グラスの中は麦茶だったようですが、子どものこれからの話で盛り上がったと言っていました。</p>

<p>ところが、産褥期(出産後の体が元の状態に戻るまでの期間。およそ6〜8週間といわれる)に入った春香さんの状態が悪くなります。産褥期は再発リスクが高い時期で、春香さんにも統合失調症の症状が現れるようになったのです。</p>

<p>春香さんは赤ちゃんの泣き声に過敏に反応するようになりました。夜中の授乳が続き、眠りは細切れになり、日中もぼんやりと意識が遠のく瞬間があったといいます。</p>

<p>ある夜、赤ちゃんが泣き止まない時間が続いたとき、春香さんは急に震え出し、ご主人にしがみつくようにしてこう言ったそうです。</p>

<p>「この子を守らなくちゃいけない」</p>

<p>翌朝、母親が様子を見に行くと、春香さんは座ったまま赤ちゃんを抱きしめ、怯えた目で部屋の隅をにらんでいました。「誰かが赤ちゃんを連れて行こうとしている」と繰り返したといいます。</p>

<p>この頃には、睡眠不足と産後のホルモン変動が重なり、以前の&quot;替え玉妄想&quot;に似た恐怖感が再び芽生え始めていました。家族が傍にいても、安心感が十分に届かなくなっていたのです。春香さんは、クリニックへ行くことにも抵抗したといいます。</p>

<p>春香「広岡先生を信じられない。広岡クリニックには行きたくない」</p>

<p>母親「広岡先生を信じないで誰を信じるの。行きましょう」</p>

<p>お母さんと一緒にクリニックを訪れた春香さんは、すごく疲れた顔をしていました。</p>

<p>春香「怖いんです。眠れません。助けてください。薬を飲みます」</p>

<p>広岡「大丈夫ですよ、春香さん。また、薬を飲みましょうね。前のようにすぐに落ち着いてきますから」</p>

<p>その日から、春香さんは抗精神病薬の服用を再開しました。初診の頃から長い時間をかけて築いてきた信頼関係があったからこその治療再開です。</p>

<p>服薬を再開した春香さんの症状はすぐに安定してきました。一緒に住んでいたお母さんとご主人のサポートがあったことも、大きな要因です。ご主人は、真夜中に眠れない春香さんに寄り添い、肩を抱きながら「大丈夫だよ」と声をかけ続けたそうです。そうした日々が、夫婦の絆をいっそう強めたのは言うまでもありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>それでも生きていいんだよ</h2>

<p>発症から25年以上が経過しました。春香さんは服薬を続けつつ、平穏で安定した生活を送っています。幻覚・妄想は完全に消失。温かな家庭を築き、教育費のためにパート勤務を続け、夫婦で支え合いながら子どもの成長を楽しんでいます。お嬢さんは明るく思いやりのある性格で、高校生の頃から看護師を志し、念願の看護大学に入学しました。</p>

<p>入学式の日、春香さんは少し緊張した面持ちで娘の背中に手を添えていました。白い壁に花束の香りが漂う式場で、娘の手が小さく震えるのを見たとき、かつて、お母さんに支えられた日を思い出したといいます。</p>

<p>「あなたなら大丈夫」</p>

<p>今度は春香さんが、かつてのお母さんの言葉をそのまま娘へと伝えました。その話を聞いたとき、わたしは、母から娘へ、そして娘から次の世代へと、静かな絆のバトンが渡されたように感じられました。現在も、ご主人、お嬢さん、お母さんが、ときに不安定になる春香さんを支えています。それでも、外来で春香さんは穏やかに語ります。</p>

<p>春香「先生、あのときは本当に真っ暗でした。でも、あの闇の中で生きてこられたから、いまの自分がある気がします」</p>

<p>25年前に「本当のお母さんではない」と恐れた春香さんは、いまや家族をつなぐ中心的存在です。世代は巡り、支え合いの輪は静かに続いています。</p>

<p>統合失調症の人たちが聞く幻の声は、たいてい厳しく、冷たく、時に残酷です。「おまえはダメだ」「消えてしまえ」......その声は、社会の中で生きる誰もが一度は浴びたことがある否定や嘲笑が凝縮された残響なのかもしれません。しかし、わたしたちの心には、どれだけ深く傷ついても、その声を打ち消そうとするもうひとつの声を聞く力が残っています。</p>

<p>「それでも生きていいんだよ」</p>

<p>「一緒にいるよ」</p>

<p>春香さんの場合なら、お母さんやお父さんのまなざしや、デイケアでの笑い声の中から聞こえてくるものです。それが、外の世界にある優しさです。わたしが行っている治療は、この&quot;優しい声&quot;を再び聞き取る旅だと言っていいでしょう。</p>

<p>薬が脳の嵐を鎮め、安心できる人々とのかかわりが、心の奥で閉ざされていたドアを少しずつ開いていく。幻聴の中で荒れ果てた世界に、ほんの一瞬、誰かの微笑みが差し込むとき、その瞬間こそ、現実が再び温度を取り戻すときです。</p>

<p>統合失調症とは、絶望の病ではありません。それは、人間の心が不条理な世界の中でもなお、他者を求めようとする証でもあります。闇の中で聞こえてくる優しい声は、「あなたはここにいていい」と告げています。わたしたちは、その声を見失わない限り、何度でも、現実の光の中に立ち戻ることができます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zetsubowoman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[広岡清伸（精神科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「AIに選ばれる宿」が生き残る？　熾烈な競争に勝つために見直すべき7つのポイント  内藤英賢（合同会社Local Story代表）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13968</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013968</guid>
			<description><![CDATA[年々利用率が増しているAI。観光ビジネスでも、いかに上手くAIを使いこなすかが重要になっていると、合同会社Local Story代表の内藤英賢さんは語っている。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="内藤英賢著『観光ビジネス』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI2.jpg" width="1200" />世界と比べてAIの利用が遅れている日本。ところが、若い世代を中心に利用率は高まっており、旅行にAIを活用している人もいるでしょう。そうした状況も踏まえ、観光ビジネスもAIを上手く活用する必要があると、合同会社Local Storyの代表で観光業にも長年携わる内藤英賢さんは語ります。</p>

<p>本稿では、日本と海外のAI利用率の違いやAIに選ばれるために必要な要素について見ていきましょう。</p>

<p>※本稿は、内藤英賢著『観光ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI利用率日本30％／世界60％の衝撃</h2>

<p>「全ての産業においてAIの影響は避けられない」</p>

<p>昨今では、そのように言われますし、事実AIの目覚ましい進歩を見て、そう思わない方はいないでしょう。観光業界も例外ではありません。AIが観光業界に及ぼすであろう様々な出来事について、未来予測も含めながら見ていきたいと思います。</p>

<p>そもそもですが、日本は生成AIの活用について世界より遅れをとっているという事実を認識しなければなりません。総務省が発表した「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究２2025」の2024年の生成AIサービスの利用経験調べによると、「使っている」と回答した人がアメリカ68.８％、ドイツ59.２％、中国81.２％に対して、日本は26.７％という低さとなっています。</p>

<p>さすがに2026年現在では、さらに上昇しているとは思いますが、2024年時点では異例の低さとなっていたのが実態です。このことは日本の観光ビジネスにおけるガラパゴス化を生み出しかねません。</p>

<p>なぜなら、世界の観光ビジネスは既にこのAIとの融合を見据えて動き出しているのに対して、日本ではユーザーたる旅行者の生成AI利用率が低いと、ビジネスとしてアプローチする動機付けが薄くなってしまうからです。したがって、今後の観光ビジネスを見据える上で、日本国内の動きしか見ないと世界の動きからは取り残される可能性があるので注意が必要です。</p>

<p>観光ビジネス&times;AIでもっともポピュラーな影響は「旅行先を探す際にAIを活用する」ということでしょう。すでに40％以上の人が、旅行の検索先にAIを活用していると回答しており、今後、加速度的に増えていくことが予測されます。</p>

<p>まずAI検索の特徴としては、キーワード型検索から自然言語検索になるということが言えます。端的に言うと、これまで「箱根 ホテル」などと検索していたグーグル型キーワード検索が、「4月8日に箱根で夫婦2人で行くのだけど、予算1人2万5000円以内で私たちの好みに合ったものを探して」と言うような自然言語での探し方に変化していくということです。</p>

<p>これは、AIがより詳細な情報を与えた方が質の高いアウトプットを出力するため、このような自然言語での入力がよいためです。生成AI活用が26％止まりの日本ですが、20代に限って言えば、40％以上が活用し、10台に至っては60％がAIを活用しているというデータもあるので、今後はAI検索をするユーザーが増えるのは必然と考えられます。</p>

<p>こうなると当然発生する議論は「うちの観光地、うちのホテルは、AIに選ばれるためにどうすればいいんだ！？」という議論です。まずは「AIで自然言語型検索をする層」というのが、相当数すでに存在しているということを理解しておくことが大事になります。</p>

<p>つまり、今後は旅行者に選ばれることと同じくらいに、AIに選ばれることが大事になってくるということなのです。これは、2000年代に起きたインターネット革命に近いインパクトとゲームチェンジを引き起こすことになると予測されます。</p>

<p>すでに、そのことを強烈に意識しているのは海外OTA(エクスペディアやアゴダなどの店舗を持たない旅行代理店)です。AIをうまく活用できれば海外OTAのビジネスをさらに成長させる可能性もありますが、AIの登場によって旅行者と事業者が直接結びつけば、自分たちの存在を脅かされかねないという危機感も一方で認識している訳です。</p>

<p>観光ビジネスにおいても、AIというゲームチェンジを引き起こしかねない要素をめぐり、熾烈な戦いの火ぶたが切って落とされているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI時代を生き抜くためのチェックリスト</h2>

<p>AIがあらゆる産業に影響を及ぼすことが不可逆な時代において、私たち観光事業者は具体的に何をしなければならないのでしょうか？「AIに選ばれる(AIO)」ためのアクションを、明日から使えるチェックリストとして整理しました。</p>

<p>【AIに選ばれるための7つのチェックリスト】</p>

<p>①ターゲットの明確化</p>

<p>AIがマッチングしやすいよう、「誰のための場所か」を尖らせていますか？AIは「誰にとっての最適解かを探しています。「30代・女性」といった広い括りではなく、「都内で働く30代独身女性、週末は自然の中でサウナに入りたい人」いわゆるペルソナレベルまで言語化できているかが勝負です。</p>

<p>②よくある質問の充実化</p>

<p>ターゲットの悩みや興味(文脈)に応える記事や情報を発信していますか？単なる施設案内ではなく、ターゲットが検索しそうな悩み(例：「子連れで雨の日の箱根での過ごし方」）と、それに対する「答え」となるコンテンツを拡充する必要があります。</p>

<p>③クチコミの資産化</p>

<p>AIの推奨根拠となる「良質なクチコミ」を能動的に集めていますか？AIの推奨根拠の大部分は「実際の利用者の声」にあります。クチコミを増やす施策はもちろん、ネガティブな声への誠実な対応(AIは返信内容も読んでいます)も評価対象になっています。</p>

<p>④情報の統一</p>

<p>店名・住所・電話番号の表記は、全ネット上で一字一句統一されていますか？グーグルマップ、公式HP、SNS、OTAすべてで表記(Name, Address, Phone)が一致していないと、AIは「同一実体」として認識できず、評価が分散してしまう(認知漏れが起きる)リスクがあります。</p>

<p>⑤世界観の統一</p>

<p>写真や言葉選びのトーンを揃え、AIにブランドイメージを学習させていますか？公式HP、SNS、OTAの写真や文章の雰囲気がバラバラだと、AIはブランドの個性を学習できません。「この宿＝〇〇な雰囲気」とAIに覚え込ませる統一感が必要です。</p>

<p>⑥権威性の活用</p>

<p>信頼できるメディアや専門家に言及され、AIからの信頼スコアを高めていますか？自画自賛だけでなく、信頼できるメディアやインフルエンサー、公的機関のサイトで紹介されているかどうかが、AIにとっての「権威性の担保」になります。</p>

<p>⑦構造化データ化</p>

<p>WebサイトをAIが読み取りやすい形式(FAQなど)に整備していますか？Webサイトは人間だけでなく、ロボット(クローラー)が理解しやすい構造や記述になっている必要があります。</p>

<p>これらは、いわばAI時代における「身だしなみ」です。これらをサボるということは、AI時代において「存在しない」ことと同義になってしまうからです。AIがあらゆる産業の根底を塗り替えている今、観光業界もその例外ではありません。AIがどうビジネスに組み込まれていくのかを理解し、使いこなす事業者とそうでない事業者の間では、集客効率や業務生産性において埋めがたい差が生まれるでしょう。</p>

<p>しかし、最後にひとつだけ、決して忘れてはならないことがあります。それは、「観光ビジネスは、結局のところ人間対人間のビジネスである」という真理です。この点こそが、AIに完全にディスラプト(破壊)される産業とは異なる、観光ビジネスの希望であり面白さでもあります。どれだけAIが発達して、便利で、完璧なガイドをしてくれても、人間味あふれる、じいちゃんばあちゃんのガイドの方が人間の心を動かす可能性が大いにある訳です。</p>

<p>AI対策を実施して、いかに上っ面をよくしてAIに選ばれたとしても、実際に訪れた時の「リアルの体験」がお粗末であれば、旅行者は二度と戻ってきません。そうなれば、悪い評判がデータとして蓄積され、結局はAIにも人間にも見放されることになります。</p>

<p>デジタル化が進めば進むほど、「生身の人間が接客する」ことの価値は高騰します。AIにはファンがつかないかもしれませんが、「あなた」という人間にはファンがつくのです。AIが推奨しただけの場所よりも、地域住民が「よく来たね」と笑顔で迎えてくれる場所の方が、また行きたくなる価値ある観光地になるのは必然です。</p>

<p>AIを最大限に活用しつつも、このヒューマニズムを忘れない観光地だけがAI時代にも支持されることは間違いありません。なぜなら旅行するのはAIではなく、心を持った人間だからです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI2.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤英賢（合同会社Local Story代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ仕事が速い人はスマホを手放すのか　集中力を上げる3つの習慣  菅原洋平（作業療法士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14168</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014168</guid>
			<description><![CDATA[仕事が速い人はスマホやパソコンと上手く距離を取っている。そう語る作業療法士の菅原洋平さんが、仕事が速い人になるためのコツを紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事ができる人・速い人ほど、常にスマホを上手く駆使している――そんなイメージを持つかもしれませんが、実は仕事が速い人ほど「デジタルデトックス」(スマホやパソコンなどと距離を取ること)していると、作業療法士の菅原洋平さんはいいます。</p>

<p>本稿では、菅原さんがオススメする「仕事が速い人になるためのコツ」について見ていきましょう。</p>

<p>※本稿は、菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>仕事が速い人は実践している「デジタルデトックス」</h2>

<p>「余計な情報」があふれているものの代表格といえば、スマートフォン(以下、スマホ）。放っておいても情報が流れ込み、多くの人が情報を抱え込みすぎています。</p>

<p>一見、なんでもその場でサクサク検索して調べてしまう人のほうが、要領がよく仕事が速いと思いがちですが、実際はその逆。適度にデジタルデトックスをしたほうが、自分がやるべきことに集中できるようになります。スマホやタブレットと距離を置く簡単な一例を紹介しましょう。</p>

<p>①寝る1時間前になったら戸棚にしまう</p>

<p>②帰宅後はバッグの中に入れたままにする</p>

<p>③玄関に置いて外出時だけ使用する</p>

<p>④休日の午前中や入浴後の時間は、画面を見ない</p>

<p>私の場合、打ち合わせの行先などはあえてプリントアウトをして、外出時にはスマホを見ないようにしています。また普段の生活では、スマホではメールやSNSを見ないと決めています。</p>

<p>「デジタルデトックス」のポイントは、自分の意志とは関係なく、スマホを見ることができなくなる環境をつくること。なかには、「インターネットに接続するルーターの電源をタイマーで切ってしまう」という人もいます。延長コードにダイヤルがついているものを使用して、時間になったらインターネットがつながらなくなる環境をつくるのです。</p>

<p>まずは1時間、情報から離れることから始めてみましょう。入浴中やストレッチ、ジョギングをしている間など、「それ」をしている間は情報から離れる、という環境をつくります。スマホを置いてスーパーに買い物に行くのもいいですね。それができれば、「休日の半日」「外出中」という感じで、場面を限定して一定期間離れてみましょう。意志の力で行動を変えるのは難しいですが、環境を変えてしまえばおのずと行動は変わります。</p>

<p>最初は落ち着かない感じがしますが、そのままやりすごしていると、情報から解放されて、文字どおり視界が明るくなります。交感神経の過剰活動によって収縮していた瞳孔が、開いていくからです。この解放感を得られると、情報と一定の距離をとることにストレスを感じなくなります。</p>

<p>ちなみに最近では、受付でスマホやタブレットを預けて宿泊する、「デジタルデトックスプラン」がついたホテルや旅館もあるようですね。旅行や出張のときに、宿泊先の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>作業・習慣の「順番」を変えるのも有効</h2>

<p>デジタルデトックスなど新しい生活習慣をつくるのは、ハードルが高いという人もいるかもしれません。そこで、新しい作業を加えずに、いまの作業の順番を変えることで、不必要な情報に注意を奪われるのを防ぐ方法もあります。</p>

<p>無自覚にスマホを見始めると、いつになったらスマホを見ることが終わるのか、脳が予測することができません。いつくるのかわからない利益に期待し続けてしまいます。そこで、損失を未然に回避するのです。</p>

<p>「利益と損失？」と思った方、これから説明するのでご安心を。たとえば、夕食をとった後に入浴する習慣の人の場合。夕食後にソファでスマホを見ていたら入浴するのが面倒くさくなり、だらだらネットサーフィン。ようやく入浴したら0時すぎになってしまい、寝不足になりがち......。そんなときは、帰宅後すぐに入浴し、その後で夕食をとるように順番を変えてみましょう。</p>

<p>この場合、入浴が遅れることで寝不足になってしまうのが「損失」、その損失を生み出すのが「ネットの目新しい情報という利益」への期待です。そこで、ネットの情報という目の前の不確かな利益によって、少し先の未来に起こる寝不足(損失)を避けるため、「入浴する」という行為を前にもってきます。</p>

<p>人間の脳は、計画どおり行動できると、その達成感から同じ行動を続けようとする反応が生まれます。さらに、「なにか目新しい情報」という不確かな利益に対して脳が期待しなくなるため、だらだらとネットサーフィンをしてしまうのを自然と防げるようになるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「1作業・1スペースの法則」で、高い集中力を維持できる</h2>

<p>リモートワークが増え、「パソコン作業をする席で食事もしている」という人も多いのではないでしょうか。実はこれ、余計な情報に気が散って、「仕事が遅い人」になってしまう原因となるためおすすめできません。</p>

<p>なにかの作業をすると、それに対応して血圧や心拍数が高まっていきます。そしてこの反応は、「その作業の空間情報」とセットにされて記憶されます。その記憶に基づいて脳があらかじめ作業の準備をするので、作業場所に行くと速やかに集中することができます。たとえば、「会社のデスクについた瞬間に仕事モードに切り替わる」という人はまさにこれです。</p>

<p>ところが、パソコン作業をする席で食事もとるなど、同じ場所で複数のことを行うと、脳の準備が遅れて作業をするときに慌てて代謝が高められるため、負担が大きくなってしまうのです。さらに、予定なく高められた代謝活動は、作業終了後も低下しにくくなります。この影響で、席についてもなかなか作業に集中できなかったり、作業を終えても不必要な情報をだらだら見たりしてしまいます。</p>

<p>そこで、1つの作業を選び、その作業だけを行う場所を設定してみましょう。</p>

<p>たとえば、仕事用の席を決めたら、その場所では、スマホを見たり、飲み食いをしたりすることは避けます。席を立ってスマホを見て、なにも持たずに席に戻る。こうすることで、あっさりと作業に集中することができます。</p>

<p>1つの作業は、1つの場所で行う。これだけで余計な情報に振り回されず、高い集中力を維持できるはずです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 07:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[菅原洋平（作業療法士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>思考のデトックス習慣...思ったことを「そのまま書く」だけで心が軽くなる  竹下綾美（セルフブランディング講師）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12237</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012237</guid>
			<description><![CDATA[モヤモヤが少しでも軽くなる習慣とは。セルフブランディング講師の竹下綾美さんに教えていただきます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="心がラクになる習慣" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_woman.jpg" width="1200" /></p>

<p>多様な生き方が選べる現代、「生きているだけで疲れる」と感じることもあるかもしれません。頭の中を整理し心の負担を減らす「ジャーナリング」のメリットとは。セルフブランディング講師の竹下綾美さんに教えていただきました。</p>

<p>※本稿は、『PHPスペシャル』2025年4月号より、内容を抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>想いを書き出す</h2>

<p>働き方、お金の増やし方、エンタメの楽しみ方......。あらゆることが多様化し、選択肢が増えたことで、私たちを取り巻く状況は目まぐるしく変わってきています。</p>

<p>そんな今の時代において、「生きているだけで疲れる」という方も多いのではないでしょうか。</p>

<p>そこで、この連載では、心がラクになる習慣をテーマに分けてご紹介していきます。日常的に取り入れて、ぜひ効果を体感してみてくださいね。</p>

<p>さて、今回のテーマは「想いを書き出す」、いわゆるジャーナリングと呼ばれる習慣です。頭の中にあることを言語化して、ひたすら書き出すことで、自分の気持ちや希望に気づきやすくなるという効果があります。</p>

<p>自分の気持ちがわからないとき、人は大きなストレスを感じてしまいます。やりたいことがあったり、「なんとなく嫌だ」と思っていたりするのに、それを言葉にしていないがゆえに自分の気持ちに気づけず、苦しんでいる人が、じつはとても多いのです。</p>

<p>他にも、複雑な状況下に置かれて迷っているようなシーンでは、「自分が本当はどうしたいのか」がわからなくなりがちです。</p>

<p>そんなときは、「今、感じていること」を紙に書き出しましょう。</p>

<p>書くときのポイントは、きれいに書こうとするのではなく、思ったことを「そのまま」書くこと。「つらい」「◯◯さんの言葉」「お金」など、頭によぎった単語を書くだけでもOKです。</p>

<p>まとまらない気持ちを思いつくままに書くことで、つかめていなかったモヤモヤの正体が次第にはっきりしてくるはずです。漠然とした不安の正体がわかると、「大丈夫そう」「こうすればいいかも」などと思えるようになります。</p>

<p>書き出すことをおすすめする理由は、書くという行為が、体の実感をともなうからです。「手」を動かして書き、書いたものを「目」で見る。それにより、思考のデトックスを体感でき、心身ともに軽くなるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【竹下綾美(たけした・あやみ)】</p>

<p>株式会社Bright Muse代表取締役。「全ての人の才能を開花させ、人生を輝かせる」ことを使命に、コンサルティング事業のほか、色や香りに関する知見を活かした天然石ジュエリーの制作やアロマブレンド、手帳などの商品プロデュースを手掛ける。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_woman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 29 Apr 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[竹下綾美（セルフブランディング講師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>働き方の二極化...「エリート」か「静かな退職」か? 企業が提示する新たなキャリアパス  海老原嗣生（サッチモ代表社員/大正大学表現学部客員教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12226</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012226</guid>
			<description><![CDATA[従来の日本型労働に「静かな退職」コースを設ける新たな雇用システムを構築、導入する方法について、雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏に解説して頂く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chukonenG.jpg" width="1200" /></p>

<p>働いてはいるけれど、積極的に仕事に意義を見出していない「静かな退職」状態のビジネスパーソンが、日本にも浸透し始めているという。</p>

<p>一方で日本に蔓延していたのは「やっている感」を醸し出すブルシット・ジョブを繰り返し、労働時間がいたずらに延び、結果として生産性が低い日本型労働。</p>

<p>雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏は、従来の日本型労働に「静かな退職」コースを設ける新たな雇用システムを構築すべきと説く。その導入方法について解説して頂く。</p>

<p>※本稿は『静かな退職という働き方』（PHP研究所）より一部を抜粋編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「静かな退職」コースを軟着陸させるには</h2>

<p>「静かな退職」コースはどのように導入したら良いでしょうか？</p>

<p>確かに、大手の古い企業だと、こちらに進む男性は少なそうです。一方、未だに家事・育児の多くを請け負う女性社員は、この「静かな退職」コースを歓迎する人も多いでしょう（実際、女性は8割以上が希望しているという調査もあります）。</p>

<p>結果、「静かな退職」が、巨大なマミートラックとなってしまうという危惧が見受けられます。この問題をしっかり考えていかないと、「静かな退職」コースは定着しないでしょう。</p>

<p>そこで、「静かな退職」コースに男性社員をどのように増やしていくかが企業に求められることになりそうです。</p>

<p>当然、このコースへの移行は「本人希望による選択」が必要です。従来コースと並べて提示し、どちらがいいかを考えさせるわけです。</p>

<p>①「静かな退職」志向を認める。若年でそういう働き方をしている人を矯正しない。</p>

<p>② 「静かな退職」のあるべき姿を広める。きっちり仕事はする。無理はしない。給与や役職といった見返りは求めないという働き方の良さを伝える。こうして志向者の裾野を広げる。</p>

<p>③ 定期の査定を厳しくし、その評価分布や各人のレベルを伝える。昇進・昇級が難しい人たちには、自覚させる。</p>

<p>④ 主任や係長などの「管理職手前」の段階で長期滞留者を増やす。一律昇進などはないことを知らしめる。</p>

<p>⑤30代半ばからは「静かな退職」を査定のたびに促す。</p>

<p>⑥有望な女性社員には、「諦めず、上を目指す」意欲喚起を続ける。</p>

<p>⑦ 短時間勤務などのマミートラックからは「昇進が可能」とし、一方、「静かな退職」コースは昇進ができないと、その主旨を反映して差をつける。</p>

<p>この他にも、査定方法について、私にはアイデアがあるのですが、ここでは割愛させていただきます。</p>

<p>ただ一方で私は「静かな退職」コースへの誘いは、けっこううまくいくと、楽観的に考えています。たとえば、多くのメガバンクのように50歳、もしくは一部の超大手メーカーなら55歳で新天地を探すべきだという圧力がかかるケースがままあります。</p>

<p>こうした企業で「静かな退職」コースを選べば、今の会社にいられると示せば─―少なくない人がこちらに動くと思われるからです。</p>

<p>一方で、滅私奉公して50歳になっても管理職になれない人がすでに過半数で、これから先、さらに増えそうです。こうした状態であれば、「静かな退職者」らの豊かな私生活を見せられた後進は、こちらを選ぶ人が増えていくでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「静かな退職者」に甘えるのも、彼らを甘やかすのもダメ</h2>

<p>あとは、彼ら「静かな退職者」と常時接することになる上司や周囲の意識改革です。</p>

<p>ここで参考にしたいのは、「静かな退職」が既に広まっている欧米企業経験者談です。向こうで「緩く楽に」生きている人も、言われた仕事を為しえなければクビになる。</p>

<p>「静かな退職者」は遊んでいて良いわけではなく、職務、目標、決められたタスクなどに関しては今以上に責任を求められるべきなのです。「遊び」や「甘え」は決して許されません。</p>

<p>現在の日本は、ジェネラリストの何でも屋だからこそなれ合いで、成果や細かいタスクには逆に「なあなあ」になっています。むしろ、職分がしっかり決められた「静かな退職者」に対しては厳しいマネジメントをしても良いと考えてください。</p>

<p>そして、仕事も勤務地も決まっている「静かな退職者」に対しては、その職分を果たせなかった時には、解雇を迫ることも、ジェネラリストより容易だと、伝えてかまわないでしょう。</p>

<p>一方で、職分が不明確なタスクを「やっとけ」という指示や、「部のみんなの和を乱すから」といった無形のプレッシャーこそ、もうやめるべきと念頭に置く。</p>

<p>そうしたものは、本来、社員の厚意による持ち出しだったわけで、今まではそれが「当たり前」「無料」だったものが、今後は（少なくとも「静かな退職者」には）特別なものなのだと、ここも認識を変える必要があるでしょう。</p>

<p>そうした部分は、今までの日本型マネジメントの「甘え」だったのです。欧米ではそうした持ち出しは、リワードやアプリシエイトなどという呼び名で「付加給の対象」にまでしています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本型雇用と欧米型雇用の絶妙な接ぎ木</h2>

<p>私は、いたずらに欧米を礼賛する者ではなく、日本型雇用に関しても、一定の評価をしています。とりわけ、「誰もがエリート」を夢見て階段を上れる部分は、全廃にはしたくありません。</p>

<p>大学を出たばかりの何もできない人の大量入職が可能で、その上、実務をしっかり積み上げ、かなりハイレベルな仕事ができるように育っていく。メガバンクの法人融資などはその典型でしょう。</p>

<p>職業訓練制度が浸透している欧州でも、こういう高年収の仕事については、訓練されるのは「入り口」部分だけであり、しかもその訓練の多くは民間企業への委託（要は企業派遣で雑用をさせられる）です。</p>

<p>有名なドイツのデュアルシステムなど「低年収でのたたき上げ」そのものであり、さらに、この制度が企業の採用・選抜の代行にもなっているほどなのです（欧米礼賛者は夢ばかり見ています）。</p>

<p>そうした欧州の入り口よりも、日本型の入り口はそこそこ良い面もあるといえるでしょう。ただ、日本型の問題は、キャリアの後半にあります。</p>

<p>ある程度ポテンシャルのある若い人を叩きあげれば、そこそこの仕事をこなせるようにはなる。そこまでは一律育成でもいいでしょう。ところが、その先、課長・部長・経営側に上がっていくには、やはり能力差が出るから一律管理は無理です。</p>

<p>そして、多くの人は脱落する。</p>

<p>こうした厳しい現実を隠して、50代まで「誰もがエリート」とむやみに働かせ、結果、半数以上が管理職にもなれず、なれた人とて55歳から社内でぶらぶら。</p>

<p>そして、大方のシニア層は首筋に寒さを感じる...つまり、日本型の大きな問題がキャリアの後半にあるのは間違いありません。そこで、中盤に分岐点を作る。</p>

<p><img alt="日本型と欧米型の接ぎ木" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250427Taisyoku.jpg" width="1200" /></p>

<p>今までのように遮二無二働くコースと、ゆったり「静かな退職」コース。</p>

<p>遮二無二働くコースに行ったとしても、会社が目をかけて育てるのは、優秀な一部だけにする。そして、選ばれた優秀な一部の人たちには、欧米並みの綿密なリーダーシップ開発プログラム（LDP）を課す。</p>

<p>そんな欧米と日本のいいとこ取りシステムが、今後の日本には必要です。</p>

<p>今よりは厳しい制度となるでしょうが、それでも、大学を卒業して15年程度は「夢を見られ」、しかも年収650万円くらいの、欧米ならノンエリートとエリートの境くらいまでは賃金も上がります。</p>

<p>その後、エリートコースに行けるかどうかは狭き門でしょうが、それとて学歴ではなく15年間の業績と評価で決まる。</p>

<p>キャリアの入り口でコースが決まってしまう欧米型よりも、日本人にはよほど受け入れやすいでしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chukonenG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 28 Apr 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[海老原嗣生（サッチモ代表社員/大正大学表現学部客員教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「今日がすべて」75歳・実業家がたどり着いた答え  中野善壽（実業家）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14186</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014186</guid>
			<description><![CDATA[実業家として第一線で活躍し続けてした中野善壽さんが大切にする&quot;人生の哲学&quot;について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="中野善壽" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_man_lake.jpg" width="1200" /></p>

<p>家も車も時計も持たない。お金は生活に必要な分を除いてすべて寄付する。メディアにはほとんど姿を現さず、社員にさえ本当に実在するのか疑われていた。</p>

<p>伊勢丹、鈴屋での新規事業立ち上げと海外進出を経て、寺田倉庫の代表取締役社長兼CEOとして老舗大企業を機動力溢れる組織へと変貌させた実業家・中野善壽（なかの・よしひさ）さんは、そんな「何も持たない生き方」を75年間貫いてきた人物です。</p>

<p>何も持たないからこそ、過去に縛られず、未来に悩まず、今日を大切に生きることができる。本記事では、そんな中野さんが「何より伝えたい」と語る言葉をご紹介します。</p>

<p>※本稿は『ぜんぶ、すてれば』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）を一部抜粋・編集したものです。<br />
※同書は2020年に発売した書籍を携書化したもので、内容やプロフィールは発刊当時のものとなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今日がすべて。颯爽と軽やかに。</h2>

<p>僕が何より伝えたいのは、「今日がすべて」という言葉です。情報が多く、将来のことも、周りの人も気になる時代において、「今に集中する」のはどんどん難しくなっているのかもしれません。</p>

<p>しかし、事実として、夢中になって楽しむことができるのは今しかありません。今この瞬間、ここにいる自分をもう一度見つめてみる。過去にとらわれず、未来に揺さぶられず、確かに味わうことができる今日に集中して精一杯楽しむ。その結果は、先々にいろんな形となって巡って来るはずです。</p>

<p>明日地球が滅びるかもしれないし、誰かをあてにしてもしょうがない。自分を花開かせることができるのは、自分自身に他ならない。すべては因果応報。将来をつくるのは、今日の自分。</p>

<p>今日の自分を妨げるものはぜんぶ捨てて、颯爽と軽やかに、歩いていこうじゃありませんか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今日できることは、今すぐやる。明日死ぬかもしれないから。</h2>

<p>僕は目覚めるとすぐ、スタッフに電話で指示を出します。そのあと風呂や朝食、お祈りなど、支度をしてから出かける直前にもう一度電話。「あれやった？」と。</p>

<p>最初の電話から2時間くらい経っていますから、進捗を聞きます。それから出かけて、お昼くらいにまた「どうなった？」。ずいぶんせっかちですね、と笑われそうですが、僕はそうは思わない。</p>

<p>なぜって、明日死ぬかもしれないから。</p>

<p>「明日がある」という希望は持つべきだけれど、本当に明日が来ると信じてはいけない。僕は75年以上を生きてきたから、「明日が来ること」が絶対ではないのだとわかります。</p>

<p>今日できることは、今日のうちやる。今すぐやる。「何から先にやればいいのか」なんて考えなくていい。思いついた順に、なんでもすぐやれば、後悔することはありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人生は取るに足らないもの。生まれて死ぬまでの時間は、ほんの一瞬。</h2>

<p>「思い切ったことをしたいのに、勇気が出ない」と踏み出せない人は、こんなふうに思ったらいい。地球のずっと外側、宇宙空間から眺めてみれば、自分の人生なんて、見えるか見えないかの取るに足らないもの。</p>

<p>人が一人、生まれて死ぬまでの時間は、宇宙に流れる時間のほんの一瞬、まばたきにも満たないほどでしょう。それは誰もがそうであって、この世に存在するものすべてがそう。</p>

<p>大したことはないし、この世に永久に役立つものなんてつくり出せない。そう思えば、なんでも気楽にやってみてもいいんじゃないかと、踏ん切りがつきませんか。そう、自分が役に立つ存在になるなんて考えるのは奢りです。もちろん役立とうとする努力は大切ですが、今日一日を楽しくありがたく味わって過ごしたい。</p>

<p>仕事で失敗したって、明日死ぬわけじゃない。なんでも許される若い時ほど、肩の力を抜いて思い切ればいいと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_man_lake.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 28 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野善壽（実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ定年後は「さみしくて、怒りっぽい」のか　セロトニン不足を補い、人生を豊かにする処方箋  中野信子（脳科学者）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14154</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014154</guid>
			<description><![CDATA[人との別れや役割の喪失、加齢など、「大人ならではのさみしさ」とどう向き合うか。定年後の不安や70代の心身の変化、セロトニン減少なども交えながら、心の拠り所となる「安全基地」の重要性を説きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="大人ならではの「さみしさ」といかに向き合うか。中野信子氏が脳科学者の視点で説く" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_racismG.jpg" width="1200" /></p>

<p>誰もが「さみしい」という感情を持っています。しかし「心の弱い人だと思われるのでは？」「ネガティブな感情に巻き込んだら迷惑をかけるのでは？」といった心配が先行し、なかなか「さみしい」とは口にできない人も多いでしょう。脳科学者の中野信子さんは「大人だってさみしい」のではなく、「大人だからさみしい」ということがある、と語ります。大人ならではの「さみしさ」の根底にあるものとは？大人世代が直面する孤独の正体を明らかにし、心の拠り所である「安全基地」を持つことの重要性を提示します。</p>

<p>※本稿は、中野信子著『「さみしさ」に負けないための脳科学』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大人世代に必要なのは心の「安全基地」&nbsp;</h2>

<p>成人する。<br />
親から独立する。<br />
社会人となる。<br />
「大人」になって自立すると、親や養育者の庇護下にいた頃とは違った、様々なさみしさを感じることになります。<br />
「大人だってさみしい」 のではなく、「大人だからさみしい」ということが起こってくるのです。</p>

<p>とはいえ、「さみしい」と簡単に口に出しにくい社会にわたしたちは生きています。<br />
いまの時代は、子ども時代や思春期とはまた違ったさみしさを抱えながらも、他人にはさみしいことを吐露できる環境になく、さみしさを悶々と抱えながら生きている大人が相当数います。</p>

<p>たとえば、大人になればたくさんの出会いと別れを経験します。<br />
仕事で出会い別れる人の数は、子ども時代の比ではありません。<br />
1つのプロジェクトが進行しているあいだは、寝食をともにするほど密に過ごしていた仲間と、それが終われば二度と会わないこともあります。&nbsp;</p>

<p>異動や転勤も普通のことですし、「みんなとはお別れか...。次の職場では、どんな人たちが待っているのだろう」、そんな期待と不安の入り混じった感情を抱くことも多いでしょう。<br />
1つひとつの別れに対しては耐性がついて、大きなストレスは感じにくくなっていくかもしれませんが、そのこと自体が人と人との距離の遠さを感じる要素ともなっていきます。</p>

<p>もちろん、少なからぬ人が、恋愛でも出会いと別れを経験していくことでしょう。また、家族関係も同様です。結婚する人もいれば、離婚する人もいます。<br />
「結婚したくない」「子どもも欲しくない」などといっていた友だちが1人、また1人と結婚したり、子どもが産まれたりすると、おめでたいという気持ちもありながら、自分とは違うフェーズに行ってしまったようで取り残された感じがする。そんなさみしさも、大人ならではのさみしさといえるかもしれません。</p>

<p>現代社会では、常に追い立てられるように時間が過ぎていくため、深い人間関係を築く時間もなかなか取れず、様々な人たちとの出会いと別れを繰り返していきます。&nbsp;<br />
ふと自分を見つめ直すと、心から付き合える人はいなくて、自分は1人であることに気づいてしまう。仕方がないと思いながらも、ふと湧いてくる情動を持て余してしまうこともあるでしょう。</p>

<p>アメリカの発達心理学者メアリー・エインスワースが1982年に「安全基地」という概念を提唱しています。これは人間の愛着行動に関するもので、子は養育者との信頼関係によって、いつでも戻ってきたときには安心して迎え入れてもらえるということを知ることで、外界を探索することができる、という考え方です。</p>

<p>近年ではこの概念は大人にも適用できると考えられており、それに則るのならば、安心してなにごとかに挑戦していけるというのは、この安全基地を持っているかどうかに係ってくるといえます。しかしながら、現実的には、職場も家庭も、必ずしも安心できる居場所とはなっていないこともあります。</p>

<p>大人にとってのさみしさは、別離だけではなく、自分の限界を知ることや、それまであった能力の喪失、心の拠り所である安全基地をうまく持つことができなかったり、見つけられなかったりすることなどをとおして、折々に湧きおこってきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>役割を失っていくことによる不安と孤独感</h2>

<p>日本の企業が終身雇用であるといわれていたのは、長らく、平均寿命の年齢より定年が上だった時代が続いたという要因が無視できません。</p>

<p>明治から昭和のはじめにかけて、企業で55歳定年制がはじまりました。現代では想像するのも難しい話かもしれませんが、当時の平均寿命は40代半ばから50代前半でした。定年が来る前に寿命が尽きることも多かったわけで、まさに終身雇用という言葉が文字どおり実現されていた時代でもありました。</p>

