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「失敗しない」メール術

2017年06月13日 公開
2023年04月06日 更新

平野友朗(日本ビジネスメール協会代表理事)

 

「送信・返信時」にやりがちなミス3

①返信忘れ・返信遅れ
返信できないならいっそ「見ない」

返信忘れ・返信遅れの失敗は「返事を保留」してしまうのが一番の原因です。このミスをなくすには「読んだら即返信」を原則にすること。なぜなら、「あとで送ろう」と記憶したつもりでも、忘れてしまうことが意外と多いからです。その場で返信ができない内容のメールは「フラグをつける」「未読に戻す」などして、メールソフトを立ち上げたときパッと目につくように応急処置を。つまり、メールを読んだら、読みっぱなしはNG。仕事が忙しく即返信できない状況であれば、いっそのこと「メールを見ない」と決めてしまうのも返信忘れを防ぐ有効な手段です。

②用件の回答し忘れ
「とり急ぎ」返事をしてからフラグを

1つのメールに複数の用件が書かれている場合、回答に時間を要する用件が紛れていることがあります。返事を急ぐ場合であれば、まず回答できる用件だけ返信し、残りは遅れる旨を伝え、メールにフラグなどを立てておくと回答漏れを防ぐことができます。しかし本来は、1メールにつき用件は1つであるのがベスト。少なくともこちらが出すときは1メール1用件にするように心がけましょう。もし1メールに複数の用件を書く場合は、冒頭に一番伝えたい重要度の高い用件を書くなどの順番の工夫をすると、相手に伝わりやすい内容に整理できます。

③コピペミス
書き換えるべきところを「●」で記す

複数の相手に同じ内容のメールを送るとき、最初に書いたメール文をコピー・アンド・ペーストするのは避けましょう。名前や数字などを修正し忘れてしまうことがあるからです。定例会議の案内など、同じ内容のメールを複数、あるいは定期的に送ることが多い場合、テンプレートを作成しておくといいでしょう。その際、名前、日付、場所、時間、議題など、メールごとに書き換える部分は「●」など目立つ伏せ字にしておき、忘れないように。テンプレートはテキストエディタで編集して、用件ごとにファイル分けして関連フォルダ内に保存しておくと、仕事の時短にも一役買ってくれます。

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著者紹介

平野友朗(ひらのともあき)

日本ビジネスメール協会代表理事

1974年生まれ。筑波大学卒業後、広告代理店勤務を経て、2003年に日本で唯一のメルマガコンサルタントとして独立。ビジネスメール教育の第一人者として知られ、メールマナーに関するメディア掲載400回以上、著書24冊。メールスキル向上指導、組織のメールのルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などを手がけ、官公庁、企業などへのコンサルティングや講演、研修回数は年間100回を超える。近著に、『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』(文響社)。

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