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40代は「会社に頼らない生き方」を目指そう!

2018年06月13日 公開

柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)

 

将来を“イメトレ”して思考のクセを修正する

 ただ問題は、20年近く同じ会社で働いてきた人にとって、「今とは別のキャリアを考える」こと自体が難しいということだ。

「私もそこが一番重要なカギだと考えます。会社に頼らない生き方を実践するには、自分の将来を自らプランニングするクセをつけることが不可欠です。ところが、何もかも会社に任せきりで、上から言われたとおりのことだけをやってきた人には、これがなかなか難しい。

 とはいえ、これはあくまで思考や発想の“クセ”です。クセとは高い能力や技能がなければ直せないものではなく、やろうと思えば誰でも修正可能なもの。

 そこで考えのクセを直すために、お勧めの方法が二つあります。

 一つは、日常の小さなことから決めるクセをつけること。『ランチはどの店で食べるか』『どのメニューを選ぶか』といったことでいいので、身近なところから自分で決める訓練を積み重ねれば、いざ仕事やキャリアについて大きな決断を迫られたときも対応できる基礎力がつきます」

 もう一つは、将来のイメージトレーニングをすることだ。

「『転職するとしたら何をしたいか』『どんな仕事ができたら嬉しいか』などを考えてみてください。『お笑い芸人になりたい』といった絵空事に近いことでも構いませんし、今の業界や業種とはまったく違う会社への転職を空想してもいい。自分がやりたいことを楽しくイメージしてください。

 大事なのは、空想をそこで終わらせず、『自分がその仕事に転職するとしたら、どんな能力が必要か』『その能力を身につけるにはどうすればいいのか』をできるだけ具体的に考えるクセをつけること。そうしていくうちに、イメージがどんどんリアルになっていくはずです」

 こうして「これをやってみたい」と思えるものが見つかったら、次はそのイメージを現実に近づけるために行動してほしい。

「私が勧めているのは、『バーチャルカンパニー』を作ること。同じ問題意識を持つ仲間を集めて仮想的なチームを作り、『このチームで何ができるか』『会社を立ち上げるとしたら何が足りないか』などを議論するのです。

 最大のメリットは、お互いのスキルの棚卸しができることです。他の人から指摘してもらったり、チームとして不足しているものを話し合う中で人の能力を見る目が養われれば、自分の能力を客観的に認識できます。

 だから集める仲間は、違う会社や業界の人がいいですね。学生時代の同級生でもいいし、SNSで募ってもいい。外部の視点を入れることで、『自分のスキルは会社の外でどれくらい通用するか』が掴めるので、不足しているスキルがわかれば、転職や起業に備えて何を身につければよいかもわかります」

40 代に必要なのは「スキルの斜め展開」 >

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著者紹介

柳川範之(やながわ・のりゆき)

東京大学大学院経済学研究科教授

1963年、埼玉県生まれ。83年、大学入学資格検定試験合格。88年、慶應義塾大学経済学部通信教育課程卒業。93年、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。93年、慶應義塾大学経済学部専任講師。96年、東京大学大学院経済学研究科助教授。2007年、制度変更により同准教授。11年より現職。『40歳からの会社に頼らない働き方』(ちくま新書)など著書多数。

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