<p>戦後、平均寿命が延びたため、寿命と定年の逆転が起こり、1970年代になると、平均寿命が70歳を超え、定年後の「老後」が長くなってきます。</p>

<p>企業の定年は、1980年代に60歳、2013年に65歳（公務員は2023年4月1日から段階的に引き上げ）になりましたが、寿命ははるかに長くなっていますから、定年後をどうやって生きるかが、個人としても、社会的にも問題となっていきます。<br />
以前は55歳、あるいは60歳が定年で、年金もしっかりありましたから、老後はつつましやかながらものんびり、といった人生があったことでしょう。</p>

<p>ところが、これからはそういうわけにはいきません。<br />
年金制度は親たちの世代で限界を迎え、若い人たちのなかには、すでに年金を受け取ることを期待すらしていない人も多いようです。<br />
「好きな趣味三昧」という老後は、ごく一部の恵まれた人に限られたものになるのかもしれません。</p>

<p>そんな時代を生きる60代ですが、かつて夢見たであろう老後というのは、いまははるか先の話です。定年を迎えたあと、会社から放り出されて、これからどうやって生きていけばいいのか。いまの会社に非正規として延長雇用されるか、別の働き口を探すのか...そんな不安を抱える人もいます。</p>

<p>一方で、心身の加齢による変化も著しくなってきますが、それを感じさせないほど元気で、気力に溢れている60代の人も数多くお見受けします。<br />
おそらく、若い頃に比べれば体力に自信がなくなり、記憶力などの能力の衰えを意識することもあるのかもしれませんが、周囲が驚くほどエネルギッシュに、若々しく過ごしている人も多いように思います。</p>

<p>60代は体力や能力の衰えよりも、むしろ役割を終えるさみしさが強くなっていく時期でもあります。<br />
部長ではなくなり、上司ではなくなり、会社員でもなくなる。<br />
こうして少しずつ役割を失っていくことに、孤独を感じてしまうのです。<br />
「まだまだやれる!」という意識と、社会から世代交代を迫られる圧に揺さぶられ、迷いを感じることも多い時期かもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>年をとると怒りの感情を抑制するのが困難になる</h2>

<p>70歳になると、保険証とは別に「高齢者受給証」が交付され、75歳になると後期高齢者となります。病気や死が、自分自身も含めてますます身近になってくる年代です。<br />
人生100年時代に大事なのは健康寿命で、その分岐点になるのが70代だといわれています。</p>

<p>以前に東京大学が行った調査によれば、男性で70％、女性で88％の人が、70代の半ばから自立する力が衰えはじめ、なんらかのサポートが必要になってくるとしています（『東大がつくった高齢社会の教科書：長寿時代の人生設計と社会創造』東京大学出版会）。</p>

<p>70代になると、体の自由も徐々に利かなくなり、若い頃のようにはいろいろなことができなくなります。しかし、経験は豊富で、知識の蓄積もあり、経験や知識による理解力、考察力、適応力といった知能は若い人に比べて劣っていないどころか、むしろ優れている部分もあります。</p>

<p>よく、「すぐに名前を思い出せない」「頭の回転が鈍った」などといいますが、それは、あくまでも知能の一部でしかありません。</p>

<p>なかでも、言語性知能と呼ばれる、言葉を使って表現したり、考えたりする知能は、年を経るごとに向上していくとされます。体の活動能力は低下していくものの、知能の活動能力はむしろ高まっていく時期といえるでしょう。</p>

<p>そのため、老いの悲しみ、失われるさみしさの反動で、自分の能力や経験をひけらかし、説教したり、叱ったり、文句をいったりしがちになるということにも気をつけなくてはならないフェーズに入っていきます。</p>

<p>こういった傾向が現れてくるのには理由があり、人の精神面に大きな影響を与える神経伝達物質であるセロトニンの合成量が加齢により減少してくることで、怒りの感情を抑制することが困難になるのです。</p>

<p>セロトニンは、食事や日光浴でも補うことができるので、バランスの取れた食事や散歩などを心がけるのもひとつの手です。<br />
高齢者の知識や経験、それらに裏打ちされた知能は、本来、尊敬されるべき能力ですので、ぜひとも、その能力を有意義に活かしていただきたいものです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_racismG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 28 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野信子（脳科学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>フランケンシュタインはホラーではない　岸田奈美×小川公代「ケアの倫理」で見えてくる怪物の孤独  岸田奈美（作家）,小川公代（上智大学外国語学部教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14151</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014151</guid>
			<description><![CDATA[岸田奈美さんのラジオに、ゲストとして登場した上智大学教授の小川公代さん。岸田さんは、小川さんが言及したケアの倫理という考え方に救われたという。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="岸田奈美×小川公代" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260417kishidanamiogawakimiyo.jpg" width="1200" /></p>

<p>「100文字で済むことを2000文字で書く作家」と自称し、『傘のさし方がわからない』（小学館文庫）をはじめ、発表するエッセイや小説が常に話題となるのが岸田奈美さんです。岸田さんがパーソナリティを務めるポッドキャスト番組「岸田奈美のおばんそわ」に、初のゲストとして登場したのは、ケアに関する言説を幅広く展開する上智大学教授・小川公代さんでした。</p>

<p>おふたりの話は、フランケンシュタインの物語は単なるホラーではないということ、「ケアの倫理」という考え方に救われたエピソード、介護する側の心の問題......と、多様にそして深いところにまで降りていくものとなりました。同じ環境と問題を共有し、お互い「打てば響く」状態のおふたりによるトークの様子を、ご紹介します。</p>

<p>構成／山内宏泰</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>怪物が出てくるホラー？ 『フランケンシュタイン』の誤解</h2>

<p>【岸田】ポッドキャスト「岸田奈美のおばんそわ」、46回目の配信にして初めてゲストが来てくださいました。小川公代さんです。改めてご紹介すると、上智大学外国語学部英語学科の教授であり、18世紀の医学史や英文学の研究者です。</p>

<p>『ケアの物語―フランケンシュタインから始める』をはじめ、『世界文学をケアで読み解く』、『ケアする惑星』、『ケアの倫理とエンパワーメント』など、ケアに関する著書を多く書かれています。</p>

<p>以前の配信でも『ケアの物語―フランケンシュタインから始める』を取り上げさせていただきました。この本で、小川さんはメアリー・シェリーが書いた『フランケンシュタイン』を引用してケアの話をされているんです。ただ私、勘違いをしていて、「フランケンシュタイン」は怪物の名前だと思っていました。</p>

<p>【小川】それはよくある誤解ですね。怪物をつくったヴィクター・フランケンシュタインという科学者の話です。</p>

<p>【岸田】『フランケンシュタイン』は怪物が出てくるホラーかと思えば、よく読むと「ケアを受け取ることができなかったゆえに、怪物が身も心も怪物になってしまった」話です。これは私が知るべき物語だと思いました。私自身が家族に障害があったり、父親を亡くしてたりするなかで、気がつけばケアとともにあった人生だと気づくきっかけになった本となりました。</p>

<p>小川さんはその後、シリーズ「ケアをひらく」から『ゆっくり歩く』を出版されます。病気になられたお母様について思いを巡らされたエッセイであり、言葉のやり取りについて大きく取り上げたドキュメントです。笑えるお話もしみじみさせられるお話もあっていいですし、作中に聞こえてくる和歌山弁の響きもいい。</p>

<p>【小川】ありがとうございます。確かに和歌山弁は優しい感じがしますよね。トーンが柔らかいというか。編集者が関東の方なので、ときどきコミュニケーションがうまくいかなくて、たとえば仏壇に手を合わせるとき「まんまいちゃん」と言うんですけど。</p>

<p>【岸田】「まんまいちゃん」、うちも言います！</p>

<p>【小川】ですよね。担当編集者にはそれが「通じないんじゃないか」と指摘されて。結果的にこの表現をそのまま使ったんですけど、知らない人にとっては「何なんだこれは」となるんですね。</p>

<p>【岸田】小川さんがケアについて研究を始められたのは、お母様のことがきっかけですか。</p>

<p>【小川】はい、そうです。それまでオカルトやゴシックしか研究しておらず、ゾンビは人に噛み付くし吸血鬼は人の血を吸うしで、ケアと反対の方向性を持ったジャンルをかれこれ20年、30年研究してきました。でもよく読むと、たとえばフランケンシュタインは「ケアが欠落するとどうなるか」という仮説のような物語です。</p>

<p>【岸田】私も読んだとき、フランケンシュタインにけっこう感情移入しちゃいました。</p>

<p>【小川】怪物というか、このクリーチャーが、どうして復讐をするようになってしまったのかといえば、「親ガチャ」という説明もできますよね。どういう家庭に生まれ落ちたいか自分で決められるわけではありませんから。</p>

<p>私も、岸田さんもそうかもしれませんが、わりと愛にあふれる家庭に生まれ落ちてラッキーだったのかもしれない。普通の家庭で育って教育もつけてもらえた人にとっては、クリーチャーのように、生まれた瞬間に捨てられるような境遇で育つ人の苦しみを想像するのは難しいです。だれかの苦悩を、なかなか想像できない。結局「想像力」の問題です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>他者の物語に触れる意味</h2>

<p>【岸田】クリーチャーが物語の中で旅をして、優しくされたりもするんですよね。盲人の方と出会って、目が見えないから怖がられず、優しくされたと思ったり。でも盲人の息子にやっぱり追い出されてしまう。人として扱われる、人権を与えられるチャンスかと思ったのにそれが与えられず、絶望します。そういうことって、現代を生きる私たちでも共感できると思います。</p>

<p>【小川】犯罪を犯してしまった人たちが最初から悪だったのか。親の暴力を受けたりネグレクトにあったりという経験があって、追い込まれて犯罪に手を染めざるを得なくなったことも多いのかもしれません。他の人たちが生きてきた足跡みたいなものを、文学や物語は語ってくれます。だから他者の物語に触れるのはすごく大事なことだと思います。岸田さんのご本も、他者と出会う物語ですよね。</p>

<p>【岸田】私もよく「障害のあるお母さんと暮らして偉い」「たいへんね」と言われたりしますが、私はこの人生しか知らないからわからないんです。</p>

<p>車椅子の母とミャンマーに行った話を書きましたが、海外だと改めて「こういうふうに見られてるんだ」とわかったりします。ミャンマーではいろんな人が車椅子を押して、あちこち連れていってくれるんです。それが仏教的に「徳を積む」ことにつながるみたいで。なので車椅子の人がいたら絶対に助ける。でも「前世に悪いことをしたから障害者になった」という感覚もすごくあって、そこは前近代的です。</p>

<p>【小川】『フランケンシュタイン』のクリーチャーって「究極の他者」なんですよね。日頃「マジョリティ」として生きやすい人生を歩んでいる人が、「マイノリティの人たちの苦しみなんて知らない」と言い切ってしまったら終わりです。社会は何も変わらなくなる。そういうことに気づかせてくれるという意味でも岸田さんの書くものは重要だし、影響力があると思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ケアの倫理」を知って衝撃を受けた</h2>

<p>【岸田】私は本当にあったことだけを書いているんです。ミャンマーでのこともそうですけど、いろんな出会いによって自分の思い込みがなくなったり、生きやすさをちょっとだけ感じたりすることがある。でもなぜそうなるのかはわかっていませんでした。そんなときに小川さんの「ケアの考え方」を聞いて、「あっ、これか！」みたいになった。「ケアの倫理」という考え方に、私はすごく救われました。</p>

<p>小川さんが引用されていますが、ケアの倫理とは、キャロル・ギリガンさんという方が提唱されたもので、「自己と他者の関係性の間で揺れ動きながら葛藤し、容易には答えを出さずにいる姿勢」というもの。</p>

<p>私はケアと聞いて「優しい」とか「思いやり」とか「障害者や弱い人に正しい行いをする」ということだと思い込んでいたので、自分には当てはまらないと考えていました。私は性格が悪いし、間違ったこともいっぱいしているから、いい人じゃないと思っていたんです。でもそうじゃない、「こっちかな、あっちかな、この人が助かるのはどっちかわからないけど、間に立って揺れ動いている」という姿勢自体がケアなんだと知って、衝撃を受けました。</p>

<p>【小川】岸田さんは沖縄にお母様と旅行する話も書いておられますけど、自分のために旅行するのとはまったく違ってきますよね。お母様のために準備をするとなると、やっぱりたいへんでしょう。移動ひとつとってもそうだし、目的地に着いてからもホテルはバリアフリーかどうかなど、調べ上げておかないといけない。</p>

<p>私もいま介護を何年間か続けていて、たいへんなことだらけなので。擦り切れて疲弊するし、手間ばかりかかるのに結局うまくいかないことが多かったりする。「こんなこと続けていたら自分はどうなるんだろう」と不安になってしまいます。近代人然として、つまり個人という単位でものを考える人は「正義の倫理」の人です。ケアの倫理は自己と他者の間で揺れるのですが、正義の倫理は自分の人権を守ろうとします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>介護を始めて直面した「ヴァージニア・ウルフの矛盾」</h2>

<p>【岸田】行ったり来たりするのが大事だと思います。完璧に両立するのはかなり難しいでしょう。小川さんは、最初は正義の倫理の側に立たれていたんですか。</p>

<p>【小川】どちらかというと正義しか知りませんでした。学生時代イギリスに留学していて、個人主義の国なので、自分の権利を主張しなければ生きていけない。突き詰めていくと、人のことにかまっていては自己実現ができないことになります。</p>

<p>でも、そればかりだと結局孤独になってしまうわけです。だれとも関係性を構築しないまま「自分だけよければいい」となる。その代わりにお金を稼ぐみたいなところもあります。自立するお金さえあれば身の回りのことはできますし。</p>

<p>これを私は「ヴァージニア・ウルフの矛盾」と勝手に呼んでいます。ヴァージニア・ウルフはフェミニズムを牽引した女性として知られていて、「500ポンドと自分ひとりの部屋があれば仕事を始められる」と言った人でもあります。お金を稼がないと部屋も借りれず、自立もできないと言ったのです。</p>

<p>ですがウルフはじつは、自己実現ばかり考えていた人でもない。彼女の小説を読むと主人公は「専業主婦」の物語がほとんどなんです。「自分の部屋なんてとうてい持てない女の人」のことを書いています。そこに矛盾があるような気がします。</p>

<p>私にとって母の介護を始めてからの数年間というのは、ずっとこの矛盾と向き合う日々だったのかなと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260417kishidanamiogawakimiyo.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岸田奈美（作家）,小川公代（上智大学外国語学部教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>“強迫症”に苦しむ女性　小さな成功体験で得た「やらなくても、何も起きなかった」安心感  広岡清伸（精神科医）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14126</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014126</guid>
			<description><![CDATA[「湯船につかって100数えないと恐ろしいことが起こる」&quot;強迫症&quot;に苦しんでいた女性が日常を取り戻したプロセスを、精神科医の広岡清伸さんが解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』" height="743" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/pixta_NayamiWomanLI.jpg" width="1200" /></p>

<p>「湯船につかって100数えてから出ないと、母に良くないことが起こる」――そんな不安に襲われ、大人になってもお風呂での儀式を続けていた高橋楓(仮名)さん。ところが、精神科専門医の広岡清伸さんの下に通い始めると、「100秒&rarr;70秒数える」に変えられるようになるなど、少しずつ不安が薄れていったそうです。</p>

<p>本稿では、「強迫症」という心の病で苦しんでいた高橋さんが&quot;自分らしい日常&quot;を送れるようになった軌跡を、広岡さんに伺います。</p>

<p>※本稿は、広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本記事は特定の治療法を推奨するものではありません。実際の治療・服薬に関するご判断は、必ず主治医または専門医にご相談ください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>儀式から自然な習慣へ</h2>

<p>高橋さんは入浴前にシミュレーションを行い、70まで数える日々を続けていきました。来院時に話す声や表情は、少しずつ落ち着きが戻ってきています。入浴のときも、「前より呼吸が楽になりました」と話していました。数を減らしても何も起こらない。その実感が、確かな安心につながっていったのです。</p>

<p>ある日の診察で、わたしは次の段階として「50まで数える」練習を提案しました。数カ月前までは100数えないと湯船を出ることができなかった高橋さんです。さすがに短くすることに不安な表情を浮かべましたが、70のときと同じように、診察室で何度もシミュレーションしてから挑戦することになりました。1カ月ほど経つと、高橋さんは「50でも大丈夫」という手ごたえを得ます。</p>

<p>高橋「最近、また70まで数えてみようと思うことがあって」</p>

<p>広岡「何かありましたか？」</p>

<p>高橋「数ではなくて......50だとお風呂に入った気がしないというか」</p>

<p>広岡「湯船につかったら、しっかり体をあたためたいですからね。ゆっくり数えてみるのはどうですか？」</p>

<p>高橋「ゆっくり......そうですね。やってみます」</p>

<p>この70から50へのチャレンジをくり返していく過程で、「顔を半分だけお湯につけて数える」という決まりごとも、「ゆっくり呼吸をしながら数える」に切り替わっていきました。つまり、簡略化(短くする)を続けているうちに、やり方を替える(代替)という流れが自然に始まったのです。わたしはとてもいい傾向だと思いました。</p>

<p>高橋さんの入浴は、「不安をやわらげるための儀式」から、「体をあたためるための自然な習慣」へと戻ってきていたからです。やがて高橋さんは、「母の病気と自分の行動は無関係だった」と、頭ではなく体験として理解できるようになりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>やらなくても何も起きない</h2>

<p>それからの診察では、お風呂の決まりごとを変えるだけではなく、通勤時の行動にも変化を与えていきました。たとえば、彼女は必ず歩道の左側を歩くのが決まりごとでした。そこで、わたしは「横断歩道を渡って右側を歩いてみませんか？」と提案しました。といっても、絶対に渡る必要はありません。</p>

<p>・「できない」と思ったら、やめる</p>

<p>・「できるかも」と思ったら、渡ってみる</p>

<p>・右側を歩けそうなら進んでみる</p>

<p>・「無理だ」と思ったら、戻ってかまわない</p>

<p>ここでのポイントは、「無理強いはしない」ということです。無理をすれば患者さんの心をより深く傷つけてしまう恐れがあるので、わたしは絶対にやりません。</p>

<p>世界で広く行われている強迫症の治療法のひとつに、決まりごとを行う場面にあえて入り、その場で強迫行動を止めて、不安が静まるまで耐えるという方法があります。入院して行うときは医師や看護師が、家庭では家族がストップ役を担います。</p>

<p>うまくいけば、「儀式をしなくても大丈夫だった」という体験を通して、不安が弱まっていきます。しかし、すべてがうまくいくわけではありません。途中でつらくなって治療を続けられなくなったり、「やらされた」「苦しかった」という思いだけが残る人もいます。</p>

<p>病棟を持たない精神科クリニックの外来では、恐怖や拒否感から、途中で脱落する人も少なくありません。そのため、実際の日本の外来診療では、この方法を積極的に取り入れている医師は多くなく、薬物療法が中心になっているのが現状です。</p>

<p>わたしは、患者さんの不安心(心の中のネガティブな成分)だけに焦点を当てて「我慢させる」治療よりも、平常心(心の中のポジティブな成分)にある主体性を大切にしたいと考えています。病気になったからといって、その人の人格や意思を軽んじたくないのです。</p>

<p>そこでわたしが行っているのが、「平常心での段階法」です。正式には「広岡式代替え療法・段階的強迫儀式改善法」と名付けています。この方法は、以下の順番で進めます。</p>

<p>・無理に止めない</p>

<p>・平常心でイメージする(シミュレーション)</p>

<p>・少しずつ行動を変える</p>

<p>・成功体験を積む</p>

<p>高橋さんの場合も、いきなり「100まで数えずに出ましょう」と言っても、恐怖が強すぎて実行できません。そこでまず、診察室で、70まで数える「心の中のリハーサル」を行いました。</p>

<p>湯気やお湯の感覚、呼吸のリズムを思い浮かべながら、「70で止めても大丈夫だった」という場面を静かに再現していきます。不安や恐怖を感じる脳の部分と、落ち着いて判断する部分は、練習を通して新しい結びつきをつくっていきます。</p>

<p>平常心でのシミュレーションと代替行動の成功をくり返すことで、「やらなくても大丈夫だった」という安心の記憶が少しずつ増えていくのです。この「平常心でのシミュレーション+代替行動」の過程こそ、わたしの提唱する肯定的体験療法の実践的な形です。「不安を我慢させる訓練」ではなく、「不安を感じながらも落ち着いて行動できた」という成功体験を積み重ねる訓練なのです。</p>

<p>さて、高橋さんは横断歩道を渡れたのでしょうか。翌週、高橋さんはこう話してくれました。</p>

<p>高橋「一度だけ渡ることができました。2、3歩右側を歩いて戻ったんですけど、特に何も起きませんでした。それから......」</p>

<p>広岡「それから？」</p>

<p>高橋「横断歩道を渡ったとき、少し風が気持ちよかったんです」</p>

<p>不安でいっぱいだった頃には、きっと気づけなかった&quot;心地よさ&quot;。このような小さな快の知覚こそ、回復の大切なサインだとわたしは思っています。それからも少しずつですが、高橋さんの中にある「確実にできなければならない」という強いこだわりは、ゆるやかなものになっていきました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不安があっても、きっとやり過ごせる</h2>

<p>数カ月がたち、高橋さんの生活は決まりごとの連続ではなく、だんだんと&quot;普通&quot;を取り戻していきます。お風呂は「数を数える決まりごと」から、「1日の終わりに体と心を休ませる時間」へと変わりつつあります。洗う順番を間違えても気づかないままお風呂場を出ることがあると、笑いながら話してくれました。</p>

<p>ある日の診察で、彼女はふと話し始めました。</p>

<p>高橋「わたしの儀式のひとつに、電柱と壁の間を通るというものがあったのを覚えていますか？」</p>

<p>広岡「ああ、ありましたね。最近はどうですか？」</p>

<p>高橋「3日前、歩道を歩いているときに、「あれ？」と思って振り返ったんです。2つくらい電柱が見えました。前は、あの隙間を通らないと悪いことがあると思っていたのに、この間は隙間を通ったかどうかが気にならなくて」</p>

<p>その言葉を聞いたとき、わたしは、強迫症の「治る」とは何かを改めて考えました。高橋さんの日常を縛りつけていた決まりごとは、明らかに少なくなっています。しかし、不安が完全に消えたわけではありません。いまでも高橋さんは、湯船の中で「数が抜けたかも」と気になったり、歩道の右側を歩きながら違和感を覚えて戻ったりすることがあります。</p>

<p>高橋「でも、その不安をやり過ごすことができるようになりました」</p>

<p>広岡「いま、高橋さんの日常は快適ですか？」</p>

<p>高橋「快適ではないこともありますけど、快適になってきています。それに、母の状態も安定しているので」</p>

<p>わたしはカルテに一行、こう書き足しました。</p>

<p>「がんじがらめの決まりごとから解放されつつある」</p>

<p>わたしは、強迫症の「治る」とは、不安がゼロになることではなく、不安があってもやり過ごせて、日常生活を自分らしく送れることだと考えています。</p>

<p>高橋さんは、症状が落ち着いた後も、変わらずお母さんのことを思いやる優しい人でした。かつてはその優しさが、自分を追い詰めていたのは確かです。けれどいまは、その思いを&quot;支える力&quot;へと変えることができています。</p>

<p>最近高橋さんは、お母さんが好きな音楽のCDをかけてみたり、昔の家族写真を見たりしながら、お母さんと一緒に語らう時間を大事にしているそうです。「母はいつも家族の真ん中にいました。母が笑ってくれると、こっちも元気になるんです」と、少し照れくさそうに話してくれました。</p>

<p>以前は、&quot;何か悪いことが起きないように&quot;と行動していた高橋さんが、いまは、&quot;母の笑顔を見たいから&quot;と動いている。強迫症は、高橋さんの優しさを苦しみに変えてしまいました。しかしその優しさは、いまや強さに変わり、自身とご家族を支える力になっています。</p>

<p>強迫症とは、自分の心と行動への信頼が、そっと失われていく病です。不安心の霧の中で、人は儀式という細いロープを握りしめます。こうしていれば大切な人を守れる、こうしていれば自分は壊れずにいられる――そんな切実な願いから編まれたロープです。</p>

<p>けれどそのロープは、いつしか心を締めつける縄となり、息をすることさえ難しくしていきます。回復とは、その縄を断ち切ることではありません。平常心という、静かで確かな場所から、少しずつ、ゆっくりと、健全な生活行動へと編み直していくことです。</p>

<p>「やらなくても、何も起きなかった」</p>

<p>その小さな体験をひとつ積み重ねるたびに、不安心はほどけていきます。そして、気づけば、かつて自分が信じられなかったはずの心が、もう一度、自分を支えてくれるようになります。強迫症の回復とは、自分の精神と行動への信頼を、ふたたび取り戻していく旅路なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/pixta_NayamiWomanLI.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[広岡清伸（精神科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ツキノワグマのフンに80個超も！ 「マイクロプラスチック」が動物に与える影響  木口達也（日本シーム株式会社 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14093</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014093</guid>
			<description><![CDATA[野生動物のフンの約80％からマイクロプラスチックを検出。レジ袋や食品包装が雨風で山中に運ばれ、食物連鎖を通じて人体にも影響が及ぶ可能性を、調査データをもとに解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="環境問題" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_earth_2.jpg" width="1200" /></p>

<p>2023年の国際研究によると、海の表面だけで171兆個（約230万トン）のマイクロプラスチックが漂い、海底にもさらに1400万トン以上が蓄積しているとされています。</p>

<p>「マイクロプラスチック」とは、紫外線や風・波の力で砕けて直径5ミリ以下になったプラスチックの粒のことで、これが何十年、ときには何百年も自然環境の中で分解されずに残ってしまいます。</p>

<p>この汚染は海にとどまらず、山奥の野生動物の体内からも確認されています。ツキノワグマやカワウソのフンから見つかったプラスチック粒。その出どころは、実は私たちの日常生活のすぐそばにあります。書籍『僕が使ったペットボトルはどこへ行く？ 13歳からのサーキュラーエコノミー超入門』より解説します。</p>

<p>※本稿は、木口達也著『僕が使ったペットボトルはどこへ行く？ 13歳からのサーキュラーエコノミー超入門』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>陸の野生動物のフンにもマイクロプラスチック</h2>

<p><img alt="" height="1540" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya24.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまでプラスチック汚染は主に海洋生態系の問題として注目されてきました。</p>

<p>しかし、国際環境NGOのグリーンピースが台湾で行った調査によると、陸上の野生動物もマイクロプラスチックの深刻な影響を受けていることが判明しています。森林に生息する野生動物のフン、そして生息地の水の約80％からマイクロプラスチックが検出されたのです。</p>

<p>こうした状況は、私たちが日常生活で出しているプラスチックごみが、野生動物の体内にまで入り込んでいることを示しています。</p>

<p>ちなみに、この調査対象となったツキノワグマやカワウソ、テンなど哺乳類の生活圏から採取したフンや水のサンプルからは、最大で1グラムあたり80個以上のマイクロプラスチックが見つかっています。これは、ティースプーン1杯のフンに、80個もの小さなプラスチック粒が混じっていたということです。</p>

<p>また、動物の生息地である川の水や森林の土壌からも、私たちがふだん使っているプラスチックと同じ成分（ポリエチレン、ポリプロピレンなど）が検出されました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>山奥のごみの「出どころ」も実は私たちのすぐ近く</h2>

<p><img alt="" height="1155" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya23.jpg" width="1200" /></p>

<p>プラスチックごみによる汚染は、単に「環境が汚れている」というだけの話ではありません。</p>

<p>それは、私たちがふだんの暮らしで出したごみが、目に見えないかたちで自然を壊し、私たちの体にもその影響が戻ってきているという証拠でもあるのです。</p>

<p>前項で触れた台湾での調査をもとに、その実態を次の5つの視点にまとめてみました。</p>

<p>①汚染の「出どころ」は私たちのすぐそば、②フンに潜むプラスチック粒の大半はほぼ見えない、③生態系への深刻な影響、④私たちもすでに「食べている」かもしれない、⑤解決のカギは「減らす」と「リサイクルする」。</p>

<p>それぞれ、簡単に説明します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>①汚染の「出どころ」は私たちのすぐそば</p>

<p>レジ袋や、お菓子の包装、壊れたボールペンなどのプラスチックごみ、洗濯の際に流れ出た化学繊維などは、雨に流され、風に飛ばされ、山や森にたどり着きます。</p>

<p>つまり、たとえ山の中で人間が生活していなくても、プラスチックごみだけが自然に入り込んでいるのです。しかも、それが分解されずに残り続けています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>驚くほど小さなマイクロプラスチックから動物の体が受ける影響</h2>

<p><img alt="" height="1604" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya22.jpg" width="1200" /></p>

<p>②フンに潜むプラスチック粒の大半はほぼ見えない</p>

<p>野生動物のフンの中に含まれていたマイクロプラスチックの多くは、サイズが1ミリ以下で、肉眼ではほとんど見えないほどの大きさです。それらは、植物と一緒に食べられたり、水と一緒に飲み込まれたりして、知らないうちに動物たちの体の中へ入っていたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>③生態系への深刻な影響</p>

<p>体内にマイクロプラスチックを溜め込んだ動物たちは、消化がうまくできなかったり、体内の臓器にダメージを受けたりする可能性があります。</p>

<p>また、汚染が続くことで、動物たちの数が減り、植物や昆虫、鳥などを含む「自然のバランス」そのものが崩れてしまう危険もあるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>マイクロプラスチックの食物連鎖</h2>

<p><img alt="" height="1197" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya21.jpg" width="1200" /></p>

<p>④私たちもすでに「食べている」かもしれない</p>

<p>マイクロプラスチックは、小さな魚 &rarr; 大型の魚 &rarr;人間へと、食物連鎖を通じてつながっていると言われています。</p>

<p>そして実際に、魚介類の内臓のほか、塩、はちみつ、飲み水、空気中のちり、人間の肺や胎盤などからも、マイクロプラスチックが検出されているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>⑤解決のカギは「減らす」と「リサイクルする」</p>

<p>マイクロプラスチックは、とても小さく、いったん自然に出てしまうと、あとから集めることはほとんどできません。</p>

<p>だから大切なのは、はじめから減らすこと。そして何より、きちんと回収して、必ずリサイクルすること。使い終わったプラスチックを「ごみ」にせず、もう一度材料に戻し、新しい製品に生まれ変わらせる。この繰り返しこそが、地球を守る力になります。</p>

<p>「使って、捨てる」社会から「使って、集めて、また使う」社会へ。リサイクルを広げることが、未来を守るいちばん確かな道なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_earth_2.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木口達也（日本シーム株式会社 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「アクセスが悪いから客が来ない」は間違い? 遠くても行きたいと思わせる観光地の共通点  内藤英賢（合同会社Local Story代表）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13967</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013967</guid>
			<description><![CDATA[世界の観光トレンドである「体験価値」。日本ではアクティビティ市場が発展しきっておらず、まだまだチャンスが豊富にあると内藤英賢さんは語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="内藤英賢著『観光ビジネス』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hiking.jpg" width="1200" /></p>

<p>旅行するときに「重要視すること」はなんですか？料理、ホテル、イベントーー旅行の目的は人それぞれですが、世界に目を向けてみると博物館めぐりやガイドツアーなどの「体験価値コンテンツ」が観光トレンドになっていると、観光地のマーケティング・ブランディングを手がける内藤英賢さんはいいます。</p>

<p>内藤さんいわく、「日本のアクティビティ市場は世界最低水準で、まだまだチャンスが眠っている」とのこと。日本の体験アクティビティの可能性について、語っていただきます。</p>

<p>※本稿は、内藤英賢著『観光ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>チャンスしかない！日本の体験アクティビティビジネス！</h2>

<p>世界の観光トレンドで押さえておきたいポイントの1つが、「世界の旅行のトレンドは体験価値を求めている」こと。つまり、体験価値コンテンツの需要はますます重要になることは間違いがない訳です。そして、その世界のツーリストが日本で増えることもまた追い風になります。</p>

<p>つまり、この体験コンテンツは非常に伸びしろがあるジャンルだと言えます。このことに最も気づいているのはどこでしょう？そう外資ホテルたちなのです。</p>

<p>海外で体験価値は旅行の中核をなす価値だという認識であり、体験アクティビティに多額の費用を払う旅行客がいると知っているが故に、日本のマーケットを見ると必然的にチャンスしか感じないのだと思います。</p>

<p>例えば、イギリス最大手のチェーンホテルIHGのインディゴブランドシリーズでは、地域との連携をブランド体験の重要なポイントに組み込んでおり、フランス最大手のアコーグループのグランドメルキュールシリーズでも、同様のコンセプトで展開されており、いかに外資系ホテルが地域特有の体験価値を宿泊体験に組み込むことを重要視しているかが分かります。なぜでしょうか？</p>

<p>それは地域固有の体験価値が、売上と予約の質に直結するからです。英国のトラベルテック企業Turneo(トルネオ)社のデータによれば、ホテルで体験アクティビティを予約したゲストは、そうでないゲストに比べてキャンセル率が30％も低くなることが分かっています。さらに、滞在期間も長くなり、結果として客室単価やホテル内消費額も向上するという相関関係が実証されているのです。</p>

<p>したがって、多くの外資系ホテルの公式Webサイトを見ていただくと「experience(体験)」というページがわざわざ用意されているのです。日本の旅館ホテルの公式Webサイトをご覧いただくと、「客室、料理、お風呂(温泉)、館内案内、観光案内、アクセス」というコンテンツはあれども、「experience(体験)」というコンテンツを持つところは驚くべき少なさであることが分かると思います。</p>

<p>ここでもまた、外資の方が日本の魅力を良くわかっているというパラドキシカルな現象が起きているのです。そうまさにホテルと体験コンテンツがドッキングしていくというのが今後の日本の観光ビジネスにおいて極めて大事なポイントになるでしょう。</p>

<p>旅行者はその宿に泊まりたいから旅行に行くのでしょうか？(もちろんそういうデスティネーションになりえる宿も世の中には存在しますが)多くは、見たい景色や、食べたい料理や体験したいことがあり、そこに行きたいから近くの宿に泊まるという順序なのではないでしょうか？</p>

<p>そうであれば、旅行者に対して、宿泊事業者も一体となって地域の魅力的なコンテンツを紹介するというのが当たり前なのではないでしょうか？そのための「experience(体験)」コンテンツなのです。</p>

<p>ここでもうひとつ大事な点があります。それは、「紹介する観光コンテンツは不平等であれ！」ということです。少しあえて強い表現を使ったのは、日本での体験コンテンツ紹介となると、変に平等主義が過ぎて、全ての体験コンテンツを画一的に一律に紹介して「はい。この中からお好きなものを選んでください」というスタイルが非常に多いです。</p>

<p>これは一見親切のように見えて、非常に不親切な設計です。遠方から来る旅行者はどの体験コンテンツのどの事業者が優れた体験価値を提供してくれるのか分からないので、むしろ「この観光地に来たらこれをやれ！」くらいの強いお勧めを旅行客は望んでいるのです。</p>

<p>そして、宿泊施設の公式Webサイトは旅行計画時の事前閲覧率が非常に高いのです。観光に行くために、旅行者は様々な下調べをしますが、飲食や体験などが当日決めることが多いのに対して、宿泊は事前に見てしっかり決めることが多いので、宿泊施設が体験コンテンツをしっかり紹介して上げることは、「その地に行く」という意思決定を含めてとても大事な活動になります。</p>

<p>今後、このことに気付き、宿泊施設と体験アクティビティを一体となって紹介販売していくエリアは世界中のツーリストから選ばれるエリアになることでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>辺境の地から始まる日本アクティビティの逆襲！</h2>

<p>「でも、どうせ日本人は買わないでしょ？」という意見も出るかと思います。これに関しては、まだ大筋そのとおりなのですが、私の意見では「少しずつですが確実に日本も体験コンテンツにお金を払うようになってきている」と感じるところがあります。</p>

<p>全国を巡る中で、「北こぶしが凄い」という意見を聞くことが多々あり、実際に赴いてみました。北こぶしとは北海道、知床にあるリゾート旅館「北こぶし ホテル＆リゾート」のことです。</p>

<p>知床はアイヌ語で「さいはての地」を意味するくらい、日本でも最果ての地です。しかし、ここで、日本の観光の未来が凝縮したような素晴らしい取り組みをしているリゾートと場所があるので、紹介したいと思います。</p>

<p>北こぶしは最寄り空港の女満別空港から車で2時間という立地にあります。このホテルのコンセプトは「ネイチャーリゾート」、自館のことを全面に出すのではなく、知床という圧倒的な大自然がコンセプトであるという発想です。</p>

<p>これは正に前述した「人はホテルを目的地にするのではなく、その土地、観光地を目的として来ている」と言うことを正しく理解している結果だと思います。したがって、そのネイチャーリゾートを最も体験価値として提供してくれる存在であるガイドが最重要コンテンツとして位置付けられているのです。</p>

<p>北こぶしの桑島専務は次のように語ります。「ホテルのスタッフがお客様と触れあえるのはチェックインと夕食の時のわずかな時間です。ところがガイドは何時間もお客様と共に時間を過ごすので、お客様から得られる情報やお客様に与える印象が桁違いなのです」と。</p>

<p>まさにそのとおりで、ガイドを受けた旅行者は、その土地の自然、文化、歴史に深く触れることになり、その旅は心の中に深く刻まれることになります。それこそが体験価値となるのです。北こぶしの公式Webサイトを見ると、やはり「エクスペリエンス」というページが存在し、この地が提供できる体験価値を紹介しているのです。</p>

<p>いや、それは北海道知床の大自然があるのだからできるのだという声もあるでしょう。いえ、それはそんなことはありません。</p>

<p>例えば、福井県あわら温泉のホテル八木さんが提供している「蓮如上人の足跡を巡るガイドツアー」ですが、福井県あわら温泉には北海道のような圧倒的な大自然はありません。どちらかというと、バブル期に流行ったであろう全国で良く見かける温泉街です。</p>

<p>ところがひとたび、外に出てガイドを受けると、戦国動乱期に京都を追われた本願寺蓮如上人が追手から逃げてあわら温泉近くにある吉崎という地で、一大拠点を築いていたというストーリーを知ることができ、当時、「蓮如の話を聞くために、全国から数万人とも言われる人が車もない時代にこの吉崎を訪れた、蓮如はスーパースターだったのです」――このような説明を受けると、その土地に関する造詣がぐっと深まり、その土地のファンになるのです。</p>

<p>今後、このような取組みをして観光地のファンを増やしてリピーターを獲得できる観光地、体験価値を国内外の旅行客に提供できる観光地だけが発展していくことでしょう。よく地方の観光地に行くとこのようなことを言われます。「ウチはアクセスが不便だから観光客が来ないんですよ」</p>

<p>しかし、それは全くの間違った見解であると思います。人は見るべき、食べるべき、体験すべきコンテンツがあれば這ってでもいくのです。海外の人がこぞって訪れる山形県蔵王や銀山温泉は東京から5時間近くかかります。年間400万人が訪れる草津温泉も東京から4時間近くかかります。電車も通っていません。それでも人は訪れるのです。なぜでしょうか？</p>

<p>そこに行くべきコンテンツがあるからです。そして、人の往来が増えれば、アクセスは必ず整備されます。なぜならビジネスになるからです。</p>

<p>「コンテンツはアクセスを凌駕する」これは私が様々な観光地を見てきた中で言える真実です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hiking.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤英賢（合同会社Local Story代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「集中できない」を10秒で解決　作業療法士が教える“簡単な思考リセット術”  菅原洋平（作業療法士）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14167</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014167</guid>
			<description><![CDATA[他のことに気が散って集中できない時の対処法とは――作業療法士の菅原洋平さんが、10秒程度で簡単にできる思考をリセットする方法を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusion.jpg" width="1200" /></p>

<p>やらなければいけない仕事・課題があるのに、全然集中できない――そんな経験をしたことがある方は多いと思います。そうした状況に陥ったときには、「いったん作業と行動の間に&quot;すき間&quot;を作ることが大切」だと、作業療法士の菅原洋平さんはいいます。</p>

<p>本稿では、集中力が続かないときに簡単に実践できる「思考リセット術」を見ていきましょう。</p>

<p>※本稿は、菅原洋平著『仕事が速い人があたりまえにやっていること』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>脳の暴走を「10秒」で止める必殺技</h2>

<p>「やばい！あれこれ気になって、やるべきことに集中できてない！」</p>

<p>そう思ったら、早急にドーパミンを抑えて、本来やるべきことに意識・行動を切り替えましょう。ドーパミンによる欲求行動は、欲求と行動の間に「すき間」をつくることができれば収まります。いったん作業や思考をストップし、席を立って10秒歩き、また元の作業に戻ってみましょう。これだけで、ドーパミン欲求回路の暴走はスーッと消えていきます。</p>

