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生まれ変わった「奇跡の国」の、表現力に乏しい人々(ルワンダ)

2018年09月05日 公開
2018年09月05日 更新

<連載>世界の「残念な」ビジネスマンたち(37)石澤義裕(デザイナー)

主張をしない警官と、文句ひとつ言わないドライバー

できれば人目をひきたくない風情の遠慮に満ちた交通整理は、ルワンダのデフォでした。

しかも、赤旗と緑旗を一緒に振るので、止まれなんだか、進めなんだかわかりません。

伝える技術、ゼロ。

加えて問題なのが、アフリカ一汚職のないクリーンな国に成り上がったために、警察官に威厳がありません。

首都キガリは、運悪くエキスポの開催中でした。

自転車レースのために、幹線道路があちこちで通行止めになっていますが、いかんせん「止まれ、進め」の表現力に乏しい交通整理のおまわりさん。

あっという間に、交差点はがっぷり四つの永久渋滞です。

解きほどこうにも警察官に威厳がないので、誰も指示に従いません。

刻一刻とメビウス状態は膠着し、一生、家に帰れそうにないメンション。

それでも誰ひとりクラクションを鳴らさないのですから、何を考えているんですかね、みんな?

 

ところで、父さんの名前ですか?

ノアです。

箱舟で有名になりましたが、世界で初めてぶどうの栽培に成功した人です。

たぶん、世界初の酔っ払いです。


ルワンダの毎月最終土曜日は、奉仕活動の日。午前中は仕事をしないで、コミュニティ等の掃除をしなければなりません。この青年は、朝からお酒を飲んでましたが。

著者紹介

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)

デザイナー

1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。新宿にてデザイナーとして活動後、2005年4月より夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。

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