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“聞こえない音”にリラックス効果?睡眠にいい音を考える

2018年12月25日 公開
2023年03月13日 更新

営業サプリ編集部

聞こえない音にリラックス効果がある?

近年、リラックス効果を与える音の研究の中で注目されているのが、「ハイパーソニック・エフェクト」という現象だ。人の聴覚能力には限界があり、聞こえない周波数の音は「聞こえないもの」として無視されてきた。しかし、そうした周波数を持つ音楽、音が人間に何らかの影響を与えていると考えられはじめている。


「情報医療」のコンセプト。「必須情報」の有力候補ハイパーソニック・サウンドを現代都市環境に補完することにより、さまざまな精神・神経疾患の治療と予防をめざす新しい統合医療
出典:独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部 ハイパーソニックを応用した情報医療の開発
https://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r7/lab/lab02.html#A02

例えば、CDよりレコードの音は温かみや情緒を感じるという人は多い。これをCDがデータ量をできる限り少なくしたいという理由で人に聞こえない音がカットされているのに対し、レコードはそこまで含めて録音・再現しているためと考えられている。他にもバリ島のガムラン音楽は人間の聞こえない高周波音を多く含むと言われ、それを人が聴くとα波が増えるという報告がある。

他にも、びわや尺八などの電子音を使わない原始的な楽器ほど、高周波音を出すといわれており、リラックス効果が高いと考えられている。また、様々な動物の鳴き声がする熱帯雨林など、混沌とした自然環境にも多いという。

キャンプや旅行先のコテージなどで、自然の音に包まれているとぐっすり眠れるというのは、無意識のうちに「ハイパーソニック・エフェクト」の効果を受けているのかもしれない。まだ研究途上なので断言はできないが、体感的には頷けるのではないだろうか。

ちなみに「どんな音もダメ!絶対に音はなし!」という人もいるだろう。しかし、完全に音を消した無音室では、自分の関節の音や心拍音など、普段とは耳慣れない音が響き、普通の人はリラックスどころか居たたまれないほどの不快感を感じるという。むしろ自分の音が聞こえなくなる程度には音がある方が快適というわけだ。

ただしどんな音でも、少々音に敏感になりすぎていて、それが不眠の原因になっている可能性は否めない。是非とも「音は少しぐらいあって当たり前」という前提で、自分に合った音を探してみてはいかがだろうか。

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(出典:「営業サプリ」https://www.eigyousapuri.jp/
文:伊藤真美  イラスト:なとみみわ
こちらの記事は、医師の監修のもと制作しております)

著者紹介

営業サプリ編集部(えいぎょうさぷりへんしゅうぶ)

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