<p>「そんな簡単なことで？」と思うかもしれませんね。このときの脳内では「デフォルトモードネットワーク」が働いています。デフォルトモードネットワークとは、安静にしているときに脳の複数の領域が働いてつくられるネットワークのことで、それまでに得た情報をまとめ、スッキリと整理する役割を担っています。これは、自動車のアイドリングのようなもので、次に動き出すための準備をしている状態でもあります。</p>

<p>逆に、「デフォルトモードネットワーク」の機能が弱まっていると、脳内で情報がぐちゃぐちゃに散らかったような状態になってしまいます。書類やゴミが散らかっているデスクをイメージしてもらえればわかりやすいかもしれません。</p>

<p>そこで、欲求と行動の間に「すき間」をつくって情報から離れることで、この「デフォルトモードネットワーク」を意識的に働かせれば、ドーパミンによる欲求を抑制できるということなのです。</p>

<p>加えて、実は「デフォルトモードネットワーク」が起動すると、創造力やひらめき力が高まることにもつながります。これは、脳内の情報が関連づけられるからです。</p>

<p>たとえば、仕事で「女性の冷え性を改善する商品」の企画を考えていたとしましょう。冷え性についての議論をしていて行き詰まったとき、いったん席を立って歩いていると、頭の中ではこんなことが起こることがあります。</p>

<p>「女性」&rarr;「子どもを抱っこしているイメージ」&rarr;「乳児が眠いときの反応」&rarr;「耳が温かい」&rarr;「耳を温めると血流がよくなると聞いた」&rarr;「女性のために耳を温める商品はどうか！」</p>

<p>こんな感じで、脳が勝手に周辺情報を関連づけ、別の視点から新しいアイデアが浮かぶことがあります。「たかが、ぶらぶら歩くだけで......」と軽視しがちですが、その効果は侮れないんです！関連づけられ、情報の意味が再評価されることで、同じ情報でも意味が変わり、ひらめきとして自覚されます。</p>

<p>よくクリエイターの方が言う、「リラックスしているときにアイデアがおりてくる」という言葉も、この仕組みを知っていれば納得なのではないでしょうか。集中力を持続したい、ひらめきがほしいときにも、意図的に席を立って、10秒ほどぶらぶら歩いてみるのがおすすめです。</p>

<p>ちなみに、ドーパミンが過剰になっているときは、体に次のようなサインが表れます。これらの変化を見つけたら、「あっ、いま自分の脳がドーパミンに乗っ取られているな」と思うようにしてください！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>休日に仕事のメールをつい見てしまい、イヤな気分にならない方法</h2>

<p>欲求と行動の間に「すき間」をつくって「デフォルトモードネットワーク」を起動する。こうして衝動を抑え、余計な情報を排除する方法は、さまざまな場面で使えます。10秒どころか、一瞬で実践できる方法もあるんです。たとえば、こんなシーンを想像してみてください。</p>

<p>今日は、家族と紅葉を見にドライブ。サービスエリアで車を止めて、トイレ休憩をしようと歩き出したとき、ふと、思ったより時間が経っていることに気づきます。外部の連絡から離れる時間がいつもより長いことに不安を感じたあなたは、メールをチェックしたい衝動にかられます。そこでメールを開いた瞬間、目にする景色は一変します。</p>

<p>「社内で検討しました。来週以降で打ち合わせの時間をいただきたいのですが、ご都合いかがでしょうか」</p>

<p>この文章を見た瞬間に、たちまち周囲の景色が遠ざかっていきます。あなたの頭の中は、提出した企画の内容、先方の反応、それまでのメールの文面から察する態度、来週以降のスケジュールの埋まり具合、次に話をするときの切り出し方などがどんどん湧き出てきて、いっぱいいっぱいに。</p>

<p>家族の問いかけには生返事になり、紅葉を見ても細部を堪能することもできず、帰りの運転はどんなルートで帰ったのかもよく覚えていない――。</p>

<p>こんな経験がある人は、多いのではないでしょうか。とくに仕事に追われている人は、休日でも仕事用のメールやSNSを確認しがち。ドーパミンの「衝動」によってストレスフルな環境から抜け出しづらい傾向があります。</p>

<p>そこで、衝動を感じたら、行動の前に一瞬の「すき間」をつくり、別の行動につなぎ換える訓練をしましょう。たとえば、次のような方法です。</p>

<p>①「やめた！」「キャンセル！」などと頭の中でつぶやく</p>

<p>②お守りを握る、お香をかぐなど簡単にできる動作をする</p>

<p>③真っ白いキャンバスを思い浮かべる</p>

<p>こうしたことをすれば、衝動はすぐに過ぎ去ります。休日に気になったメールも、本当に必要な状況でなければ、「見てみようかな」と思った瞬間に、頭の中で「やめた！」とつぶやいてみてください。その後は「なにかきているかな」という衝動は起こりません。</p>

<p>私の場合、「やめた！」とつぶやくこともありますし、もっと簡単な方法として、自分が電池切れになったようなイメージで、「はぁー」と力なく息を吐いてダラーッとすることもあります。期待に高まって硬くなった体の力が抜けると、そこからまた行動を起こすのが面倒くさくなるので、「これをしなくちゃ」という衝動が弱まります。</p>

<p>また、作業をし続けているときには、アロマオイルを1滴ティッシュペーパーに垂らして手元に置いておくこともあります。衝動的になっているときは息が止まっているので、香りをかぐことで自然に息が吐かれて衝動が収まります。</p>

<p>こうして一瞬の「すき間」をつくるだけで、あなたの脳は余計な情報から解放され、「仕事が速い人」になっていきます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusion.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[菅原洋平（作業療法士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>面倒な仕事を渡す?　「静かな退職」のための後輩指導  海老原嗣生（サッチモ代表社員/大正大学表現学部客員教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12222</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012222</guid>
			<description><![CDATA[「静かな退職」を職場で全うするための後輩指導とは？雇用ジャーナリストの海老原嗣生に解説して頂く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" width="1200" /></p>

<p>働いてはいるけれど、積極的に仕事に意義を見出していない「静かな退職」状態のビジネスパーソンが、日本にも浸透し始めているという。</p>

<p>そんな「静かな退職」を職場で全うするための後輩指導とは？雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏に解説して頂く。</p>

<p>※本稿は『静かな退職という働き方』（PHP研究所）より一部を抜粋編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あんがい後輩は、丁寧な指導より「静かな指導」を望む</h2>

<p>ここで、質問です。あなたがもし新入社員だったら、「親切が過ぎるほどで、やたらと細かく教える」先輩についてどう思いますか？　</p>

<p>これは心理学的にも、またマネジメント則でもよく言われることなのですが、上司は親切なつもりでも、度が過ぎると、相手は以下の２つの反応をするのです。</p>

<p>①細かな「指導」にがんじがらめとなり、うまく行動できなくなる。</p>

<p>②「こんなわかり切ったくだらない指導、聞いてられるか」と見下すようになる。</p>

<p>どちらも経験があるでしょう。</p>

<p>家電の使い方マニュアルを読んだ時のことを思い出してください。事細かに書かれ過ぎていて、何をやればいいのかわからなくなりませんか？</p>

<p>「まず初めに電源を入れます」という指示を見て、「わかってるわ！」と読み飛ばしませんか？</p>

<p>部下も同じなのです。度を過ぎた指導（「何をやるべきか＝What」の羅列という意味で&quot;What&quot;型指導と呼ぶ）は、効果が薄く、部下を疲弊させます。だから必要最小限の、ともすると「そっけない」指導で十分。それは「静かな退職者」の行動原則に合っているでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>後輩指導「４つの鉄則」</h2>

<p>ただ、必要最小限のそっけない指導をする際、注意すべきことが4つあります。</p>

<p>1つ目は「マナー」。</p>

<p>高圧的だったり、ぶっきら棒だったり、面倒くさがったり、といった態度は厳禁。それらが重なると、「そっけない指導」は「不親切」という心証に変化してしまうでしょう。</p>

<p>そう、ここでも心証点は大切です。指導は少なくても良いので、いつも笑顔。そして、丁寧な言葉遣い。決して怒気を含んではいけません。</p>

<p>これだけ注意すれば、後輩からは少なくとも嫌われることはなくなるでしょう。</p>

<p>2つ目は、「業績につながる可能性が高いこと」を集中的に伝える。これも「静かな退職者」の行動そのものですね。</p>

<p>過剰指導者はえてして「必要もないこと」や「極めて可能性の低いこと」まで指導し、その延長線上で「精神論」に及ぶことが多いのです。それは、部下の行動の成功確率を確実に下げ、頭を大いに混乱させるでしょう。</p>

<p>対して、「業績につながる可能性が高いこと」に絞ったスリムな指導は、その主旨を理解するのもたやすく、情報量も少ないから身につけやすく、そして、ある程度の業績が必ず上がります。</p>

<p>つまり、指導するあなたは楽をしているのに、相手の部下も満足できるという良き関係を築けるでしょう。</p>

<p>3つ目は、自分の「静かな退職」哲学をうまく伝えること。</p>

<p>「俺（私）は、合理的な人間で、うまくいく可能性が高いことに絞って仕事をする。やっておけば将来どこかで役に立つ、というような確率の低いことはしない。</p>

<p>そういう部分は教えられないが、仕事の中核である業績に直結した部分については、俺（私）から学べるはずだ。あとは、ほかの先輩に付いた時に、学んでほしい」旨、伝えておくのです。</p>

<p>そして4つ目。これが難しいのですが、「Way」で指導すること。</p>

<p>あれやれ、これやれと、細切れに多々言う指導法をWhat 型と言いましたね。対してWay型は「この通りにやれば、うまくいく」という、つまり&rdquo;成功への道筋&rdquo;を示す型の指導法を言います。</p>

<p>以下、事例で考えてみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>WhatではなくWayを基本にする</h2>

<p>たとえば新人に営業の仕方を指導する場合、以下のような教え方になりませんか？</p>

<p>先輩　「いいか、これからは週に50万円売れよ。それが目標だ」</p>

<p>新人　「それって、何をすればいいのでしょうか？」</p>

<p>先輩　「まず、1日に2件は必ず顧客訪問しろ」</p>

<p>新人　「そのためには、何をすればいいのですか？」</p>

<p>先輩　「30件は電話かけをしろ」</p>

<p>新人　「そのためには、何をすればいいですか？」</p>

<p>先輩　「50件リストを集めろ」</p>

<p>次々に「What」が出てきましたね。こうした指導をしていると、新人はその通りに行動したあと、こんな泣きを入れてくるはずです。</p>

<p>新人「先輩の言う通り50件リストを集めて、30件電話をかけましたが、1件もアポが取れません。どうしましょう...」</p>

<p>この場合、新人は先輩の言う通り行動しているのだから、文句は言えないでしょう。だから、先輩はこんな言葉を返すしかないはずです。</p>

<p>先輩「そうか、よく頑張った。じゃあ、明日からリスト集めを100件にしよう！」</p>

<p>こういうタイプの指導者は永遠にWhatしか出てこないのです。</p>

<p>一方、Way型の先輩の指導は、こんな感じになるはずです。</p>

<p>「いいか、30件電話をかけると4〜5件は、かつてわが社を使ってくれていたのに、今はライバルに逃げてしまった顧客が出てくるはずだ。</p>

<p>そうした時に、しっかりと、わが社のどこがダメだったか、聞け。相手は失望や怒りがあるから、それをぶつけてくれる可能性は高い。</p>

<p>それはお前の勉強にもなるから、本気で吸収し、感謝をしろ。そして最後に、こう言ってみろ。</p>

<p>『ありがとうございます。勉強になりました。ただ、それから3年も経って、わが社もだいぶ改善しました。今度、パンフレットをお届けさせてもらえませんか』」</p>

<p>この指導であれば、100％ではなくとも、かなりの確率でアポが取れるでしょう。</p>

<p>ではなぜ、この先輩はWhat ではなくWayを語れたのでしょう？　その理由は、「確率の低いことを連綿とこなす」ことを指向せず、「うまくいく可能性の高い道筋」を追求し続けたからと言えるでしょう。</p>

<p>すなわち、Wayを語るという行為と、「静かな退職」は親和性が高いのです（まあ、ここまでできる人であれば、「静かな退職」よりもスピード昇進を選ぶかもしれませんが）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面倒な仕事を後輩に渡すコツ</h2>

<p>また、後輩には指導の一環として、自分が担当している「面倒な仕事」を渡すこともできます。</p>

<p>ただし、闇雲にこれをやると、「あの先輩は後輩に対して雑な扱いをしている」と、悪い評判がたちまち蔓延し、心証点を下げることにつながるでしょう。</p>

<p>なので、面倒な仕事をやってもらう場合には、前もって計画的に、いつ、どのような仕事を任せるかを伝え、その意義（この仕事をやっておくと、○○の能力が身につくなど）もしっかり示すようにしてください。</p>

<p>後輩から「飲みに連れて行ってほしい」と頼まれた場合、これは自由意志でイエス/ノーを示せばよいでしょう。後輩相手なら気を遣う必要もなく、自分のペースで話せます。</p>

<p>しかも、気兼ねなく断ることもできる。仕事ではなく、余暇の楽しみと思えるような相手であれば、もちろんOKすればよいでしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 26 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[海老原嗣生（サッチモ代表社員/大正大学表現学部客員教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AIに勝てない時代、人の価値とは？ 初タイトル獲得時の一力遼が示した答え  田中章（共同通信客員論説委員）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13709</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013709</guid>
			<description><![CDATA[「一力番」記者として、一力遼五冠のキャリアを見続けてきた著者。後にいくつものタイトルを獲得する、その最初の一冠はどのように奪取したのか。その詳細を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="田中章氏「二刀流の棋士」" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI.jpg" width="1200" /></p>

<p>多くの名勝負を制し、囲碁界を席巻した一力遼（いちりき りょう）五冠。今回は、初のタイトル獲得となった、第45期碁聖戦の最終局を振り返るとともに、その後に寄稿した記事「進化するAIと囲碁」を紹介する。</p>

<p>※本稿は、田中章著『二刀流の棋士 一力遼』（日本棋院）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>入段10年で悲願の初タイトル</h2>

<p><img alt="田中章「二刀流の棋士」" height="900" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/202602TanakaSho04.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="田中章氏「二刀流の棋士」" height="900" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202602TanakaSho03.jpg" width="1200" /></p>

<p>第2局から11日後の8月14日、東京都千代田区の「日本棋院東京本院」で第3局が打たれた。羽根の黒番。黒は右上と右下、左下の3カ所で地を取り、白は勢力、とこれまでの2局と同じ形で進行する。午前中に46手まで進み、AIの評価は互角だ。</p>

<p>昼食休憩1時間の後、午後に入って白は上辺を固め、地を広げる。黒は上辺から中央に石を運ぶが、まだ大きな戦いは起きない。じりじりした時間が続き、互いに秒読みになる。そこで羽根が満を持して左辺の白に襲いかかった。白のシノギ勝負になる。</p>

<p>局面図の黒1の出が問題だった。白2に石が来たことでダメがつまる形になり、白4のツケから白6のハネが手になった。白10を見て羽根が投了した。160手で白番中押し勝ち。</p>

<p>黒1で単に参考図の黒1と打つと、やはり白2とツケて白6まで生きている。この後、ヨセ勝負だが、白がわずかに残っているという。実戦のように白aがあれば、同じように打つと白6では当然、白b切りとなる。この図の形を前提に実戦では白6のハネが手になった。</p>

<p>この日が44歳の誕生日だった羽根、1年で碁聖を返上する無念の1日となった。「気づいたときには苦しい形勢で、中盤までの進行がおかしかったのかなと。今の力は出し切れたと思う。それでも足りなかったということです」。「貴公子」と形容される紳士の羽根らしい潔い敗戦の弁だった。</p>

<p>一力は開口一番に「入段して10年、やっとという感じでホッとしています」。実感がこもっていた。これまで5回、挑戦したタイトル戦で悔し涙を流した背景がある。</p>

<p>対局室は大勢の報道陣が詰めかけている。碁聖奪取の興奮から少し冷静になって「序盤から前例のない進行で判断が難しく、形勢も分かっていなかった。最後、生きることができて少し残るかと思いました」と振り返り「1局目は紙一重の碁。2局目は負け碁で勝てたのは運がよかった。3局通して難しい碁でしたが、自分の力を出せたのはよかった」と分析した。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>記者として書き記したAIとの向き合い方</h2>

<p>10月16日、東京で碁聖の就位式があった。記念して河北新報は「囲碁　広がる魅力と可能性」の大見出しで2ページ特集を組んだ。そこに一力は「進化するAIと囲碁」と題する記事を書いている。引用する。</p>

<p>「8月、七大タイトルの一つ『碁聖』を獲得することができました。仙台で幼年期から応援していただいた多くの方々の支えによって結果を出すことができました。改めて感謝申し上げます。</p>

<p>囲碁の世界は、4年前に大きな転換期を迎えました。グーグルの人工知能（AI）『アルファ碁』が人間のチャンピオンにハンディなしで勝利したのです。アルファ碁が登場する前は、チェスや将棋では人間より強いAIが現れていたものの、囲碁で人間を超えるのはまだ先だと誰しも思っていました。</p>

<p>囲碁は局面のパターンが無限に近いほど存在しており、将棋のような『相手の王を取る』といった明確な目的もないため、AIにはハードルが高いと考えていたからです。アルファ碁の勝利は、人間が抱いていた固定概念を打ち破り、全世界を震撼させました。</p>

<p>その後、日本や中国をはじめ多くの国で強いAIが誕生しました。今は人間をしのぐAIが数多く存在し、人間とAIとの関係に変化が生じています。3年ほど前までは対決が多かったのですが、AIが人間を超えた現在は人間がAIを活用して勉強するようになりました。</p>

<p>人間同士の対局にも、AIが大きな影響を与えています。AIが推奨する手には以前では考えられなかったような打ち方も多く、極端に言えばAI登場の前後で囲碁が全く異なる競技になった印象です。</p>

<p>私はその変化について『AIが囲碁の奥深さを再認識させてくれた』と考えています。常識外れと思われた手法が有力であることは、すなわち囲碁がそれだけ自由であることを示しています。私自身、AIの考えを取り入れることにより発想の幅が広がったと感じています。</p>

<p>AIが高いレベルに達した現在、人間同士の対局にはどのような価値があるのでしょうか。私は、個性を表現することが大事だと考えています。AIが人間を超えたのは事実ですが、全くミスをしないというわけではありません。AIが気付かない手が最善となる局面も多々ありますし、形勢が悪くなると暴走することがあります。そのため、AIに依存しすぎるのは危険です。</p>

<p>AIの長所をうまく吸収しながら、自分らしさも出していく。これからは『AIとの共存』が重要になるでしょう」</p>

<p>AIと囲碁の関係を分析した小論文だが、囲碁だけでなく社会全般に対しても示唆する内容を含んでいる。2045年はAIが人類の知能を超えるシンギュラリティ（特異点）になるという予測がある。その影響について人間がAIに支配されてしまうという悲観論、利用すればいいだけでそのようなことは起こらないとする楽観論さまざまだ。</p>

<p>囲碁や将棋の世界では既に人間を超えている。それを実感として日々触れているプロ棋士として出した結論が「共存」という態度だ。「依存しすぎるのは危険」「長所をうまく吸収しながら、自分らしさ（人間らしさ）を出していく」ことがこれからAIと人間の関係でもあろう。</p>

<p>碁聖を獲得したからといって浮かれていられない。国内戦や国際戦、まだまだ先がある。次のステップを踏まなければならない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 25 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[田中章（共同通信客員論説委員）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>パニック、脱走、避難生活のストレス　災害時に愛猫と生き延びるための3つの備え  川嶋伶（猫壱カンパニー CEO）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14142</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014142</guid>
			<description><![CDATA[猫壱の代表・川嶋伶さんは、猫と暮らす人がすぐにでも始めた方がいい災害への備えについて紹介してくれた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="猫の防災" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cat4.jpg" width="1200" /></p>

<p>「猫の避難は犬よりも難しい」。これは、猫と暮らす飼い主が直面する、重い現実です。</p>

<p>2024年1月1日に発生した能登半島地震から約1年半が経過した2025年夏の調査では、発災直後に高まった飼い主の防災意識が徐々に低下し、「何から準備すればよいかわからない」と回答する層が約2.5割にのぼる実態が明らかになりました。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000026351.html)&nbsp;</p>

<p>なぜ猫を連れての避難は困難を極めるのか。最新のデータや猫の習性からその理由を紐解き、飼い主が今日から始めるべき「日常の備え」について考えます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ「猫の避難」は犬より難しいのか？3つの構造的要因とは</h2>

<p>1.行動特性の違い：猫ならではの反応と行動</p>

<p>犬の場合、訓練や主従関係を通じてパニック時でもある程度の制御や指示が期待できます。しかし、猫は犬とは異なり、人の指示に従うことを前提とした動物ではなく、パニック時には野生の本能が強く働きます 。飼い主と一緒の避難を試みても、暴れたり逃げ出したりするリスクが犬よりも極めて高く、避難の難易度を押し上げています。</p>

<p>2.法的枠組みの欠如：逃げ出した後のリスク</p>

<p>意外に知られていないのが、災害時にペットが逃げ出してしまった際の「法的保護」の差です。犬には狂犬病予防法に基づき、収容・保護する公的な仕組みが確立されていますが、猫には同様の法的枠組みがありません 。一度屋外へ逃げ出してしまえば、自力での再会は犬以上に困難となります。</p>

<p>3.避難生活でのストレス耐性</p>

<p>アンケートによると、避難生活で飼い主が最も懸念しているのは「猫のストレスと体調不良（96.3％）」です。(https://digitalpr.jp/r/114244) 猫は環境の変化に非常に敏感であり、避難所での騒音や人の出入り、慣れないケージ内での長時間の拘束は、猫にとって命に関わるレベルの過度なストレスになり得ます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新たなリスク：猫を介した感染症「SFTS」の脅威</h2>

<p>近年、避難や保護の現場で無視できなくなっているのが、マダニが媒介する感染症「SFTS（重症熱性血小板減少症候群）」です。私たちもこの問題を、単なる動物の健康問題ではなく「人と猫の双方を守るべき課題」として強く認識しています。2025年には、三重県で猫の診療に関与した獣医師がSFTSを発症し、死亡する事例が報告されました。(https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/IASR/Vol46/546/546r08.html)&nbsp;</p>

<p>猫はSFTSウイルスに対する感受性が高く、感染すると致死的な症状を示すことがあります。被災地や避難時など、屋外との接点が増える環境では、猫を介した人間への二次感染リスクも前面化します。獣医療関係者向けの手引き（2024年版）でも、猫の診察時における防護具（PPE）の着用や、非侵襲的な検査手法の重要性が説かれています。(https://www.niid.jihs.go.jp/images/vet/animal-borne/animal-borne-2_2024-07-04.pdf) 安全に猫を隔離・搬送できる能力は、今や飼い主自身の身を守るための「公衆衛生上のスキル」でもあるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>避難の成功を左右する日常の「ケージ慣らし」</h2>

<p>防災グッズは「備えて終わり」ではありません。私たちが多くの飼い主様と接する中で感じるのは、「日常に取り入れられていない備えは、いざという時に機能しない」という現実です。最新の防災指針では、非常時の負担を軽くするために日常使いしながら備える「フェーズフリー」という考え方が主流になっています。</p>

<p>1.ケージを「安心できるシェルター」に</p>

<p>多くの飼い主は、ケージやキャリーを押し入れにしまい込み、通院などの「嫌なイベント」の時だけ取り出します。これでは、猫にとってケージは「恐怖の象徴」となってしまいます。</p>

<p>対策として、普段からリビングにケージを広げておき、中でおやつを与えたり、フリースマットを敷いて寝床として開放したりすることが重要です。</p>

<p>2.「おちつくネット」の併用</p>

<p>パニックで暴れる猫をそのままキャリーに入れるのは至難の業です。こうした際、洗濯ネットのように猫が落ち着くことのできる網状の袋に入れることは、猫の視界を遮り、狭い場所を好む習性を利用してリラックスさせる効果があります。</p>

<p>ネット越しに注射や診察を受けられるため、避難所や病院でのストレスも最小限に抑えられます。この「ネットに入れる習慣」も、爪切りなどの日常ケアを通じて慣らしておくことが不可欠です。</p>

<p>3.ポータブル製品の活用とシミュレーション</p>

<p>住宅の倒壊や車中避難、避難所での生活を想定し、折りたたみが可能で持ち運びに適した「ポータブルケージ」や「ポータブルトイレ」の準備が推奨されます。</p>

<p>私たちも猫のストレス軽減と飼い主の扱いやすさの両立を目指し、日常から使えるポータブルケージの開発・販売に取り組んでいます。</p>

<p>実際に猫がそのトイレで排泄できるか、ケージ内で食事ができるかなど、平時に「お泊まりごっこ」としてシミュレーションしておくことが、非常時の生存率を左右します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>備えは愛情の形</h2>

<p>環境省はペットの同行避難を推奨していますが、現実には自治体の受け入れ体制には依然として課題があり、「避難所で猫は受け入れてもらえないのではないか」という不安を持つ飼い主は8割を超えています。(https://digitalpr.jp/r/114244)&nbsp;</p>

<p>私たち猫壱は、防災専業のメーカーではありません。しかし、「猫と人がより良く暮らす社会をつくる」という視点から、この課題に向き合う責任があると考えています。だからこそ、「猫のための防災マニュアル」を無料で提供し、日常の延長線上でできる備えの重要性を伝え続けています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cat4.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川嶋伶（猫壱カンパニー CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ゾウの乱獲を防いだ「プラスチック」発明の歴史と、150年後に訪れた深刻な問題  木口達也（日本シーム株式会社 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14095</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014095</guid>
			<description><![CDATA[象牙の代替品として誕生したプラスチック。「夢の素材」はなぜ世界的な環境問題の元凶となったのか。発明の歴史から高度経済成長期の大量消費社会の形成までをわかりやすく解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="プラスチック" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_plastic.jpg" width="1200" /></p>

<p>ペットボトルやレジ袋など、プラスチックは今や私たちの生活に深く入り込んでいます。その普及の歴史をひもとくと、便利さの裏で拡大してきたごみ問題や、マイクロプラスチック汚染との切り離せない関係が見えてきます。プラスチックの誕生から高度経済成長期までをたどりながら、私たちの暮らしとの関係を考えます。書籍『僕が使ったペットボトルはどこへ行く？ 13歳からのサーキュラーエコノミー超入門』より解説します。</p>

<p>※本稿は、木口達也著『僕が使ったペットボトルはどこへ行く？ 13歳からのサーキュラーエコノミー超入門』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ゾウを救った!? プラスチックの歴史とは</h2>

<p><img alt="ゾウを救った!? プラスチックの歴史" height="1370" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya01.jpg" width="1200" /></p>

<p>プラスチックの発明は、象牙（ゾウのキバ）を守るために役立ったと言われています。</p>

<p>いまから150年以上前、1870年ごろのアメリカでは、ビリヤードの玉に象牙が使われていました。象牙はとても高価なため、ゾウの乱獲にもつながっていました。</p>

<p>そのころに登場したのが、象牙の代わりになる人工素材「セルロイド」です。これは、天然由来の材料をもとに人の手でつくられた「人類初のプラスチック」でした。</p>

<p>しかし、もともとは動物の保護に役立ったと言われていたプラスチックが、やがて、海や陸で分解されないまま何十年、何百年も残ってしまう「プラスチック汚染」などのさまざまな問題を生むことになろうとは、当時の誰も想像していなかったのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>合成プラスチック時代の幕開け</h2>

<p><img alt="ベークライト" height="1277" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya02.jpg" width="1200" /></p>

<p>セルロイドの開発から40年ほど経った1907年、ベルギー生まれのアメリカの化学者レオ・ベークランドが、世界で初めて「合成ポリマー」からプラスチックをつくることに成功しました。</p>

<p>その名も「ベークライト」。</p>

<p>熱に強く、電気を通さず、さまざまな形に加工できるという性質を持っていて、電話機やスイッチ、ラジオの部品などに広く使われるようになりました。「合成プラスチックの時代」は、ここから始まったのです。</p>

<p>ちなみにベークライトは、1950年代にポリプロピレンなどのより性能のいいプラスチックが普及するまでの間、多くの製品に使われることになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【豆知識】<br />
「ポリマー」とは、「モノマー」と呼ばれるとても小さな粒（分子）が数百〜数万個以上もつながってできた、分子量の非常に大きい「高分子化合物」のこと。そして、石油などを原料に人工的に合成された高分子化合物を「合成ポリマー」と呼びます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>プラスチックの黄金時代</h2>

<p><img alt="プラスチックの黄金時代" height="1475" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya05.jpg" width="1200" /></p>

<p>その後、20世紀前半から中盤にかけての約30年間は「プラスチックの黄金時代」と呼べるほどの発明ラッシュが続きます。</p>

<p>・1920年代： ポリスチレン（発泡スチロールなどの原料）がポリマーとして認識される<br />
・1930年代： ポリエチレン（レジ袋やボトル類）、ナイロン（衣類）などが発明される<br />
・1940年代： ポリエステル、アクリル、ビニールなどが次々と開発される<br />
・1950年代： プラスチックは安くて軽くて便利な「夢の素材」となり、その用途は食品容器・家庭用品など生活の中に一気に広がる</p>

<p>わずか30年ほどの間に、私たちの暮らしを大きく変える素材が次々と生まれたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>第2次世界大戦期は軍需品として重宝される</h2>

<p><img alt="第2次世界大戦期" height="1591" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya06.jpg" width="1200" /></p>

<p>この時代の最も大きな出来事は、なんといっても戦争です。</p>

<p>第2次世界大戦（1939～1945年）の期間中、プラスチックは軍需品として大量に使われるようになります。<br />
金属が不足する中で、軽くて加工しやすいプラスチックは、兵器や飛行機、通信機器の部品として重宝されたのです。</p>

<p>そして戦後、プラスチックはさらなる転機を迎えます。技術が広く民間へと移り、プラスチック製品が一気に家庭に広がっていくことになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>高度経済成長期が普及を加速した</h2>

<p><img alt="高度経済成長期" height="1682" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya04.jpg" width="1200" /></p>

<p>家庭にプラスチックが大きく普及していくきっかけとなったのが、高度経済成長期でした。</p>

<p>日本における「高度経済成長期」とは、一般的に1954年（昭和29年）ごろから1973年（昭和48年）のオイルショック直前までの約20年間を指します。この時期、日本は戦後の復興を終え、年平均で実質10％前後の経済成長率を記録しながら、世界有数の工業国へと成長していきました。</p>

<p>そしてその中で、次のような生活基盤がどんどんできていったのです。</p>

<p>・大規模なインフラ整備（新幹線・高速道路）<br />
・大量生産・大量消費社会の始まり<br />
・家電の「三種の神器」（テレビ・冷蔵庫・洗濯機）の普及<br />
・スーパーマーケットの普及</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>いつの間にか、身の回りにあふれたプラスチック</h2>

<p><img alt="身の回りにあふれたプラスチック" height="1181" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya07.jpg" width="1200" /></p>

<p>この便利な暮らしは、次のような3つの流れを生み出しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>①家庭用プラスチック製品の登場と普及</p>

<p>この時代に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂を使った家庭用品が急増しました。もともと木や金属、ガラスなどでつくられていた洗面器やバケツ、コップ、弁当箱、おもちゃなど、身の回りの多くのものがプラスチックに置き換わりました。</p>

<p>②使い捨て文化の定着</p>

<p>「衛生的」「軽い」「安い」という理由から、食品包装・レジ袋・使い捨て容器の使用が急拡大し、プラスチックが、一度使ったらすぐ捨てる「消費スタイル」の中心となりました。</p>

<p>③大量生産・大量消費・大量廃棄の時代へ</p>

<p>「早く、安く、たくさんつくる」という価値観が社会全体に広がり、プラスチック製品が毎日のように消費されることが「当たり前」となりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「夢の素材」が「捨てることが前提の社会」をつくってしまった</h2>

<p><img alt="豊かさの象徴" height="1570" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatsuya03.jpg" width="1200" /></p>

<p>このように、プラスチックは一時期、「豊かさの象徴」でもあり、「夢の素材」として歓迎されました。けれど、その裏で、「捨てることが前提の社会」が着々と形づくられていったことも確かです。</p>

<p>『昭和60年版環境白書』によると、東京都で集められたごみの中でプラスチックの占める割合は、高度経済成長期の1965年から1970年のわずか5年間で、3.8％から10.1％へと一気に3倍近くに増加していたとのこと。</p>

<p>高度成長期はプラスチック社会の始まりでした。同時に、いま私たちが直面している「ごみ問題」や「マイクロプラスチック汚染」も、この時代からすでに始まっていたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_plastic.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木口達也（日本シーム株式会社 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>“話すのが苦手”でも雑談を楽しめる　プロが教える「話を引き出す質問のコツ」  ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14087</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014087</guid>
			<description><![CDATA[話すのが苦手な人は、質問者として雑談に加わったらいい――そう唱えるコミュニケーションコンサルタントのひきたよしあきさんが、会話を弾ませる質問術を解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chatting.jpg" width="1200" />雑談と聞くと、「自分も何か発言しなきゃ...」「楽しい話をしないと...」と思うかもしれません。ところが、雑談には「話す」以外の役割があり、「雑談が苦手なら無理して面白い話をしようとせず、&rdquo;聞き専&rdquo;から始めればいい」と、コミュニケーションコンサルタントのひきたよしあきさんはいいます。</p>

<p>では、聞き専を目指すにあたり、どのようなことを意識すればよいのか――本稿では、楽しく会話を続けるための質問術を解説します。</p>

<p>※本稿は、ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>雑談でトスを上げ続けられるかは、「質問の技術」にかかっている</h2>

<p>「この人と話をしていると、なんだか楽しい」という人がいます。話をしていると楽しい人って、どういう人でしょうか。</p>

<p>・面白い話を、たくさんしてくれる人</p>

<p>・テンションが高く、盛り上げ上手な人</p>

<p>たしかにそういう人も、会話が楽しい人ですよね。</p>

<p>もうひとつ、こういうタイプの人も会話の楽しい人です。それは、「会話のトスを上げ続ける人」。一緒にいると会話が弾むのだけど、よくよく考えてみると、相手は「会話のトス」を上げてくれているだけで、つい自分がおしゃべりになって話してしまう。こういうタイプの人です。</p>

<p>話すのが苦手ならば、会話のトス＝相手に聞く、質問することで雑談に加わればいいわけです。では、具体的に相手に質問を続ける方法を紹介します。</p>

<p>まず、気をつけたいのは、答えがYES・NOで終わってしまう質問は、すぐに会話が終了してしまう可能性があるので、避けたいところです。</p>

<p>「もう、お昼食べましたか？」</p>

<p>「あなたの嫌いなものはキュウリですか？」</p>

<p>「明日って、水曜日でしたっけ？」</p>

<p>という質問に対しての答えは、「はい」「いいえ」だけで終わってしまいます。それを防ぐために、質問するときには、英語の「5W1H」を使います。5W1Hとは「When、Where、Who、What、Why、How」のことです。この「5W1Hを活用しましょう」ということはよく言われます。</p>

<p>ただし、いざ質問をするときに、5W1Hがいまいちパッと思い出せないという話をよく聞きます。英語だとイメージしにくいのかもしれません。そこで私は、こう覚えてくださいとすすめています。</p>

<p>・When(いつ)&rarr;「時間の質問」</p>

<p>・Where(どこで)&rarr;「場所の質問」</p>

<p>・Who(誰と・どんな人と)&rarr;「人の質問」</p>

<p>・What(何を)&rarr;「モノの質問」</p>

<p>・Why(なぜ)&rarr;「理由の質問」</p>

<p>・How(どのように)&rarr;「手段の質問」</p>

<p>時間、場所、人、モノ、理由、手段。そう覚えておくのです。使い方は、こんな感じです。「私は、前職で営業をしていました」と相手が話したら、</p>

<p>「いつまで(その仕事を)されていたのですか？」(時間の質問)</p>

<p>「どこで(その仕事を)されていたのですか？」(場所の質問)</p>

<p>「どんな人と一緒に仕事をされていましたか？」(人の質問)</p>

<p>「営業で、何を売っていたのですか？」(モノの質問)</p>

<p>「なぜ、今の仕事に変わられたのですか？」(理由の質問)</p>

<p>「どのようにして、今の仕事に変わられたのですか？」（手段の質問）</p>

<p>というように、「6つの切り口」から質問を作ることができます。質問をゼロから考えるのではなく、まず「6つの切り口」に当てはめて質問する。相手が、質問に答えるように話してくれたら、その内容から、また「6つの切り口」を考える。これであなたは、会話のトスを相手に上げ続けることができます。たとえば、先ほどの「前職が営業」という話の続きであれば、こんな感じです。</p>

<p>相手「私は、前職で営業をしていました」</p>

<p>あなた「なぜ、今の仕事に変わられたのですか？」(理由の質問)</p>

<p>相手「この仕事をやりたいと思っていたからです」</p>

<p>あなた「それは、いつからそう思っていたんですか？」(時間の質問)</p>

<p>相手「10年ほど前からです」</p>

<p>あなた「今は、どんな人と一緒に仕事をしているんですか？」(人の質問)</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>話の最後に質問を付け加える</h2>

<p>会話のトスを上手く上げる方法が、もうひとつあります。それは、「自分の話の最後に、必ず質問をつける」という方法です。たとえば、以下のようなイメージです。</p>

<p>例：昨日のサッカーの試合の話をふられる</p>

<p>「テレビで見ました。私は大興奮でしたが、○○さんはいかがでした？」</p>

<p>例：リモート会議について意見を求められる</p>

<p>「リモート会議のほうが個人的にはうれしいのですが、みなさんはどうお考えですか？」</p>

<p>自分の話の最後に質問を入れ、会話を回していくイメージです。会話のトス役に徹すると、特に自分から話さなくても、口下手に見えません。それどころか、話を回しているように見えます。ぜひ、質問を上手く使って、相手の話を盛り上げる技を身につけてください。</p>

<p>経営学者、経営コンサルタントのピーター・ドラッカーは、こう言っています。「コンサルタントとしての私の最大の長所は、無知になり、いくつかの質問をすることである」雑談も同じ。無知になって、相手にどんどん質問する。そうすれば、相手にも喜んでもらえるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>雑談の極意は「聞き手の好奇心」にあり</h2>

<p>会話を大きく分類すると2つに分かれます。対話と雑談です。対話は、相談すること。雑談は、教えてもらうこと。学生たちに、私はこう教えています。対話は、対等な立場でお互いが意見交換しながら、共通のゴールに近づく相談をすること。会議で売り上げを上げるための議論をすること、相手とWIN&minus;WINの関係を構築する交渉、夫婦で子どもの教育について話し合いをすることは、対話です。</p>

<p>一方、雑談は、決まった目的やゴールがない会話です。雑談で大切なことは、相手に気持ちよくなってもらい、親睦を深めること。だから雑談では、相手に「教えてもらう」という態度を示すことは、極めて有効です。人は、誰かに何かを教えることが好きな生き物です。</p>

<p>・教えることで、「感謝されたい」という欲求が満たされます</p>

<p>・教えることで、自分に自信が持てます</p>

<p>・教えることで、頭のよさを示せます</p>

<p>・教えることで、「いいことをした」という自己肯定感が高まります</p>

<p>人に何かを教えるって、気持ちがいい行為なんです。だから、相手を「教える立場」にしてあげる。これも、雑談が上手くいく極意です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>相手が「もっと話したいこと」を見つける</h2>

<p>相手が教えたいことを探すコツは、こんな感じです。</p>

<p>たとえば相手が、「このところ出張続きで、さすがにバテ気味です」と、言ったとします。この言葉には、「疲れている」という内容のほかにもうひとつ、「がんばっている私を認めてほしい」という意味が含まれているかもしれません。このとき、あなたが何を教えてほしいと伝えたら、相手は喜ぶでしょうか。そのためには、こんな感じで聞いてみてください。</p>

<p>「教えてほしいんですが、出張続きなのに、どうしてそんなに元気なんですか。何か健康のためにやってるんですか？」「教えてほしいんですが、出張先のホテルを選ぶコツってありますか？私、いつも失敗してるんですよ」と、「教えてほしいこと」を質問する。</p>

