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ズボラでも続く! 「ふせんノート」で考える技術

2016年08月11日 公開
2023年05月16日 更新

坂下 仁(ビジネス書作家)

 

(1)付箋にメモをする

 手のひらの上でメモしやすいサイズの付箋(75㎜四方と75×40㎜がメイン。60㎜四方も使用)を携帯し、思いつきや聞いた話などを書き留める。1枚の付箋に書くのは一つのテーマだけ。1枚で足りなければ何枚も使う。あとで検索しやすいよう、日付も記す。

 坂下氏が愛用する付箋は『gnotes』。「普通の付箋は粘着面が全体の2割程度ですが、これは粘着面が4~8割もあります。だから、はがれにくく、なくしにくいのです」(坂下氏)。

 坂下氏は家の至るところに付箋を置いているが、「トイレには青」「寝室には緑」というように、置く付箋の色を場所ごとに変えている。「時系列と場所が最も記憶に残りやすい。日付に加えてメモした場所もわかれば、キーワード程度の情報でも思い出しやすくなります」(坂下氏)。

 

(2)ノートに貼る

 外出先でメモした付箋は、いったん別のところに貼って持ち帰る。スマホカバーを使った方法(上の写真)がお勧めだ。家に着いたら、メモした付箋をノートに貼る。ノートは、仕事用とプライベート用の2冊を用意。それ以上の細かい分類はしないで、時系列に沿って貼っていく。これが一番、あとで見つけやすい。ノートはA4判を使用。付箋がたくさん貼れるうえ、ビジネスでよく使われるA4 判の書類を挟み込むこともできるからだ。TODOに関するメモは、ノートではなく、PCのモニターに貼るかウェブカレンダーの予定に入れる。「セミナーの企画に関する付箋はトイレに貼っています。すると、トイレにいる間も考えられるからです」(坂下氏)。

 

(3)ノートの最後のページで考える

 企画案を練るときなどは、ノートを見返し、それに関連するメモをした付箋をピックアップ。ノートの一番うしろの空いているページに並べて貼り、眺めながら考える。「付箋に書いて並べて考えるのはKJ法(文化人類学者・川喜田二郎氏が考案した発想法)と同じですね。こうすれば、過去の思いつきもムダなく活かせます」(坂下氏)。並べた付箋を色鉛筆などで囲ってグループ分けしたり、新たに思いついたことを書いたりすると、より考えやすくなる。企画案などをまとめ終わったら、付箋はもともと貼ってあった場所に戻す。他の企画などでも再利用することがあるからだ。

 

《取材・構成:杉山直隆》
《『THE21』2016年8月号より》

著者紹介

坂下 仁(さかした・じん)

ビジネス書作家

20数年にわたり、メガバンクの行員として数百におよぶ企業や個人へのコンサルティング、財務指導、融資を手がけてきた。しかし、自らの金融知識を過信したために株取引で莫大な借金を抱え、破産寸前にまで追い込まれる。そのどん底で気づいた「お金の本質」がヒントとなり、プライベートカンパニーを作って妻を社長にする「妻社長メソッド」が誕生。5年で借金を全額返済するとともに、数千万円のキャッシュフローと数億円の資産を手に入れた。「ふせんノート術」は、その最大の原動力ともなった。著書に『いますぐ妻を社長にしなさい』(サンマーク出版)、『1冊の「ふせんノート」で人生は、はかどる』(フォレスト出版)など。

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