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プロが語る「ロゴマーク」の本当の役割とは?

2015年10月26日 公開
2015年10月26日 更新

津久井将信(ビズアップ代表取締役)

そもそもロゴマークとは?

東京オリンピックでの話題もあり、注目度が高まっている「ロゴ」。だが、実際には有効に活用することで、企業にとって大いに役立つツールとなる。そこで、「ロゴマーク」の専門デザイン会社として、今まで1万件以上のロゴマークを作成してきた(株)ビズアップ代表取締役の津久井将信氏に、ロゴマークのそもそもの役割についてうかがった。

 

元々「和製英語」だった!?

東京オリンピックの問題で何かとメディアを賑わせている「ロゴマーク」。今日はこのロゴマークの役割についてお話させていただきます。

「ロゴマーク」は実は和製英語です。「シンボルマーク」と「ロゴタイプ」の2つを合わせて「ロゴマーク」といいます。シンボルマークは、象徴化、抽象化された図形の部分、ロゴタイプは、装飾(デザイン)された社名やブランド名の文字部分のことを指します。

しかしながら、弊社ではわかりやすさを第一優先するために、図形の部分を「ロゴマーク」、社名文字の部分を「ロゴタイプ」と呼んでいます。

 

ロゴマークの役割は4つ

のべ10,000社以上のお客さまとのお付き合いから、私がひねり出した結論として、ロゴマークの役割は4つあると考えます。

まず大分類として以下の2つがあります。

【信念の象徴】理念やミッションとった「想い」を表す

【ビジュアルコンパス】信頼感や統一感を出すなど「ビジュアル」の方向づけをする
※「ビジュアルコンパス」は、ビズアップ代表津久井が造った造語です。

さらに、これらはそれぞれに「対社内」「対社外」に分けることができます。図にすると、下図のようになります。

それぞれ、例を挙げて見ていきましょう。

著者紹介

津久井将信(つくい・まさのぶ)

ビズアップ代表取締役

1976年生まれ、東京都練馬区出身。横浜国立大学経営学部卒。
少年期に人に自分の存在感や存在価値を認めてもらいたいということばかり考えて過ごした結果、存在のシンボル「ロゴマーク」の専門デザイン会社で起業。9年間で業界平均3~5倍の1万以上のクライアントからロゴ作成を受注。あわせて腕が良いのに日の目を浴びないデザイナーを発掘し、テレビ出演を果たしたデザイナーや作品が本に掲載されるほどのデザイナーを多数輩出。

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