<p>このときのコツは、「自分が聞きたいこと」ではなく、「相手がしゃべりたそうなこと」を探すことです。ポイントは、次のような気持ちをくすぐること。</p>

<p>・認められたい</p>

<p>・ほめられたい</p>

<p>・共感されたい</p>

<p>・同情されたい</p>

<p>この4つのポイントを「察する力」を磨くことです。ただし、毎回、相手の気持ちにジャストフィットする質問ができるわけではありません。ひょっとして、外れちゃうことのほうが多いかもしれません。でも、そこでがっかりしないでください。</p>

<p>相手の気持ちになって考えた経験は、確実にあなたの雑談レベルを上げています。「しまった、ちょっと当たりが外れたかも」と思うたびに、あなたの中で、チャリンチャリンと経験値がたまっているのです。経験値の貯金は、自分にとってすごい価値になるはずです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chatting.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>富裕層はなぜブランドに執着しない？ 資産家と浪費家を分ける「心の持ち方」  川口幸子（金融コンサルタント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13419</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013419</guid>
			<description><![CDATA[FPとしてお金に関する多くの相談を受けてきた川口幸子さんが、お金持ちに共通する、ある姿勢を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="富裕層は何よりも時間を重視する" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hourglass.jpg" width="1200" /></p>

<p>富裕層には、案外質素に暮らしている人が多いものです。彼らはなぜあまりお金を使わないのでしょうか。その価値観の中心に置いているものとは？お金を無駄遣いせず、幸せに暮らす方法とは？長期にわたる海外生活で欧米人の富豪らと交流を持ち、ファイナンシャルプランナー（FP）として、多くの人からお金の相談を受けてきた「かわゆ先生」こと川口幸子さんが、富裕層に共通する「心の持ち方」を解説します。</p>

<p>本稿は、川口幸子著『FP歴30年の母が20代の娘に伝えたい人生が変わるお金の話』（日本実業出版社）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本当に豊かな人たちに共通していること</h2>

<p>「今、自分が持っているもので満足できる」<br />
この感覚を身につけられた人は、人生の土台が安定していると思います。<br />
お金の使い方には、その人の心の在り方がそのまま表れます。<br />
そして、長くファイナンシャルプランナー（FP）として多くの家庭や個人を見てきた私は、本当に豊かな人たちには、ある共通点があることに気づきました。<br />
それが、「足るを知る」姿勢です。</p>

<p>欧米の富裕層から学んだ中で、印象に残っている言葉があります。<br />
あるご夫婦が言いました。</p>

<p>「私たちは、すでに持っているものに感謝しているから、買い物で自分を満たそうとは思わないの」</p>

<p>彼らは資産的には十分に富裕層でしたが、暮らしはとても質素で、愛用の家具や日用品も、何年も前のものを大切に使っていました。</p>

<p>一方、見た目には裕福に見えても、常に「もっと新しいもの」「他人より上に見せたい」という気持ちで消費を重ねる人もいます。こうした消費は、本人に自覚がなくても「心の不足感」を埋めるために行われていることが多いのです。<br />
どちらが本当に豊かなのかは、言うまでもありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>&nbsp;価値観に合った「もの」・「こと」にお金を使う</h2>

<p>「満足する＝何も買わない」ということではありません。<br />
そうではなく、「本当に必要なもの」「自分の価値観に合ったこと」にお金を使えるかどうかです。お金は道具です。それを比較や見栄のために使い始めると、人生の軸がどんどんずれていきます。</p>

<p>逆に、自分が大切にしたい基準を持ち、満足を感じられる人は、無理のない範囲で自然にお金が貯まっていきます。</p>

<p>20代は、どうしても人と比べてしまいやすい時期です。<br />
SNSを開けば、同世代の誰かが旅行に行き、高級なものを買い、新しい生活を始めている。それを見て「自分は遅れている」「もっとがんばらなきゃ」と感じるのは自然なこと。<br />
でも、他人の生活を基準にしていては、いつまでたっても満足は得られません。</p>

<p>むしろ、「自分にとって大切なものは何か」「今あるものをどう活かせるか」といった視点を持つことで、本当に豊かな暮らしが始まります。<br />
たとえば、使い慣れたノートパソコン、親から譲り受けた家具、丁寧に磨いたお気に入りの靴...。<br />
それらに価値を感じられる人は、物もお金も、人間関係さえも、長く大切にできる人です。</p>

<p>私が家計相談でよくお伝えするルールがあります。<br />
「満足できる人は、収入の範囲で十分に暮らしていける」<br />
逆に、満足できない人は、どれだけ収入が上がっても足りなく感じてしまうのです。<br />
その違いは、金額ではなく「心の基準」の問題なのです。</p>

<p>これから人生を歩んでいく中で、収入は変化していきます。<br />
昇給したり、転職したり、結婚や出産などのライフイベントもあるでしょう。<br />
でも、どんな時も「今あるもので満足する感覚」を持っていれば、あなたの家計も、心も、大きく崩れることはありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「買う」のではなく「選ぶ」</h2>

<p>イタリアのミラノやローマでは、ブランド店で買い物を楽しむ旅行客が多く見られます。<br />
しかし現地の富裕層女性たちは、ブランドに対する執着がほとんどありません。<br />
彼女たちは「ブランドを買う」のではなく、「良いものを選ぶ」ことに価値を置いています。そのため、全身をブランドで固めた姿を見ることは少ないのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ブランドに興味を示さない4つの理由</h2>

<p>富豪がブランドに興味を示さない背景には、いくつかの理由があります。<br />
第一に、過度な消費に対して慎重な姿勢を持っていることが挙げられます。物質的な豊かさではなく、人生の質そのものに価値を見出しているのです。<br />
高級ブランドは生活の証ではなく、時に価値観を惑わせる存在にすらなり得ると考えています。</p>

<p>第二に、自己認識を高める方法を知っているからです。<br />
経験や教育、人との関わりを通じて成長する術を理解している彼らにとって、ブランドは人格や強さを示す手段ではありません。</p>

<p>第三に、自信に裏打ちされた選択眼を持っていることも理由の1つです。<br />
質の良いものは選ぶが、人の目のためにブランドを選ぶことはしません。<br />
それは、ブランドに頼らずとも自分らしさを表現できるという信念があるからです。</p>

<p>第四に、文化や芸術への深い関心があります。芸術や歴史、建築など、精神的に満たされる趣味を通じて、より豊かな人生を歩もうとする人が多いのです。<br />
このような趣味を持つことで、ブランドに対する興味が薄れるのは自然な流れかもしれません。<br />
もちろん、ブランド品を嫌っているわけではありません。デザインや品質に魅力を感じれば購入しますし、プレゼントすることもあります。<br />
ただし「ブランドだから買う」という価値観はほとんどないのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>高級品を持っていても、お金があるとは限らない</h2>

<p>ブランドを気にしない姿勢の背景には、消費への考え方、自己認識の高さ、自信、そして文化への関心があります。<br />
周囲にブランド品ばかりを身につけた人がいれば、その人は本当にそのブランドが好きなのか、それとも自分を認めてほしいのかもしれません。<br />
そんな人に出会ったら、ビジネスのきっかけとしてほめてみるのも1つの戦略です。<br />
高級車も同じです。富裕層でも車を所有しない人もいますし、危険だからと運転手を雇う人もいます。</p>

<p>あなたが女性であれば、高級車や高価な時計だけで男性を判断せず、その人の中身を見る力を養ってほしいと願います。<br />
その人が身につけている高級品は全財産かもしれませんし、怪しいお金で買ったものだったり、ローンやリースの可能性だってあるのです。<br />
なぜそこまでして高級品を持つのか、一度冷静に考えてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「お金」よりも「時間」</h2>

<p>富裕層とは、豊富な資産や高収入を持つ人々を指します。日本円にしておよそ1億円を投資に回せるレベルが1つの目安とされます。そして彼らにとって、最も貴重なのが「時間」です。<br />
先にも述べたように、お金は失っても取り戻せますが、時間は一度失えば二度と戻りません。そのため、富裕層は時間を何よりも重視します。</p>

<p>彼らはまず、時間をビジネスの成功に直結させています。効率的に働き、成果を最大化するため、予定管理に妥協がありません。細かく計画を立て、生産性を上げています。<br />
一方で、趣味やライフスタイルも大切にしています。<br />
旅行やスポーツ、美術鑑賞など、自分の人生を豊かにする活動に時間を割くことが彼らの幸福感につながっているのです。</p>

<p>さらに、家族との時間も重視します。とくに子どもとの時間は教育や愛情形成に欠かせないと考え、意識的に時間を確保しています。心の安定も得られます。</p>

<p>また、目標達成や成長に時間を投資することも彼らの特徴です。成功体験から得られる満足感は大きなモチベーションとなり、人生の質を向上させます。<br />
時間を通じて自己実現を図る意識が強く、時間をどう使うかが人生そのものを左右すると理解しているのです。</p>

<p>富裕層の多くは、自分の時間に対する明確な価値基準を持ち、時間の浪費を極力避けます。そのため優先順位を明確にし、必要な業務を他者に任せる決断力も持っています。<br />
自己投資にも熱心です。読書、学習、人脈構築などに時間を使い、長期的な成長と成功を見据えています。自分の時間を最大限に生かす意識が、結果的に富を築く土台となるのです。</p>

<p>時間の使い方こそが、人生を決める鍵。それに気づいているからこそ、富裕層は「時間」に最も価値を置くのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hourglass.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 19:20:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川口幸子（金融コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「なんで私ばっかり」そのイライラをコントロールする5つの方法  井上智介（産業医、精神科医）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12185</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012185</guid>
			<description><![CDATA[一日をできるだけ機嫌よく過ごす方法について、精神科医の井上智介さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="井上智介" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nervouswoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事上のちょっとしたミスで「あぁ、やってしまった」と落ち込む、「頑張っているのに評価されない」とイライラする、そんなあなたに、気持ちを切り換えて持続可能な&quot;上機嫌&quot;を手に入れるヒントをお届けします。</p>

<p>※本稿は、『PHP』2024年3月増刊号より内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そもそも&quot;機嫌&quot;って何？</h2>

<p>一日をできるだけ機嫌よく過ごすのは、あなたの人生の満足度にも大きく影響します。</p>

<p>たとえば職場には納期のドキドキや、人間関係のイライラなどがつきものです。しかし、いつもニコニコしながら仕事をしている人もいて、一体何が違うのだろうと考えたことはありませんか。</p>

<p>実際に、不機嫌の延長線上には精神的な負担の抱え込み過ぎがあり、人によっては療養が必要な状態まで悪化する場合もあります。ここでは、そうなる前に自分にのしかかる負担をコントロールしながら、機嫌よく仕事をするコツについてお話しします。</p>

<p>あなたの機嫌は、「気持ち」と密接に関係があります。では、気持ちとは何なのかについて紐解いてみましょう。実は、気持ちというのは、細かく分けると「情動（エモーション）」と「感情（フィーリング）」に分けられます。</p>

<p>何か起きたとき、まず情動が発動され、次に感情が出てくるという順番です。難しそうな話ですが、あなたも日常的に経験していることなので、安心してください。</p>

<p>情動とは、出来事への瞬間的な心理的な反応です。たとえば、棚の上から何かが落ちてきたら「ドキッ！」とするでしょうし、ビンゴで大きな賞を当てたときは「やった！」と反応するでしょう。大小の差はあれど、だいたいの人で同じような心の反応になるのが特徴です。</p>

<p>しかし、この情動に対して、認知というプロセスを介して、人それぞれで違った感情が生まれます。</p>

<p>たとえば、仕事のミスで叱られる瞬間は、「やってしまった」というネガティブな情動が発動されるでしょう。それに対して、「周りにバカにされるかも」という認知での恥ずかしいという感情や、「降格させられるかも」という認知での不安の感情が渦巻くかもしれません。</p>

<p>その一方で、「自分のために言ってくれている」という認知での感謝や、「これで自分の課題が見えた」という認知でのやる気向上という感情になる人もいます。同じ出来事でも、これだけ感情は異なってくるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「色眼鏡」を取り換えて、物事を捉え直す</h2>

<p>この認知というのは、起こった事実の見え方を変える色眼鏡です。</p>

<p>あなたの価値観や思考のクセとも言えるものであり、今までの知識や経験によって作りこまれているため、Ａが起きているときに「Ｂに違いない」という思い込みや「Cをすべきだ」という決めつけも働きやすく、不機嫌から抜け出せないこともよくあります。</p>

<p>つまり、機嫌よく仕事をするコツは、この色眼鏡をうまく扱うことにあるのです。</p>

<p>大前提として、忘れないでほしいことが一つあります。それは「自分が色眼鏡をかけていると認識すること」です。</p>

<p>何を今さらと思われるかもしれませんが、イラッとしたり意気消沈したときは、今の感情が色眼鏡のレンズを通して生まれている感情であることを、つい忘れてしまいます。</p>

<p>そのネガティブな感情に引きずられず、機嫌よく過ごせる人は、この色眼鏡を柔軟に取り換えて、目の前で起きた物事を捉え直しているのです。ある意味で、自分のなかに落ち着いた感情が生まれるように、都合のよい色眼鏡にパッと取り換えるのが上手です。</p>

<p>それだけ多くの選択肢を持っているという意味でもあります。</p>

<p>ここからは、色眼鏡を取り換える、つまり気持ちを切り替える5つの方法を紹介します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>気持ちを切り替える5つの方法</h2>

<p>【鏡を見て自分を客観視する】</p>

<p>1つ目は、自分の顔を鏡で見る方法です。</p>

<p>色眼鏡を取り換えるには、今の自分の状況を俯瞰的に見るのが有効な手段です。とくに、イライラしているときには効果抜群。鏡に映るあなたは目つきが鋭く、顔全体に力が入って顎や頬の筋肉が張って、とても怖い顔になっていませんか。</p>

<p>「自分を追い込みすぎている」「無理しすぎている」と、自分を客観視するきっかけになり、気持ちを切り替える効果があります。</p>

<p>さらに、鏡のなかの自分に「よくがんばってるよ」と声をかけてあげるのも、等身大の自分を認めて心おだやかにする方法です。</p>

<p>【他の人ならどう動くか考える】</p>

<p>2つ目は、「あの人だったらどうするだろう」と想像する方法です。</p>

<p>あなたが尊敬する人でもいいし、漫画やアニメのキャラクター、歴史上の人物でも構いません。同じ場面に遭遇したとき、あの人だったらどうするか考えるだけで、自分と異なる価値観を手に入れることができます。</p>

<p>また、多くの人と関わることは、より多くの価値観に触れることでもあります。そのため、普段から家や職場ではない地域のコミュニティーや趣味の集まりなどのサードプレイスも積極的に作るように。普段は関わらない人の話を聞くだけでも、「そんな生き方してもいいんだ！」という発見があるものです。</p>

<p>【イラッとしたら真似してみる】</p>

<p>3つ目は、真似をすることです。</p>

<p>人間は誰でも悔しい思いをしたり嫉妬をしたりします。「がんばっているのに評価されない」という不満だけではなく、「あの人は手抜きの仕事しかしていない」「偉い人に媚びてるだけ」と決めつけてはイライラしっぱなしのことも。</p>

<p>そのようなときは、あえて相手を観察して真似してみましょう。学ぶのは真似するところからです。その人がうまくやっているコツや秘訣がわからないときは、素直に「どうすれば、それだけ早く仕事をこなせるのですか」と聞いてみるのも効果的です。</p>

<p>時には、高いプライドという色眼鏡を外して相手に関わることで、はじめて見える景色もあるものです。</p>

<p>【自分が恵まれている部分を探す】</p>

<p>4つ目は、下方比較することです。</p>

<p>これはつらいときに自分よりもっと大変な人を想像する方法。落ち込むときに「もっとブラックな会社もあるし、まだマシか」や「各地で戦争があるのに、衣食住が安定しているだけでも幸せだ」と考えてみることです。</p>

<p>どれだけつらいことがあっても、自分は恵まれているほうだと思うことで気持ちを切り替えるきっかけを作ります。自分より苦しむ人を探すことに抵抗があるかもしれませんが、これは他人ではなく見逃している自分のプラス要素を探す行動なのです。</p>

<p>【小さなケア方法をたくさん持つ】</p>

<p>5つ目は、普段からのストレスケアです。</p>

<p>生きていると誰しもストレスがのしかかるため、抱え込みすぎずに心身のケアをする習慣を持ちましょう。それによって、認知をコントロールする余裕を持てます。</p>

<p>ケアの方法は、たくさん寝ることや好きな音楽を聴く、サウナに行くなど人によって違うので、あなたに合ったケアを見つけておきましょう。</p>

<p>海外旅行に行くような大きなケアだけではなく、高級な入浴剤を使う、メイク道具を変える、コンビニスイーツを買う、デリバリーフードを頼んでみるなどの小さなケア方法を数多く持っている人こそ、ケア上手な人です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「色眼鏡」を柔軟につけ換えてみる</h2>

<p>「色眼鏡」というのは否定的に使われる言葉かもしれませんが、人間は誰もがそれを持っていることを受け入れるほうが大切です。</p>

<p>自分だけではなく、相手も色眼鏡をかけていることを忘れないでください。他人と価値観が違うのは当然で、共同社会で生きるには折り合いをつけることも必要になります。</p>

<p>たしかに、それには時間もエネルギーも消耗することでしょう。しかし、たくさんの色眼鏡を柔軟につけ換えることで、ストレスを抱え込みにくくなったり、折り合いをつけやすくなったり、トラブルが起きても他の方法を見つけやすくなったり、自分のキャパシティに合わせた持続可能な機嫌のよさを手に入れられるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【井上智介（いのうえ・ともすけ）】<br />
兵庫県生まれ。島根大学医学部を卒業後、大阪を中心に産業医、精神科医として活動。産業医として毎月30社以上を訪問し、精神科医としては外来でうつ病をはじめとする精神疾患の治療にあたる。『どうする？ 家族のメンタル不調』（集英社）など著書多数。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nervouswoman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[井上智介（産業医、精神科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>さみしいのは脳が正常な証拠　学校教育が植え付けた「ぼっち＝悪」の呪縛を解く  中野信子（脳科学者）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14150</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014150</guid>
			<description><![CDATA[人はなぜ「さみしさ」を感じるのか。脳科学者の中野信子氏は、「さみしさ」は人類が生存し続けるための「生存戦略」と説く。学校や家庭で刷り込まれた「友だちは多いほうがいい」という価値観を見直し、自分を大切にする考え方を提案します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="脳科学者の中野信子さんは、「さみしさ」は、人類が生き延びるために必要な「生存戦略の一つ」と説く" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_alone.jpg" width="1200" /></p>

<p>ふとした瞬間、「さみしい」と思うのは誰でも経験することですが、人はなぜ「さみしさ」を感じるのでしょうか。脳科学者の中野信子さんは、「さみしさ」は、人類が生き延びるために必要な「生存戦略のひとつ」と説きます。ではなぜ「友だちがいないこと」や「一人ぼっち」でいることが「よくないこと」のように扱われるのでしょうか。子ども時代から刷り込まれてきた呪縛の正体を解き明かします。</p>

<p>※本稿は、中野信子著『「さみしさ」に負けないための脳科学』（アスコム）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>生きるためのセキュリティシステム</h2>

<p>大人になると、「さみしくなってしまうのは心が弱い人間だからだ」と自分を責めてしまう人が多いかもしれません。<br />
でも、それは違います。<br />
さみしさを感じるのは心が弱いからではなく、「孤独な状態は危険である」ことを、脳が不快な感情を生じさせることで知らせているからです。</p>

<p>生物学的な観点から「適者生存」を考えると、自然のなかで生き抜く強い肉体を持つのと同じくらい、自身の生存に対する危険や、種の存続の危機を知らせてくれる 「さみしいという感情」を持つことは重要だったのです。</p>

<p>さみしいという心の痛みを伴う感情をとおして危機を感じることができたから、人類は生き延びることができたともいえるでしょう。</p>

<p>いわば、さみしさは、人類にとって生存戦略のひとつであると考えられます。<br />
現代社会においては、ポジティブな感情こそが善で、さみしさなどのネガティブな感情は悪であり、とにもかくにも、ポジティブな感情へ切り替えることがいいとされているように思います。</p>

<p>でも、さみしいという感情は生きるためのセキュリティシステムであり、なくすことはできないものなのです。</p>

<p>さらに、さみしさを感じる度合いは人によって大きく異なりますが、さみしさに対する感受性の差異もまた、人類が生き延びるうえでは必要だったといえます。</p>

<p>さみしさに苦痛を感じ、他人とのつながりを維持しようとする人がいる一方で、仲間とのつながりを自ら断ち、未知の世界へ出て行くことを厭わない人が存在するからこそ人は多様性を保ち、絶滅することなく生き延びてきました。<br />
さみしさを感じるのは、人が進化してきた証なのです。</p>

<p>わたしたちの遺伝子には、他人とつながっていない状態の不快・不安感が組み込まれていて、今日まで受け継がれてきました。ですから、さみしさを感じるのは、他人とのつながりを求める生物としてあたりまえのことなのです。<br />
さみしいのはその人の責任ではなく、その人が劣っているわけでもなく、むしろ脳が正常に機能している証拠といえるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「友だちがいないのは悪」 という刷り込み</h2>

<p>ぼっちをもっとも強く意識させられ、生きづらさを感じさせられる場所が、学校ではないでしょうか。<br />
特にそう思わせられるのは、小学校・中学校時代かもしれません。<br />
なぜなら、親や先生たちのぼっちへの見方が固定されていることに加え、人の流動性が低く、自分が所属している場所を移動・変更することが非常に困難な環境だからです。</p>

<p>学校生活のなかでは、友だちが多いことがいいとされ、友だちがいないことはまるで悪いように扱われる場合が多いかと思います。<br />
自宅でも学校でも、大人たちから「友だちと仲良くしなさい」「友だちをたくさんつくりましょう」といわれ、事あるごとに「友だちできた?」「友だちと仲良くできている?」「いま一番仲のいい友だちは誰?」といった質問を何度も受けて育ちます。</p>

<p>こうした「友だちありき」の一問一答をくり返すことで、多くの子どもたちの脳内にそれが刷り込まれ、「友だちがいないとダメなのだ」「友だちがいないと親や先生を不安にさせるのだ」と思い込むようになります。</p>

<p>高学年になり、1人で過ごすことが平気になっても、1人で本を静かに読んだり、1人でお弁当を食べたりしているだけで、まわりから「友だちがいないのは、みんなから嫌われているからでは」と疑われてしまうこともあります。</p>

<p>集団で活動し、共同作業のなかで協力し合って問題を解決することは社会生活に必要なことであり、学校生活をとおして身につけていくべきスキルだとは思います。<br />
しかし、友だちをたくさんつくることは、学校生活の本来の目的なのでしょうか?<br />
これは、議論の余地があるかもしれません。</p>

<p>社会人になってからは、友だちという存在をそれほど強く意識させられることは少ないでしょうが、学校生活のなかでは、友だちの有無が突然クローズアップされることがあります。とても面倒な瞬間ですよね。</p>

<p>例えばそれは、学校行事や体育の時間、また具合の悪くなったときなどです。先生から、「2人1組でペアを組みなさい」「好きな人同士でグループになりなさい」「保健室（もしくは自宅）にいる〇〇さんに、一番仲のいい人がプリントや荷物を持っていってあげて」などと指示されるシーン。そんなとき、わたしがそうだったように「仲のいい友だちがいない」場合は、ちょっと面倒なことになります。</p>

<p>まあ、大して困りはしないのですが、先生が荷物やプリントを保健室に届けてくれたり、「余った人同士でペアを組みなさい」という指示に従ったりするという解決策がとられることになり、やや気まずい。<br />
こうした出来事が繰り返されると、「友だちのいない人＝人に迷惑をかけるやつ」「余りものはやっかい者だ」 とみられてしまうというわけです。</p>

<p>学校は、友だちという社会関係資本の多寡に重きを置いてヒエラルキーをつけようとする、非常にアンフェアな環境と考えることもできます。<br />
学校生活において無意識のうちにそのような価値観が刷り込まれ、それが固定されてしまった人がいるのなら、とても残念なことです。学校は、数多く存在する集団のうちのたったひとつでしかなく、そこでの基準が全世界に通用する基準ではないからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「他人に迷惑をかけるな」という教育の呪縛</h2>

<p>さみしさに苦しんでいる人の多くは、その苦しみを1人で抱え込んでしまっていることでしょう。</p>

<p>さみしいという気持ちを誰にも打ち明けられない、どう伝えていいかわからないということが、問題をより深刻にしていることがしばしばあります。<br />
「わたしはさみしい」と他人におおっぴらにいうことは、恥ずかしいことだという刷り込みもあるのかもしれません。</p>

<p>「さみしい」といえば、心の弱さを吐露するようなもので、そうして他人の関心を引いたりするような「イタイ人」 とみられかねない。承認欲求の塊のように思われるのは嫌だ。だから、さみしいという感情は、自分で解消すべきだという風潮になってしまうのかもしれません。</p>

<p>「さみしいけれど、それは自分の勝手な感情なのだから、誰かを巻き込んで迷惑をかけてはいけない」「他人の時間を、自分の気持ちの処理のために使わせるのはいいことではない」などと、つい遠慮してしまうのではないでしょうか。</p>

<p>なぜそう思ってしまうのかを解明するうえで、日本の家庭教育もその一因として考慮する必要があります。</p>

<p>日本における保護者の多くは、子どもに対し、他人に抜きん出て能力を高めることよりも、組織や共同体から外れない人になることを望んでいるということを示唆する統計があります。「他人に迷惑をかけない人になってほしい」と願う親が、他国と比べてとても多いのです。</p>

<p>周囲への配慮を欠かさないことは、長いあいだ日本人としての美徳とされてきました。そのため、多くの日本人は、個よりも社会を優先するマインドセットを有するように育てられてきているといえます。</p>

<p>しかし、海外の子育てでは、「人に騙されてはいけない」「困っている人がいたら助けよう」「自分の得意なことでトップを目指せ」など、各国の文化を反映した声かけが強調されます。<br />
子どもに対しても、「子どもは他人に迷惑をかけながら育つもの」という、そもそもの認識があるためか、誰かが自分勝手な行動を取ったり、あるいは互いに頼ったり頼られたりすることに対して寛容なことが多いようです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>さみしいと打ち明けることは迷惑をかけること？</h2>

<p>内閣府が行った「小学生・中学生の意識に関する調査（平成25年度）」のなかで、保護者を対象とした「教育で重視すること」の調査結果は、次のようなものでした（複数回答）。</p>

<p>第1位 「基礎学力をつけること（69.6%）」<br />
第2位 「友達と仲良く過ごせること（65.7%）」<br />
第3位 「礼儀・規律や心の持ち方を学ぶこと（57.9%）」<br />
第4位 「考える力や創造力・表現力をつけること（51.8%）」<br />
第5位 「音楽・芸術・スポーツや自然体験・社会体験など幅広く学ぶこと」（23.8%）<br />
第6位 「安全で安心して勉強できること」（13.8%）<br />
第7位 「希望の学校に入れる学力をつけること」（6.8%）</p>

<p>この調査結果を見ると、保護者は「基礎学力をつけること」と同じくらい、「友達と仲良く過ごせること」を子どもに望んでいることがわかります。<br />
さらに、創造力や表現力を高め幅広く学び体験することよりも、友だちと仲良くすることや、礼儀・規律を守ることを重視していることが読み取れます。</p>

<p>ですが、わたしたちの誰もが、他人にまったく迷惑をかけずに生きていくことは不可能です。<br />
また、他人に迷惑をかけずに生きようと自分を厳しく律すると、他人に迷惑をかける人に対して向ける視線は厳しいものになります。「自分は我慢をしているのに、この人はなんだ!」という気になるのです。</p>

<p>いうまでもなく、わざわざ人に迷惑をかけるような行動を取るのはナンセンスですが、さみしいと打ち明けることが迷惑をかけることだという思い込みは、再考の余地があるのではないかと思います。</p>

<p>さみしいということを、信頼できる人に打ち明けるだけで救われることがあるかもしれません。身近に打ち明けられる人がいないなら、SNSで気持ちを発信してみたり、ラジオやWEBなどのメディアにメッセージを投稿してみる、あるいは信頼できるプロのカウンセラーに相談したりすることも一案です。<br />
「さみしさに1人で耐えることが美徳」と考えるのは、わたしは違うと思います。</p>

<p>さみしさは非常に強い感情であり、長時間抱え込んでいると、心身に様々な悪影響を及ぼすこともあります。<br />
そして本当に心が弱ってしまうと、悪意を持った人が寄ってきやすくなり、騙されやすくなるという弊害もあります。</p>

<p>さみしさで心が完全に弱ってしまう前に、日頃から、頼ったり頼られたりしながら、「お互い様」と言い合える人間関係を少しずつ築いたり、ぶらりと立ち寄って気兼ねなくいろいろな話ができるような行きつけの店を探してみる、そんな工夫も必要なのかもしれません。</p>

<p>「迷惑をかけるな」という教えに縛られて、さみしさを解消する術を持たず、1人で耐えもがくことだけが、唯一の手段ではないと気づくべきなのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_alone.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中野信子（脳科学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>バルセロナは全廃決定　日本でも進む“民泊規制強化”の行方  内藤英賢（合同会社Local Story代表）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13966</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013966</guid>
			<description><![CDATA[2010年代に火がついたインバウンドブームにより、拡大した民泊ビジネス。短期間で急成長した民泊の光と影、そして今後の展望を内藤英賢さんが語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="内藤英賢著『観光ビジネス』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_touristkyoto.jpg" width="1200" /></p>

<p>宿泊施設と聞いたら、何を思い浮かべるでしょうか？多くの方がホテルや旅館を思い浮かべるかもしれませんが、宿泊業界において急成長を遂げているのが「民泊」です。</p>

<p>インバウンドブームに火がついた2010年代に大きく市場を拡大した民泊――そんな民泊の光と影、そして未来について、観光業のコンサルティングおよびマーケティングに15年以上も携わる内藤英賢さんが解説します。</p>

<p>※本稿は、内藤英賢著『観光ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>民泊という新しい宿泊形態が日本を揺らす</h2>

<p>現在新たに注目を浴びている宿泊形態の1つが「民泊」です。民泊とは簡単に言えば、住宅を宿泊者用に提供する形態ですが、この民泊が今、日本の宿泊業界を揺るがしています。まずは、日本における民泊の歴史から見ていきましょう。</p>

<p>民泊の現代史はインバウンドの増加と密接にかかわっています。2006年に観光立国推進基本法が制定され、国家として明確に観光を成長産業とすることが明示されました。その後、呼応するように2010年から中国や東南アジア各国にビザの要件を緩和し、これがインバウンドブームに火をつけることになりました。</p>

<p>それが証拠に2012年までは800万人前後で推移していた訪日外国人数が2013年から爆発的に増えていきます。</p>

<p>・2012年：836万人(2012年以前は800万人前後で推移)</p>

<p>・2013年：1036万人</p>

<p>・2014年：1341万人</p>

<p>・2015年：1974万人</p>

<p>とくに2014年〜2015年にかけて、「ホテル不足」「ホテル難民」という現象が、東京や京都などの観光都市で起こり始め、ニュースを記憶している方もいらっしゃるかと思います。そして、この時にホテル不足の受け皿として民泊が勃興し始めるのです。</p>

<p>当時はとくに法整備も追いついておらず、「Airbnb(エアビーアンドビー、以下エアビー)」という民泊の巨大プラットフォームに牽引される形で市場が拡大していきます。エアビーを利用した外国人宿泊者も加速度的に増えていきます。</p>

<p>・2014年：約20万人</p>

<p>・2015年：約130万人</p>

<p>そして、2017年にピークを迎えます。</p>

<p>・2017年：訪日外国人2869万人／エアビー利用者585万人</p>

<p>2014年からわずか3年で20倍以上にマーケットが拡大していることが分かります。そして、ここで日本民泊史に大きな転換点が起きます。それが住宅宿泊事業法(いわゆる「民泊新法」)です。これにより民泊の営業には、「届出」が必要となり、2018年6月に施行されます。</p>

<p>これは私自身も非常に良く記憶に残っていますが、本当にエアビーが届出のない民泊を登録から抹消したため、今度は「民泊難民」になった外国人の予約がホテルに一気に流れ込み、ホテル価格が高騰しました。</p>

<p>その後は、民泊新法に適応し、届出をした民泊が順調に増えていきますが、今度はコロナショックが襲い掛かります。海外ゲストは全くいなくなり、民泊は壊滅的なダメージを受けました。これもまた、日本民泊史に残る出来事でした。</p>

<p>コロナ後、インバウンドの戻りと共に、再び民泊市場も戻り始めて、今では3万5000軒(2025年9月時点)にまで回復をしています。コロナ収束期の2023年5月時点が1万9000軒なので、著しく増加していることが分かります。</p>

<p>そして、昨今よく話題に挙がる「特区」の存在があります。これは「民泊特区」においては民泊新法の180日ルールの適用外として、特区内のルールで運営することを許可するというもので、これまた特区内で様々な問題が噴出し、再び規制のフェーズに入っていると言えます。こうして見ると民泊の現代史は、ビジネスマインドによるダイナミズムによる発展と、加熱した市場を規制で制御するということの繰り返しだということが良く分かります。</p>

<p>ホテル1万3000軒、旅館3万8000軒、簡易宿所4万2000軒、民泊3万5000軒という今の日本の宿泊施設の軒数を見れば、いかに民泊がその存在感を増しているかがお分かりいただけるかと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>民泊の光と影</h2>

<p>さて、民泊がいかに短時間で急成長したマーケットであるかということを見てきた訳ですが、ここでは民泊の生み出した光と影と今後について考察していきたいと思います。まずは民泊の光の部分です。</p>

<p>①誰でも簡単に宿泊ビジネスを可能にした</p>

<p>民泊の最大の特徴は手軽に宿泊ビジネスをスタートできるという点だと思います。今まで宿泊ビジネスを始めるのであれば、旅館業法に沿った申請と、多額の設備投資が必要なビジネスでした。</p>

<p>それが、民泊は「空き家」「一軒家の空いている部屋」「マンションの1室」から宿泊ビジネスをすることを可能にしました。それは多くのプレイヤーを宿泊業に呼び込み、宿泊業界を活性化させました。</p>

<p>②あふれる宿泊需要を提供する受け皿となった</p>

<p>また、急速に拡大するインバウンド需要を受け止める受け皿として、あるいは高騰する宿泊料金のストッパーとして、民泊は機能しました。やはり2014年当時で13平米のセミダブルが2万円や3万円で売れていく姿を見て、その異常性を感じていました。さすがに高すぎるなと。とくにファミリーやグループなどの大人数で泊まる際に一棟貸しがベースの民泊は強い味方です。</p>

<p>・ホテル旅館：1名2万円&times;4名＝8万円</p>

<p>・民泊：一棟4万円&divide;4名＝1万円 ※民泊のほうが明らかに安いケースもある</p>

<p>一方で民泊の光と影の「影」の部分です。</p>

<p>①近隣住民とのトラブル</p>

<p>よく話題にも上りますが、ゴミ出しのルールを守らない。スーツケースを捨てていく。あるいは夜中まで騒ぐなどの問題は昨今でもよく取り上げられます。とくに「家主不在型」の民泊タイプで起こりやすく、目が行き届かないので、野放図になりがちです。</p>

<p>②住宅価格の高騰</p>

<p>インバウンド客がよく訪れるエリアは、住宅用に貸し出すよりも民泊として運用する方が利回りがよいので、住宅用物件がなくなる、あるいは高騰するという現象が起きるというものです。</p>

<p>とくにヨーロッパではこの問題が先行して起こり、オランダのアムステルダムやスペインのバルセロナなどは、住宅価格が高騰し、住民が住めなくなるという状況に陥りました。これは今の日本でも起きており、今後さらに問題が激化していき、規制が厳しくなっていくと予想しております。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>民泊の光と影から考える「民泊の未来」</h2>

<p>さて、このように外的要因に、振り回されてきた民泊ですが、それでも多くの人や事業者がチャレンジするのは、それだけ魅力的な市場だからでしょう。180日ルールがあると言えども、空き家や空き室の1室を2万円で180日売れたとすると、360万円の収入になります。</p>

<p>サイドビジネスや副業として魅力的に映る理由も分からなくはないです。今後、民泊業界はどのようになっていくのでしょうか？予想してみたいと思います。</p>

<p>これから起こること①：規制強化</p>

<p>結論から言うと、先行するヨーロッパやアメリカのように規制が強くなることは免れないでしょう。東京や大阪で規制が厳しくなってきていますが、他の都市でも行き過ぎた民泊は規制の対象となりやすいので、大局観としては規制が厳しくなるという前提で見ておいた方がよいと思います。なお、先行する欧州では</p>

<p>・ロンドン：年90泊上限</p>

<p>・パリ：年120泊上限</p>

<p>・アムステルダム：年30泊</p>

<p>・バルセロナ：2028年までに全廃</p>

<p>と、180日ルールもまた絶対的ではないことも念頭に入れる必要があります。</p>

<p>これから起こること②：プロ民泊事業者の増加</p>

<p>そして、プロ民泊事業者が増えることになると思います。どんな産業でもそうですが、最初のグレーの間は有象無象のプレイヤーが入ってカオス状態になります。やがて法整備が整い、一定の産業に育つと、大資本がやってくるという流れです。プロ民泊事業者は「テクノロジー投資」「好立地物件の取得」を駆使して、市場のシェアを高めていくことになるでしょう。</p>

<p>こうなると、とくに「家主不在型」で運営していた民泊ホストはかなり厳しくなることが想定されます。家主不在であれば、差別化要素は「立地」「ハード」「価格」になるケースがほとんどですので、大資本でない限りはハードにかけられるコストは限られているので、「立地」の目利きが相当に必要になると想定されます。しっかりと自分の目で物件を確認して「宿泊ビジネス」としての目利きが重要になります。</p>

<p>これから起こること③：ホスト型民泊は強い</p>

<p>一方で、「家主在住型」自らホストとなり、ゲストを迎えて運営する民泊の場合は、その限りではありません。ホスト型民泊は、「ハード」「立地」「価格」以外に「オーナー」にお客様が付くためです。「あのオーナーに会いたい」「あのオーナーは東京のいいスポットを紹介してくれる」みたいな付加価値は「ハード・立地・価格」を超えます。</p>

<p>中小の民泊オーナーさんが勝ち残るには、オーナー自らが異国の地をもてなすパターンにシフトすると勝ち筋はあると言えます。</p>

<p>これから起こること④：地方での民泊は「まだ」勝機あり</p>

<p>一方で地方での民泊は可能性が大きいのではないかと思います。地方で宿泊代が高騰するのは限られたシーズンやイベントの時だけということが多いので、そのためだけにホテル旅館を建設するのはビジネス的にもナンセンスなため、そのシーズンだけ民泊を営業するというのは至極合理的です。日本でも徐々に民泊の利用数が増えていくので、今後はホテル／旅館以外の選択肢としても民泊は存在感を強めていくことになると思います。</p>

<p>また、参入プレーヤーも少ないため、ライバルが少ないという利点もあります。実際に、地方でも民泊は増加の一途を辿っています。ただし、過当競争に陥るリスクははらんではいます。</p>

<p>紆余曲折あるものの、今後も民泊は拡大を続けるのは明らかであると思います。とくに季節変動の大きいエリア&times;民泊というサイドビジネスは非常に相性がいいので、地方で拡大をしていくものと感じます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_touristkyoto.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤英賢（合同会社Local Story代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ナフサは何に使われている？ 身近だけど知らなかった「プラスチックの正体」  木口達也（日本シーム株式会社 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14094</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014094</guid>
			<description><![CDATA[プラスチックは石油→ナフサ→モノマー→ポリマー→ペレットという工程でつくられます。「なぜ石油なのに臭くないの？」という素朴な疑問から、プラスチックの化学的な性質をわかりやすく解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ペットボトル" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_plasticbottle.jpg" width="1200" /></p>

<p>毎日使っているプラスチックは、実は石油からできています。しかしプラスチックから石油のような匂いはしません。それはなぜでしょうか? その仕組みを知ると、プラスチックの見方がきっと変わります。書籍『僕が使ったペットボトルはどこへ行く？ 13歳からのサーキュラーエコノミー超入門』より解説します。</p>

