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最速最短で試験に 合格する「ずるい暗記術」

2017年09月05日 公開
2023年03月23日 更新

佐藤大和(レイ法律事務所代表弁護士)

「インプット」と「アウトプット」を同時に行なう

思い立って資格試験勉強にチャレンジしてみたものの、忙しくて挫折するビジネスマンは多い。だからこそ、効率的な暗記術を身につければ周囲に圧倒的な差をつけることができる。司法試験に上位で一発合格した勉強法のエキスパート・佐藤大和氏から、忙しい社会人だからこそ実践すべき「ずるい暗記術」を学んでみよう。

 

最短で結果を出すには「一夜漬け」を応用

 上司からも部下からも頼られる状況の中、とにかく忙しい30代、40代の中間管理職世代。そんな状態で資格取得を目指すなら、効率的な「ずるい」勉強法を実践する必要があります。

 ヒントになるのは「一夜漬け」の際の勉強法。時間がない中、明日の試験に向けて一つでも多くのことを頭に詰め込もうとする。その勉強法は自然と効率の良いものになっているのです。

 たとえば、一夜漬けの勉強では教科書を頭から読もうとはせず、まず「答え」を覚え込もうとする人が多かったはず。実はこの方法、大人の勉強においても正解。教科書や参考書を頭から読んでいくより、問題集の解答を読んでいくことで、新しい知識に脳を慣らすことができ、記憶のスピードが高まるのです。

 あるいは、学生時代のようにきれいなノートを取ることに固執する人もいますが、これも、一夜漬けの際にそんな悠長なことをする人はいません。

 それよりも、問題集を読みながらそこにメモを書き込むほうがよほど有効です。それも「なるほど」とか「?」「!」といった簡単なもので十分。すると、後でもう一度読み返したときに、メモしたときの感情とともに思い出すことができ、記憶の定着に役立つのです。

 さらに、一夜漬けのように「時間を限定してしまう」のもお勧めです。勉強する時間をあえて

「朝の1時間だけ」「通勤の往復2時間だけ」などと限定してしまう。人間は締め切りがあると集中力が高まります。自分を追い込むことで高い集中力が発揮できるのです。

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著者紹介

佐藤大和(さとう・やまと)

レイ法律事務所代表弁護士

偏差値30台の落ちこぼれだったが、勉強に目覚めて立命館大学法科大学院に数ヶ月の勉強で合格し、司法試験には1回で合格。その方法論をまとめた『ずるい暗記術』(ダイヤモンド社)がベストセラーになったほか、テレビのコメンテーターなどでも幅広く活躍。近著『超楽仕事術』(水王舎)も好評を博している。

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