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勉強は頑張らない。だから、うまくいく(下)

2018年03月04日 公開
2023年09月29日 更新

坪田信貴(坪田塾塾長/「ビリギャル」著者),ロザン(お笑いコンビ)

社会人は自分が「楽しい」と思うことを学べ!

――究極の勉強法が見えてきた気がします。皆さんは第一線で活躍する社会人でもあるわけですが、今も勉強していますか?

坪田 していますが、実は「勉強」って言葉あまり好きじゃないんです。〝勉めて強いる〟ってお堅いでしょ。僕はどちらかと言うと、「学習」だと思っています。〝学んで習う〟ですよね。ワインが好きだったら、お酒の本を読んだり、飲みに行ったりして学べばいい。そのうち酒造文化や土壌にまで関心が広がって歴史や地理まで造詣が深くなる。自分が好きなものを進んで学ぶ――勉強するって本来そういうことだと思います。

菅 宇治原は知らないことあると、スマホで速攻調べますね。あと新聞読みながら、クスクス笑ってます。おかしいでしょ?

――宇治原さんは、楽しんで調べ物をされているのですか?

宇治原 もちろんです。たまに調べている途中で「いつかクイズで出題されるかも」と思うこともありますが、それはクイズに正解するのが楽しいから。「正解しなければならない」という強迫観念のようなものはありません。さらに調べたら、「自分ならこう出題したる」「これ正解したら気持ちええやろな」って妄想が止まらなくなるんです。

坪田 僕は、菅さんの本を読んで、楽しみながら学ばせていただきました。正直言うと、菅さんの本を読んで嫉妬したんです。文章で人を笑わすことができるってこういうことだ! って。あちこち線を引いて、折り曲げて、隅から隅まで勉強させていただきましたね。

――菅さんは、文章の書き方をどこで学ばれたのでしょうか?

菅 まったくしていないんです。ただ振り返ると小学校の頃から図書館の落語の本をたくさん読んでいました。こうやってオチをつけるんか、オモロ!って。もちろん、将来本を書くとも芸人になるとも思っていなかった。

宇治原 これもさっきの「学習」の話と一緒ですね。菅さんは本を読みたいから、読んでいたんです。「将来本を書くためには、文章を勉強しなければならない」と思って読んだわけではない。本を読むのが楽しいから、自然と書き方も学んでいたんですね。

――好きこそ、ものの上手なれですね。最後に、坪田先生は勉強に一番大切なのはなんだと思いますか?

坪田 それは「こんなん、絶対できる!」って思うことです。「やればなんとかなるっしょ!」でもいい。根拠はなくとも自分に自信をもつ。これほど成長を引き出す強い方法はない。この気持ちがもてれば、かならず最後は伸びると断言します。

 

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取材構成 麻生泰子

写真撮影 長谷川博一

著者紹介

坪田信貴(つぼた・のぶたか)

学習塾「坪田塾」塾長

心理学を駆使した学習法により、1,300人以上の子供を個別指導し、多くの生徒の偏差値を短期間で急上昇させた実績を持つ。2013年、著書『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)が大ヒット。その後も受験指導のみならず、企業の人材教育や起業アイデアの指導、講演活動等多角的に活躍中。

菅 広文(すが・ひろふみ)

ロザン/お笑い芸人

1976年、大阪府生まれ。大阪府立大学経済学部中退。ベストセラー『京大芸人』をはじめとする著書多数。近著に、『身の丈にあった勉強法』(幻冬舎)。

宇治原史規(うじはら・ふみのり)

ロザン/お笑い芸人

1976年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。その頭脳と知識を活かし、さまざまなクイズ番組で活躍する。

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