<p>※本稿は、木口達也著『僕が使ったペットボトルはどこへ行く？ 13歳からのサーキュラーエコノミー超入門』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>身近だけど知らなかった「プラスチックの正体」は?</h2>

<p>いまではプラスチックは、私たちの生活に欠かせない素材です。でも、プラスチックが「何からできていて」「どのようにしてつくられているのか」、みなさんはご存じですか?</p>

<p>実はプラスチックは、地中からとれる「石油」からつくられているのです。</p>

<p>「えっ!? 石油からどうやってプラスチックをつくるの?」</p>

<p>そう思った方も多いのではないでしょうか。</p>

<p>では、その仕組みを見てみましょう。プラスチックは、石油&rarr; ナフサ&rarr; モノマー（ブロック）&rarr; ポリマー（鎖）&rarr; ペレット（材料） &rarr; プラスチック製品という変化をとげてつくられているのです。</p>

<p>この流れをもう少し詳しく見てみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>石油からプラスチックがつくられる工程</h2>

<p><img alt="" height="1416" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatasuya34.jpg" width="1200" /></p>

<p>プラスチックの原料となる石油は、何億年も昔の海の生き物や植物が地中で変化してできた、「化石のしずく」とも言われる天然資源です。</p>

<p>その石油を工場で熱して分けることで、「ナフサ」という液体が取り出されます。このナフサこそが、プラスチックの素なのです。</p>

<p>このナフサをもっと高い温度で加熱すると、「モノマー」という、小さな分子が生まれます。この分子をブロックのように何千個、何万個となが〜い鎖のようにつなげてできるのが、「ポリマー」と呼ばれる物質です。</p>

<p>このポリマーは、いったん溶かされて細長く延ばされ、細かく切られることで、「ペレット」という小さな粒になります。このペレットが、工場で溶かされて形を変えられ、コップやボトル、袋などのいろいろなプラスチック製品に生まれ変わるのです。</p>

<p>ちなみに、「モノマー」の「モノ」とは、「1つ」、「ポリマー」の「ポリ」は「たくさん」の意味。「マー」は「単位」という意味です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なんでプラスチックは石油のにおいがしないの?</h2>

<p>ここでみなさんに質問です。</p>

<p>「石油のにおいってガソリンや灯油と同じようなにおいだよね? それなのに、石油からつくられるプラスチックは、なぜにおわないの?」と、ちょっと不思議に思いませんか?</p>

<p>実はその答えには、においというものの正体と、プラスチックの変身のしかたが深く関係しているのです。</p>

<p>ここからしばらくは、「におい」と「プラスチックの性質」という視点で見ていきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>においに関係しているプラスチックの性質</h2>

<p><img alt="" height="1440" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatasuya33.jpg" width="1200" /></p>

<p>まず、「におい」とは、どのようなものでしょうか?</p>

<p>目に見えないくらい小さな粒（分子）が空気に混じって鼻に届くことで、私たちはにおいを感じます。石油やガソリンは液体で、すぐに空気中にその粒が飛び出します。ですから、私たちは、すぐににおいを感じます。においがするものは、だいたいのものが、空気中に簡単に飛んでいける小さな「においの分子」を持っているんですね。</p>

<p>では、プラスチックはどうかというと、固くて、冷たくて、空気中に何かが飛んでいく感じがないですよね。プラスチックは分子がとても大きくて重いため、においとして飛び出しにくい性質を持っているのです。</p>

<p>つまり、「におわない」のではなく、「においが飛んでこない」というわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>プラスチックは石油とまったく別の性質のものになっている</h2>

<p><img alt="" height="1440" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatasuya32.jpg" width="1200" /></p>

<p>もう少しわかりやすく、別のものを例にして考えてみましょう。</p>

<p>みなさんは、牛乳からチーズができるのを知っていますか?</p>

<p>牛乳は白くてトロッとしています。でもチーズは、固くて形もぜんぜん違いますよね。元の材料は同じでも、つくり方が変わると、別のものになるのです。</p>

<p>プラスチックも同じです。プラスチックは石油からつくられます。でも、石油をそのまま固めているわけではありません。一度、小さく分けて、並べ直して、新しい物質につくり変えているのです。</p>

<p>だからプラスチックは、石油とは違う、別の性質の材料になっていて、石油のようなにおいもしないというわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>じゃ、新品のビニールのちょっとツンとしたにおいの正体って?</h2>

<p><img alt="" height="1168" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260408Kiguchitatasuya31.jpg" width="1200" /></p>

<p>でも、新品のビニールや、プラスチック製のおもちゃなどから「ちょっとツンとしたにおいがする」と思ったことがありませんか?</p>

<p>実はそれは、プラスチックそのもののにおいではなく、以下のような別のもののにおいなんです。</p>

<p>・プラスチックをつくるときに入れる「薬」のにおい（やわらかくするための添加物など）<br />
・工場で使われたオイルや接着剤のにおい<br />
・包装に使われた印刷インクのにおい</p>

<p>プラスチックが、石油とはまったく違う「におわない物質」に生まれ変わったからこそ、こうした別のもののにおいが感じられるということです。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_plasticbottle.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 22 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木口達也（日本シーム株式会社 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ五冠棋士は早稲田に進学し、新聞記者となったのか？一力遼が選んだ二刀流という生き方  田中章（共同通信客員論説委員）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13702</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013702</guid>
			<description><![CDATA[「一力番」記者として、一力遼五冠のキャリアを見続けてきた著者。記者と棋士の二刀流という異色の実績は、どのように積み上げられていったのか。その詳細を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="田中章氏「二刀流の棋士」" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/Pixta_bunkitenbizG.jpg" width="1200" /></p>

<p>新聞記者と囲碁棋士の二刀流という異色の経歴をもつ一力遼（いちりき りょう）五冠。どのような経緯で、そのようなキャリアを歩むこととなったのか。進学前後の周囲の反応や、記者としての働きを語ってもらった。</p>

<p>※本稿は、田中章著『二刀流の棋士 一力遼』（日本棋院）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>棋士として異例の大学進学・就職</h2>

<p>2016年春、早稲田大社会科学部に入学した。大学進学はプロ入りした時、親との約束だった。井山裕太九段をはじめ多くの棋士は囲碁に専念するため義務教育で終えている。中国や韓国のトップ棋士たちも同じだ。</p>

<p>囲碁界では、一力が高校進学した時でさえ「進学しないで囲碁一本に絞れば、もっと強くなっている」という声は多かった。棋士になってから高校に進学し、七大タイトルを獲得したのは小林覚九段、羽根直樹九段ぐらいしかいないという現実があった。</p>

<p>一力が高校に進学する少し前、囲碁教室でプロを目指す子どもを教えているある指導者は「高校に進学したい」と言ってきた子どもに「進学するのであれば、責任を持てないので教室をやめてほしい」と申し渡した事があった。その子は進学を断念して碁の勉強に打ち込み、プロ棋士になった。その後、タイトル戦に挑戦するレベルまで強くなり、その子の場合、選択は正しかったということになるかもしれない。</p>

<p>一力の場合、事情が違った。高校、大学進学はいわば至上命令みたいなものだ。<br />
2014年9月、都立白鴎高校2年の時、新人王戦で優勝した。新人王戦は若手の登竜門、優勝は棋士としての将来が約束されたともいえる。トッププロへの道が見えているのなら、なにも大学に進学する必要はない、と親も本人も考え直すのではないか。どうも師匠の宋は密かにそう期待したようだ。</p>

<p>だが、一力家の大学進学の方針は変わらない。新人王戦優勝祝賀会の時、宋は「これで（新人王戦優勝で）進学の話はなくなるのではと思ったが、駄目でしたね」とつぶやいていた。一力が囲碁に専念すればさらに早く強くなれるという確信が宋にはあった。</p>

<p>社会科学部は政治、経済やメディア論など幅広い領域を対象にしている。一力は数学好きで「統計解析など数字の絡む講義があったことがこの学部を選んだ一因です」と言い「年上の人と接することが多い囲碁界と違い、大学では同世代と付き合える。生活も規則正しく、碁にプラスになる」と新聞社の取材に答えていた。</p>

<p>棋院の対局日となっている月曜と木曜は対局を優先し、授業は週11コマというペースで大学に通う日々。当初は「規則正しい生活」だったが、タイトル戦出場が多くなると授業や試験と重なり、日程調整に苦労したようだ。語学は予習が必要だし、他の授業もノートを取るだけでは不十分、関係する論文や本を読まなければならない。二兎を追う心配はあった。</p>

<p>2020年3月、入学から4年で早稲田大を卒業し、河北新報社に記者として入社した。「囲碁を主にして、大学の授業はゆっくりそれなりにやって8年かけて卒業するぐらいでいいのでは」というアドバイスもあったが、4年できっちり単位を取っている。何事にも手を抜かない性格なのだ。かつては授業に全く出席せずに卒業する有名スポーツ選手が多数いた。時代は変わっている。</p>

<p>入社した河北新報社では東京支社編集部所属となった。通常、新人記者は支社や支局に配属され、警察や市役所を担当して取材と記事の書き方のイロハを覚えることから始める。</p>

<p>しかし、対局日程がぎっしり詰まっている一力にはその余裕はなく、囲碁の話題を集めたコラム「一碁一会」を書くことになった。棋士と記者の二刀流生活の始まりである。このコラムは共同通信社を通じて各地の新聞社に配信され、掲載されている。24回目の記事を紹介する。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コラム「一力遼の一碁一会」</h2>

<p>「超越する四つの壁」　　囲碁が持つ魅力</p>

<p>今回は、囲碁が持つ魅力を「超越する四つの壁」という着眼点で紹介します。<br />
まずは「年齢」です。国内には500人近い棋士がいます。その中で最年長は94歳の杉内寿子八段、最年少は12歳の仲邑菫二段です。さまざまなプロの競技のうち、82歳もの年齢差があるのは囲碁だけでしょう。</p>

<p>杉内八段の夫の故杉内雅男九段は97歳で逝去するまで生涯現役を貫き、80年もの長い間、棋士として活躍されました。95歳の時には15歳の若手と対局し、「80歳差対決」と注目を集めました。90代になっても常に最新型を取り入れ、囲碁の真理を追究される姿勢は棋士のかがみでした。</p>

<p>次に「性別」です。他の競技でも男女でペアを組み試合を行うことはありますが、囲碁界のように同じ土俵で戦うのは極めて珍しいと言えます。従来は男女で差がありました。年々、女性トップのレベルは上がっており、最近では男性の一流棋士に勝つこともよくあります。トップ棋士の証明であるタイトル戦のリーグ入りも近い将来、実現する可能性が高いでしょう。</p>

<p>三つ目は「国境」です。日本、中国、韓国、台湾といった盛んな地域に限らず、全世界に愛好家がいます。黒と白の石を交互に置くという非常にシンプルなルールの囲碁は、石が共通言語の役割を果たしているのです。国内で活躍する海外出身の棋士は数多くいます。東アジアのほか、米国やフィンランド、東南アジアから日本に来てプロになった例があり、国際化が進んでいる証しと言えるでしょう。</p>

<p>最後は「視覚」の壁です。中学1年の岩崎晴都さんが今年4月、弱視として初めてプロ候補生の院生になりました。碁盤の線が立体になっていて、石を盤に固定できる「アイゴ」という用具があります。目が不自由な人のために作られ、岩崎さんはこれを用いて他の院生と対局しています。アイゴはアマの大会でも使用されており、視覚にハンディがあっても楽しむことができるのです。（2021年9月22日）</p>

<p>このほかコラムは「プロは何手先まで読むか」「棋士築いた価値観一変　囲碁とAI」「囲碁由来の言葉」など囲碁に関する話題を分かりやすく書いている。</p>

<p>連載は2021年9月で一旦終了し、その後は、読者が打った碁に関して「どう打てばよかったか」と質問を受け、それに図入り回答するコーナーを担当。2022年4月からは「一碁一会」を再開している。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/Pixta_bunkitenbizG.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 22 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[田中章（共同通信客員論説委員）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>専門医がうつ病患者に伝えた“休むための20の技術”  広岡清伸（精神科医）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14125</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014125</guid>
			<description><![CDATA[「うつ病」に苦しんでいた坂本(仮名)さんに、精神科医の広岡清伸さんが伝えた言葉とは。心と体を労わる20の休む技術を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/190410doctorLI.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事をきっかけに「うつ病」を発症した坂本正志(仮名)さん。真面目な人ほど成果が出ないと自分を責めてしまいがちですが、精神科専門医の広岡清伸さんが経営に訪れることで笑顔を取り戻し、仕事に復帰するまでに至ったそうです。</p>

<p>眠れずに塞ぎこんでいた坂本さんが、いかにして「うつ病」から回復したのか――本稿では、専門医の広岡さんが坂本さんに伝えた「休む技術」を紹介します。</p>

<p>※本稿は、広岡清伸著『ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本記事は特定の治療法を推奨するものではありません。実際の治療・服薬に関するご判断は、必ず主治医または専門医にご相談ください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「休む技術20」：心と体の休息編</h2>

<p>わたしが時間をかけて坂本さんに伝えてきた&quot;休む技術&quot;を整理してみると、次の20の項目になりました。</p>

<p>【A】心の休息(思考と感情を休ませる)</p>

<p>①淡々と生きる</p>

<p>感情の波に流されず、落ち着いて現実を受け止めるようにしましょう。</p>

<p>②自分をネガティブに追い込まない</p>

<p>ネガティブな思考を繰り返すと心が傷つきます。ネガティブな思考になったら、早めに切り替えるようにしましょう。</p>

<p>③何もしない勇気を持つ</p>

<p>「何かしなければ」という焦りから解放されましょう。何もしない時間、遊ぶ時間、くつろぐ時間も、立派な&quot;生きる時間&quot;です。</p>

<p>④比較の世界から一歩外に出る</p>

<p>他人との競争や評価の枠からいったん離れましょう。相対的な物差しの中で生きると、心は常に誰かとの比較で疲弊します。</p>

<p>⑤絶対的プライドを意識して育てる</p>

<p>「生きているだけで価値がある」という感覚を育てましょう。結果や評価に関係なく、自分の存在を肯定する心が、絶対的プライドです。</p>

<p>⑥同じ心配を続けない</p>

<p>同じ心配を繰り返すことで苦悩が増幅します。意識を別の方向に向けて、思考のループを断つ練習をしましょう。</p>

<p>⑦プラスを増やし、マイナスを減らす</p>

<p>完璧を求めず、欠点を含めて「丸ごとの自分」を受け入れましょう。ポジティブな刺激を増やし、否定的な環境や情報から少し距離を取ることも大切です。</p>

<p>【B】体の休息(体を回復・整える)</p>

<p>⑧疲労をモニタリングする</p>

<p>心と体の「疲れ度」を数値化して見える化します。気づけば無理を減らせます。</p>

<p>⑨計画的に休憩を入れる</p>

<p>限界まで頑張る前に、意識的に休息を入れる。「早めに立ち止まる」習慣が再発を防ぎます。</p>

<p>⑩睡眠を整える</p>

<p>起床・就寝時刻を固定し、睡眠を妨げる光や音、カフェインを調整しましょう。睡眠の質は、心の安定の土台です。</p>

<p>⑪食事を摂る</p>

<p>空腹や偏食は、気分にも影響します。少量でも栄養バランスを意識し、食べる行為そのものを&quot;自分を養う時間&quot;として大切にしましょう。</p>

<p>⑫ストレッチやテレビ体操などの軽運動を取り入れる</p>

<p>体を動かすことで脳が整います。やれる範囲でかまいません。続けることが目的です。</p>

<p>⑬散歩を心がける</p>

<p>リズム運動は、脳と心を整えます。外の空気や光に触れることで、気分が自然に上向きます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「休む技術20」：生活の休息編</h2>

<p>⑭趣味の時間を確保する</p>

<p>&quot;楽しい&quot;と感じる時間は、心を温める最良の回復薬です。小さな楽しみを取り戻しましょう。</p>

<p>⑮動物とのふれあいを持つ</p>

<p>ペットや小さな生き物と関わることで、無条件の安心感を得られます。観察でも十分癒しになります。</p>

<p>⑯自然に触れる</p>

<p>都市で生活していても、花や木、風や光に目を向けるだけで&quot;生命のリズム&quot;を取り戻せます。</p>

<p>⑰家族を大切にする</p>

<p>家族は人類の自然な支えの単位です。日頃から「ありがとう」「大切だね」と伝え合うことが、心の安心をつくります。</p>

<p>⑱職場の人間関係を大切にする</p>

<p>人はひとりでは生きられません。思いやりをもって働くことで、仕事が再び&quot;生きる場&quot;になります。</p>

<p>⑲キャパオーバーを避ける</p>

<p>自分の限界を把握し、上司・チームと早めに共有して優先順位を整える勇気を持ちましょう。</p>

<p>⑳キャパオーバーになったら、疲労回復を最優先する</p>

<p>頑張り続けると、心に蓄積疲労が起こります。立ち止まり、眠り、休む――それが回復の第一歩です。</p>

<p>休むとは、怠けることではありません。それは「自分という生命を整える力」です。休息を学ぶことは、人生を学ぶこと。紹介した20の技術は、心・体・生活三層に同時に働きかけ、日々&quot;やわらかな強さ&quot;を育てます。</p>

<p>たとえば「散歩」は、体を動かすだけでなく、自然のリズムに触れて心を鎮め、生活の流れも整えます。「淡々と生きる」という心の技術は、呼吸や筋緊張を安定させ、人との関係も穏やかにします。三層は連動します。今日の自分に合うものをひとつ選び、小さく始め、無理なく続ける――それだけで回復力(レジリエンス)は確かに育っていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>うつからの回復は、&quot;心の花&quot;を咲かせるということ</h2>

<p>うつ病は敵でもなければ、退治すべき「病魔」でもありません。それは真面目に生き、責任感を持ち、人を思いやる人ほど抱える「生きている証」です。</p>

<p>わたしの精神科医としての役割は、うつ病を抱える患者さんを丸ごと受けとめ、安心と信頼を与えることです。そして、焦らず、ゆっくりと時間をかけ、共に歩む。その積み重ねが、再び人生を楽しむ力へとつながっていくと信じています。</p>

<p>この10年で、坂本さんの表情には、だんだんと笑みが増えていきました。その笑顔は、長い冬を越えたあとの春風のような温かさが、診察室に流れるようでもありました。坂本さんの笑顔は、何かが完全に治ったというより、「もう一度、生きてみよう」と心の奥で灯がともった瞬間だったように思います。</p>

<p>人の心は、折れながらも、もう一度まっすぐに立ち上がる力を秘めています。それは、理屈ではなく、誰かとのつながりの中で静かに育まれていくものです。坂本さんにとってのそのつながりは、家族の支えであり、デイケアで交わした小さな笑い声でした。肯定的な体験とは、そうした「小さな安心」の積み重ねにほかなりません。</p>

<p>わたしは、患者さんにこう語りかけることがあります。</p>

<p>「生きているだけで成功ですよ」</p>

<p>「結果を出せなくても、うまくいかなくてもかまいません。それでも、わたしの人生には確かな価値がある......」</p>

<p>そう思えるときこそが&quot;絶対的なプライド&quot;を持っている状態です。人が人として生きる根本の力です。これが持てるようになるほど、心の根が太くなり、折れ難くなっていきます。何度でも立ち上がれるようになっていきます。</p>

<p>「人見るもよし　人見ざるもよし　我は咲くなり」</p>

<p>作家・武者小路実篤のこの言葉は、人に評価されることを目的とせず、自分の生をそのままに咲かせる勇気を語っています。心の花は、&quot;絶対的なプライド&quot;の象徴です。わたしたちは、とかく他者の目を気にし、うまく生きられない自分を責めがちです。</p>

<p>花が人に見られるために咲くのではないように、人間も同じです。人生もまた&quot;評価されるため&quot;にあるのではないのです。人が見ていようと見ていまいと、自分のペースで咲き、生きていること自体に意味があります。</p>

<p>では、「自分だけの花」とは何でしょうか。それは、光も影も、喜びも苦しみも、すべてを含んだ&quot;丸ごとの自分&quot;です。失敗や挫折、迷いもまた、その人の花弁の一枚であり、その総体こそが、かけがえのない生命(いのち)のかたちをつくっています。</p>

<p>苦悩を抱えるとき、人は「咲けていない」と感じます。けれども実は、苦しみながらも一歩を踏み出しているその姿こそが、誰にも似ていない花が咲く瞬間なのです。人は誰もが、自分という花を咲かせながら生きています。うつからの回復とは、この&rdquo;花&rdquo;が再び陽の光を受け取り、静かに、その人らしい色で咲きはじめることなのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/190410doctorLI.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 22 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[広岡清伸（精神科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「僕はマナティに似てる、くるまは動きを止められないマグロ」 松井ケムリさんが初の単著に込めた思い  松井ケムリ（令和ロマン・お笑い芸人）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14175</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014175</guid>
			<description><![CDATA[令和ロマン・松井ケムリ初の単著『ナマケモノの朝は午後から始まる』が4月23日発売。紀伊國屋書店新宿本店で行われた、動物愛あふれる記者会見とお渡し会の様子をお届け。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260421matsuikemuri01.jpg" width="1200" /></p>

<p>2026年4月21日、東京・紀伊國屋書店新宿本店にて、お笑いコンビ・令和ロマンの松井ケムリさんによる初の単著『ナマケモノの朝は、午後からはじまる。』（4月23日発売）の発売記念イベントが行われました。</p>

<p>芸能界きっての動物好きとして知られるケムリさんが、独自の視点で動物たちの不思議で愛らしい生態と、自身の人生観をユーモラスに綴った本作。記者発表会では、執筆の裏側や「親孝行」と語る出版への想いが明かされたほか、会見後にはファンとの交流を楽しむサイン本お渡し会も行われました。ケムリさんらしい笑いと、動物への愛に包まれたイベントの様子をお届けします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>初の単著出版は「親孝行」</h2>

<p>会見の冒頭、ケムリさんは初の単著を出版した率直な感想を語りました。以前、コンビのYouTubeチャンネル「僕らの別荘」として本を出したことはありましたが、自分一人の名前が背表紙に刻まれる「単著」という形には特別な思いがあるようです。</p>

<p>「背表紙に自分の名前があるのは親孝行だなと思い、すごく嬉しい。胸を張れる」と、喜びを噛み締めていました。</p>

<p>自身の自己採点は「81点」。内容には非常に満足しているものの、「自分が書いているという恥ずかしさ」で少しだけマイナスしたという回答に会場は温かな笑いに包まれました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「頑張りすぎない」生き方の提案とマナティーの共通点</h2>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260421matsuikemuri02.jpg" width="1200" /></p>

<p>本のタイトル『ナマケモノの朝は午後から始まる』には、ケムリさんの独自の視点が込められています。今の時代に多い「バリバリ働く」というマッチョなスタイルとは少し距離を置き、エコに、そして自分らしく生きるナマケモノのようなスタイルを伝えたいと考えたそうです。</p>

<p>自身を動物に例える場面では、天敵がいない環境で優しく育つ「マナティー」を挙げました。その理由を「僕も親の力で天敵がいない場所でぬくぬく育ったから」と分析。自身の生い立ちを笑いに変えつつも、動物の生態と自分を重ね合わせる鋭い視点を見せました。</p>

<p>芸能界での「天敵」について問われると、「いるとしたら週刊誌ですかね」と冗談めかしつつも、「僕は（撮られて困ることはないので）大丈夫です」と笑顔で即答。</p>

<p>一方で、相方のくるまさんが似ている動物については「常に動き続けないと死ぬマグロに近い」と評し、対照的な二人の個性を浮き彫りにしました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ソロ活動での「役割の変化」と意外なメリット</h2>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260421matsuikemuri03.jpg" width="1200" /></p>

<p>最近増えている一人での仕事について、コンビの時との違いを問われると、芸人としての責任感に触れる場面もありました。「令和ロマンでいたら絶対くるまがやってくれる『ボケる役割』を、一人の時は自分がやらなきゃいけない」と語り、役割の変化に新鮮さを感じているようです。</p>

<p>ただ、一人仕事には嬉しい副産物もあるようで、「楽屋が広いんですよ」と嬉しそうな表情。さらに、魚嫌いのくるまさんに気を遣うことなく「どのお弁当を食べようか自由に悩める」と、一人時間を満喫している様子を明かし、会場を沸かせました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>読んでほしい人は「奥さん」と「ニカゲームのメンバー」</h2>

<p>この本を誰に読んでほしいかという質問に対し、ケムリさんは「奥さん」を挙げました。本の中にはケムリさんの弱気な一面や意外な人生観も綴られており、「僕のことをもっと知ってもらえると思う」と語ります。</p>

<p>また、現在テレビ番組「ニカゲーム」で共演しているKis-My-Ft2・二階堂高嗣さんや、timelesz・猪俣周杜さんにも「お互いを知っていく途中なので、ぜひ読んでほしい」と名刺代わりに自身の想いが詰まった本書を読んでほしい考えを明かしました。</p>

<p>気になる相方・くるまさんの反応については、「まだ渡していない」としつつも、くるまさんから「帯を書きますよ」という提案があったそう。「あんま相方が帯書くことはないと思うんですけど」と少し困った表情を見せました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>熊猿の豆知識は...？</h2>

<p>会見では、動物愛好家としての知識も披露されました。最近知ったという「とっておきの豆知識」として、キリンの頭蓋骨が年齢を重ねても成長し続けるという驚きの事実を紹介。</p>

<p>「首を振り合って喧嘩をする時の遠心力を出すために、カルシウムがついて大きくなっていくらしいんです」と専門的な知見を明かしました。</p>

<p>さらに、M-1グランプリ2024のネタで登場した&quot;熊猿&quot;については「意外と触ると柔らかい」と表現、会場に笑いを誘いました。</p>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260421matsuikemuri04.jpg" width="1200" /></p>

<p>記者発表会に続き、同店内でサイン本お渡し会が実施されました。ケムリさんが待っていたファン一人ひとりを優しく迎え入れる姿が印象的でした。</p>

<p>遠方からこの日のために駆けつけたファンの方や、直接会えた喜びに胸を熱くする方、さらには「(5月に控えている)令和ロマンの単独ライブも楽しみにしています！」と笑顔で報告する方など、会場は終始穏やかな活気に包まれました。</p>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260421matsuikemuri05.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260421matsuikemuri01.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 20:45:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松井ケムリ（令和ロマン・お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「偏差値」と「学ぶ力」は無関係　慶応大教授が考える、生きた知識の身につけ方  今井むつみ（慶応義塾大学教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/12050</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012050</guid>
			<description><![CDATA[学習を楽しみながら続けるには？今井むつみさんが、生きた知識を獲得するための前提条件を教えてくれました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="学び" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_reading.jpg" width="1200" /></p>

<p>認知科学、言語心理学などを専門とする慶応義塾大学教授の今井むつみさんは、「学び」のモチベーションを報酬にしてしまうと持続性が失われてしまうと話します。学び続けるための好奇心を育むには？詳しくお聞きしました。<br />
構成・文：<img alt="" src="../image/gaiji-taka-gb.png" />高松夕佳</p>

<p>※本稿は、月刊誌『PHP』2024年4月号より内容を抜粋したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「学び」をつまらなくする要因</h2>

<p>まず私がお伝えしたいのは、知識とは教えられて覚えるものではなく、自分で作るものだということ。そして、そうした学びはとても楽しいということです。</p>

<p>最近は日本の教育界でも「主体的な学び」をキーワードにさまざまな試みがなされています。にもかかわらず、知識は教えてもらうもの、テストでよい点を取るためのもの、というマインドが染みついて抜けていない。そのことが「学び」をつまらなくしているように思います。</p>

<p>そもそも私たちは誰しも自分の力で知識を得て大人になってきました。その最たるものが言語習得です。赤ちゃんは誰から教わるでもなく言葉を覚えます。赤ちゃんは環境内にある言語を自ら分析し、仮説を立てて使い、修正するというサイクルを自然と繰り返しているのです。</p>

<p>言葉にかぎらず、子供は世界を探索しながら、経験を通して知識を蓄積しています。ところが学校に入ると、学びとは教室で座って先生の話を聞くこと、テストで効率よくいい点を取ることとされてしまうのです。</p>

<p>現代社会はとかく相対的な序列で学力や知的能力を測ろうとしますが、偏差値やランキングなどの相対的な位置づけは、自ら切り拓く学びの力とは関係がありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>学びの喜びは自分が変わること</h2>

<p>分野にかかわらず、一流の熟達者で「一番になる」とか「お金を稼ぐ」ことを目標にしている人はいません。彼らはもれなく、「今までできなかったことができるようになること」に喜びを見出し、自分が少しでも成長すること自体を報酬にしているのです。</p>

<p>目標に向かって取り組む中で、自分自身が日々変わっていくのが楽しい。そういうマインドを持てればしめたものです。</p>

<p>「モチベーションを上げるために報酬を与える」という考え方がありますが、外からの報酬には注意が必要です。しばらくのあいだは効果があっても、ある時点で頭打ちになるからです。効果を持続させるには、報酬を上げ続けなければいけません。</p>

<p>それを実現しているのがテレビゲームです。ゲームの報酬には際限がありません。プレイヤーの技術が上がれば上がるほど報酬が上がり続けるようにできているから、ハマるのです。</p>

<p>でも現実には報酬は上がり続けません。報酬をモチベーションの源にするかぎり、いずれ燃え尽きてしまう。志望校合格だけを目指した結果、大学入学後に目的を見失ってしまう人がいるのもそのせいです。</p>

<p>知らなかったことを知ることで自分自身が変わっていく楽しさは、一度味わうと病みつきになります。学びの本質的な喜びを体感できるような教育が、今求められていると思います。</p>

<p>探求したいものや好きなことは、人によって違います。先生がクラスの子一人ひとりを手取り足取り指導するのは不可能です。だからこそ、自分で「学び方」を体得することが大切なのです。</p>

<p>そこでの教育者や保護者の役割は、引っ張り上げるのではなく、下から支える「足場かけ」。子供から疑問を投げかけられたとき、「それは先生に教えてもらいなさい」と言ってしまうと、「知識とは先生に教えてもらうものなのだ」という思考を植えつけてしまいます。</p>

<p>まずは「おもしろいね。一緒に調べてみようか」と子供の好奇心に寄り添って足場をかけ、徐々に足場を外していきましょう。そうすれば子供は学び方を覚え、自分でどんどん学んでいきます。</p>

<p>そのようにして獲得した「生きた知識」には終わりがありません。しだいに応用力がついてきて、結果的にテストでも高得点が取れるようになります。</p>

<p>私たちは日常で出合うさまざまな事象を理解する際、つねに自ら「行間を補って」います。このとき行間を補うのに前提となる常識的な知識を、心理学では「スキーマ」と呼びます。</p>

<p>たとえば、算数が苦手な子は、このスキーマ自体が間違っているパターンが多い。2分の1と3分の1でどちらが大きいかがわからない中学生が25パーセントもいるのです。こうしたつまずきに陥っている人に正解や問題の解き方だけを教えても効果はありません。まずはスキーマ自体をほぐしてあげることが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>失敗するから修正できる</h2>

<p>スキーマを確立する上で重要なのは、自らの経験に紐づけることです。とくに骨格となる概念は経験を通して自分で作っていく必要があります。</p>

<p>経験にもとづけば生きた知識が作れますが、人間ですから間違うことも当然あります。でも、間違うことは悪いことではありません。間違った知識を獲得しても、使ううちに過ちに気づき、修正していけばいいからです。</p>

<p>絶対的に正しいスキーマは存在しないし、誤ったスキーマを作ってはいけないわけでもありません。そもそもスキーマを持たなければ人は学ぶことができないのですから。</p>

<p>実際、幼い子供は7、8割合っている程度の言語力で、どんどん言葉を使っていきます。そのおかげで語彙が一気に増える。</p>

<p>自ら学ぶ手がかりを探し、試行錯誤を重ねて増やした知識は、次の学びに使えます。さらに知識を増やし、学び方も修正できる。子供は母語習得において自然とそうした学びを行なっているのです。</p>

<p>生きていく上で修正力は非常に大事で、間違わなければ修正力も身につきません。昨今は保護者も教育者も、子供が失敗しないようにとお膳立てをしすぎていますが、失敗は重要なのです。失敗を経て何かを学び、克服できたとき、人の精神力は最も鍛えられますし、自己肯定感も高まります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>学びを続けるコツ</h2>

<p>はりきって始めたのに続けられないという人は、目標設定を見直してみましょう。大事なのは自らの成長を実感できること。5年は続けなければ達成できないことを始めたのに、半年で成果が見えないと「もうダメだ」とあきらめていませんか？</p>

<p>自分は今何ができて、何ができないのか。冷静に自己分析し、現実的な目標設定をすれば、どこまでできるようになったかを毎日実感することができます。短期的な成長という報酬を自分に与えつつ、長期的なビジョンを見据える。この両方が、学びを続けるコツです。</p>

<p>また、間違ったスキーマを一生持ち続けてしまうと、新たな学びが得られません。無意識のうちに染みついた自分のスキーマを振り返り、意識的に修正していくことが非常に重要です。</p>

<p>外国語学習が難しいのも、スキーマの違いのせいです。スキーマは生活経験から作られるもの。大人は修得したい外国語のスキーマを持たないので、その言語には通用しない母語のスキーマを使ってしまいがちです。こんなに英語を勉強しているのに身につかないという人は、スキーマの部分から見直して英語を探求してみると、おどろくほど伸びると思いますよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【今井むつみ】</p>

<p>1989年、慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。&#39;94年、ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得。専門は認知科学、言語心理学、発達心理学。著書に『学びとは何か』『英語独習法』（以上、岩波新書）、『言語の本質』（共著、中公新書）などがある。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_reading.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[今井むつみ（慶応義塾大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「厳しい上司」と「優しい上司」 どちらが成果を出せるチームをつくるのか  鈴木亜佐子（スタンフォード大学認定コンパッション・アンバサダー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14092</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014092</guid>
			<description><![CDATA[部下を成長させるために、リーダーに求められる態度とは。鈴木亜佐子さんが成果を生み出すコンパッション・リーダーシップについて紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="成果を出せるチーム" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg4.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下を成長させるためには、厳しく接するべきか、優しく寄り添うべきか。多くのリーダーが「優しくしたら成果が出ないのでは」という葛藤を抱えています。しかし、コンパッション（いたわり・優しさ）は単なる理想論ではなく、エンゲージメントや創造性を高める「最強の戦略」です。</p>

<p>本稿では、スタンフォード大学認定コンパッション・アンバサダーである鈴木亜佐子氏の著書『スタンフォード式 自分をいたわる人がうまくいく』より、優しさを組織の「仕組み」に変え、成果を生み出すコンパッション・リーダーシップについて紹介します。</p>

<p>※本稿は、鈴木亜佐子著『スタンフォード式 自分をいたわる人がうまくいく』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「優しくしたら成果が出ない」という呪い</h2>

<p>良心的で誠実なリーダーほど、「優しさを出しづらい空気」との葛藤を抱えています。</p>

<p>会議で部下の意見をていねいに聞けば「甘いマネジメントだ」と言われる。</p>

<p>一人ひとりの成長ペースを尊重すると「厳しさが足りない」と評価される。</p>

<p>その背景には、「歯を食いしばってがんばれば道は拓ける」「愛のムチこそ人を育てる」といった長く日本社会に根づいてきた価値観があります。</p>

<p>その結果、「優しさ＝甘さ」「成果と優しさは両立できない」という誤解が、ごく自然な常識のような顔をして広がってしまったのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優しさが封じられた職場で起きること</h2>

<p>誰かが悪意を持っているわけではありません。</p>

<p>むしろ、「ちゃんとしなければ」「厳しくしなければ」という善意から、優しさが引っ込んでしまうのです。けれど、その結果として次のようなコストが積み重なっていきます。</p>

<p>上司は、本当は助けたい気持ちを押し殺し続け、共感する力がすり減っていきます。部下は、「助けて」と言い出せず、一人で抱え込みます。小さなミスが重なり、やがては大きなトラブルや突然の休職につながってしまいます。</p>

<p>チーム全体では、「声をかけづらい」「弱みを見せづらい」空気が広がり、心理的安全性が低下します。誰もリスクを取りたがらず、新しい挑戦やアイデアが生まれにくくなっていきます。<br />
本書ではこれを、「優しさの不在コスト」と呼んでいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優しさを「仕組み」に変える技術</h2>

<p>「一人ひとりは優しいのに、組織全体の雰囲気はギスギスしている」「よい人が多いのに、助け合いが個人の善意に任されている」。そんな違和感を抱いたことはないでしょうか。</p>

<p>理由は、とてもシンプルです。優しさが個人に依存している限り、組織の空気は変わらないからです。忙しくなれば、思いやりは真っ先に削られます。場の緊張が高まれば、思いやりは後回しになります。だからこそ必要なのは、思いやりを「仕組み」にするという視点です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優しさを「仕組み」にしたリーダーたち</h2>

<p>実際に、コンパッションを経営の仕組みとして組み込み、成果にまでつなげている企業は存在します。彼らがしているのは、優しさを「思いつき」や「その人の性格」に頼らせず、日常のルールや制度の中に、あらかじめ組み込んでしまうことです。</p>

<p>世界最大級のビジネスSNSを運営するリンクトインの元CEOジェフ・ワイナーは、議論がヒートアップしたとき、「ちょっと待ってください。彼がそこまで強く主張している背景に、どんな経験や感情があるのか理解できているでしょうか」と一言挟みました。相手を言い負かす議論が、対話に切り替わります。優しさは、対立を創造的なエネルギーに変える「場づくりの技術」なのです。</p>

<p>アウトドアブランドのパタゴニアは、「社員の人生が豊かでなければ、会社の仕事も決して豊かにはならない」という哲学のもと、社員の人生を丸ごと支える制度として優しさを形にしました。</p>

<p>セールスフォースとユニリーバは、社会への貢献やコンパッションを企業理念や経営の核に据えました。</p>

<p>どれも、「たまたま優しい人がいたから」続いているわけではありません。会議のルールとして、人事制度として、企業理念として、意図的に設計されているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優しさは、もはや「理想論」ではなく、戦略</h2>

<p>「優しさが大事なのはわかる。でも、本当にそれで成果は出るのだろうか」という疑問もあるでしょう。</p>

<p>しかし今、世界中の研究ははっきりと別の方向を指し示し始めています。</p>

<p>大規模な国際調査では、「職場で尊重され、人として大切に扱われている」と感じている人ほど、仕事へのエンゲージメント（熱意・没頭・誇り）が著しく高いことが報告されています。人は、「ここでは自分が大切にされている」という感覚を持った瞬間、脳の中の「脅威モード」が緩みます。「失敗したらどうしよう」という防御のエネルギーが弱まり、その分、創造性や問題解決に力を使えるようになるのです。</p>

<p>優しさは、エンゲージメントを高め、離職を防ぎ、顧客満足度を底上げし、創造性と挑戦を支える。つまり、単なる「いい人であろう」という姿勢ではなく、成果を生み出すための「構造」そのものなのです。</p>

<p>短期の数字だけを追いかけ、人を消耗させる経営は、もはや長く持ちません。優しさは、もはや「理想論」ではなく、人間らしさをそのまま競争力に変える最強の経営資源なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg4.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[鈴木亜佐子（スタンフォード大学認定コンパッション・アンバサダー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「初対面の人と会話が続かない」を解決　コミュ力に頼らない“すぐに使える会話術”  ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14086</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014086</guid>
			<description><![CDATA[初対面の人と話すのが苦手な人は、どのようなことを意識すればよいのか。「名前」と「時間・空間の共有」を使った、人見知りの人でもできるコミュニケーション術をひきたよしあきさんが解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizcommunication.jpg" width="1200" /></p>

<p>入学や入社、転職...新たなスタートを始めると、「はじめましての人」と関わる機会も多くなりますが、「人見知りだから何を話していいか分からない」と不安になる人も多いかもしれません。</p>

<p>現在「言葉のプロ」として活躍するひきたよしあきさんも、昔は人と話すことが苦手だったそうですが、雑談のコツを知ったことで、楽に雑談できるようになったとのこと。本稿では、ひきたさんが編み出した「はじめましての人とも話せるコツ」を紹介していただきます。</p>

<p>※本稿は、ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「観察＋感情」で話しはじめる</h2>

<p>「はじめまして」の人としゃべるのがつらいのは、共通点がないから。どんな話をしたらいいか、まるでわからない状態です。でも、実は、共通点は作れるのです。私は、次の2つのステップで、共通点を発見しています。</p>

