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「オッサン社員」が、ゆとり世代に負ける日

2018年09月15日 公開
2022年12月21日 更新

成毛眞(HONZ代表)

「異業種の中小企業」に活躍の場を変えてみる

 では、何をすれば、40代はこの先の人生を生き抜いていけるのでしょうか? 私は、「会社を辞める」「辞めない」、2つの選択肢があると考えています。

 まずは、「会社を辞める」。「40代になったら転職先がない」などといわれますが、まったくそんなことはありません。現に、戦略コンサルの社員などは、どんどん辞めて新天地に行っています。「自分はそこまで優秀ではないから、行くところがない」という人も、世の中を広く見渡せば、再就職先はいくらでもあることに気づきます。

 私が勧めるのは、業績は良いけれども、後継者も中堅の人材もいない中小企業です。

 例えば、熱海などの温泉地には多くの旅館がありますが、その多くは、将来的に事業承継可能なミドル層の人材が不足しています。こうした会社に行けば、すごく重宝されますし、近い将来経営者になれることもあるでしょう。うまくいけば、60歳を超えて年金が支給される年齢まで、なんとか時間を稼げます。

 ポイントは、これまでと同じ業種ではなく、異業種に行くこと。「異業種だと、これまでの経験やスキルが通用しないのでは?」と心配するかもしれませんが、逆にそのほうが、「業界の常識にとらわれない人が来た」と重宝されます。普通にコミュニケーションが取れる人なら、その世界に飛び込んで働いてしまえば、順応できるものです。

 さらに、最近は経営指導を無料でしてくれる自治体が増えています。とくに地方自治体は税金を確保するために、地元企業を必死でサポートしてくれます。そうしたチャンスを上手に活用すれば、異業種の経営者になれる可能性も高まります。

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