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エボラブルアジア「民泊の需給ギャップは大きなビジネスになる」

2018年09月07日 公開
2022年10月25日 更新

【経営トップに聞く】吉村英毅(エボラブルアジア社長)

 

他社にはないエボラブルアジアの強みとは?

エボラブルアジア

 

 ――民泊事業に参入している企業は御社以外にもありますが、その動きをどう見ていますか?

吉村 色々な企業がそれぞれの動きをしていますが、私たちがやっていることは単純で、Airbnbに登録されている部屋数を増やすことです。これが、他社との違いの一つだと思います。

 そして、部屋数を増やすことについてはAirbnbの唯一の公式パートナーなので、その点は強みだと思います。

 また、先程お話ししたように、日本を代表するような数々の企業と一緒にコンソーシアム型のサービスを提供していることも強みです。

 ――Airbnbの唯一の公式パートナーになれたのは、なぜですか?

吉村 去年の5月くらいからホテルや旅館への営業活動をして、一定の成果が出せました。その後、コンソーシアム型代行サービスを立ち上げたときに、公式パートナーに選んでいただけました。

 ――実績があったから、ということでしょうか?

吉村 実績と、スピード感でしょうね。民泊代行をしている企業は他にもあるのですが、未上場の小規模なところがほとんどなので、当社が上場企業だという信用もあると思います。

 ――ホテルや旅館、不動産会社に対する営業力も、御社の強みだと言えるでしょうか?

吉村 そうですね。

 ――最後に、御社が今後、目指すところをお教えください。

吉村 中長期的には、営業利益を15億円(2018年9月期予想)から100億円に増やしたいと思っています。それにかかる時間を短縮するためには、M&Aが有効だと考えています。「終わりなき成長を続けていく」というコンセプトを実現するために、必要なことをやっていきます。

 ただし、M&Aだけが成長の手段ではありません。すでに手がけている事業の中にも、すでに大きな市場があり、需要があるのに、供給が追いついていないものがあります。そうした事業は、まだまだ伸びしろがあります。ITオフショア開発事業などもそうなのですが、民泊もその一つだと考えています。

《写真撮影:長谷川博一》

著者紹介

吉村英毅(よしむら・ひでき)

〔株〕エボラブルアジア代表取締役社長

1982年生まれ。大阪府箕面市出身。東京大学経済学部経営学科卒業。経営管理と金融工学を専攻。大学在学中に〔株〕Valcom(2009年10月に〔株〕エボラブルアジアに吸収合併)を創業。07年、エボラブルアジアを共同創業し、代表取締役社長に就任。16年に東証マザーズ、17年に東証1部に上場。18年、〔株〕エアトリ(旧称・〔株〕DeNAトラベル)代表取締役社長に就任。

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