<p>①観察：一緒にいる空間を観察して、共有できるネタを探す</p>

<p>②感情：その観察についての、「自分の感想」を述べる</p>

<p>ポイントは「空間」です。たとえば、飲み会で同じテーブルについたなら、こんなふうに......</p>

<p>観察：隣の席で注文した焼きそば、美味しそうですよ</p>

<p>感情：あ〜、なんか急にお腹減ってきたなぁ</p>

<p>という感じ。そのあとに、「中華、よく来るんですか？」とか「注文、もう決めましたか？」などと、相手に質問して、相手にも口を開いてもらいます。</p>

<p>この方法が編み出せたのは、ある人の言葉がきっかけでした。それを教えてくれたのは、若き政治家です。政治家は、とにかく人とよく会います。はじめましての人とも頻繁に会い、コミュニケーションを図らないといけません。だから、初対面の人に慣れていると思い、質問しました。</p>

<p>「どうすれば、知らない人と仲良く話すことができるのですか？」</p>

<p>すると、彼はこう教えてくれました。「同じ釜の飯を食ってる感、を出すことです」相手も自分も、今この瞬間は、同じ時間と空間を共有しています。これこそ、話のネタにしやすいですよね。</p>

<p>たとえば、「このレストランは内装がおしゃれですね。こういうレストランにはよく行かれますか？」とか、「このスープ、すごく味が深いですね。スープはお好きですか？」とか。同じ時間と空間で、同じように五感をはたらかせていることを強調します。そうすれば、持っている話題がなくても、観察次第でいくらでもネタが出てくるそうです。</p>

<p>「あぁ、話すネタがない。話が続かなくなったらどうしよう」と悩んだら、深呼吸して周囲を見回してみましょう。五感のすべてをはたらかせて、周りを観察します。そして、今、自分がどんなことを感じているかを考える。観察し、感情をつぶやいたあとに、相手に話をふってみる。話題に行き詰まったら、再び観察して、次の話題を見つける。雑談はその繰り返しで成り立っていきます。</p>

<p>大事なのは、ライブ感です。今、この瞬間、自分たちが何を共有していて、どう感じているか。まずは、自分が感じたことを口に出して共有してみてください。そこを、上手く共有して乗り越えられれば、相手と仲良くなれる。最低でも、お互いの印象がよくなることは間違いありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>名前の話でファーストコンタクトを制す</h2>

<p>はじめて会った人に、たったひと言で自分が相手に興味を持っていることが伝わるコツを知っていますか。それは相手の「名前」を呼ぶこと。名前は、生まれてこのかた、その人が最もよく聞く親しみ深い言葉のひとつです。名前を呼ぶことで、相手に興味があることを示すことができます。</p>

<p>たとえば、はじめて会った人とは、こんな自己紹介をしていませんか。</p>

<p>「はじめまして、○○と申します」</p>

<p>「どうもどうも、はじめまして、△△です」</p>

<p>こんな感じで、自己紹介をお互いに終わらせるのはもったいない！では、どうすればよいか。具体的に相手の名前を呼んで好印象を与える方法を紹介します。</p>

<p>初対面のとき、ビジネスシーンであれば名刺交換をします。まず、名刺をもらったら、とにかく相手の名前を声に出すこと。これを心がけてください。受け取ると同時に、「鈴木紗香さん、ありがとうございます」と、名前の読み方が間違っていないか確認します。ビジネスシーンでなくても、名前を聞いたら、相手の名前を口に出してリピートしてください。</p>

<p>そして、「紗香さんの紗は、糸へんの紗なんですね。間違えないようにします」などと、名前の話題を続ける。名刺をもらわないシーンであれば、相手の名前の漢字をどう書くか、確認してください。これだけの短い会話の中に、相手の苗字と名前を何回も口にしています。これで、かなりの印象度アップになるはずです。</p>

<p>さらに、名前の話を続けたり、話の途中に名前のことを折り込んだり、名前を通して相手に関心があることを繰り返し伝えていきます。たとえば、漢字の組み合わせ方など、名刺を目にしたときに自分が気になったことを聞けばよいのです。具体的には、こんなことが話のタネになると思います。</p>

<p>・読み方</p>

<p>・漢字(好き、難しい、めずらしい、見た目がきれいなど)</p>

<p>・画数(多い、シンプル、書きやすそうなど)</p>

<p>・名前(親戚・友人、タレント、マンガの主人公と同じなど)</p>

<p>「素敵なお名前ですね」「俳優さんみたいですね」「はじめて見ました」など感想や自分の気持ちをつけ加えるといいですね。そして、以後の会話は、「鈴木さん」を主語にして話すように意識しましょう。</p>

<p>改めて重要ポイントを繰り返します。相手の名前は、出会った瞬間に何度も声にして覚える。ぜひ実行してください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の名前をネタのひとつにする</h2>

<p>【Q】あなたは、自分の名前の由来を語れますか。</p>

<p>私は、大学で講義をする際に、まず学生たちに「名前の由来」を紙に書いてもらうようにしています。「私の名前は、晴香です。私が生まれた日は晴れていて、晴れの日の香りがするようにと、両親がつけてくれました」「私の名前は、響です。父が好きなお酒の名前だそうです」</p>

<p>最近は、キラキラネームや読み方のわからない名前も多く、多くの小学校で「名前の由来」を調べる授業をやっています。だから若い世代は、スラスラと自分の名前の由来を語ってくれる。ご両親が好きだったマンガやアーティストの名前からつけられたものも多く、それだけで話題が広がっていきます。相手をよく知るきっかけにもなります。</p>

<p>このように、自己紹介の際の話のネタとしては、「自分の名前」もかなり使えます。話を展開するときに、＜自分の名前について話す&rarr;相手にも聞いてみる＞というやり方もあるからです。雑談が苦手な人も、自分の名前についてだったら、自分から話すこともできますよね。</p>

<p>もしも、これまで自分の名前を活用してこなかった人は、自分の名前の由来を語れるようにまとめておくことをおすすめします。ちょっとした話で大丈夫。名前だけを言って終わるよりも、由来もつけて説明することで、あなたの名前は、より相手の印象に残るはずです。</p>

<p>由来は、名づけ親に聞いてみるのも一手ですが、名前に使われている「漢字の起源」を調べておくだけでもいいと思います。たとえば、私の名前を漢字で書くと「吉昭」ですが、この「吉」という字は、お鍋の中に幸福を詰め込んで、上から蓋をしている状態を示しているとか。</p>

<p>こういう話を自己紹介に入れると、「吉」という字のつく名前だったのかと、相手に印象深く伝えることができます。名前は、雑談の突破口になる言葉。活用しない手はないです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizcommunication.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「自己肯定感が高いけど自己評価が低い」松井ケムリさんが思う、くよくよの抜け出し方  松井ケムリ（令和ロマン・お笑い芸人）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14076</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014076</guid>
			<description><![CDATA[令和ロマンの松井ケムリさんは、自身をくよくよした性格だと話す。そんなケムリさんに、楽しく生きていくための処世術を教えてもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri052.jpg" width="1200" /></p>

<p>M-1グランプリで2年連続で王者に輝いた、令和ロマンの松井ケムリさん。多忙な日々を送りながら、自身の内面については「自己肯定感は高いが、自己評価は低い」「実はくよくよしがち」と意外な分析をしています。</p>

<p>著書『ナマケモノの朝は、午後からはじまる。』（Gakken）を刊行したケムリさんが実践する「くよくよ」との向き合い方や、人との心地よい距離感を保つための考え方をうかがいました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人によって態度を変えるのは好きじゃない</h2>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri032.jpg" width="1200" /></p>

<p>――本の中で「誰かをなめないって大事」とおっしゃっていましたね。</p>

<p>【ケムリ】なめた態度を取っていた人が偉くなるかもしれないし、なめられないようにするのは生き方として正解だと思います。僕は苦手ですけど。</p>

<p>――人をなめない態度として、ご自分の中で心がけていることはありますか？</p>

<p>【ケムリ】どんだけ知らない人にもちゃんといじられてあげること、流行りの言葉で言えば「すかさない」ことです。</p>

<p>人によって態度を変えることがまず良くないと僕は思っていて、それが人をなめないことにつながるんじゃないかなと思います。「この人ならこれをしてもいいだろう」とあんまり思わないようにしています。</p>

<p>――若いうちはそれができない人のほうが多いのかもしれません。</p>

<p>【ケムリ】不安なんでしょうね、やっぱり自分の立ち位置とかそういったことが。その気持ちもわかります。</p>

<p>――ケムリさんご自身は、将来への不安はなかったんですか？</p>

<p>【ケムリ】不安はありましたが、欲がないんで「仕事がなくなってもいっか」と思っていました。元々そんなに働きたくもなかったので。僕らの別荘もあるし、そっちで暮らせばいっかと。</p>

<p>多分、自分に自信があるんでしょうね。なんとかなってきたから、これからもなんとかなると思ってる。実力があるとかじゃなくて、自己肯定感が高いだけです。</p>

<p>――育ってきた環境の中で、自己肯定感を高めてもらえたきっかけはありますか？</p>

<p>【ケムリ】あんまり実感はないんですよね。</p>

<p>小さなことの積み重ねや、愛されているという自覚だったり。親がサポートしながら、サポートされた感じを与えないようにしてくれたのかもしれないです。自分の力でやってきたように感じているのかも。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「くよくよする性格」に悩んでいるならホラーゲームを？</h2>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri04.jpg" width="1200" /></p>

<p>――一方で、ご自身の性格を「くよくよしがち」ともおっしゃっていますね。</p>

<p>【ケムリ】自己肯定感が高いけど自己評価が低いんですよね。でも、くよくよしている自分も好きなんです。悩んでいるおかげで前に進めている気がしちゃう。仕事のことはくよくよしがちですよ。「あの時あれを何で言っちゃったんだろう」とか。</p>

<p>――それはどれくらいの時間をかけて考えますか？</p>

<p>【ケムリ】最近はありがたいことに忙しいこともあって流れていくスピードが早くて、寝たらあのくよくよ感はなくなっていますね。ただ、悪い記憶が忘れられていくことが怖くて、本当は何かに悩みながら学びたいなと思っています。僕みたいなタイプがくよくよしなくなったら終わりですよ。</p>

<p>失敗を恐れず失敗して次の成長につなげることって大事だと思うんですけど、僕は極力ミスんないように生きたいんです。だからトライの回数が少ないのに、くよくよしなくなったら挑戦して何も考えず帰ってくるやつになってしまう。</p>

<p>――くよくよする性格に悩む人もいると思いますが、どうすればいいでしょう？</p>

<p>【ケムリ】気にせず失敗したらいいと言いたくなるけど、そういうことじゃないんだろうな...。どうしたらいいんだろう。うーん。</p>

<p>でも、勇気だと思うんですよ。一歩前に踏み出す勇気。</p>

<p>だから、勇気をつけるためにホラーゲームをしたらいいと思います！怖いところに自分の操作で入っていかなきゃいけない能動的なマインドのトレーニング。守っていれば安全地帯にいますけど、そんな自分にはサヨナラした方がいいですよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>趣味がないです。助けてください。</h2>

<p>――ちなみに、最近は本屋大賞の本を遡って読んでいらっしゃるとか。</p>

<p>【ケムリ】たしかにどこかでそんなことも言いましたね(笑)本屋大賞作品は『カフネ』までしか読めてないんです。</p>

<p>でも結局、趣味ではないんですよね。仕事になればと思って読んでいるだけで。</p>

<p>――『めぞん一刻』が面白いというお話もされていましたね。</p>

<p>【ケムリ】アニメで全部見ました。好きでしたね。最近はみんなが読んでいるのに知らない漫画が多すぎるので、『北斗の拳』『チ。』『ブルー・ジャイアント』とかも読んでみました。『幽遊白書』も全部読みましたし、『デスノート』や『鬼滅の刃』も読みました。</p>

<p>趣味が本当にないんですよ。休日にやれる楽しみがなくて。もっと言えば何かをして感情が揺れ動くことがあんまりない。何かに夢中になれないんですよね。どうしたら夢中になれるんですかね。</p>

<p>――趣味のない人は、そのことに悩むという話も聞きます。</p>

<p>【ケムリ】趣味探しが趣味なんだろうなと思って。でも趣味がないです。助けてください。</p>

<p>（取材・執筆・撮影：PHPオンライン編集部 片平奈々子）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri052.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松井ケムリ（令和ロマン・お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>部下の「心理的安全性」を高める5つのコツ　職場の雰囲気は上司の言動で決まる  ピョートル・フェリクス・グジバチ（プロノイア・グループ株式会社 代表取締役）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14065</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014065</guid>
			<description><![CDATA[上司が悪気なく行っている言動が、部下のモチベーションを下げる可能性がある。部下と仕事する上で意識したい5つのことを、ピョートル・フェリクス・グジバチさんが紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ピョートル・フェリクス・グジバチ著『世界の一流は「部下」に何を教えているのか』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_feedback.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下と信頼関係を築いてより良いチームを作る上司と、部下との関係をなかなか構築できない上司――その違いはどこにあるのでしょうか。</p>

<p>人材育成や組織開発に長年携わってきたピョートル・フェリクス・グジバチさんは、信頼関係を築けていない上司が「日常の何気ない言葉で部下のモチベーションを下げている可能性がある」と指摘します。本稿では、最高のチームを作るために意識したい5つの行動について見ていきましょう。</p>

<p>※本稿は、ピョートル・フェリクス・グジバチ著『世界の一流は「部下」に何を教えているのか』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下の「長所」を伸ばす</h2>

<p>日本企業の上司は、部下の「欠点」や「短所」に目を向けがちです。「なぜ、言われた通りにできないんだ!?」とか、「いつまで同じことをやっているんだ!?」と部下の問題点ばかり気にしていると、部下が萎縮するだけでなく、上司のストレスも蓄積します。お互いの成長のためには、「部下の長所を伸ばす」という視点を持つことが大事なポイントとなります。</p>

<p>人は自分が得意とする領域においては、最も速いスピードで学び、最も深い成長を遂げます。シリコンバレーを中心に、世界中の企業で注目されている「ポジティブ心理学」は、単なる理想論ではありません。ポジティブ心理学の強みや長所を活かすアプローチは、学習効率や持続力、主体性を飛躍的に高める......という極めて実践的な知見に基づいています。</p>

<p>日本の「メンバーシップ型雇用」(職務内容や勤務地を限定せず、新卒などを長期的に育成する日本特有の雇用システム)においては、割り当てられる仕事と個人の適性の間にミスマッチが生じることは避けられません。</p>

<p>このような環境下で弱点を責めるマネジメントをすると、組織内の摩擦を増やすことになりますが、強みを活かすマネジメントを選択すれば、個人の可能性を大きく広げることができます。長所に注目するマネジメントは、部下を甘やかすことではなく、組織が成果を最大化するための合理的な選択といえるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「一方通行」の会話をやめる</h2>

<p>成果を出せない上司に共通する特徴は、部下との会話のほとんどが「一方通行」で、言葉のキャッチボールができていないことです。</p>

<p>日本の上司で最も多いのが、指示や指導、業務連絡などを一方的に伝えるだけで、何ひとつ部下に意見を求めないタイプであり、極端な場合には、部下の意見だけを聞いて、何も具体的なフィードバックをしないタイプもいます。どちらの上司も、部下と信頼関係を築けないことは間違いありません。</p>

<p>一方通行の会話が危険なのは、上司が指導や激励、感想のつもりで何気なく発した言葉が、部下には「叱責」と伝わって、モチベーションを下げてしまうことです。部下のやる気を失わせる上司の一言には、次のようなものがあります。</p>

<p>・「こんなこともできないの？」(能力の否定)</p>

<p>・「ホントに、やる気あるの？」(人格の否定)</p>

<p>・「前にも言ったよね」(自尊心の否定)</p>

<p>・「ちょっとレベルが低いな」(具体性のない叱責)</p>

<p>・「普通はこうするだろう」(価値観の押し付け)</p>

<p>こうした発言は、パワハラと認定されるリスクがあり、部下の萎縮や離職につながる可能性が高くなります。世界の一流の上司は、自分の意見を積極的に話すのではなく、部下への問いかけを重視しています。指導の際には、部下の人格について触れるのではなく、具体的な「期待」と「基準」を言葉にします。</p>

<p>例えば、「今回の期待値は〇〇であり、現状との差分は△△であるため、次は□□に変えてほしい」と、客観的な基準に照らした指示を伝えます。併せて、「あなた自身はどう考えたのか？」「これからどうしたいのか？」という問いを投げかけます。こうしたアプローチは、部下自身の思考を深く促すとともに、自らの仕事に対する責任感を引き出す効果をもたらします。</p>

<p>双方向の対話は、単なる部下への優しさとして提供されるものではありません。複雑化する現代のマネジメントでは、チームの成果を最大化するために不可欠な「最低限の技術」と考える必要があります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下の前で「愚痴」をこぼさない</h2>

<p>日本企業には、会社に対する不平や不満があると、部下の前で愚痴をこぼす上司が少なくありません。同じチームという安心感なのかもしれませんが、軽い気持ちで、「うちの社長はビジョンがハッキリしなくて困るよ」とか、「うちの会社は方針がコロコロと変わる」などと部下にボヤいているのです。</p>

<p>最も多く見られるのが、「役員が決めたことだから、課長の立場では何も言えないよ」という日本の中間管理職に特有の弱気な発言です。こうした発言を耳にした部下は、上司に責任を引き受ける意思がないことを即座に見抜きます。その瞬間に、上司の発する言葉はチームを動かす力を失います。</p>

<p>現場の苦労を理解しようとせず、自分の上ばかり見ている上司を、部下は「ヒラメ上司」と呼んで嘲笑していますが、上司本人は知る由もありません。手軽なストレス発散くらいのつもりで、部下に愚痴をこぼしています。</p>

<p>上司から聞かされる愚痴を、部下が額面通りに受け取ったり、上司に同情したりするようなことは滅多にありません。「あの人は信用できない」と感じたり、「自分も陰で何を言われているかわからない」と考え始めたりして、上司に不信感を抱くようになります。「自分より高い給料をもらっているくせに、何をやっているんだ!?」というのが部下の本音です。</p>

<p>部下に愚痴をこぼすことは、チームの士気を下げて、信頼関係を損ねる可能性が高くなります。上司から会社の悪口を聞かされて、不快な感情に陥ったり、精神的な苦痛を感じて仕事に支障が出たりする場合には、パワハラで訴えられることもあります。軽い気持ちで部下に愚痴をこぼすことは、どんな状況であっても「厳禁」と考えることが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「好奇心」を持って部下との会話に集中する</h2>

<p>上司と部下が信頼関係を高めるためには、部下に対して好奇心を持ち、お互いの会話に集中することが大事なポイントです。部下が「報連相」(報告・連絡・相談)のために、上司のデスクに来て話を始めても、書類に目を通しながら聞いたり、パソコンの画面を見つめたまま耳を傾けたり......という態度は、どんなに忙しくても避ける必要があります。</p>

<p>こうした上司の姿勢は、傲慢な振る舞いと受け取られて、部下のやる気を削ぎ落とすことになります。部下が上司に求めているものは、「自分の行動に関心を持って、注視してくれている」という実感を得ることです。上司が好奇心を持って部下と接することは、部下の安心感につながります。きちんと相手の目を見て、ポジティブな表情と仕草で向き合えば、それだけで部下の心理的安全性が高まります。</p>

<p>逆に言えば、上司が好奇心を持って向き合わなければ、部下に投げかける質問も思い浮かぶことがなく、一方通行の会話が始まることになります。1on1ミーティングが部下にとって「拷問」のような苦痛な時間に変わってしまうのは、上司側の好奇心が欠如していることが主な要因です。相手への関心を欠いた対話は、何ら価値を生むことなく、ただ貴重な時間を消費するだけの行為に成り下がってしまいます。</p>

<p>日本の上司に多く見られるのが、自分で質問しておきながら、部下の答えを待たずに、自分で答えを先に言ってしまうパターンです。自分を偉く見せたいのかもしれませんが、こうした行動は、部下に好奇心を持って接していない証拠です。もっと言えば、上司が自分にしか興味がないことを物語っています。部下に対して「興味がない」という態度を示しても、何のメリットも生み出さない......と考える必要があります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下を一人の「人間」として見る</h2>

<p>世界の一流の上司は、「人に優しく、成果に厳しく」という意識を徹底させることで、チームの心理的安全性の確保とパフォーマンスの向上を両立させています。その根底にあるのは、部下を一人の「人間」として見る......という考え方です。</p>

<p>自分の部下は何を望んでいて、どんな夢を持っているのか？部下を「役割」として見るのではなく、一人の「人間」として見なければ、上司はこうした視点を持つことができません。この視点を持っていないことが、上司と部下の心理的な距離を作り出しています。</p>

<p>現代の若手社員は、会社に対して忠誠を誓うために働いているのではありません。彼らが求めているのは、自己の成長や、意義のある仕事を通じて、社会と密接なつながりを持つことです。携わる業務が社会に与えるインパクトを具体的に実感できなければ、若手社員にとって、離職はごく自然な選択となります。</p>

<p>若手社員のニーズに応えて、彼らの成長を促すためには、一人ひとりの部下に目を向けて、細かなフィードバックや適切なコーチングをする必要があります。そのためには、部下を一人の「人間」として見る......という視点を持って、絶えずそれを意識する必要があります。マネジメントの基本は、可能な限り部下の考えを尊重して、自律的な働き方ができるように、これからの道筋を明確に示すことなのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_feedback.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ピョートル・フェリクス・グジバチ（プロノイア・グループ株式会社 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>売上No.1のカギは“捨てる”こと　「専門店化した宿」が伸びるワケ  内藤英賢（合同会社Local Story代表）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13965</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013965</guid>
			<description><![CDATA[「あれもこれもできる宿」よりも「ターゲットを明確化した宿」の方が高い満足度を得られる？観光ビジネスに長年携わる内藤英賢さんが、マーケティングのコツを解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="内藤英賢著『観光ビジネス』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tourist.jpg" width="1200" /></p>

<p>あれもこれもできるホテル・旅館と聞くと、「宿泊者が増えそう」と思うかもしれません。ところが、「何でもできる宿です！」というプロモーションでは、なかなか売上を伸ばすことは難しいと、観光業に長年携わる合同会社Local Story代表の内藤英賢さんは語ります。</p>

<p>観光ビジネスをする上で、どのようなことを意識すればよいか――本稿では、マーケティングのコツを紹介していきます。</p>

<p>※本稿は、内藤英賢著『観光ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>専門店化した宿が売上No.1になる時代</h2>

<p>「あれもこれも取ろうとする」集客戦術が、もはや通用しなくなっていることは、如実に数字にも表れてきています。以下は、楽天トラベルの全国売れ筋（売上）ランキング(51室〜100室ゾーン)です(2025年夏)。</p>

<p>1位：アンダの森 山形天童店</p>

<p>2位：道後温泉 大和屋本店</p>

<p>3位：アンダの森 伊豆いっぺき湖</p>

<p>4位：水上温泉 みなかみホテルジュラク</p>

<p>5位：有馬温泉 有馬御苑</p>

<p>6位：ホテル＆スパ アンダリゾート伊豆高原</p>

<p>7位：黒川温泉 優彩</p>

<p>8位：TAOYA日光霧降</p>

<p>9位：VIVOVIVA石垣島</p>

<p>10位：アラハマハイナ コンドホテル</p>

<p>上記の順位を見ると、あることに気付きます。</p>

<p>1位：アンダの森 山形天童店</p>

<p>3位：アンダの森 伊豆いっぺき湖</p>

<p>6位：ホテル＆スパ アンダリゾート伊豆高原</p>

<p>なんと、同じ屋号のグループ施設が、全国トップ10の中に3施設もランクインしているのです。これは凄いことですよね。</p>

<p>では、このアンダの森グループが行っている戦略は何なのでしょうか？それは「明確にターゲットを絞っている」という点です。公式Webサイトを見ていただければ分かりますが、一発で「ファミリーターゲットだ」ということが分かります。</p>

<p>代表的に使われている写真はどれもこれも「子どもが楽しそうに遊んでいる写真」です。見せ方、演出、客室、食事、サービスを全てファミリーに照準を合わせることでファミリー層を集客しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「あれもこれもできる」は魅力にならない</h2>

<p>ここで、ある疑問が浮かびます。「ファミリー層以外はどうしているんだ？」</p>

<p>答えは明白で「集客ターゲットとして捨てる」です。これが本当に日本の観光ビジネスでは苦手な手法なのです。</p>

<p>「ターゲティング」はマーケティング上は定石中の定石ですが、これがいざ実行するとなると、皆さんなかなか踏み出せない。「こんなにファミリーに寄せてしまうと、夫婦のお客様が......老人会のお客様が......」とマイナス面に目が行き踏み出せない。要は「捨てる」ということが「不安」なのです。</p>

<p>人間にはどうしても「損失回避の法則」という心理が働き、「捨てた方がいいということよりも、捨てて万が一失敗する方が嫌だ」という心理の方が勝ってしまうという性質があります。ここまで圧倒的な成功事例があってもです。</p>

<p>別業界ですが、飲食業界は先行してこの波に吞まれました。総合居酒屋という、言うなれば「あれもそれもターゲット」にした居酒屋が廃れ、「○○専門居酒屋」が増えていきました。街を見ても、「魚料理専門」「から揚げ専門」「焼き鳥専門」という店がいかに多いか気づくことでしょう。これは明確な消費者ニーズの変化です。</p>

<p>団体旅行時代は様々な人が混在するため、最大公約数的な施策が求められました。つまり「あれもこれもそれもに対応するスタイル」が良しとされたのです。しかし、個人が観光地や宿や飲食店を選ぶ時代となり、個人の趣味趣向は多様になり、そこに合ったお店とのマッチングが行われるようになりました。</p>

<p>ご夫婦旅行であれば、ご夫婦の雰囲気に合った宿が選ばれますし、ファミリーであれば、ファミリーに合った宿が選ばれるのです。そして、各事業者は毎日1000人など集める必要はないのです。多くても数百人かそこらの集客をすればいい訳で、そうなればターゲットを絞って、そこに向けて集客する方が合理的な訳です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大切なのは「ターゲットの明確化」</h2>

<p>これはサービス設計や顧客満足度を考える上でも重要なポイントになります。ファミリーであれば、ファミリー(もっというとお子様)が喜ぶ仕掛けを考えればよい訳です。「あれもこれもそれも」旅館は、全てに対応しようとするがゆえに全てが中途半端になり、誰にも刺さらないという現象が、顧客満足度においても起こります。</p>

<p>そして、来る客層も、それを目当てにくるのでミスマッチングが少なく、満足度が高いという訳です。「アンダの森　天童店」のクチコミをご覧いただければ分かりますが、元々は破産してしまった旅館とは思えない評価を得ていることが見て取れます。</p>

<p>恐らく飲食、小売り、アパレルなどの方がこの話を聞けば、「そんなの当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、観光ビジネスではその波が「これから」くるのです。これを知っていると知らないとでは、ビジネスの成功確率がかなり違ってくることでしょう。</p>

<p>実際、新しくOPENする宿、若手がやる宿は、そのように「ターゲットを明確に絞った宿づくり」になっていると感じます。</p>

<p>・アドベンチャーツーリズム専門宿</p>

<p>・美味しい野菜を食べさせる宿</p>

<p>・インバウンド専門旅館</p>

<p>そして、軒並み人気店となっています。今後はターゲットを明確化した様々なビジネスが生まれることでしょう。</p>

<p>・ひとり旅専門の旅館</p>

<p>・50代／60代の落ち着きたいご夫婦専門の旅館</p>

<p>・大自然とサウナに浸るネイチャー専門ホテル</p>

<p>これは、宿だけに当てはまる話ではありません。観光地も同じです。いや、むしろ観光地の方が失敗事例が多いと言えるでしょう。「うちの地域は自然があり、料理もおいしくて、伝統と文化があり、人も優しい地域なので、ぜひお越しください！」というプロモーションが最悪になる訳です。</p>

<p>恐らく、そう聞いて皆様の頭には何ひとつ具体的な地名は浮かばなかったでしょう。ところが、「うちはうどん県です！うどん食べに来てください！」こう聞くとどうでしょうか？真っ先に「香川県」が頭に浮かんだことだと思います。</p>

<p>香川県だって、自然があり、料理も美味しくて、伝統と文化があり、人も優しい地域なのですが、あえて「うどん」という他県と比較して、圧倒的に差別化になる要素を全面に押し出した訳です。結果、「うどん食いたい人は香川県に行く」という、ブランドを確立しました。</p>

<p>繰り返しですが大事な点は「ターゲットの明確化」です。観光地も、宿泊施設も、飲食店も、お土産屋も「誰でも来てください」というPRは「どの層にも刺さらない」のです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tourist.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:49:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤英賢（合同会社Local Story代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>令和ロマン・松井ケムリさん「コンビで意見が違っても、お互いの判断を信頼している」  松井ケムリ（令和ロマン・お笑い芸人）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14038</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014038</guid>
			<description><![CDATA[お笑い芸人の松井ケムリさんに、程よい距離感で人間関係を築くコツや、コンビで活動するにあたっての意識をうかがった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri012.jpg" width="1200" /></p>

<p>M-1グランプリで史上初の二冠を達成したコンビ・令和ロマン。どんなボケに対しても冷静に、かつ的確に返すツッコミの松井ケムリさんは、人との距離感をどのようにとらえているのでしょうか。</p>

<p id="title">初めての著書『ナマケモノの朝は、午後からはじまる。』（Gakken）を刊行したケムリさんに、人間関係を心地よく築くコツについてうかがいました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>もしも動物と漫才するなら...</h2>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri08.jpg" width="1200" /></p>

<p>――この度は出版おめでとうございます。最初から変な質問なんですが...本ではいろんな動物が登場する中で、ケムリさんが一番漫才を一緒にしたい動物はいますか？</p>

<p>【ケムリ】すっごい変なこと聞いてますね(笑)</p>

<p>ちょっと待ってください。（本を確認して）......ミーアキャットですかね。</p>

<p>――ミーアキャット。群れの中でそれぞれに役割があるんですよね。</p>

<p>【ケムリ】やっぱり自分の役割を分かっている人の方がいいですよね。それを遂行してくれる人の方が、お互い計算が立ちやすいです。</p>

<p>――予測不能な人よりかは。</p>

<p>【ケムリ】ボケの内容は予測不能でいいですけど、立ち回りを分かっている人の方がいいですね。</p>

<p>――本の中のゴリラの項で「コミュニティは大切にしたい」とおっしゃっていました。その人がいると場の空気が和むな、というタイプで思いつく人はいますか？</p>

<p>【ケムリ】和む必要があるのか、とも思いますけどね。別に和まなくても、いいのかも。</p>

<p>あえて言うなら、100%悪気のないミスをしてくれる人がいたら和みますよね。しかも大きな損害にならないミス。それが一番和みます。</p>

<p>あとは、プライドが高くないというか、「ありがとう」と「ごめんなさい」を言える人がいたらいいと思います。人間関係はそれが大事な気がします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「燃えるほうへ行こうとする人」を引き戻すのは自分のため</h2>

<p>――ケムリさんはお友達が多い印象があります。例えば、YouTubeチャンネル「僕らの別荘」の中での振舞いを拝見すると、炎上しないラインに引き戻して、みんな機嫌よく終われるようにしている。すごい才能だなと感じます。</p>

<p>【ケムリ】嬉しいです。ありがとうございます。（シドニー）石井がね、すぐ燃えるところに行こうとする人なんで(笑)</p>

<p>あとは空気悪いの苦手っていうのはありますね。ただ自分のためにやってるんでしょうね。自分にとって心地いい空気にしようとしているだけなんですよね。</p>

<p>――得意な人、苦手な人ははっきりしていますか？</p>

<p>【ケムリ】僕はマックスで苦手な人にでも全然笑顔でいれるんですよね。めっちゃ嫌なんですけど、外から見たらそんなにこの人のこと嫌いには見えないと思います。</p>

<p>――苦手な人と距離を取ったりはされるんですか？</p>

<p>【ケムリ】距離を取っていることを悟られないようにはします。その場から立ち去る理由をちゃんとつけるとか。「この後用事があるから」などと伝えて。</p>

<p>距離を取りたい時に、その人に嫌われる必要ってないと思うんですよね。たまにいますよね、わざと嫌われるほうを選ぶ人。一矢報いてやろうとするのは、正直愚かだなと思いますね。</p>

<p>――プライドが高すぎて負けが許せない人もいますよね。</p>

<p>【ケムリ】勝ち逃げしたい気持ちがあるんでしょうけど、敵を作るような行動をする人の気持ちは本当にわからないですね。</p>

<p>――動物はその目線から見るとどうですか？</p>

<p>【ケムリ】動物はプライドがないですから、そこはすごいですよ。ちゃんと逃げるし。それを見習いたいですね。</p>

<p>――他者との関係作りが上手な動物は何か思い浮かびますか？</p>

<p>【ケムリ】マナティーとか、ゴリラとか。僕が自分と似ていると書かせてもらったのはマナティーなんです。仲間がやられたら助けに集まってきちゃうんですよ。それで結局自分もやられちゃったりするんですけど。優しいんです。余裕があって優しい点は、一緒にいたら楽しいでしょうね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コンビ間に「どちらが正しい」かは存在しない</h2>

<p><img alt="松井ケムリ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri062.jpg" width="1200" /></p>

<p>――コンビ間の人間関係は、具体的にどんな気にかけ方をされていますか？</p>

<p>【ケムリ】コンビはどうなっても1対1なんで、どっちが正しいとかないんですよね。良いも悪いもないし、どっちが多数派ということもない。意見が違うことが当たり前として臨むということなんじゃないですかね。</p>

<p>――正しさを求めない、ということですね。</p>

<p>【ケムリ】二人でやっている以上、自分の意見が通ると思うのはかなり厳しいんじゃないかな。お互いの判断がそこまで無茶苦茶ではないと信頼し合えているから成り立っているんでしょうね。</p>

<p>――お笑い芸人の世界は自分が一番正しいと思っている人が集まってきそうなイメージがあります。その中でバランスを保った考え方をされている方は珍しいんじゃないかなと思ったりもします。</p>

<p>【ケムリ】僕とくるまは関係性として、お互いの判断がそこまで無茶苦茶ではないことを、なんとなく信頼し合えてるんですよね。 だから違う意見があっても、なんか成り立ってるんでしょうね。&nbsp;</p>

<p>喧嘩もないですし、コンビを組んだ当初からそんな感じでしたね。</p>

<p>（取材・執筆・撮影：PHPオンライン編集部 片平奈々子）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331matsuikemuri012.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 19 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松井ケムリ（令和ロマン・お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>碁と電卓に夢中の5歳児に家族は…五冠棋士・一力遼を育てた決断とは？  田中章（共同通信客員論説委員）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/13700</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013700</guid>
			<description><![CDATA[「一力番」記者として、一力遼五冠のキャリアを見続けてきた著者。後に日本囲碁界を席巻する才能は、どのようにして磨かれたのか。その詳細を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="田中章氏「二刀流の棋士」" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/PIXTA_igo2.jpg" width="1200" /></p>

<p>新聞記者との二刀流という異色のキャリアを歩みながら、五冠を達成した囲碁棋士・一力遼（いちりき りょう）五冠。その類まれなる才能は、どのように磨かれていったのだろうか。一力氏の躍進を見続けてきた田中章氏の著書より、その足跡を振り返る。</p>

<p>※本稿は、田中章著『二刀流の棋士 一力遼』（日本棋院）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>7歳ですでに光っていた一力遼の才能</h2>

<p>2004年12月、仙台市の河北新報社本社の会長室で一力一夫会長から最近の新聞界の話を聞いていた。ネットを使って記事を発信することなどが話題になった。一段落したところで「会長、今、お孫さんとは何子で打っているのですか」と聞いた。</p>

<p>孫とは一力雅彦副社長の長男、一力遼だ。以前、「孫と碁を打っている。5子置かせているが、強くなっている」と話していた。一力会長は囲碁を趣味としていて高段者だ。</p>

<p>一力会長はすぐ返事をしなかった。やや間があいて「最近、打っていない」と言う。当然「どうしてなのですか」と尋ねる。<br />
「孫を相手に黒石を持つわけにはいかんだろう」</p>

<p>少しはにかみながら79歳の祖父が明かした。当時、一力は7歳、小学1年だった。9子置かせて始めた祖父と孫の対局が、早くも白黒逆転したというのだから驚いた。<br />
「それではもう五、六段になっているのですか」<br />
「打ってないから分からないが、それくらいあるかもしれない」</p>

<p>興味がわき出した。囲碁を覚え始めてまだ2年だという。そんなに早く強くなれるのだろうか。</p>

<p>私は社会人になってから囲碁を覚えた。「これは面白い」と思い、初心者向けの囲碁の本を買ってきて勉強した。やがて大竹英雄名誉碁聖の「大竹囲碁講座」5巻本を購入、全巻読み終えたころやっと初段ぐらいになった。</p>

<p>小学1年で五、六段とは。翌年2月、仙台市で開かれたボンド杯争奪全日本こども囲碁チャンピオン戦の東北大会に出場した一力を見に行った。最上級のクラスで打っていた。</p>

<p>そっと近づいて碁盤をのぞき込むと、一力の白番。右下に星からケイマにシマッた黒に白が手をつけたまま放置してある。続けて打つとコウになる形。やがて中央で戦いが始まった。そして放置してあった右下隅を動きだし、コウにする。中央の戦いをコウ材として使い、あっという間に黒の大石を取ってしまった。「小学1年生が何という高等戦術を使うのか」とただ感心するばかりだった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>祖母の後押しでプロの世界を目指す</h2>

<p>漢字の「遼」は遼遠などと使われるように「はるか遠い」という意味だ。広い視野と心を持ってほしいという両親の願いから名付けられた。字の構成要素に「『日（太陽）』『辶（道）』『大』『小』が入っているのが気に入っています」と母親の久美。</p>

<p>5歳の時、碁を覚えた。「オセロなどいくつか遊んでいたゲームの一つだった」が、すぐに碁が一番のお気に入りになった。もう一つのお気に入りは電卓。久美は「とにかく電卓さえ持たせておけばおとなしい子でした」と懐かしむ。電卓をたたいて数字で遊ぶ。次々に変化する数字に興味を持つ。ファンタジーの世界と認識したのであろうか。数字に対する特異な才能はこのころから芽生えたようだ。</p>

<p>子どもの時、母親の買い物について行くと、買った商品の値段を見て暗算し、レジに並ぶ前に「合計で○○○円だよ」と教えていた。まさしく「歩くレジ」である。今でも走っている車を見ると、プレートナンバーの四つの数字から「（足し算、引き算、割り算などをして）10になる組み合わせを考えます」と言う。それを一瞬でする。</p>

<p>囲碁を覚えるとたちまち虜になった。仙台駅近くにある「国際囲碁大学囲碁教室」に通いだす。祖父と打つ。自宅に配達される河北新報の囲碁観戦記を見て石を並べる。夢中になってやれば、強くならないはずはない。</p>

<p>この囲碁教室に2カ月に1回、宋光復九段が指導に来ていた。一力が6歳の時、初めて6子で指導碁を打った。「終わった後、検討をしようとしたら、遼はすぐさま石を片付け、いなくなってしまった。後で聞いたらトイレで泣いていたようです」と宋。教室の指導者が日ごろ「泣くのなら教室ではなくトイレで泣け」と言っていた。</p>

<p>「4カ月後、5子で打ったら、子どもですからパンパンとノータムで打つのですが、手どころでは手を止めて考える。感じが随分違っていました。局後にアドバイスをすると、こちらの目をちゃんと見て聞いている。『この子は強くなる』と思いました」</p>

<p>プロ棋士の指導碁は通常、初段で9子置く。5子だと五段格となる。祖父との手合割が白黒逆転したのも無理はない。</p>

<p>小学2年の時、宋が院生になることを勧める。だが、それは大きな家庭問題だった。祖父の一夫は当初「なにもプロになる必要はない。社長たちの間で『あんた碁が強いね』と言われるぐらいでいいのだ」と言っていた。</p>

<p>背中を押したのが祖母の博子だった。「才能があるのなら伸ばしてやりなさい」。博子は日銀職員だった時、日銀担当記者の一夫と出会った。日銀当時、才気活発な才女として有名だった。結婚後に住んだ仙台では赤いスポーツカーを乗り回していた。</p>

