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アメリカンジョークで学ぶ 英語と英会話

2016年04月06日 公開
2017年02月06日 更新

大島希巳江(神奈川大学教授)

グローバル時代に「笑い」は最強の武器

 日本では初対面でいきなり、「笑い」を誘うのは不謹慎だと考えられてきたが、さまざまな国や文化的背景を持つ者同士がビジネスをするためには「挨拶代わりの笑い」は欠かせない。

「なぜなら、初対面のジョークは、自分が敵ではないことの証明だからです。人は笑うことで相手に好意を持つ生き物。文化的、民族的な隔たりを一気に乗り越える力があります」

 巧みにジョークを盛り込むアメリカ人は、実にジョークをよく勉強しているのだとか。

「アメリカの書店に行くと、ジョーク&ユーモアのコーナーが必ずあります。そして、彼らは持ちネタをつねに5つ、6つ忍ばせています。

 イギリスはアメリカに比べ、同質性が高い社会ですが、同様に笑いを好みます。首相のスピーチは、翌日にはジョークの的。王室についても、辛辣なジョークが飛び交います。ダイアナ妃が亡くなった翌日にはジョークができるほどです。

 それを、彼らは悪いことだと思っていません。むしろ、笑うことで悲劇を乗り越え、前に進もうとする精神なのです」

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大阪人に学ぶ、世界に通じるジョーク >

著者紹介

大島希巳江(おおしま・きみえ)

神奈川大学教授

1970年、東京生まれ。高校卒業後、渡米し、コロラド州立大学ボルダー校を卒業。青山学院大学大学院国際コミュニケーション修士、国際基督教大学大学院教育学(社会言語学)博士を得て、神奈川大学外国語学部教授。英語落語家。著書に『日本の笑いと世界のユーモア』(世界思想社)、『自分を印象づける英語術』( 研究社)など。

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