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転職・独立のための「資格」の取り方・活かし方

2018年08月08日 公開

いぬかいはづき(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

履歴書に書くときの二つのポイント

資格を履歴書に記入するときや面接でアピールする際は工夫が必要です。先述したように「キャリアを裏づける資格」であることは大前提。他にもポイントが二つあります。

一つは、なるべく歴史があり知名度が高い資格が良いということです。面接官が資格欄を見たとき、その内容が把握できる資格でないと、評価の対象にはならないでしょう。同じ分野で複数の資格がある場合は、転職サイトなどを参考に、企業ニーズや知名度を調べてから取得しましょう。

二つ目に、履歴書にはPR効果が期待できる最低レベルの資格を記入すること。一般的に「役立つ資格」と呼ばれていても、レベルによってはほとんど効果が期待できないことがあります。たとえば英検であれば準一級以上、TOEICであれば600点以上、日商簿記であれば3級(経理職なら2級)以上が、資格によるPR効果を狙える最低ラインと言われています。

「持っている資格の分野がバラバラで一貫性がない」という人もいるかもしれません。その場合は、「なんのためにその資格を取ったのか」という理由を自身の中で明確にしておき、ストーリー立てて説明できるようにしておくことが重要です。

たとえば、「必須ではないが、持っていれば業務上その知識が役立つと思った」ことが取得理由であれば、業務に必要な知識やスキルを積極的に身につけてきた実績となります。経験だけにあぐらをかかず、常に自己研鑽してきたと評価されるのです。

 

履歴書に書かないほうがいい資格とは!?

異業種などへの転職の場合、逆に履歴書には資格について書かないほうがいい場合もあります。たとえば「今まで経理職でやってきたけれど、これからは英語を使った仕事をしたい」などという場合です。会計系資格を履歴書に書くと、相手企業は「やはり経理職で採用したい」と思ってしまうかもしれません。

逆に、転職先で必要となる資格なら、まだ合格していなくても「資格取得のために勉強中」と書くことがPRにつながることもあります。「○月の試験までに○○の合格を目指して勉強中」など、具体的な期限も記入しましょう。

資格を活かせるかどうかは自分次第。キャリアを補強する資格取得を目指してみてください。

 

意外な資格の合わせ技が、仕事の幅を広げる

一見無関係な資格でも、合わせ技でその人の個性として仕事の武器になることがある。たとえば以下のような例だ。

■中小企業診断士+ご当地検定
特定の地域に知り合いが大勢いるなどの人的ネットワークは立派な武器。ご当地検定でその地域に詳しい事実を資格で補強することで、中小企業診断士として地域の仕事を獲得できる確率を高められる、ダブルライセンスの一例だ。

キャリアコンサルタント+カラーコーディネーター
まったく領域が異なる分野の資格二種だが、キャリアコンサルタントがカラーコーディネーターの資格を持っていれば、相談者の面接での服装や、履歴書に添付する顔写真撮影時に着るスーツの色などについてアドバイスすることができる。

 

業種問わず役立つ資格

1 会計系資格
日商簿記(3級、2級)レベルの会計知識は、どんな業種・職種でも持っていて損はない。転職時の面接などで「この人は会社のお金の流れを把握している」と判断され、経理職以外でも有利になることは大いに考えられる。加えて、事業計画や決算書の作製に必須となるExcelに関する資格や、会計ソフトの資格もあるとさらに相乗効果が期待できる。スキルを活かしてコスト削減に成功した経験などがあれば、合わせて面接でPRしよう。

2 マネジメントに役立つ資格
転職ではマネジメント職や専門職としての力量が問われる40代。部下のメンタル管理もマネジメントの一環としてみなされるため、メンタルヘルス・マネジメント検定や産業カウンセラー資格などの資格でアピールする手も。国家資格のキャリアコンサルタント資格や、民間資格のキャリアコーチ資格もマネジメントに役立つ。キャリアを総括し、体系立て、企業の中枢で活躍することも視野に入れた資格として活用できる。

 

《『THE21』2018年7月号より》

 


著者紹介

いぬかいはづき(いぬかい・はづき)

キャリア・デベロップメント・アドバイザー

1967年、東京都生まれ。All About「仕事に活かせる資格」ガイド。CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)、産業カウンセラー、心理相談員としてキャリアカウンセリングに従事した経験を活かし、キャリアプランニングに役立つ視点や情報を発信している。

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