<p>すごい記憶力の持ち主で、初対面の簡単なあいさつをした程度なのに半年後に出会ったら「あーら、田中さん、お元気？」と話しかけられ、面食らった。私の顔も名前もとうに忘れているだろうと思っていた。一力の抜群の記憶力は祖母ゆずりだ。</p>

<p>祖母の力強い後押しもあって小学2年で院生になる。院生になるにはアマチュア六段相当の実力が必要だ。一夫は「相撲でいえばふんどし担ぎだな」と笑っていた。もう対局するには自分が何子か置かなくてはならない孫の成長を楽しみにする姿だった。一夫は日本相撲協会の横綱審議委員会の委員長に就任したこともある相撲通。かつては幕下以下の力士を「ふんどし担ぎ」と言っていたが、今では「若い衆」と呼び、死語になりつつある。ようするに徒弟制度の中でいう「したっぱ」である。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/PIXTA_igo2.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 18 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[田中章（共同通信客員論説委員）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>厳しい指導で学生が離れていった　大学教授が気づいた「ほめる」ことの意外な力  齋藤孝（明治大学文学部教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14117</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014117</guid>
			<description><![CDATA[明治大学の齋藤孝教授は、学生たちをほめたほうが授業はうまくいくと語る。周囲から評価される人の傾向とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ほめる" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_discussion.jpg" width="1200" /></p>

<p>ほめることは相手のためになるだけでなく、自分の心にも返ってきます。相手に良い影響を与えるだけでなく、自分にとっても毒消しにもなります。負の感情が芽生えた時にあえて相手をほめるとそうした感情は消えていきます。長年、大学の教壇に立ち数多くの学生を導いた齋藤孝教授がその極意をお教えします。</p>

<p>※本稿は、齋藤孝著「ほめるは人のためならず」(辰巳出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>授業はほめた方がうまく行く</h2>

<p>気持ちのいい会話をする技術があると、気持ちのいい会話ができる相手が増えていきます。</p>

<p>私は職業柄、さまざまな職場、テレビ局や大学へ行きますが、「ほめる」ことの必要性を日々実感しています。</p>

<p>30年間、大学生とつき合っているうちに年々、ほめた方が授業はうまく行くという傾向が強くなってきました。少々厳しめのことを言って気合いを入れ、反発心というものを期待するという時代が30年ほど前にはありましたが......。</p>

<p>しかし、反発心や反骨心を期待することがムダだということを年々学習しました。厳しめのことを言って、レジリエンス＝復元力を活用して伸ばすことを期待するのは大変リスクがあると身をもって感じたのです。厳しく言えば、それだけ学生が減るという経験をしました。</p>

<p>講義を受講する学生が減ったのでは伸ばすも伸ばさないもありません、講義に来てくれないと話になりません。</p>

<p>ですから、私の講義では、学生たちを初回からいろいろな形でちょっとほめる、あるいは４人１組で課題をひとつ与えて、それをやったら、お互いにほめることだけを言ってもらうことにしています。ほめコメントしか言わないという限定つきでやると、安心してプレゼンテーションができるようになるのです。待っているのはほめることだけですから、ストレスなく発表ができるというわけ。それを順々にほめていってもらって、「誰が一番ほめ上手だったのか？」ということまで投票で決めています。</p>

<p>これを毎回授業でやった結果、出席率がすごくよくなりました。要するに、辞める人がいなくなったのです。</p>

<p>安心して発表ができる。自分が準備したものに対して必ずほめてもらえるので努力しがいがある。そういう声があって、それが当たり前になってくると今度は人をほめることがむしろ楽しくなってくるのです。</p>

<p>学生または子どもをほめて自分がうれしくなる、伸びていく学生または子どもの姿を見るのがうれしい。これが先生または大人のメンタルに変わっていくということです。だから大人になったと実感するためには、ほめるのは楽しいなと思えるようになること。これが大人になる通過儀礼となります。</p>

<p>ほめる技術がある。ほめるのが楽しいと感じる。今の時代、これが社会人としてのひとつの通過儀礼だと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感じのいい人が評価される</h2>

<p>先日、学生100人全員が発表して、ひと言ずつ全員をほめていくというのをやりました。ひとり15秒ずつ発表していく中で、ひと言ほめて100人。まるで100本ノックです。普通の人はやらないでしょうが、私は日常的にやっていて全ての発表に対してほめています。すると、「自分たちの発表に自信がなかったのにちょっと自信を持てた」「ポジティブに言ってくれるので、すごくよかった」と好評でした。</p>

<p>ほめることが習慣になっていると、ネガティブなことを言うことができません。ネガティブなことが出てきそうなのを戻してしまうというか、出ないようになる回路ができているのでしょう。これは訓練で誰でもできるようになります。</p>

<p>私は東京大学の法学部にいたので論理的な能力に非常に自信を持っていました。論理に自信があるということは、自分の見方で相手を反駁できるのです。要するに相手の痛いところを突くようなことを得意としていました。</p>

<p>そうした結果、友だちが減ってしまったのです。もちろん論理は使えるものですが、論理力というものが人を幸せにすることはあまりない、ということがわかったのです。コミュニケーションのためには気持ちのいい会話を心がけた方が結局いいのだと。同級生の中にも大会社の役員になっている人もいますが、みんな感じのよい人ばかり。</p>

<p>「知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず」という孔子の言葉があります。これは「かしこい人は迷わずに判断できる、心がしっかりしている人は心配しない、勇気がある人はおそれない。この３つの心が大切だ」という意味です。知、仁、勇の３点があるということですが、とりわけこの仁の気持ちと優しさというものが感情として表れているのですね。</p>

<p>感じのいい人がみんなに評価され、こんなに上に行く（出世する）時代だというのをとくと感じます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_discussion.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[齋藤孝（明治大学文学部教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イライラを鎮めるには？ 僧侶が教える「心を落ち着かせる」ルーティン  大愚元勝（住職・慈光グループ会長）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14072</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014072</guid>
			<description><![CDATA[裏切りや理不尽な出来事に湧き上がる怒り。ぶつければ口喧嘩に、抑えれば心に積もる...。そんな怒りとの向き合い方を解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イライラする女性" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamibizwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>「どうして自分だけがこんな目に...」他人に裏切られたり、物事が思い通りに運ばなかったとき、心の奥からふつふつと怒りが湧き上がってくることはないでしょうか。その怒りを相手にぶつければ「売り言葉に買い言葉」となり、口喧嘩へと発展することも。</p>

<p>怒りの感情とは、いったいどう向き合えばいいのか。書籍『その悩み、ほとんどあなたの妄想かもよ？』から、その対処法を紹介します。</p>

<p>※本稿は、大愚元勝著『その悩み、ほとんどあなたの妄想かもよ？』（アスコム）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人生は思いどおりにならなくて当たり前</h2>

<p>怒りとは、自分の心の中で起こる火事のようなものです。放っておくと、燃え盛る炎がどんどん大きくなっていってしまい、簡単には消せなくなってしまいます。</p>

<p>大切なのは、火事を起こさないようにする予防策と、起こってしまったときの素早い初期消火です。</p>

<p>大前提として、「人生は自分の思いどおりになることなどほとんどない」そして「他人は自分の思いどおりになどならない」ということを心に留めておきましょう。これがなによりの予防策、不要な怒りを持たないで済む方法になります。</p>

<p>「家族は、友人や恋人は、同僚や部下は、私の思いを理解してくれるはずだ」「私がこれだけ尽くしたのだから、相応の見返りがあるはずだ」などと、他人に対して都合の良い期待をしないことです。</p>

<p>期待をしたことが実現されないから、「どうして私の思いどおりにならないんだ!」という失望が生まれ、それが怒りになってしまうのです。</p>

<p>決してマイナス思考を推奨しているわけではありませんが、最近は理想を追い求めすぎて世の中の明るい部分ばかりを見て生きている人が増えた気がします。</p>

<p>しかし、人生はそんなに甘くはありません。</p>

<p>私が申し上げたいのは、なんでも自分の都合の良いように考える楽観思考になりすぎないように、ということです。</p>

<p>それでも、人間ですから腹が立つ瞬間は訪れるでしょう。怒りの感情がこみ上げてきてしまったら、できるだけ火種の小さいうちに消火をすることがとても大事です。</p>

<p>火事は、酸素と乾燥した燃えやすいものがなければ燃え広がりません。ほどなくして火は消えます。怒りもそれは同じで、一瞬カッとなって火がついたとしても、&quot;燃料&quot;になるものを投下しなければ長続きはしません。</p>

<p>ですので、そんな状況を自らつくってあげましょう。</p>

<p>対象が物であれば、それを遠ざける。対象が人であれば、その場から離れる。</p>

<p>これが最善策になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大事なのは怒りに燃料を投下しないこと</h2>

<p>例えば、夫婦で意見が食い違って、口喧嘩になったとしましょう。お互い相手に対して怒っていて、一歩も引かなかったとします。</p>

<p>しかし、その際にくり出される「売り言葉に買い言葉」が、怒りの燃料になっているのです。</p>

<p>最初は「今日の洗濯物を洗濯カゴに入れていなかった」のが発端だったとしても、「そういえばこのあいだはゴミの捨て方が間違っていた」とか「前から思っていたけど食器の洗い方が雑だ」などと、その日の話とは関係のないネタが燃料としてどんどん投下され、ボヤで済むはずが、大火事に発展してしまうわけです。</p>

<p>こうなると、喧嘩に勝つこと、あるいはなんとかして自分が正しいことを認めさせることが目的になり、相手に打ち勝つためにあらゆる材料を探して火にくべている状態になります。</p>

<p>まさに、不毛の争いです。</p>

<p>ここで大事なのは、「自分で燃料を投下している状態」になっていることに気がつくことです。</p>

<p>気がついたらまず、その場から一度離れましょう。「逃げるの？」などと言われても無視をして、なにか言い返したくなる気持ちもグッとこらえて、一目散に退避してください。</p>

<p>そして、相手のいない場所に移ったら落ち着いて深呼吸。すると、さっきまでカッカしていた自分がまるで嘘のように、冷静さを取り戻すことができます。</p>

<p>相手もそれは同じ。</p>

<p>燃料さえくべなければ、怒りの炎は鎮まるものなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「単純作業」で心と体を切り離す</h2>

<p>深呼吸以外では、体を動かすことも効果的で、私は「掃除」をお勧めしています。</p>

<p>怒りの対象から離れても、ひとりで部屋にこもってじっとしていると、「でもちょっと待てよ、やっぱりどう考えても私は悪くない」などと、また燃料投下が始まってしまうんですよね。</p>

<p>こうなるともう相手はいないので、完全にひとり相撲です。そうならないために、例えば床や机の隅に溜まっている埃をひたすらきれいにする、服を整理整頓するなど、掃除や片づけに集中して、たんたんと体を動かしてみましょう。</p>

<p>すると、心と体が切り離されるので、余計なことを考えずに気持ちを落ち着かせることができます。実際に部屋もきれいになるので、一石二鳥です。</p>

<p>仕事中であれば、あまり考えずにできるようなルーティンワークに取り組むのがいいと思います。</p>

<p>また、水に触れることでも心を落ち着かせることができるので、流水を手で触る、あるいは温かいお風呂に浸かって、リフレッシュするのもいいでしょう。</p>

<p>怒るのは良くないことだと考え、「怒っちゃだめ」と自分に言い聞かせて我慢しようとする方もいらっしゃいますが、これはもう火が付いてしまっているのに、「燃えないで!」と念じているだけの状態なので、正直効果はありません。</p>

<p>最初にお話ししたとおり、怒りは本能によるものなので、なくすことができないのです。<br />
それよりも、予防策と初期消火を意識するほうが、自分にとっても相手にとっても良い結果をもたらします。</p>

<p>家族、パートナー、友人、同僚、上司や部下、憧れの芸能人―相手が誰であっても、自分の思いどおり、理想どおりにはなりません。</p>

<p>怒りの感情が生じたときは一歩引いて「自分の妄想が原因だな」「自分に都合の良い期待をしてしまっているな」と認識すること。</p>

<p>そして相手と喧嘩になってしまった場合には、燃え広がるような燃料を投下せず、その場から離れて冷静になること。これが、怒りで心を消耗させない秘訣です。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamibizwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大愚元勝（住職・慈光グループ会長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「なんとなくつらい」は気のせいじゃない　医師が説く、4月に心が折れやすい理由  野上徳子（医師／心理カウンセラー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14108</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014108</guid>
			<description><![CDATA[4月は心身の不調が増える季節。新生活のストレスが体に与える影響と、眠れない・気力が落ちるなどのサインへの対処法を医師が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="春の不調" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_OchicomuBizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>もし今、なんとなく眠れない夜が続いているなら、それは性格や気の持ちようのせいではないかもしれません。4月は、日本では新しい生活が始まる季節です。入学、入社、異動、転勤、引っ越しなど、多くの人にとって生活環境が大きく変化します。街には新しいスーツを着た新社会人や新しい制服の学生の姿が見られ、社会全体が新しいスタートの空気に包まれます。</p>

<p>しかしその一方で、この時期には心身の不調を訴える人が増えることが知られています。医療機関でも、春になると「眠れない」「胃腸の調子が悪い」「頭痛やめまいが続く」「食欲がない」「気分が落ち込む」といった症状を訴える人が増える傾向があります。</p>

<p>実際に、年度替わりの時期はメンタル不調の相談や休職が増える傾向があることが報告されています。また、厚生労働省が公表している新規学卒者の離職状況（2023年度）によると、新卒社員の離職は入社後早い時期に集中し、3年以内に約3割が離職しています。新しい環境への適応が、大きな心理的負担になることが示唆されています。</p>

<p>このように4月は、心と身体の両方にストレスがかかりやすい季節なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ4月にメンタル不調になる人が増えるのか&nbsp;</h2>

<p>4月に不調が増える背景には、単に忙しいからではありません。人の心と身体を不安定にする要因がいくつも重なっています。まず大きいのが、環境の急激な変化です。</p>

<p>新しい職場、新しい学校、新しい人間関係、新しい役割など、生活環境が一気に変わります。人間の脳は未知の環境に置かれると「危険があるかもしれない」と判断し、身体を緊張モードに切り替えます。このとき自律神経のうち交感神経が優位になり、心拍数の上昇、筋肉の緊張、呼吸の浅さ、胃腸機能の低下といった反応が起こります。つまり新生活は、無意識のうちに身体を常に緊張状態にしてしまうのです。</p>

<p>次に、日本社会に特徴的な心理的要因があります。新しい環境では「最初が肝心」「迷惑をかけてはいけない」「しっかりやらなければ」「期待に応えなければ」と考えがちです。その結果、弱音を吐かない、無理をする、休まないという状態になりやすくなります。最初は踏ん張れても、その頑張りが続くと心身は次第にエネルギーを失っていきます。</p>

<p>これが、4〜5月にかけて体調や気力が急に落ちる「5月病」と呼ばれる状態につながります。5月病は病名ではありませんが、新しい環境に適応しようとした心身が限界を迎えるサインとも言えます。</p>

<p>さらに、春は自律神経が乱れやすい季節でもあります。寒暖差、気圧変動、花粉、日照時間の変化など、身体に影響する要因が多く、疲労感、だるさ、頭痛、めまいといった症状が起こりやすくなります。このように春は、心理的ストレスと身体的ストレスが同時に重なる時期なのです。</p>

<p>また、この時期の不調は単なる気分の問題ではなく、実際の疾患として現れる場合もあります。代表的なものとして、適応障害、うつ状態、自律神経失調症、過敏性腸症候群、緊張型頭痛などがあります。</p>

<p>さらに、不調の起こりやすさには心理的な傾向も関係すると考えられています。例えば「完璧にやらなければならない」「人に迷惑をかけてはいけない」「期待に応えなければならない」といった思考パターンが強い場合、自分を追い込みやすくなり、ストレスを溜め込みやすくなる傾向があります。環境の変化だけでなく、その環境への向き合い方も心身の状態に影響すると考えられています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>メンタルを保つためにやってはいけないNG行動3選&nbsp;</h2>

<p>新生活でメンタルを崩す人には、共通する行動パターンがあります。</p>

<p>一つ目は、最初から100％で走ることです。 新生活は短距離走ではなく長距離マラソンです。最初から全力で走れば、1か月後には息切れしてしまいます。6割くらいの力で始めるくらいがちょうどよいのです。</p>

<p>二つ目は、弱音を吐かないことです。 「弱音を吐くのはよくない」と思われがちですが、感情を言葉にすることはストレスの解放になります。話すことで感情が整理され、脳の緊張が緩み、自律神経も安定しやすくなります。つらさを抱え込むほど、心身への負担は大きくなります。信頼できる人に話すことや相談することは、ストレスの調整に役立ちます。</p>

<p>三つ目は、睡眠を削ることです。 新生活では残業や歓迎会、生活リズムの変化などで睡眠が削られがちです。しかし睡眠は、脳と心を回復させる時間です。睡眠不足が続くと、不安感、イライラ、集中力低下が起こりやすくなり、メンタル不調を悪化させます。また、メンタルの安定に関係する神経伝達物質であるセロトニンの働きにも睡眠が関与しているとされています。</p>

<p>ここで一度、自分の状態を振り返ってみてください。朝起きるのがつらい、休日でも疲れが取れない、仕事や学校に行くことを考えると気分が重い、人に会うのが面倒、集中力が続かない、イライラしやすい、食欲が落ちた、眠れない、頭痛や胃腸の不調が続いている。こうした状態が複数続いている場合は、ストレスが溜まっているサインかもしれません。</p>

<p>大切なのは、「まだ頑張れる」と無理を続けることではなく、早めに自分の不調に気づくことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本企業に根付く「過緊張構造」&nbsp;</h2>

<p>個人の努力だけでなく、働く環境の構造もメンタル不調と深く関係しています。</p>

<p>日本の企業文化には、「失敗してはいけない」「迷惑をかけてはいけない」「空気を読まなければいけない」といった無言の圧力があります。こうした文化は、人を常に緊張状態に置きます。慢性的な緊張状態は、自律神経の乱れ、不安、抑うつなどにつながりやすくなります。特に4月は、新入社員や異動したばかりの人が、この過緊張の中に一気に入る時期です。</p>

<p>本人は「自分が弱いからつらい」と思いがちですが、実際には社会や組織の側にも、人を緊張させやすい構造があるのです。「つらいのは自分だけ」ではなく「この環境が人を追い詰めやすい」と知っておくだけでも、心の負担は少し軽くなります。だからこそ、日常の中でこまめに自分を整えるセルフケアが大切になってきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日常生活でできる春のセルフケア&nbsp;</h2>

<p>では、この時期をどう乗り切ればよいのでしょうか。医師としておすすめしたいのは、特別なことではなく、日常の中でできるシンプルなセルフケアです。</p>

<p>まず大切なのは、朝日を浴びることです。 朝の光を浴びることで、体内時計が整い、セロトニンの分泌が促されることが知られています。これは睡眠リズムや気分の安定にも関係しています。</p>

<p>次に、軽い運動です。 ウォーキングなどの軽い運動は、ストレスホルモンを下げ、自律神経を整え、気分を安定させる助けになります。1日15分程度でも十分です。</p>

<p>そして、深呼吸。 ストレス状態では呼吸が浅くなる傾向がありますが、ゆっくりとした深い呼吸は副交感神経を働かせ、身体をリラックスさせる効果があります。</p>

<p>さらに大切なのが、頑張りすぎないと決めることです。 完璧を目指しすぎないこと。自分を責めすぎないこと。できない自分も認めること。こうした心の余白が、心と身体の健康を守ります。</p>

<p>多くの病気は突然始まるわけではありません。身体は必ず、その前に小さなサインを出しています。眠れない、疲れが取れない、食欲が落ちる、気分が落ち込む、頭痛や胃腸の不調が続く。こうした症状は、身体からの大切なメッセージです。</p>

<p>4月は、新しい環境に適応しようとして、多くの人が無意識のうちに頑張りすぎてしまう季節です。けれど大切なのは、頑張ることだけではありません。頑張りすぎないことも、同じくらい大切です。</p>

<p>もし今、「なんとなくつらい」と感じているなら、それは身体が出しているサインかもしれません。少し立ち止まり、自分の心と身体の状態を見つめてみてください。自分を大切にすることが、結果として健康を守り、長く元気に働き続けることにつながるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_OchicomuBizman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 11:55:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[野上徳子（医師／心理カウンセラー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>会話が続かない人が、雑談中に意識すべき「2つのポイント」  ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14085</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014085</guid>
			<description><![CDATA[雑談が上手になるためには、話す技術の向上やメンタルの克服よりも大切なポイントがある。雑談中に意識したい重要なポイントを、「言葉のプロ」ひきたよしあきさんが解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="雑談が続かない" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg.jpg" width="1200" /></p>

<p>「雑談が上手になるコツは何だと思いますか？」と質問されたら、何と答えますか？トーク力を鍛えたり、面白い話題を探したりすることが大切だと思われがちですが、その前に「感じのよさ」を身につけることが大切だと、「言葉のプロ」として活躍するひきたよしあきさんはいいます。</p>

<p>では、感じよくするために、どのようなポイントを意識すればよいのか――本稿では、第一印象が会話に与える影響や感じよく見せるコツを紹介します。</p>

<p>※本稿は、ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>雑談で大切な「3段階ピラミッド」</h2>

<p><img alt="雑談で大切な「3段階ピラミッド」" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260402zatsudannokotsu01.jpg" width="1200" /></p>

<p>どうしたら雑談が上手になるか。よく言われるのはこの2つです。</p>

<p>・雑談の技術を磨く</p>

<p>・雑談が苦手というメンタルを克服する</p>

<p>どちらも正解です。でも実は、もっと手前に、苦手な雑談を克服するためのとても大切なことがあります。それが、「感じのよさ」です。ぶっちゃけ、最悪これさえできれば、雑談なんて、なんでもいいんです。</p>

<p>上の図は「雑談の3段階ピラミッド」です。</p>

<p>①感じのよさ</p>

<p>②メンタル</p>

<p>③技術</p>

<p>雑談において土台となるのが「感じのよさ」です。感じのよさを身につけるだけで雑談の苦手を大きく減らすことができます。</p>

<p>「え？感じよくするだけでいいの？そんなバカな」そう思った人もいらっしゃるでしょう。そんな方に質問です。あなたが雑談をして、「うわ、なんか嫌な感じ！」と思った人のことを思い出してください。</p>

<p>・雑談がへたくそな人ですか？</p>

<p>・雑談に自信がなさそうな人ですか？</p>

<p>・雑談のときに感じが悪い人ですか？</p>

<p>圧倒的に最後の人じゃないでしょうか。つまり、雑談が苦手な人は、まずは「感じよく」するところからはじめればいいのです。これまで、いろんな本を読んでも、いまいち雑談力が上がる実感を得られなかった人も、「感じよくする」ことなら、すぐにでもできるような気がしませんか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>思った以上に、あなたは笑顔を作れていない</h2>

<p>「感じをよくするなんて簡単じゃん！」そう思った方もいらっしゃると思いますが、この感じのよさって意外と難しく、できていない人も多いです。</p>

<p>突然ですが、大人が1日に笑う回数は何回くらいだと思いますか？たったの15回だそうです。ちなみに、子どもは1日平均400回笑うそうです。そう思うと、15回って少なすぎません？思っている以上に、大人はしかめっ面をしているのです。</p>

<p>さらに、雑談が苦手な人ほど、無意識に「他人が怖いし緊張するから、人と会ったとき、相手にわかる形で避けたりする」といったことをほぼ自覚なくやってしまっています。たとえば...</p>

<p>・沈黙の間が嫌で、気まずそうな顔をしている</p>

<p>・普段から「不機嫌そうに見える」顔で下ばかり見ている</p>

<p>・話すときに、視線を常に下や横にそらしている</p>

<p>といったようなこと、思いあたりませんか？</p>

<p>昔の私も、緊張のあまりにこうなっていたようです。無意識のうちに出ている態度なので、それがまわりからどう見えているかまでは、自分でも気づけないものです。本当は「もっと仲良くなりたい」「話したい」と思っているのに、気づけば「怖さ」のほうだけが表に出てしまっていたのです。</p>

<p>だからこそ、意識して、笑顔を作っていくことが重要なのです。最初は作り笑いでも大丈夫。とにもかくにも、笑顔でいることが大切です。こちらが笑顔でいれば、それを見た相手は安心して心を開いてくれる。こちらが冷たそうな表情をしていれば、相手は身構えてしまう。笑顔は、相手から好感を勝ち取り、警戒心を解くための、手軽で効果のある武器なのです。</p>

<p>そうは言っても、笑顔が苦手、笑顔になろうとすると顔がひきつるという人もいるでしょう。笑顔を作るときのポイントは、感情とは別に、口角を鍛えて頬を上げること。感情ではなく、筋肉を動かすかどうかの問題です。笑顔が苦手な人は、口角を上げることからはじめましょう。</p>

<p>まず、口角がどのくらい上がるかをチェック！　鏡を見ながら、ニッと笑った顔をしてみてください。思っていた以上にきついはず。日ごろ、いかに頬などの筋肉を使っていないかがわかります。</p>

<p>まずは、朝に髪をセットするときなど、鏡を見るついでに、口角を上げて笑う練習をしましょう。繰り返すうちに頬などの筋肉が鍛えられて、自然と笑顔が作りやすくなります。人は、誰かと一緒だと30倍も笑いやすくなるそうです。雑談はまさにこの環境にあります。人と会うときは、まずは「口角を上げる」ことを基本の表情にしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「感じのよい人」になる1丁目1番地は「見た目」</h2>

<p>さきほどの笑顔と同じくらい、「感じのよい人」になる重要なポイントがあります。それが「見た目」です。なぜなら、人は言葉よりも先に「印象」で相手を判断するからです。</p>

<p>どんなに素敵な話をしても、最初に「怖そう」「疲れてそう」と思われたら、その時点で心のシャッターを閉じられてしまう。逆に、明るい表情や清潔感のある佇まいがあれば、どんな話をしても「この人、感じいいな」と思ってもらえるのです。</p>

<p>つまり、「見た目」は会話の入口であり、あなたの「第一のリアクション」でもあります。相手に安心してもらう最初の一歩として、ここを整えるだけで、雑談のハードルはぐっと下がります。まずは鏡の中の自分を見つめてください。顔だけでなく、姿勢や服装もしっかりと見てください。</p>

<p>・しかめっ面になっていませんか</p>

<p>・笑顔になっていますか</p>

<p>・思ったより疲れた顔をしていませんか</p>

<p>・髪の毛がボサボサではないですか</p>

<p>・猫背になっていませんか</p>

<p>・服にシワはありませんか</p>

<p>・指を映してください。爪が伸びていませんか</p>

<p>・髭はきれいに剃れていますか</p>

<p>・まさか......鼻毛は出ていないでしょうね？</p>

<p>ただ鏡の前に立つといっても、チェックすることはこんなにもあります。そうなんです。「感じのよい人」になる1丁目1番地は、「見た目」なんです。</p>

<p>一般には、「見た目」よりも「内面」が大切だと言われます。しかし、理想論ではなく、いつも現実論を展開した『君主論』の著者マキャベリは、「人は一般的に、内容よりも外見で判断する。内面を判断できる洞察力を持つ者はまれである」と語っています。嫌な話ですが、これは現実。目からの情報で他人を判断する人はとても多いのです。</p>

<p>また、イギリスの小説家リットンは、「美しい顔が推薦状であるならば、美しい心は信用状である」と言いました。「美しい顔」とは、外見のことをさすと考えたらどうでしょう。感じよく見られるように見た目の印象を整えた姿は、相手に自分を推薦する役割を果たすはずです。まずそれがあってから、内面の「信用状」が相手に届くのです。</p>

<p>だから、話す内容や、声の大きさ、話すスピードなどを気にする前に、まずは、「見た目」から「イイね！」と思ってもらえるように、整えることが大事なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>他人の成功や自慢話に「いいね」と言ってみる　悪い感情が消える一つの技  齋藤孝（明治大学文学部教授）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14116</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014116</guid>
			<description><![CDATA[齋藤孝さんは、嫉妬などの嫌な感情も「ほめる」ことによって解消できると話す。ほめることの効能とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ほめるは人のためならず" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_casualmeeting.jpg" width="1200" /></p>

<p>ほめることは相手のためになるだけでなく、自分の心にも返ってきます。相手に良い影響を与えるだけでなく、自分にとっても毒消しにもなります。負の感情が芽生えた時にあえて相手をほめるとそうした感情は消えていきます。長年、大学の教壇に立ち数多くの学生を導いた齋藤孝教授がその極意をお教えします。</p>

<p>※本稿は、齋藤孝著「ほめるは人のためならず」(辰巳出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ほめる人生」は2種類ある</h2>

<p>人を「ほめて伸ばす」とはよく言われることですが、これはほめる側の人間にも言えることで、ほめると人は伸びていくのです。</p>

<p>まず、「ほめる人生に入っているか」。これが問題です。「もう迷わずほめるんだ、ほめることを中心に生きていく！」このように、ほめる意思を固めてください。こう決めれば、ほめ方は自然と工夫されていくようになります。</p>

<p>「ほめる人生」は「ほめられたい人生」と「ほめたい人生」のふたつ。「ほめられたい」のは子どもの人生で、「ほめたい」のは大人の人生ですから、どこかで転換する必要があります。</p>

<p>ですから、教師がほめられたいと思うのは少しおかしいのです。たとえば「先生、１年間お世話になりました。先生の授業がよかったおかげで、勉強が好きになりました」と生徒から言われるのはいいでしょう。それは結果ですから、全然かまいませんが、ほめられたくて授業している先生はあまりいないと思います。でも、生徒は「ほめられたい！」と思っています。それは子どもの心のあり方です。</p>

<p>つまり、どこかで自分自身が「ほめられたい」と思っている側から、「ほめたい」と思う側へと転換する。これを意識的にやった方がいいと思います。その境界線をきちんと踏み越えることが大切なのです。とは言え、ほとんどの人が境界線を踏み越えようとハッキリ意識したことはあまりないと思います。</p>

<p>私が見ている限り学生から教師になっていくプロセスにおいて、これはすごく大きなことです。</p>

<p>では、何が違うのか。自分の存在自体を認められたいという存在承認欲求を抱えているかどうかです。その状態から他者の存在承認欲求を満たす人生へと欲求を変えるようにしましょう。つまり、他の人の存在承認欲求を満たすことで満足するということです。</p>

<p>相手の喜んでいる顔が見たいのが大人の態度だと思います。子どもがプレゼントをもらってうれしそうにしている顔を見て、うれしいと感じるのが大人です。もちろん返礼が欲しいわけではなくて、それを見てうれしく感じるのです。</p>

<p>このように大人への境界線は「ほめる」に表れていると思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ほめることを技にする</h2>

<p>時として、人には悪い感情が芽生えてしまうことがあります。優れた人の才能を羨む。同僚の出世を妬む。競争相手を憎む。他人の成功に嫉妬する。そういう悪い感情を芽生えさせると、つい他人の悪口を言いたくなる。</p>

<p>そんな時は、「いいね！」とほめてしまいましょう。すると、悪い感情の元になっている競争心や劣等感から一気に解放されていく......そういった体験を私は何度もしています。</p>

<p>世の中には悪い感情を芽生えさせる情報があふれています。SNSでは一般の人たちが、流行を先取りしたとか、お金儲けをしたとか、こんなにルックスがいいとか、自慢話をあふれさせています。</p>

<p>自慢話に触れて、悪い感情が芽生えないようにするには、いくら気に入らなくても、「これもいいよね！」「人気あるんだ、すごいね！」ととりあえずほめます。そうすると、客観的に物事を見ることができ、悪い感情が不思議と消えていくのです。</p>

<p>このように、ほめることを悪い感情の毒消しに使うこともできるのです。</p>

<p>ほめることは一種の技。技は習慣です。</p>

<p>私は「技の理論」をずっと研究してきましたが、ポイントは「量質転化」です。基本を繰り返すと、ある瞬間に「量質転化」を起こして一生使えるようになると『弁証法・認識論への道　武道講義入門』（三一書房）で空手家の南郷継正さんが語っています。</p>

<p>これは量を重ねていくと、ある時に質的な変化が起きるという考えですが、普通、量と質は別のものだと思われています。たとえば、物作りでは質をよくしようとすると量が限られる、量を増やすと質が下がる、そういう関係だととらえられています。</p>

<p>しかし、技はそうではなく量と質はお互いに浸透し合う関係にある。特に技の理論としては反復練習を重ねて量が増えてくると、ある時、質的な変化が起こる。</p>

<p>これは面白い発想だと思いました。自転車で考えればわかりやすいのですが、自転車は１度乗れるようになると一生乗れる。そのためには練習量が必要になるのです。かけ算の九九も同じで一生使えますよね。これが技というものです。</p>

<p>無意識に使えるもの＝技。ですから、最初は上手にほめることができなくても、練習をして数をこなしていくうちに無意識にほめることができる「技」となるのです。ほめるの技化です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_casualmeeting.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 11:55:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[齋藤孝（明治大学文学部教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>日本は部下を「育てる」、世界は「活かす」　人材育成の決定的な違い  ピョートル・フェリクス・グジバチ（プロノイア・グループ株式会社 代表取締役）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14064</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014064</guid>
			<description><![CDATA[日本と世界では、「上司が果たすべき役割」について、大きな考え方の違いがあります。マネジメント方法などにどのような違いがあるか、ピョートル・フェリクス・グジバチさんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ピョートル・フェリクス・グジバチ著『世界の一流は「部下」に何を教えているのか』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizkaiwa.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下を「育てる」のか、それとも部下を「活かす」のか――日本と世界では、マネジメントに対する考え方が大きく異なっており、一見「冷たい」と思われがちな世界のマネジメント方法に学ぶことがあると、プロノイア・グループ株式会社の代表取締役であるピョートル・フェリクス・グジバチさんはいいます。本稿では、キャリア支援の方法などにも触れながら、日本と世界の部下教育に対する考え方の違いを見ていきましょう。</p>

<p>※本稿は、ピョートル・フェリクス・グジバチ著『世界の一流は「部下」に何を教えているのか』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本の上司は部下を「育てる」 世界の上司は部下を「活かす」</h2>

<p>ジョブ型雇用が一般化している欧米企業や外資系企業では、上司が果たすべき役割そのものが日本企業とは根本的に異なります。日本の上司は部下を「育てる」ことを前提にマネジメントを考えますが、世界標準の上司は部下が持つ能力を「どう活かすか」という問いを起点にしています。これは単なる言葉の使い分けではなく、マネジメントの根底にある思想そのものの違いによるものです。</p>

<p>日本型の組織では、人は会社が時間をかけて形づくる「これから育てる存在」であると見なされています。これに対して世界標準の組織では、人はすでに市場に立つプロフェッショナルであるという前提に立っています。</p>

<p>そのため、組織において問われるのは「どう育てるか」ではなく、「どの場所で最も価値を生むか」という点に集約されます。上司の役割も、人を鍛えることではなく、個々の能力が最大化する配置を設計することに重心が置かれているのです。</p>

<p>日本企業のマネジメントが「人を育てる」のに対して、欧米企業や外資系企業では、特定の役割に対して個人の「今ある強みを最大限化する」という発想が主流です。この意図の違いが、キャリア支援のアプローチにも反映されています。世界の一流の上司は、次のような3つのキャリア支援に注力しています。</p>

<p>①部下の「市場価値」を高める</p>

<p>世界の一流の上司は、部下の「市場価値」を高めることに全力を尽くします。ジョブ型雇用が前提となる欧米企業では、自社の中だけで通用する人材を育てるのではなく、社外でも高く評価される能力を身につけさせることを目指しています。こうした姿勢は、日本的な感覚では、「会社に対する裏切り行為」と捉えられがちですが、実際にはまったく逆の効果をもたらします。</p>

<p>どこでも通用するという自信を持つ人材ほど、目先の保身に走りません。自分の価値が外部でも通用すると理解しているからこそ、主体的に判断し、結果に責任を持つ姿勢を取ります。こうしたプロフェッショナルは、単に組織にしがみつくのではなく、組織の成果に対して本気で向き合うようになります。</p>

<p>市場価値の高い人材を育てることは、組織に対する裏切りではなく、チーム全体の基準を引き上げる最短ルートです。どこでも通用する人材が増えるほど、組織の競争力は構造的に強固なものに変化するのです。</p>

<p>②多様な部下を「均等」に育てない</p>

<p>世界の一流の上司は、多様な部下を「均等に育てない」という方針を貫いています。国籍や年齢、専門領域が多岐にわたるチームには、全員を同じ型に当てはめて育成する......という発想は存在しません。上司が重視するのは、全員を一律に成長させることではなく、個々の強みが日々の業務の中で最大限に発揮されているかどうかです。</p>

<p>すべての部下を平等に扱う育成は、チームに一時的な安心感を与えますが、突き抜けた成果を生むことはありません。多様な個性を活かしきるマネジメントは、単なる親切心によるものではなく、部下を同じ型に押し込まないという、極めて難度の高い意思決定を伴う任務なのです。</p>

<p>③明確な「キャリアパス」の提供</p>

<p>世界の一流の上司は、部下のキャリアパスを曖昧にすることを嫌います。部下が「どこを目指せるのか？」「何が足りていないのか？」「今の状態を続けると、将来どのようなリスクが生じるのか？」といった現実を、可能な限り、早い段階で明確に伝えています。</p>

<p>日本ではあえて言葉にしないことが配慮とされがちですが、世界基準では情報の曖昧さは無責任な態度と見なされます。厳しい現実を伝えない、言わないという「優しさ」は、部下の将来を守るどころか、自らのキャリアを主体的に選ぶための選択肢を削っているにすぎません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本企業と欧米企業に見る「マネジメントの違い」</h2>

<p>欧米企業や外資系企業では、上司が自らチームを編成することが一般的ですが、管理職としての真の役割が問われるのは、プロジェクトが終了し、チームが解散を迎える「その後」の局面にあります。チームの解散の時期が近づくと、部下は社内における自分の必要性や、次に向かうべき場所があるのか......について考え始めます。</p>

<p>スキルの高い部下には、他部署や経営層から自然と声がかかりますが、どこからも誘いを受けない部下もいます。その際、誘いのない部下に残された選択肢は、自ら空きポジションに応募するか、割増退職金を受け取って会社を去るか......の2つしかありません。</p>

<p>ここで上司には、自らが採用した部下に対する覚悟が求められます。上司は社内を回り、部下を積極的に売り込んで次の居場所を探しますが、これは単なる人情ではなく、マネジメントという職務の重要な一部です。</p>

<p>欧米企業で採用前に行われるリファレンス・チェックでは、元上司に対して「この人をまた雇いたいか」という問いが投げかけられます。この問いに誠実に答えることも、部下に対するキャリア支援の一環です。</p>

<p>解雇や契約終了といった決断は、一見すると冷淡な対応に映るかもしれませんが、グローバルビジネスの世界では、個人の評判は蓄積され、一度離れた相手とも将来どこかで再び交差する可能性を視野に入れています。こうした地続きのつながりがあるからこそ、上司は部下のキャリアに対して、最後まで責任を持ち続けなければならないのです。</p>

<p>日本のマネジメントは「人を大切にしている」と語られがちですが、現実には組織を守るために、個人の立場を曖昧なまま放置しているケースも少なくありません。世界のマネジメントは一見すると冷徹に見えますが、その代わり上司には、部下をプロフェッショナルとして扱い続けるという明確な責任が課されています。</p>

<p>この責任の有無こそが、日本的な「育てる」という概念と、個人の能力を最大限に「活かす」という概念の決定的な違いといえます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下の「キャリア」を最優先で考えてくれた上司</h2>

<p>僕自身も上司の優しさに触れて、涙が出るほど嬉しかった経験があります。僕はモルガン・スタンレーを経て、グーグルに入社しましたが、転職を決断する際、直属の上司として大変お世話になったモルガンのエグゼクティブ(上級役員)が、親身になって僕のキャリアを考えて、温かく送り出してくれたことを今でも鮮明に記憶しています。</p>

<p>僕が転職を考え始めたのは、2008年のリーマン・ショックの直後で、モルガンでも大幅にスタッフが減って、大混乱の時期を迎えていました。僕のキャリア・ステージを考えた時、会社から与えられた選択肢は、香港に行くか、ロンドンに行くか、ニューヨークに行くか......という3つに限られていました。</p>

