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日本は世界的に見て“睡眠不足の国”?



2018年10月08日 公開

営業サプリ編集部

睡眠を大きく阻害する文化的な価値観

アジア圏全体で睡眠が短いとなると、人種的な体質によるものと考える人もいるだろう。しかし、現在のところ、人種間で体質の差異があるという研究報告は得られていない。どの人種も「望ましい睡眠」は変わらないのだ。

そこで前述の「子育て事情」のほかに考えられるのが「気温差」である。基本的に緯度が低い地域では気温が高く、寝つきが悪いと考えられる。世界全体でみれば睡眠時間は北が長く、南が短い。日本や韓国ほどではなくとも、中東や東南・南アジア、アフリカなどで夜の睡眠時間が短い。

とはいえ、その多くで昼間の休憩や昼寝が容認されており、子どものデータでもトータル の睡眠時間でみれば十分に補完されているようだ。

となれば、大人・子どもとも短い韓国・日本は、やはり異常と言えるだろう。そこで考えられるのは「文化における睡眠に対する考え方」である。韓国・日本とも厳しい受験戦争があり、「四当五落(4時間睡眠は合格するが、5時間眠れば不合格)」などという言葉もあるほど「眠らずに頑張ること」が望ましいとされてきた。

それは社会人になってからも変わらず、不眠不休で仕事や子育てに当たることが美徳とされていたりする。その社会通念が「眠らずにがんばること」を強いており、睡眠時間の短さに現れていると想像できる。

 

見直されつつある眠りとパフォーマンスの関係

もちろん「眠らずに頑張ること」は日本に限らず、世界各国に美談として存在する。実際、全体でみれば睡眠時間が長い国でも、競争の激しい大学生やエリート層では睡眠時間が極端に少ない傾向にあるという。

しかし、近年では睡眠不足がパフォーマンス低下につながることが科学的に立証され、特に欧米では合理的判断から「十分に眠ること」が推奨されるようになってきた。

例えば、米国の多くの大学では仮眠室を導入しており、MBAを取得したエリートの多くが睡眠の質や時間にこだわりを持つ傾向にあるという。

更に、イギリスでは始業時刻を8時50分から10時に変更する中学・高校が増えている。朝を遅めにすることで睡眠時間を確保しつつ、しっかりと覚醒した状態で授業を受けさせ、成績アップにつなげようというわけだ。実際、10時始業制を導入した学校では、成績上位者が34%から50%に上がったという報告がなされているという。

こうした例を見るまでもなく、もはや「寝ずに頑張る」のはナンセンス。最近流行りの「朝活」も誰にでも合うわけではない。社会通念や思い込みにとらわれず、自分に合った眠りを自分の体やライフスタイルと相談しながら考え、実践することが大切なのである。

オススメ記事
寝つきがいいのは、実は気絶?「寝つきが良すぎる」ことに潜む不眠http://bit.ly/2DtrYkG

(出典:「営業サプリ」https://www.eigyousapuri.jp/
文:伊藤真美  イラスト:なとみみわ
こちらの記事は、医師の監修のもと制作しております)



著者紹介

営業サプリ編集部(えいぎょうさぷりへんしゅうぶ)

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