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【Q&A】誰もが知りたいビットコイン「本当の話」

2018年05月14日 公開
2023年03月16日 更新

田口仁(DMM Bitcoin代表取締役)

Q6 投資の初心者がビットコインに手を出しても大丈夫?

大丈夫ですが、仮想通貨はその特性上変動が激しいので、初心者の方がいきなりビットコインだけにすべての資金をつぎ込むことはお勧めできません。

一般に投資のリスクヘッジのためには「分散」が重要とされますが、これは仮想通貨取引でも同じです。一つはアセットの分散、つまり株式や不動産などポートフォリオの一部としてビットコインを組み込む。その点、DMMはグループとして証券やFXを持っており、同一のシステムでポートフォリオを組めるというメリットがあります。

あるいは時期の分散。「ドルコスト平均法」などを用いて、価格が高いときには少なく買い、価格が安くなったら多く買うといった方法を取れば、リスクヘッジをすることが可能です。

 

Q7「ビットコイン」以外の仮想通貨とは?

現在、世界には1000を超す仮想通貨があると言われています。圧倒的なシェアを持つビットコインに対し、代替(アルターナティブ)のコインということで、「アルトコイン」と総称されます。中でも有名なのは「イーサリアム」で、スマートコントラクトという技術を採用していることが特徴です。その他にも「ネム」や「リップル」など数々のアルトコインがあります。

ただ、中には信憑性の低いものも存在します。そこで我々は、アルトコインの中でも一定以上の取引額があり、かつ、マネーロンダリングなどの犯罪に使われていないと判断できるものだけを取り扱っています。

ただ、現物取引ができる(日本円で購入が可能)のはビットコインとイーサリアムの2種だけで、その他、5倍固定のレバレッジ取引ができるサービスにおいて取り扱っている全7種類の仮想通貨(通貨ペアとしては14種類)は、ビットコインとイーサリアムを介した取引となります。アルトコインを現物で購入・売却できる取引所もありますが、多くの場合、日本円での購入ないしはビットコインとの交換サービスとなっています。その意味でも、投資初心者の方はまず、ビットコインから購入してみるのがいいでしょう。

 

Q8 仮想通貨取引ならではのリスクとは?

基本的には他の投資商品と同じです。たとえば価格変動のリスク、流動性の問題、システム障害、セキュリティ。レバレッジ取引をする場合は、投資した元本以上の損失を被るリスクもあります。

ただ、仮想通貨の取引は歴史が浅いだけに、システムのリスクが相対的に高いのは事実です。たとえば銀行や証券会社のシステムは長年にわたって構築されてきたものなので、さすがに盤石です。それに比べFXなどの分野はまだ歴史が浅いぶん、システムにトラブルが生じる可能性が高い。仮想通貨も同様で、だからこそ、取引所を見極めることが重要になると言えます。

次のページ
Q9 数多くある取引所は、どのような観点で選べばいい? >

著者紹介

田口仁(たぐち・ひとし)

DMM Bitcoin代表取締役

1972年生まれ。商事会社にてIT企画、経営企画部門を、戦略コンサルティング会社にて事業戦略策定、マーケティング企画、事業再生等の支援を行なう。その後、ITベンチャー企業の証券子会社においてネット証券事業の責任者を務める一方、新規事業領域への進出や、買収企業の経営と事業再構築を経験。DMMグループの金融事業領域の中核企業であるDMM.com証券の「DMM FX」サービスの立ち上げの際には、主要メンバーとしてサービスシステム構築から事業運営まで深く参画。こうした経緯から、DMM.com証券の兄弟会社として取り組みを進める仮想通貨交換業「DMM Bitcoin 」の代表取締役に就任し、会社をリードしている。

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