<p>「どうしようか？」と判断に迷っていたら、絶妙なタイミングでグーグルからのオファーが届いたのです。当時のグーグルは、急成長を遂げたテクノロジー業界のリーディング・カンパニーですから、給料が高いだけでなく、「いろいろと新しいことを学べる機会が増えるだろう」と考えていました。</p>

<p>それでも自分の考えがハッキリと決まらないため、僕のメンター的な存在で、上司と部下の関係で何度も一緒にプロジェクトをやってきたエグゼクティブのポールさんに、「モルガンを辞めて、転職しようかと考えています」とチャットを送ったのです。ポールさんは、新卒からモルガンに在籍するスター・プレーヤーで、転職の経験は一度もないはずですが、素早く反応が返ってきました。</p>

<p>「どこに行くんだ？」</p>

<p>「グーグルです」</p>

<p>「であれば、行くべきだな」</p>

<p>会社のピンチに直面していた人事部長には、「何とか残ってくれないか」と再三の引き止めをされましたが、直属の上司は、明快に転職を応援してくれました。</p>

<p>「これからのピョートルのキャリアを考えるならば、グーグルはチャンスのある会社だと思う。迷わず行きなさい」</p>

<p>普通の上司であれば、辞める理由を含めて、あれこれと質問をすると思いますが、ポールさんは部下のキャリアだけを考えて、即断即決で背中を押してくれたのです。</p>

<p>上司の温情に今でも深く感謝していますが、もし逆の立場だったら、僕に同じような判断ができただろうか......と考えることがあります。会社がどんな状態であっても、「部下のキャリアを優先して考える」という元上司の決断に、多くの学びを授けられたように思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizkaiwa.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ピョートル・フェリクス・グジバチ（プロノイア・グループ株式会社 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>死ぬ間際に「もっとメールを返せばよかった」と思う人はいない　本当に守るべき資産とは  デヴォン・プライス(著), 佐々木寛子(翻訳)</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14089</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014089</guid>
			<description><![CDATA[デヴォン・プライス博士が、現代人が陥っている「仕事量＝自分の価値」という危うい思考の罠について解説してくれた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="なぜ休むことに罪悪感を覚えるのか" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusing.jpg" width="1200" /></p>

<p>「もっと成果を出さなければ」「メールはすぐに返さなければ」</p>

<p>私たちは日々、まるで見えない誰かに追い立てられるように「生産性の向上」を求め続けています。しかし、その先に待っているのは、本当に私たちが望んだ幸福なのでしょうか。</p>

<p>『なぜ休むことに罪悪感を覚えるのか』では、あるエリート学者の衝撃的な決断を通じて、現代人が陥っている「仕事量＝自分の価値」という危うい思考の罠を暴いています。</p>

<p>※本稿は、デヴォン・プライス (著), 佐々木寛子 (翻訳)『なぜ休むことに罪悪感を覚えるのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>キャリアの絶頂で「終わりのないレスポンス」を捨てた女性</h2>

<p>産業組織心理学者のアネット・タウラー博士は、職場の生産性や従業員のウェルビーイングを研究する専門家でした。彼女はシカゴのデポール大学で「テニュア（終身在職権）」という、学者として最高の栄誉と安定を手に入れていました。</p>

<p>しかし、ある日彼女は、そのすべてを捨てて大学を去る決断をします。</p>

<p>きっかけは、自身の研究対象である「職場の有害さ」が、自分自身の足元にも蔓延していると気づいたことでした。そこでは教員も学生もストレスにまみれ、休憩も取らずに高い業績を出すプレッシャーが常にありました。</p>

<p>誰もが「誰がどれだけ動いているか」に目を光らせ、疲れ果ててイライラし、自分より立場の下の人を叩くことでストレスを解消する――。心理学の専門家として「健やかな職場」を追求してきた彼女は、皮肉にも、届き続ける要求に対して「常に反応し、生産性を証明し続けなければならない仕組み」の一部になっていることに耐えられなくなったのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仕事量」という呪縛からの脱却</h2>

<p>大学を去ったアネットは今、マラソンに参加し、アート作品を作り、ミステリー小説を執筆しています。もちろん仕事もしていますが、それは彼女にとって「やりたいこと」を選んだ結果です。かつてのように、外部から押し付けられる締切や、絶え間ない連絡を最優先にすることはありません。</p>

<p>彼女が手に入れたのは、仕事の成果によって定義される自分ではなく、「自分の意志で時間を使う自由」という名の資産でした。</p>

<p>私たちは、「人間は8時間程度は座って作業をこなせるはずだ」という前提の中で生きています。しかし、本書はこの前提そのものが非現実的であると指摘します。</p>

<p>生産性が低い、と自分を責める人は多いが、実際には、私たちは健康でいられる業務量をはるかに超える仕事をしている。</p>

<p>私たちは、すでにキャパシティを越えた「返信」や「作業」を自分に課しているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが本当に守るべき「資産」とは</h2>

<p>仕事に没頭し、誰よりも早くメールを返すことは、一時的な達成感や「自分は必要とされている」という安心感を与えてくれるかもしれません。しかし、人生の終わりに「もっとあの時、メールを返しておけばよかった」と後悔する人は、おそらく一人もいないでしょう。</p>

<p>あなたが本当に守るべき資産は、組織から与えられた肩書きや、日々のタスクを処理するスピードではありません。それは、アネットがそうしたように、「優先順位をつけて、自分にとって大事なことに時間や関心を割く自由」です。</p>

<p>もし今、あなたが「生産性が低い」と自分を責めているのなら、それは能力不足ではなく、心身が発している「これ以上は限界だ」という自然な警告サインです。</p>

<p>一度立ち止まり、問いかけてみてください。<br />
「今日、私が本当に大切にしたかった時間は、画面の中の反応だっただろうか？」</p>

<p>他人の期待に応えるための仕事量を減らすことは、怠慢ではありません。自分らしい人生を取り戻すための、最も勇敢で知的な決断なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusing.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[デヴォン・プライス(著), 佐々木寛子(翻訳)]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「雑談が苦手」を克服するには？ 会話が上手い人がやっている1つの習慣  ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14083</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014083</guid>
			<description><![CDATA[雑談が苦手な人は、その理由を「共通の話題がないから」と考えがちですが、実は「自信のなさ」が大きく起因しているそう。「言葉のプロ」であるひきたよしあきさんが、雑談のハードルを下げる方法を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utility/jyoseiegao.jpg" width="1200" /></p>

<p>家族や親しい友人とは気軽に話せるのに、外ではうまく話せない――そんな悩みを抱える人は少なくありません。その原因は「相手との共通した話題がない」ことではなく、「自信のなさ」にあると、コミュニケーションコンサルタントのひきたよしあきさんは語ります。</p>

<p>では、どうすれば雑談のハードルを下げることができるのか。本稿では、自然に&quot;会話脳&quot;を鍛えられるコツを紹介します。</p>

<p>※本稿は、ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>雑談が苦手な人が見落としがちなこと</h2>

<p>私は小・中学校でも授業を持っているのですが、保護者から相談が来ることが頻繁にあります。「うちの子は、家ではよくしゃべるのに、学校や外に出ると全然しゃべれないんですが、どうしたらいいでしょうか？」</p>

<p>子どもも、雑談できないことに悩んでいます。家族や友だちなど、親しい人とは話せるのに、それ以外の人(学校の人など)とは話すのが苦手。大人も、子どもも同じです。自分と相手との共通点がわからない、心の距離がある、そんな相手を前にすると、何を話してよいのかわからず、沈黙してしまう。こういうことは、めずらしいことではありません。</p>

<p>「内弁慶の外地蔵」ということわざがあります。「『うち』では源義経の家来・弁慶のように威張っているが、『そと』ではお地蔵さんのようにおとなしい」という意味です。雑談が苦手な人は、この「外地蔵」の傾向が強く、「そと」での会話が苦手ということになります。</p>

<p>ちなみに、「うち」は家族や友人だけでなく「ネット空間」の場合もあります。ネット上では、なんでも書き込めるけれど、リアルな場では話せない人も増えてきています。なぜ、「そと」での会話が苦手になるのでしょうか。「そと」との会話が苦手と思っている人に、その理由を聞くと、こんな答えが返ってきました。</p>

<p>「相手との共通の話題がわからないから何を話していいのか......」</p>

<p>では、共通の話題があれば、雑談が苦手ではなくなるのでしょうか。実は、この「雑談が苦手だと思っている原因」に誤解があります。「共通の話題がわからない」と回答した人に、さらに深く聞いていくと、本人も気づいていないような苦手の要因が出てきました。</p>

<p>「実は、自分に自信がないんです」</p>

<p>「知らない人に心を開くのが苦手で、警戒心が強いんだと思います」</p>

<p>「会話が上手くいかず、失敗するのが怖いです。恥ずかしがり屋なので、失敗したら恥ずかしい」</p>

<p>よく聞いてみると、上手く話せない原因は、相手との共通点が見出せないことだと思っていたけれど、実は一番の理由は自分の心の中にあったということなのです。雑談が苦手な原因は、ここに大きなポイントがあります。</p>

<p>であれば、「自信がついて、心の壁を低くして、恥ずかしさがなくなるようなコツを教えてください！」となりますよね。そのとっかかりになる秘けつをお伝えします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コンビニやレストランで「ありがとう」と言うだけで会話脳が育つ</h2>

<p>さて、早速「自信がついて、心の壁を低くして、恥ずかしさがなくなる」ための秘けつをお伝えしましょう。実にシンプルです。知らない人、利害関係のない人にもあいさつをしてみる。これだけです。</p>

<p>たとえば、コンビニやスーパーのレジの店員さんから商品を受け取ったら、必ず「ありがとう」と言う。外で食事をしたときは、帰り際に「美味しかった。ありがとうございました」と言うクセをつける。たったそれだけです。</p>

<p>「なんだ、あいさつ程度のことか」とバカにしてはいけません。知らない人、利害関係のない人にあいさつをしているうちに、他者に対する心の壁はどんどん低くなっていきます。これは、スピリチュアルな話ではありません。脳の仕組みに即した、科学的にも実証されている、効果的な「脳のだまし方」です。「ありがとう」と他人に声をかけ続けていると、脳の中ではどんなことが起きるかというと、こうなります。</p>

<p>他人に対しては、そう振る舞うものなのだ ＞ 相手との関係が深いかどうか</p>

<p>脳は、怠け者です。なので、もともと「人に話しかけるのは面倒だ」と考えやすくできています。そこで、そのクセを変えるために、利害関係のない人に声をかけるクセをつけてあげるのです。</p>

<p>たとえば、「ありがとう」と声をかけると、相手からも「どういたしまして」「こちらこそありがとうございます」などの反応が返ってくるかもしれません。こういう相手の反応があることで、脳は喜びを感じるようになり、それが「小さな達成感」につながります。これを続けていくと、「人に話しかければ達成感が得られる」と脳が学習するのです。</p>

<p>ここまでくれば、心の壁が低くなっていきます。「自分に自信がない」「知らない人に心を開くのが苦手」「失敗が怖い」「恥ずかしい」という心理的な障壁が、あいさつを続けることで、「あ、そんなに気にすることはないんだ」「もっと軽く考えればいいんだ」ということに気がつき、脳を「雑談ができるモード」に変換できるのです。</p>

<p>そもそも、雑談のスタートもあいさつからです。「おはようございます」「お久しぶりです」「お疲れさまです」あいさつを習慣にできると、雑談の出だしもスムーズになりますよね。あいさつの習慣はどんどん広げていってください。駅員さん、ビルの守衛さん、掃除をしてくれる人、会社の人と、どんどん広げていく。</p>

<p>「おはようございます」「ご苦労さまです」「ありがとう」程度の言葉で十分。あいさつされて不快になる人は、まずいません。むしろ、これだけで、あなたは相当感じのよい人だと思われるはずです。</p>

<p>できれば、あいさつは少し大きな声でしてください。「キャラが変わったみたいに思われるのは嫌」というのなら、時間をかけて徐々に変えていくのでもいいと思います。すると「最近、○○さん、元気だな」と言う人が現れはじめます。ここまでくれば「外地蔵」も解消です。</p>

<p>ギリシアの哲学者アリストテレスは言っています。「『垣根』は相手がつくっているのではなく、自分がつくっている」内弁慶の垣根を、他人とあいさつを交わすことで取り払いましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utility/jyoseiegao.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ひきたよしあき（コミュニケーションコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>他人の幸せを喜べない...僧侶が説く「苦しい嫉妬の感情」を手放す方法　  大愚元勝（住職・慈光グループ会長）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14073</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014073</guid>
			<description><![CDATA[SNSで他人と比べ、嫉妬で心が苦しくなっていませんか。ブッダが説く「三毒」の教えをもとに、最も扱いが難しいとされる嫉妬心を手放すヒントを探ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="嫉妬を手放す方法" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" width="1200" /></p>

<p>SNSで他人の幸せそうな投稿を目にしたことで、「なぜあの人ばかり...」と気づけば嫉妬心に心が蝕まれていく...。そんな経験をしたことはないでしょうか。</p>

<p>約2500年前、ブッダは人の心身を狂わせる根本的な毒として「三毒」を説きました。「貪（とん）＝欲」「瞋（じん）＝怒り」「痴（ち）＝無知」。その中でも嫉妬は怒りの一種とされ、三毒のうちで最も手ごわい感情だといわれています。</p>

<p>嫉妬はどうすれば手放せるのか。書籍『その悩み、ほとんどあなたの妄想かもよ？』から、その対処法を紹介します。</p>

<p>※本稿は、大愚元勝著『その悩み、ほとんどあなたの妄想かもよ？』（アスコム）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「嫉妬」は他人に対する強い怒り</h2>

<p>「自分の好きな人がほかの人と付き合ってしまった」<br />
「職場で若くてきれいな同僚だけがチヤホヤされている」<br />
「友達がSNSに楽しそうな投稿をたくさんしている」</p>

<p>このような場合、相手に対して「羨ましい」「妬ましい」という嫉妬の感情が湧いてしまうことがありますよね。</p>

<p>意外に思われるかもしれませんが、仏教において嫉妬は「怒り」のグループに分類されています。</p>

<p>「いいなぁ」と相手を羨みながらも、ほかの人が幸せであることに強い怒りを感じている。</p>

<p>それはいったい、どういうことなのか?</p>

<p>好きな相手を自分のものにしたい。周りから好かれたい、もっと良い扱いを受けたい。人よりも充実した楽しい生活をしたい。</p>

<p>これはなにかに近づきたい、手に入れたいと願う「貪（欲望）」の気持ちが働いているということです。</p>

<p>でも、好意を寄せている相手や職場の仲間たちは、私ではないほかの誰かに愛情や関心を向けている、友達や知り合いが私よりも楽しそうな生活をしている、「そんなことは許せない!」という怒りの感情を持ってしまうわけです。</p>

<p>「嫉妬」には、怒りだけでなく、不安、憎しみなどさまざまな感情が複雑に絡み合っていることも大きな特徴といえるでしょう。</p>

<p>恋愛感情がもつれると「好きなのに嫌い」「嫌いなのに好き」というような、なんともいえない感覚に襲われることがありますよね。</p>

<p>いろいろな感情が入り乱れている状態なので、心の混乱状態といっていいかもしれません。知性も理性もあるはずの大人でも混乱して、相手を罵ったり、時には物理的・心理的の両面で相手を攻撃してしまう―嫉妬は、とてもやっかいな感情なのです。</p>

<p>心を濁すとされる毒のなかには、簡単に抑えられるものもあれば、非常に解毒が困難なものもあり、その処理の仕方もさまざまです。</p>

<p>そのなかでも嫉妬は難易度最上位ランク。</p>

<p>仏教でも扱いが難しい感情とされています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>嫉妬の反対は喜び</h2>

<p>「すぐに人と比べて嫉妬してしまう自分が嫌」</p>

<p>それこそ現代ではSNSなどで他人の生活や行動が丸見え状態なので、不必要な嫉妬の感情を抱いてしまう方が多いのも無理はありません。</p>

<p>じつは嫉妬に対する処置は至ってシンプル。</p>

<p>「他人の喜びに対して、あなたも一緒になって喜んであげること」</p>

<p>これが最も効果的です。</p>

<p>ただ、誰しもどうしても競争心があって、ついつい相手を妬ましく思ってしまうものなので、なかなかすぐにはできないでしょう。</p>

<p>例えば、私たちはオリンピックを見ながら「頑張れ!」とスポーツ選手のことを応援したりしますよね。</p>

<p>まったく知らない赤の他人なのに、金メダルを取ると「やったー!」とその活躍ぶりをみんなで喜びます。</p>

<p>そもそも仏教では「嫉妬」の反対語が「喜び」なので、「自分ごとのように、本当に喜んであげることを練習しなさい」とブッダも説いていました。</p>

<p>嫉妬は怒りの一種であり、毒のひとつですので、ずっと持ち続けると心を破壊していきます。</p>

<p>全然知らない人、自分とはレベルが違っていて敵わないと思える人に対しては素直に喜べるのに、これが自分の知り合いや自分と似たようなレベルの人（だと思い込んでいる人）だと、妬ましく思ってしまう。</p>

<p>野球の大谷翔平選手やゴルフの松山英樹選手、あるいは世界的に活躍しているアーティストに対して「妬ましい!」と思う人はほとんどいないでしょう。これが自分のチームメイトや同僚、友達だと嫉妬してしまい、その成功を素直に喜ぶことができないのです。</p>

<p>だからこそ、意識的に喜ぶ練習をしなければなりません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「それは本当にほしいものか?」を見極める</h2>

<p>そうはいっても他人の成功を喜ぶことはなかなか難しい......と思ってしまう方には、それ以外の対処法もお伝えしておきたいと思います。</p>

<p>ひとつは、競い合わないで済む人間関係をつくることです。</p>

<p>年の離れた人、まったく違う業界の知り合いなど、ふだんの自分の生活とは関係のない場所で出会った人や、属性が異なる人であれば、比較したり、競争したりするところがあまりないため、フラットな気持ちで付き合うことができるでしょう。</p>

<p>誰かに対して「いいなぁ」と思ってしまうのはしょうがないことですし、それ自体がダメなわけではありません。けれども、そこから「どうしてあの人ばっかり!」「自分のほうが......」などといった黒い気持ちに吞まれないことが大切なのです。「いいなぁ。でも、私は私で頑張ろう」と、自分とは切り離して、切り替えて考えられるようにできれば、苦しい気持ちにとらわれることは減っていくでしょう。</p>

<p>また一方で、「いいなぁ」と感じてしまうことは、「本当に自分が求めているものなのか?」を自問自答してみるのも良いと思います。</p>

<p>例えば、毎日たくさんの人に囲まれて食事や遊びを楽しんでいる人や、高価なブランド品に囲まれている人。「たくさんの友達がいる人は優れている」「高価なブランド品を持つのは成功している証だ」などといった、世間の価値観に惑わされていないでしょうか。</p>

<p>よくよく考えてみたら、あなた自身はひとりで静かに過ごすほうが好きだったり、高価なブランド品よりも自分が本当に気に入るものを探すほうが好きだったりするかもしれません。</p>

<p>自分の心を見つめ、「自分が本当に大切にしたいものはなにか?」を考えてみると、苦しい嫉妬の感情がじつは「錯覚」だったことに気がつけるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大愚元勝（住職・慈光グループ会長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「相手が全盲と気づかずメール」が原点　吉川英治文化賞に輝いた「EyeMoT」開発者の信念  PHPオンライン編集部</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14119</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014119</guid>
			<description><![CDATA[第60回吉川英治文化賞の贈呈式レポート。選考委員・田中優子による選評と、受賞者・伊藤史人のスピーチ全容をお届けします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260413Itoufumihito01.jpg" width="1200" /></p>

<p>第60回吉川英治文化賞の贈呈式が開催されました。本賞は、日本文化の向上につくし、讃えられるべき業績をあげながらも、報われることの少ない人、あるいは団体に贈られる名誉ある賞です。今回、重度障害者の意思疎通を支援する視線入力技術「EyeMoT（アイモット）」の開発と普及に尽力した、岩手県立大学ソフトウェア情報学部講師の伊藤史人さんが受賞しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>意思がないと思われてしまう人々に、言葉を取り戻す　田中優子さんによる選評</h2>

<p><img alt="田中優子" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260413Itoufumihito02.jpg" width="1200" /></p>

<p>選考委員を務めた田中優子さんは、「私たちが報道などで目にすることの少ない事実を、この文化賞を通じて知るようになりました。この賞を差し上げることで、より多くの方がその業績を知ることは非常に大事なことだと考えています」と、賞の意義を強調しました。</p>

<p>今回受賞した伊藤史人さんの業績については、視線入力技術と訓練用ソフト「EyeMoT（アイモット）」の開発を紹介しました。ALS（筋萎縮性側索硬化症）や脊髄性筋萎縮症など、声を発したり体を動かしたりすることが難しい重度障害者が、目の動きだけでパソコンを操作できる技術です。</p>

<p>「重度の障害がある方は、自ら意思を表明することが難しいため、周囲から『意思がないのではないか』と思われてしまうことがあります。しかし、この技術によって、何を感じ、何を考えているかを外に知らせることができる。これは重大なことです」と、その社会的価値を述べました。</p>

<p>さらに、この技術が障害者支援にとどまらず、「これは障害者支援だけでなく、これからの高齢化社会においても非常に重要な開発です」と祝辞を贈りました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ネット空間では障害が「見えなくなる」</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260413Itoufumihito03.jpg" width="1200" /></p>

<p>受賞の挨拶に立った伊藤史人さんは、自身の活動の原点となった、ある「衝撃的な出会い」から語り始めました。</p>

<p>それは1990年代半ば、伊藤さんが岩手の大学に通っていた頃のことです。パソコン愛好家だった伊藤さんは、インターネットを通じて知り合った人物と意気投合し、メールを重ねていました。</p>

<p>「何度かメールをやり取りして意気投合し、いざ食事に行きましょうと会ってみたら、その方はなんと全盲だったんです」&nbsp;</p>

<p>メールをしていた最中は、相手が全盲であることに全く気づかなかった。その事実が、当時の伊藤さんに強い衝撃を与えました。「今思えば変換が少し変だったり、改行がやけにきっちりしていたりという点はありましたが、当時は分かりませんでした」と振り返ります。&nbsp;</p>

<p>「コンピューターとネットワークがあれば、その空間の中では重い障害があっても障害はなくなるんだ、と強く思ったのです」&nbsp;</p>

<p>この原体験が、のちの視線入力技術の開発へと繋がっていきます。伊藤さんが現在取り組んでいるのは、全身が動かず意思疎通が困難な重度障害児・者の「わかっている」という事実を明らかにすることです。</p>

<p>「視線入力によって『こんなこともわかっているんだ』と判明すると、周囲は希望を持ち、『じゃあ、こんなこともやってみよう！』と結果として子供を取り巻く環境が良くなっていくのです」&nbsp;</p>

<p>一方で、こうした活動は「研究にも、産業にもなりにくい」と厳しい現実についても率直に述べました。</p>

<p>スピーチの締めくくりに、伊藤さんはアニメ映画『この世界の片隅に』を引用しました。戦時中を懸命に生きる女性を主人公にした作品です。物語の終盤、主人公は「この世界の片隅に、うちを見つけてくれてありがとう」と言います。</p>

<p>「まさに今、そのような気分です。この世界の片隅で活動している私を見つけてくださった皆様、そしてこれまで伴走してくれた皆様に、心から感謝します」と結び、会場は温かな拍手に包まれました。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260413Itoufumihito01.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 13 Apr 2026 14:30:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[PHPオンライン編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「休んでも疲れが取れない」のは時間だけが問題ではない　思考と体の本当の整え方  鈴木亜佐子（スタンフォード大学認定コンパッション・アンバサダー）</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14091</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014091</guid>
			<description><![CDATA[休日にがっつり休んだつもりなのに疲れが取れない…。これは「ケア」が適切に行き届いていないサインかもしれません。鈴木亜佐子さんが解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="取れない疲れ" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingwoman_2.jpg" width="1200" /></p>

<p>「週末はしっかり休んだはずなのに、月曜の朝にはもう疲れている」「考えごとが止まらず、夜眠れない」......そんな慢性的な疲労感に悩んでいませんか。休んでも回復しないのは、時間が足りないからではなく、「ケア」が適切に行き届いていないサインかもしれません。</p>

<p>本稿では、スタンフォード大学認定コンパッション・アンバサダーである鈴木亜佐子氏の著書『スタンフォード式 自分をいたわる人がうまくいく』より、今日からすぐできる「体のケア」と「思考のケア」の実践的なノウハウを紹介します。</p>

<p>※本稿は、鈴木亜佐子著『スタンフォード式 自分をいたわる人がうまくいく』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>休んでも回復しないのはなぜか</h2>

<p>休んでも回復しないのは、単に「時間が足りない」からではありません。心と体に必要なケアが、適切に行き届いていないからです。</p>

<p>たとえば、仕事の合間にスマホを眺めて過ごすことを「休憩」と思っていても、実際には脳は情報処理を続けており、本当の意味では休めていません。</p>

<p>セルフケアというと「休む」「癒す」といったイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際にはもっと広く、もっと奥深いものです。それはまるで、自分という存在を支える柱のようなもの。本稿では、特に現代人が疲弊しやすい「体」と「思考」に重点を置きつつ、実生活にすぐ取り入れられる工夫を紹介していきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>体のケア：「休んでも回復できない」を脱する</h2>

<p>ビジネスパーソンの多くが最初に感じるのは「体の疲れ」です。朝起きても体が重い、会議中に集中力が続かない、休みの日もぐったりしている......。この「疲労が回復しない」状態こそ、体ケアが必要だというサインです。</p>

<p>最新の神経科学の研究によれば、睡眠は単なる休息ではありません。記憶や感情を整理するプロセスであり、脳と体を修復する最強のセルフケアです。睡眠の質を高めるには、次の3つのステップがあります。</p>

<p>1. 光をコントロールする</p>

<p>まずは就寝90分前からスマホやPCを閉じることです。ブルーライトは脳を「昼」と勘違いさせ、メラトニンの分泌を妨げます。寝室を暗くし、照明を暖色系に切り替えるだけでも効果があります。</p>

<p>2. 体温リズムを整える</p>

<p>人は深部体温が下がるときに眠りにつきやすくなります。入浴は寝る90分前に済ませると、体温が自然に下がるタイミングで眠気が訪れます。</p>

<p>3. 寝床を「睡眠の場所」に限定する</p>

<p>ベッドで仕事やスマホ操作をすると、脳は「ここは覚醒の場だ」と学習してしまいます。ベッドは「寝る」か「休む」だけに使う習慣をつけましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>思考のケア：頭の中を静める</h2>

<p>「体は疲れているのに、考えごとが止まらず眠れない」「休日なのに仕事のことが頭から離れない」。こうした経験は、多くのビジネスパーソンが抱えているものです。体の疲労と同じくらい、場合によってはそれ以上に深刻なのが「思考疲労」です。</p>

<p>人間の脳には「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれる特徴があります。これは進化の過程で「危険を見逃さない」ために備わった仕組みで、ポジティブな出来事よりもネガティブな出来事のほうを強く記憶し、繰り返し思い出す傾向です。その結果、私たちは「やり残したこと」「ミスしたこと」「これから起こるかもしれないリスク」ばかりに意識を取られ、頭が休まることがありません。</p>

<p>日本社会には「準備不足は失敗につながる」という強い文化があります。そのため多くの人が「もっと考えなければ」と頭をフル稼働させ続けます。夜になってもパソコンの画面やスマホを見ながら、仕事の延長をしてしまう。ベッドに入っても「明日の資料は大丈夫か」「上司の反応はどうか」と考え続け、気づけば午前2時。そんな生活を続けていれば、思考疲労は限界に達してしまいます。</p>

<p>・頭の中を書き出す（ジャーナリング）</p>

<p>思考のケアには、脳を休ませる時間を意識的につくることが大切です。最もシンプルで効果的なのは、頭に浮かんでいることを紙に書き出す「ジャーナリング」です。</p>

<p>やることリスト、心配ごと、後悔、いら立ち......頭の中をそのまま文字にすると、不思議と気持ちが整理されます。考えを巡らせているとき、脳は同じ情報をぐるぐる反芻し続けがちです。しかし書き出すことで「外部ストレージ」に移すような効果が生まれ、脳は「もう覚えておかなくていい」と安心するのです。ある研究では、寝る前に5分間、明日やるべきことを書き出した学生グループは、そうしなかったグループに比べて入眠が早く、睡眠の質も高かったことが報告されています。</p>

<p>【思考を休ませるジャーナリング・ワーク】</p>

<p>必要なのは紙とペンだけ。寝る前の5分間を使って、頭の中を整理してみましょう。</p>

<p>1. 今日一番、心に残ったことは？<br />
2. 今、頭の中でぐるぐるしていることは？<br />
3. それは自分が今すぐできること？ それとも考えても仕方ないこと？<br />
4. 今日、自分をねぎらう言葉をひとつ書くとしたら？</p>

<p>この4つの問いを寝る前に書き出すだけで、脳は「考えを整理した」と感じ、思考の過剰なループから解放されます。紙に言葉として書き出すことで「頭から出して、置いておく」。これが、思考に居場所を与え、脳を休ませる最も効果的な方法なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingwoman_2.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 13 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[鈴木亜佐子（スタンフォード大学認定コンパッション・アンバサダー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>贈り主はどこへ行ったのか? 舞鶴の桜の名所「共楽公園」に20年以上残された“日系米兵”の謎  細川呉港</title>
			<link>https://shuchi.php.co.jp/article/14060</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014060</guid>
			<description><![CDATA[舞鶴・共楽公園の「アロハ桜」。母の願いを胸に日系米兵が贈った100本の苗木と、20年以上贈り主が謎とされた理由とは。戦後の絆を描く知られざる歴史秘話。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="桜" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cherryblossom.jpg" width="1200" /></p>

<p>シベリアからの引き揚げ港として知られる舞鶴にある共楽公園には、かつて進駐軍の日系アメリカ兵が植えた「アロハ桜」がある。戦後の貧しい時代に植えられた桜は、時を経て見事な花を咲かせ、人々にその存在を知らせた。いったい誰が、どのような思いで植えたのか。その主が、プランテーションで働くためにハワイに移り住んだ日系二世、フジオ高木だ。</p>

<p>高木は戦後、岩国に住む母に貯蓄を差し出すも「米兵の金は受け取れない」と拒絶された。その時の母の言葉を胸に、彼は桜の苗木100本の寄付を決意する。1949年、苗木の到着と同時に転勤が決まった彼は、植樹を他の日系兵に託し、舞鶴を後にした。歳月とともに寄付者の名は忘れ去られ、美しい花を咲かせる桜の贈り主は、その後20年以上にわたり街の空白となった。</p>

<p>※本稿は、細川呉港著『舞鶴に散る桜』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>桜を植えた日系アメリカ兵と迫水周吉</h2>

<p>フジオ高木には、ずっと考えていることがあった。一度は岩国の母に、家の修理代として提供し、断られたお金のことである。「アメリカ兵の金は受け取れない」と母が拒絶したお金だ。母親だって咽から手が出るほど欲しかったはずである。</p>

<p>「もし、お前に日本人の血が流れているのだったらその金を、この惨めな日本人のために使いなさい」と母が言った。</p>

<p>高木は、父親ともいえる迫水に相談した。迫水はこれまでにも何かにつけて協力を惜しまない男だった。</p>

<p>高木は、桜の木を植えるのはどうかと提案した。</p>

<p>桜の木なら、日本人は誰だって喜ぶだろう。それに日系のアメリカ人は親から散々桜について聞かされている。桜を見ないうちは、日本人の心は分からないとも。</p>

<p>「前から、桜のことをフジオはよく口にしていた」と、後に結婚することになる迫水弥生も証言している。</p>

<p>迫水は元々、庭にバラをつくっていて、愛好会にも入っていたから、花や木には造詣が深かった。話はすぐに決まった。迫水が大阪の池田市から桜の苗木を取り寄せてくれることになった。池田は昔から、埼玉県の安行のような植木や苗木の町であった。</p>

<p>しかし一度に100本。終戦後、いくら池田といえどもすぐには揃わなかったと思われる。あるいは何カ月もかかったかもしれない。なぜかというと戦争中は何がなんでも食料増産が叫ばれ、とても植木どころではなく、むしろ桜の苗木を育てることさえ禁止されていたのである。</p>

<p>それは、京都の代々続く桜で有名な植木職人、桜守の佐野藤右衛門のところでもそうだった。15代目の藤右衛門は、大谷光瑞の要請で、アジアからヨーロッパまで、「桜の街道」をつくるべく、桜の苗木100万本の増植計画を立てていたが、国家の一大事に、桜などつくるのはけしからんと、苗木の大半を引き抜いて食料の増産をさせられたのである。おそらく池田市も同じようであったろうと思われる。</p>

<p>一方で、「迫水の娘、弥生からの紹介だといって布川治に共楽公園に桜を植えたいという相談があり、布川から当時の舞鶴市会議員、矢野健之助に連絡した―」という記述が、舞鶴で発行された『碑とその語るもの』（1975年、瀬野祐幸著。私家版）という小冊子に書いてある。</p>

<p>舞鶴の共楽公園の丘に桜を植えるというのだから、当然、市の許可が必要だったのであろう。布川はどういった人物かよく分からないが、「クリスチャン仲間」と書いてあるから、迫水弥生はクリスチャンで、布川と同じ教会に通っていたのかもしれない。この時の仲介のお礼のつもりだったのか、布川治の家の上には桜の木が一本贈られていて、現在でも布川の自宅の裏手の広場に枝を伸ばしているとも書かれている。『碑とその語るもの』という冊子の中の「共楽公園地区の碑その六」である。</p>

<p>この冊子のことは、『ハワイ報知』（The Hawaii Hochi）という新聞の座談会の中でも引き合いに出てきて、延国千恵という女性が座談会にこの冊子を持参している。延国千恵は、舞鶴出身で、やはり駐留していた日系米兵と結婚し、ホノルル在住の女性だ。</p>

<p>1949年11月に、池田からソメイヨシノの苗木百本が東舞鶴駅に着いた。その同じ日に、高木は軍の編成替えで京都に転勤になった。高木は桜の苗木百本を東舞鶴駅で確認し、その植え付けを、その時駅で偶然に出会った日系二世アメリカ兵たちに頼んだのである。お互いに顔見知りだったかどうかは分からないが、舞鶴駐屯のハワイ出身日系アメリカ兵ということでは同じ仲間だった。高木は名前も聞かないままだったらしい。兵隊たちは快く引き受けた。高木は翌日舞鶴を後にした。</p>

<p>高木は、仲間のアメリカ兵が、日本人がいまこんなに飢えているのになぜ、食料を援助しないのかと言われたと、後に証言している。それからまた、桜は高木が寄付しただけではなく、この時桜の植え付けを頼んだ日系のアメリカ兵たちも、自分たちの集めた金で桜の苗木をさらに買い、舞鶴市内のあちこちに植えたのだ、とも言っている。</p>

<p>おそらく舞鶴にいた日系アメリカ兵だけでなく、迫水周吉も舞鶴造船の部下を動員して、桜の植え付けに協力したのに違いない。ひょっとしたら市の代表として市会議員の矢野健之助も参加したかもしれない。矢野はそれから24年後に共楽公園に「ハワイ日系二世をしのぶ友好平和のサクラ」碑を建てている。この碑が、後にさまざまな疑問と問題提議をもたらすのである。</p>

<p>桜は舞鶴港を見下ろす共楽公園の丘に70本、残りは市立和田中学校ほか近くの学校に植えられたとされている。</p>

<p>桜を植えたのは1950年（昭和25年）の春だったという。これは後に述べる日系アメリカ兵エドウィン今村の証言である。しかし、高木自身が語るところによれば、1949年の11月に桜の苗木が東舞鶴駅に着いた―というから、おそらくその年のうちに植えられたと見るのが正しいと思われる。翌年は朝鮮戦争の起こった年である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>舞鶴の丘が桜の名所になる</h2>

<p><img alt="フジオ高木・弥生、長女（セシリア）が舞鶴市に 招待される。1994年4月。" height="741" src="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260331hosokawagokou02.jpg" width="1200" /><br />
フジオ高木・弥生、長女（セシリア）が舞鶴市に招待される。1994年4月。</p>

<p>100本のソメイヨシノは、舞鶴に残っていた日系のアメリカ兵と、迫水以下舞鶴造船の青年たちによって植えられたが、やがて、共楽公園の丘の上で、次第に枝を張り大きくなった。10年たち、20年たち、見事な桜に育った。年ごとにその桜はたわわな美しい花を咲かせ、舞鶴の桜の名所となった。それまではあまり気づかなかった市民の人たちも、春になると次第に丘の上に押しかけるようになった。</p>

<p>それでも最初の10年くらいは、その桜を植えたのは終戦当時舞鶴に進駐していた日系のアメリカ兵、それもフジオ高木ということを知っていた人もいたはずである。しかし、20年もたつと市会議員だった矢野健之助も、共楽公園に桜を植える許可を求められたフジオ高木の名前を忘れ、またその仲介をしたクリスチャン布川治も、舞鶴造船の迫水周吉ももうこの世にいなかったのかもしれない。</p>

<p>1973年（昭和48年）になって、市会議長をやっていた矢野健之助は、あの時の日系アメリカ兵のことを思い出し、苗木を寄付してくれた男と、彼に代わって100本の桜の植え付けを手伝ってくれたほかの日系アメリカ兵たちのために、記念碑を建てようと思い始めた。</p>

<p>それより前、舞鶴駐在の日系アメリカ兵と舞鶴造船の青年たちが、何度か親善の野球試合をしたことがあるのも思い出した。新聞にも何度かそのことが報道された。舞鶴の青年たちは「オール舞鶴」という寄せ集めのチーム。日本もだいぶ復興し、落ち着いてきた頃である。</p>

<p>その頃、矢野が聞いた話は、かつて舞鶴にいた日系アメリカ兵たちは、1950年からの朝鮮戦争に駆り出され、「全員が死亡した」という話であった。矢野は心を痛めた。その昔、桜を寄付し、日本の青年たちと一緒に植えてくれた日系アメリカ兵たちが全員戦死した―。</p>

<p>それならばこの見事な桜の下に、彼らの記念碑を建てて、桜を植えてくれた日系アメリカ兵の霊を弔わねばと思った。いま共楽公園で毎年見事な花を咲かせる丘の上のソメイヨシノは、その時の兵隊たちのおかげだ。終戦4年目、その頃の日本人は食べる物にも不自由をし、その日暮らしで、とても桜を植えるようなゆとりなどなかったのだから―。</p>

<p>そこで矢野は、いろいろな人に会って、桜を最初に寄付してくれた人の手がかりを尋ねたが、誰も覚えている人はいなかった。果してその人が生きているかどうかも分からない。朝鮮戦争で死んだのかも知れなかった。</p>

<p>矢野健之助は、ハワイから来た日系アメリカ兵が共楽公園に桜の植樹の許可を得に来たことだけはハッキリ覚えていたのだが、どうしても名前を思い出すことができなかった。あの時きちんと名前を書いておけばよかった―。</p>

<p>ちょうどそうした折に、終戦後、日系二世の兵隊と結婚した舞鶴の女性、延国千恵が法事でハワイから里帰りしていた。矢野は、その噂を聞き、延国千恵の家を訪ねて、「終戦後に共楽公園の丘の上に桜を寄付した日系アメリカ兵を知らないか?」と尋ねた。もちろん延国も知らなかった。戦後、舞鶴駐屯軍の日系米兵と結婚し、ハワイに住んでいる女性はたくさんいたけれども、そんな話は聞いたことがなかった。</p>

<p>何とかそのアメリカ兵に感謝の意を込めて、記念の石碑を建てたいという矢野に、延国千恵はホノルルに帰ったら、地元の新聞に舞鶴に桜を植えた人を探す記事を書いてもらうことを約束する。</p>

<p>延国は、帰国後、早速ホノルルで『ハワイ・タイムス』という日本語新聞社を尋ね、桜の記事を書いてもらう。しかし反応はいまいちだった。その記事を読んで、ひとりエディー・ハシモトという人から延国に電話があったが、ちょうど延国が留守だった。そしてその後は一度もかかってこなかったという。おそらく舞鶴に桜を植えたことを知っている人間だったか、あるいは実際に桜を植えるのを手伝った日系アメリカ兵かもしれなかった。もちろん桜の贈り主そのものも現われなかった。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://shuchi.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cherryblossom.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 13 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[細川呉港]]></dc:creator>			
		</item>
				
	</channel>
</rss>
