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家計の盲点! ペットを飼うにはいくらかかる?

2018年09月27日 公開
2023年03月14日 更新

菅原直子(ファイナンシャルプランナー)

 

多額の医療費に備えるペット保険の選び方

 ペットにかかる費用で特に大きなものは、病気や怪我をしたときの医療費です。

 これも、ペットの種類や大きさ、病気・怪我の状況などによって千差万別ですし、病院によっても違ってくるのですが、数十万円になることもあります。人間と違って、公的な保険はありません。

 また、通院することになると、病院に通うための交通費などもかかってきます。

 ちなみに、アイペット損害保険の発表(「ペットの傷病ランキング2018」)によると、イヌ・ネコ総合の手術平均診療費は、

●骨折 約20万円
●椎間板ヘルニア 約36万円

 などとなっています。妥当な金額であるはずですが、高いと感じる人は多いのではないでしょうか。

 高いからといって、病気や怪我の治療をしないわけにはいきません。そこで、この思わぬ出費に備えるためにあるのが、ペット保険です。損害保険会社や少額短期保険業者が扱っていて、それぞれに特徴があります。

 例えば、補償割合が50%か70%のプランが多い中、ペッツベスト少額短期保険は80%補償(免責金額を除く)、日本アニマル倶楽部は限度日額以内なら100%補償となっています。ペットメディカルサポート(PS保険)にも、100%補償のプランがあります(限度日額あり)。

 また、病院の窓口で診療費を全額支払ったあとで、保険金を請求して受け取るプランが多いのですが、アイペット損害保険の「うちの子」やアニコム損害保険の「どうぶつ健保ふぁみりぃ」は、提携する病院であれば、窓口で精算できます。

 日本アニマル倶楽部は、ウサギやハリネズミ、ハムスターなどの小動物やオウムなどの鳥類、爬虫類のカメやイグアナと、加入できる動物の種類が多いのも特徴です。

 もちろん、プランによって補償範囲や特約などが違い、保険料も違いますので、自分のペットに合ったものを選んで、加入を検討してください。保険料のシミュレーションができる比較サイトもあります。

 加入できる年齢の上限も、プランによって違います。人間の保険と同様、若いうちに入ったほうが保険料が安くなりますから、ペットを飼い始めるのと同時に、ペット保険への加入を検討するのがいいでしょう。

《『THE21』2018年9月号より》

著者紹介

菅原直子(すがわら・なおこ)

ファイナンシャルプランナー

外資系生命保険会社・同代理店を経て、1997年にファイナンシャルプランナー資格を取得。子供と保護した12歳のネコとミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)を飼っている。

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