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できるビジネスパーソンはなぜ、商談前に「ウーロン茶」を飲まないのか?

2019年01月31日 公開
2023年03月10日 更新

島田康祐(ボイスメンタルサポート代表)

リラックスして話すため「鼻呼吸」を意識しよう

ベストな声で話すためには、口呼吸ではなく鼻呼吸をすることも重要です。

口呼吸は「胸呼吸」(浅い呼吸)のため、「ハアハア」となんとなくせわしい呼吸になります。

それに対し、鼻呼吸は「深呼吸」です。リラックス作用がある副交感神経が高まるため、緊張感が薄れ、血圧や心拍数が下がります。鼻から息を吸うと重要なポイントとなる「間」ができるので、ひと呼吸おいて、ゆったりとした口調で話すことができるようになります。そうすると、言うべきことを頭の中で整理しながら話せるため、わかりやすい説明ができるようにもなります。

 

声を出す前には腹式呼吸とストレッチ

腹式呼吸を意識的にやってみるのも、声のトレーニングとして有効です。やり方は次の通りです。

1 下腹部に両手を軽く当てる。

2 鼻から息を吸う。

3 お腹がふくらんだ状態をキープする。

4 お腹がふくらんだ状態をキープしたまま、口から息をスーッと吐く。

このとき大切なのは、お腹のふくらみをキープすること。胴体を土管のような筒状に保つイメージです。

5 今度は口から息を吐くとき、お腹のふくらみをキープしたままで、「あ」「あ」と声を出す。

この腹式呼吸と合わせて、上に紹介するストレッチも、声を出す前の準備として行なってみてください。習慣化すれば、自分でも声が変わったことがわかるようになると思います。

 

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【コラム】大事な話の前に「ウーロン茶」は厳禁! >

著者紹介

島田康祐(しまだ・こうすけ)

ボイスメンタルサポート代表

1980年生まれ。北海道出身。発声コンサルタント。東京音楽大学音楽学部音楽学科(声楽専攻)卒業。聖徳大学大学院音楽文化研究科音楽表現専攻(声楽)修了。プルデンシャル生命保険などを経て、2015 年より現職。独自に考案した「すぐによくなる基礎発声」を用いて、全国の小・中・高校の合唱部の指導をする一方、経営者やビジネスパーソンを対象とした個別指導や講演なども行なう。著書に、『話し方は「声」で変わる』(フォレスト出版)がある。

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