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ど忘れしても大丈夫!「思い出す」テクニック

2017年07月29日 公開

宇都出雅巳(トレスペクト教育研究所代表)

「思い出すこと」が記憶力につながる

「思い出す力」をアップさせるためのトレーニングについてもご紹介しましょう。

記憶には、「繰り返し」が不可欠です。それも「最初に覚えたとき」を思い起こしながら反復することが重要です。

会議の直後や、本を読み終わったときには、その内容を書き出す、人に説明するなど、反復の機会を積極的に作りましょう。

すると、意外に多くを忘れていることに驚くはずです。前述の通り、ワーキングメモリの容量には限りがあるからです。思い出せなければ、会議のアジェンダや本の目次の手助けを借りるとよいでしょう。

こうして何度も「思い出す」ことを繰り返せば、思い出す力そのものが上がります。つまり思い出す力を強化するには「思い出すクセをつけること」、これが最強の策なのです。

 

「思い出す」ための3つのポイント

 

1.焦らない

むやみに焦ると、ただでさえ少ないワーキングメモリがそこに割かれてしまうので要注意。ワーキングメモリは、現在進行形の「思考」にも使われる。焦りによって「思い出す」という思考作業に手が回らなくなると、いよいよ思い出せなくなって泥沼にはまる。

ここで必要なのは、「人はすぐ忘れる」と自覚すること。「ワーキングメモリの容量は少ないのだから、忘れても当然」と、落ち着いて構えるところからスタートしよう。

 

2.フックを探す

「思い出すきっかけ」となるフックを見つける手立ては、自分の知識や経験を探ること。電話番号などを思い出すための「語呂合わせ」も、本来無意味な数字に、自分の持つ語彙や知識を結びつける仕掛けだ。

「場所」も強いフックになる。人にとって場所は「ここに天敵がいる」など、サバイバルに直結する情報だったため鮮明に残りやすい。一度会った人の名前や会話の内容を思い出すには、それを経験した場のイメージを思い浮かべるのが近道だ。

 

3.「周辺の情報」から探る

たとえば、ある俳優の顔は浮かんでいるのに名前が出てこない、というとき、「名前が思い出せない、名前、名前……」などと、思い出せない部分に焦点を当ててもムダ。空白になっている部分を検索しても情報は出てこないからだ。視点を広げて「覚えている部分」を呼び起こそう。この場合なら、名前そのものではなく、その俳優の出演していたドラマやCMなどの周辺の情報を思い浮かべる。周辺情報に光を当て、芋づる式に名前の記憶を引き出すのがコツだ。

 

著者紹介

宇都出雅巳(うつで・まさみ)

トレスペクト教育研究所代表

1967年生まれ。東京大学経済学部卒。出版社、コンサルティング会社勤務後、ニューヨーク大学留学(MBA)。外資系銀行を経て、2002年に独立。30年にわたり、記憶術と速読を実践研究し、脳科学や心理学、認知科学の知見も積極的に取り入れた独自の勉強法を確立。受験生・ビジネスマン向けの講座・個別指導を行うほか、企業研修や予備校講師の指導も行う。専門家サイト・オールアバウト「記憶術」ガイド。主な著書に『「1分スピード記憶」勉強法』(三笠書房)、『合格る技術』『合格る思考』(すばる舎)、『速読勉強術』『絶妙な聞き方』(PHP文庫)、『暗記が苦手な人の3ステップ記憶勉強術』(実務教育出版)、『速読・多読でビジネス力が高まる!スピード読書術』(東洋経済新報社)など多数。
ホームページ:www.utsude.com
Ameba公認専門家ブログ「だれでもできる!速読勉強術」:http://ameblo.jp/kosoku-tairyokaiten-ho/

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