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あらゆる英文は「3語だけ」で組み立てよう

2017年02月27日 公開

中山裕木子(ユー・イングリッシュ代表)

 

「主語・動詞・目的語」でたいていのことは伝わる

 短く、わかりやすい表現をするためには、どうすればいいのか。それは、「3語で伝える」ことです。

 といっても、厳密に3語でなければいけないというわけではなく、「主語・動詞・目的語」の3要素で文を組み立てようということです。

 学校で習う英文法の用語で言えば、「SVO」の第3文型に当たります。これより複雑な第4文型(SVOO)や第5文型(SVOC)は、できるだけ使わないようにしましょう。

「この形にうまく当てはめられないこともあるのでは?」と思われるかもしれませんが、少しの工夫で、たいていのことは表現できます。

 たとえば、「私は彼女の笑顔が魅力的だと思った」は「I found her smile attractive.」と表現する人が多いでしょうが、「主語・動詞・目的語」の形で、「Her smile attracts me.」と言うことができます。このほうがシンプルですし、動詞を過去形にする必要もありません。

 もっと込み入った内容の文でも、この形で表現できます。

「この製品の採用により、費用削減を実現します」なら、「The cost cut will be realized by adopting this product.」と受動態を使った表現をしなくても、「This product will cut cost.」でOK。格段に単純化できます。

 気づかれた人もいるかもしれませんが、最も重要なポイントとなるのは動詞の選び方です。具体的な意味を持った動詞を選ぶことで明快な文になるのです。

 とはいえ、新しい動詞をたくさん覚える必要はありません。have、 use、 needなど、よく知っている、なじみ深い動詞だけでも、幅広い表現をすることができます。たとえば「この製品に問題が生じています」は、haveを使って、「This product has a problem.」と言えます。

 また、受動態を避けて、能動態で表現することも重要です。文を短くすることができますし、ダイナミックな印象にもなります。

「短くて明快な表現だと、わかりやすい一方で、ぶっきらぼうで失礼になるのでは?」と思うかもしれませんが、その心配は無用。ビジネスシーンではむしろ明快な表現が好まれますし、短く言うことで時間的な余裕が生まれるので「落ち着いた人」という好印象にもつながります。

 たとえば、3語で「We need a discount.(値引きをしてください)」と伝えるだけでは、相手は不快に思うかもしれません。しかし、続けて、「We have a limited budget this year.(今年はもう予算がギリギリなんです)」と、理由を「主語・動詞・目的語」の形で伝えれば問題ありません。

「3語」で1つの文を作ることで、「1つの文につき、1つの情報を伝える」ことにもなります。すると、聞き手にとっても話を理解しやすくなります。コミュニケーションのストレスを最小化する「3語の英語」を、ぜひ活用してください。

 

《取材・構成:林 加愛》
《『THE21』2017年2月号より》

著者紹介

中山裕木子(なかやま・ゆきこ)

〔株〕ユー・イングリッシュ代表取締役

1997 年より企業で技術分野の日英翻訳に従事。2000年より特許事務所で翻訳に携わる中で、テクニカルライティングの手法を英語の平易な表現に活かす方法を模索。14年に㈱ユー・イングリッシュを設立。技術翻訳サービス、技術英語指導サービスを提供している。京都大学をはじめ、数々の大学で非常勤講師を務めてきた。近著に『英語は3語で伝わります』(ダイヤモンド社)がある。

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