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腕組みの仕方でわかる? 「脳の傾向」に合った整理整頓のコツ

2016年11月29日 公開
2023年05月16日 更新

髙原真由美(日本ライフオーガナイザー協会代表理事)

髙原真由美

「利き脳」に基づく4つのタイプとは?

私が片づけのアドバイスをする際に基盤としている「ライフオーガナイズ」の理論では、片づける前に「自分を知る」ことを重視します。なぜなら、本人の個性によって、適した片づけ方も違ってくるからです。

そこで手がかりになるキーワードが「利き脳」。手に右利き、左利きがあるように、脳にも得意分野があるのです。

右脳は感情や感覚に秀でており、左脳は理性的で論理的という特徴を持ちます。ですから大まかに分ければ、「直感型」「理論型」という二タイプになります。

さらに細かく見ると、「インプット・アウトプット」という軸も影響します。直感で感じ取りつつ理論的に表現する、理論で感じ取って直感的に表現する、という人もいるからです。感受性と表現の両方が右脳型、両方が左脳型、という人もいます。

この4タイプのどれに当たるかを確認するのが図に示した方法。腕と指の組み方で簡単にわかります。この結果により、自分に合った片づけ方も見えてきます。

 

オフィスの片づけ方にも「個性」は必要

とはいえ、オフィスの片づけとなると、各人の個性だけを優先することはできません。

住宅の場合、片づけのゴールは「居心地の良い場所」。家族それぞれの価値観を重視し、すり合わせることが最優先です。

対して、オフィス空間を片づける目的は、居心地よりも「生産性のアップ」にあります。ですから効率性や機能性を重視する、「左脳寄り」の片づけが基調となります。

半面、個性を度外視するのも誤りです。近年はどんな業種においても、個人のアイデア創出力や発想力が欠かせない時代。一人ひとりのパフォーマンスを上げるには、本人の快適さも大事にしなくてはなりません。

では、具体的にはどうするべきでしょうか。ポイントは、「分け方」にあります。多くのオフィスでは必要なモノと不要なモノが混在していますから、配置の前に、分けることが必要です。

そのとき何を捨て、何を残すか。その選別に四タイプごとの特徴を生かしましょう。それぞれの価値観に基づいて選別すれば、無駄なく効率的な空間と、それぞれが快適に感じる環境をつくり出せます。

 

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著者紹介

髙原真由美(たかはら・まゆみ)

(一社)日本ライフオーガナイザー協会代表理事

1969年、徳島県生まれ。大阪府在住。髙島屋で12年間、インテリアコーディネーターとして住宅・オフィス合わせて600件以上の物件を手がける中で、アメリカの整理のプロ、オーガナイザーという職業に出会い、その技術と知識の普及を目的に2008年に日本ライフオーガナイザー協会を設立。より楽しく、有意義な人生を生きられる人を増やすための専門的な人材の育成と普及活動を行なう。著書に、『利き脳片づけ術』(小学館)、『徹底図解 成果が必ず出る!ビジネス整理術』(日本文芸社)などがある。

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