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仏作って魂入れず(トルクメニスタン)

2016年04月06日 公開

<連載>世界の「残念な」ビジネスマンたち(8)石澤義裕(デザイナー)

Wi-Fiはレセプション付近しか入りません


黄金像。奥にある建物が、一泊130米ドルのホテル

仕事を抱えていたので、丘の上の新築ホテルに泊まりました。中央アジアとは思えぬハイクォリティの建物ですが、Wi-Fiありますか?と訊ねます。

「Of course!(態度:うちは一流ですから)」

ナニ様?と訊きたくなるほど威張ってましたが、ネットができるのはレセプションのまわりだけという、まさかのトラップ。レベルの低い「Of course!」。
それでいて一泊130米ドルという強気な価格設定です。しかも外税は後出しで請求してくる厚かましさ。

レセプションの脇でいそいそと仕事を片付けます。

隣の広いソファでは、数名の老若男女が嬌声をあげて騒いでいます。
当ホテルの品格にそぐわぬお客は出て行ってもらいたいものだと眺めていたら、全員スタッフでした。

30分働いたら15分くらいお茶する勤務体系。自由裁量で休憩できる楽しい職場なのです。

 

どこに行っても人がいない!

大統領の好みで箱ものを作るから魂がこもらないのか、魂がないから人気がないのか、不思議とどこへ行っても人がいません。

首都アシガバードは、ゴーストタウン化した観光地が見物です。
独立記念塔を眺める観光客は、ゼロ。
世にも珍しい室内にある観覧車だというのに、無人。
ギネスに載った世界一巨大な八角形の建物にも、馬に乗った黄金の像にも人影はありません。
「中立の塔」で初めて他の観光客を見かけたときは、お互いに手を振りました。お元気ですかー?

まだ夕方前だというのに、駐車場も道路も貸し切り。
ゴミひとつ落ちていない街は、さながら魂の抜け殻。
細菌戦争後に、間違って生き残ってしまった感じです。

なんにしろ撮影禁止の建物が多いトルクメニスタン。写真撮影もままならないので、差し障りがある人とのご旅行におススメです!

車も歩行者もいない。正面にギネスブックに認定された白いビルが並んでいます



著者紹介

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)

デザイナー

1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。新宿にてデザイナーとして活動後、2005年4月より夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。

THE21 購入

2019年10月

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発売日:2019年09月10日
価格(税込):630円

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